April 2006

April 30, 2006

村上朝日堂

村上朝日堂

キーワード:
 村上春樹、エッセイ、考え方、日常

残念ながら画像がない・・・。新潮文庫のほうで読んだ。

村上春樹のエッセイ。22年前(ちょうど自分が生まれた年)に書かれているので、その当時の村上春樹を取り巻く日常生活や考え方が分かる。例えばどういうアルバイトをしていたかや、引越しがやたらと好きとか、電車で切符を必ずなくすから耳に保管したいたとか、近所のうまい豆腐屋の話とか面白いネタがいっぱい。安西水丸という人のイラストがついていて、その適当さがまたいい味を出している。それぞれの話題が2ページで繰り広げられる。というのも、アルバイト雑誌か何かの連載だったらしい。

小説では圧倒的な比喩で少し気取った文が多いが、これは素朴というか、飾らない普通の文体である。そのギャップがまたなんともいえない。

このような生活を通していろいろなことを感じることから、ベストセラー作品が生まれるのかと思うと面白く読めた。著者の微妙なこだわりみたいなのもあって、人のそういう部分を知ることができるのは面白い。

気軽に読めるので気分転換にお勧め。

ここまで村上春樹を取り上げるのは、もちろん注目作家だから。作品も好きである程度読んだ。

読むべき人:
 村上春樹が普段どういう生活をしていたのか知りたい人、どんなこだわりがあるか知りたい人、短いエッセイが好き、人の日常を探るのが好き、イラストつきの本が好き


April 27, 2006

「わかる」技術


畑村式「わかる」技術

キーワード:
 分かる、問題提起、考え方、テンプレート

機械工学が専門の著者による分かるとはどういうことかということを書いてある本。例えば物事には構造があるのでそれを分解していけば分かりやすいといったものである。あらゆるものは要素、構造、機能の3つに分けられるようだ。そういうことを意識していけば分かりやすくなる。また、思考のテンプレートを持っておくことも重要といったことなどが述べられている。

さらに、昨今では課題を解決する能力よりも課題を自ら設定する能力のほうが重要であるといった主張もある。

物事を理解しよう、勉強しようとしていくときにはどうしても分かりにくいものがあるので、そういったものを理解する助けになると思う。

割と分かりやすい内容だった。すぐに読めた。

読むべき人:
 物事の理解が進まない、テンプレート思考を身につけたい、課題を設定する能力が知りたい


April 26, 2006

村上春樹の隣には三島由紀夫がいつもいる。


村上春樹の隣には三島由紀夫がいつもいる。

キーワード:
 村上春樹、三島由紀夫、太宰治、評論、文学作品、比較批評

この本は、村上春樹の文学作品を解体した評論書である。なぜ三島由紀夫が取り上げられているかというと、村上春樹は三島由紀夫に挑戦し続けた作家であることを実証しようとしているから。もちろん、村上春樹自身そのようなことをどこかで言ったり、書いていたりしていたわけではない。著者独自の視点から、村上春樹作品のテーマや物語構造を解説している。

村上春樹の作品はポップな文体で、音楽、料理などが多く登場し軽いイメージがあるが、それは表面的なものに過ぎず、本質的なテーマは綿密に練り上げられたものが隠れているというもの。普通に読んでいたら分からないようなことがこの本で解説されているので面白い。しかし、それは著者の思い込み、誤読じゃないのかと思う箇所もないでもないが、ひとつの見方として参考になる。例えば、村上春樹処女作品『風の歌を聴け』の冒頭の文は、過去の作家への挑戦状のようなものであるとか。その挑戦相手が、三島由紀夫ではないかとあり、三島作品と村上作品の物語の構造を対比させながら解説している。

村上春樹の解説対象作品は、『風の歌を聴け』、『羊をめぐる冒険』、『ダンス・ダンス・ダンス』、『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』、『ノルウェイの森』など。特にノルウェイの森の解説は、ノルウェイの森はよくわからん恋愛小説だと思っている人にはよいかもしれない。

なんだか大学受験用の国語の参考書みたいな内容だった。文学作品の深いテーマを探るという観点から見ると面白い。もちろん、自分なりに作品の意味づけを行うことも重要だと思うが。

新書にしては分厚く300ページもある。著者自身書ききれない部分などがあったとあるので、次回作も出るんじゃないかと思う。

久しぶりに興奮して読んだ本。そうだったのか!!と納得させられる部分が多かった。純粋に知的好奇心を受けた。

読むべき人:
 村上春樹の作品はいまいち理解できない人、国語の参考書の解説が好き、物語の構造に興味がある、三島由紀夫、太宰治などの作品が好き、文学作品の本質の見方が知りたい


April 23, 2006

国家の品格


国家の品格

キーワード:
 数学者、日本、武士道、教養、歴史、自由、平等

数学者が著者。
最近新書で売れまくっている。100万部は売れたらしい。内容は日本はどうあるべきかということが著者の体験などから語られていく。講演内容を文書化したらしく、割と読みやすい。

大学教授なので、教養が深いと思われる。さまざまな歴史やアメリカなどの他国と比較しながら日本はどうあるべきかが語られている。たとえば、市場原理主義は野蛮であるとか、また、武士道精神を取り戻すべきであるとか。

正直、考え方が古いような気もしないでもない。しかし、面白かったのは、数学をやるには美しいことが分かる、つまり美的センスがないとだめだというような主張だった。その具体例として、インドの高卒の天才数学者ラマヌジャンが美しいところ住んでいたからとある。その道で飛びぬけるには美的センスが必要だということを医療、土木が専門の学者にも言ったらその通りだといわれたそうだ。それが面白かった。これはIT業界にも当てはまると考えられる。簡単に言えば美しいプログラムを書けるかどうか。そういったことから芸術鑑賞などが必要だし、日本は美しい土壌があるので他国に劣ることはないといった主張が多い。

また、教養を身につけなければ海外では相手にされないとったこともなるほどと思った。何でも、日本の文学作品のことを聞かれるそうだ。だから歴史とかも分かっていないとだめだとかあった。

売れているからなんとなく買って読んでみた。その通りだと思う部分もある反面、納得いかない部分も多い。

読むべき人:
 歴史が好き、教養論が好き、日本国についての現状はどうなのか知りたい、教育問題に関心がある、数学者の話はおもしろそう、ベストセラーには目がない


世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド



キーワード:
 村上春樹、情報戦争、意識、無意識、2つの世界、長編小説、研究者、一角獣、非現実世界

村上春樹の小説。

二つの世界の物語が同時進行していく。「海辺のカフカ」のような感じ。二つの世界とは、ある少年が壁に囲まれたある街で過ごす『世界の終わり』と、計算士と呼ばれる35歳の男の東京での『ハードボイルドワンダーランド』という世界。この二つの世界の物語が同時進行し、最後にはクロスする。

この作品はネタばれすると面白くない。だからあまり内容には触れないでおく。扱っているテーマを簡単に説明すれば、意識と無意識、情報戦争といった内容。物語りは意図的に説明不足で進み、なぞがなぞを呼ぶ。そしてこの著者特有の文体で物語が進み、最後には明確な結末があるわけでもなく、ぼんやりとした印象で完結する。それはそれでよいと思う。

20年前の作品だけに、現在のネット環境が発達した視点から見ると少し情報戦争が古臭く感じる。しかし、本質的な部分は今読んでも新しいと思う。

世界の終わりではファンタジーな世界観を描いているのだけど、村上春樹という作家はこのような夢のような非現実的世界を描くのが特に優れていると思う。そしてその世界観には暗喩的にいろいろな登場人物、物事、出来事が起こったりする。そういう部分が面白く、すごいと思う。

面白かった。結構長い長編作品。
ついでに言えば、『海辺のカフカ』は著者のこれまでの作品の集大成のようでもある。

読むべき人:
 ハルキスト、ミステリー、冒険小説が好き、「やれやれ」という科白を味わいたい、ハッキングが好き、情報戦争ものが好き、込み入った話は任せろ、ファンタジーな世界観を味わいたい、RPG好き


April 20, 2006

ブッダ


ブッダ (第6巻)

キーワード:
 仏教、ブッダ、手塚治虫、長編、苦行、生老病死、八正道、四苦八苦、漫画、壮大な物語、業

手塚治虫の漫画。全12巻。画像は6巻のもの。手塚作品の中で一番長い作品。12年ほどかかって完結したらしい。

内容は仏教の祖ブッダの一生を描いた作品。ある程度歴史に忠実な部分もあるが、半分ほどは著者の創作。

ブッダは『目覚めた人』という意味で、主人公である仏教創始者の本名はシッタルダである。シッタルダはネパールのシャカ族の王子として生まれるが、シャカ族は隣国に狙われていて、いろいろ事件に巻き込まれていく。そしてさまざまな事件が起こるにつれて、生死のことについて悩み、ついには出家する。最初は苦行を行っていくが、苦行は苦しいだけで、何も価値がないと悟る。ブッダ自身、さまざまなことを悩み苦しみながら悟りを開いていき、弟子ができ、世の中の真理を世界中の人に説くことが使命であると目覚める。最後には弟子に見守られながら死ぬ。

このような壮大な物語が、さまざまな境遇を持った登場人物によって彩られていく。特に、インドはバラモン教のカースト制度が幅を利かせているので、奴隷の身分であるスードラ、さらに奴隷以下のバリアという身分の登場人物が多く出てきて身分の不条理さ、生きることの苦しみなどを嘆いたりしている。

何でこの作品を読んだかというと、手塚作品にある生きることに対する執着、言ってみれば生命の尊厳を描いているし、自分の心境的に何かすがりたい状態であったから。かねてから仏教こそが現実的な宗教であると思っていたから、少し苦しみの根源を見るのも必要だと思って読んだ。

この作品のブッダは現人神でもなく、紛れもなく苦しみながら生きる1人の人間として描がかれているので、仏教の教義のあつかましさや押し付けがましいところは何もない。むしろ、壮大な歴史ロマン作品として読むと面白いと思う。

読了後、現実を受け入れるしかないことを改めて認識した。

読むべき人:
 世の中の不条理さに嘆いている人、苦しみの境地にある人、苦行には価値があるのか悩む人、病気で苦しんでいる人、歴史ロマンが好き、仏教に興味がある、不遇な登場人物に感情移入しやすい、インドの歴史が知りたい、悟りの境地に至りたい人、哲学的に思考したい人


April 15, 2006

読む本の傾向

自分の読む本の傾向はそのときそのときの精神状態に影響される。何が自分に必要か、何が自分に足りないか、知らないかといったことから本屋で求めている本を買ってくる。基本的に本屋で実際に手にとってみないと買う気がしない。どうしても欲しくて身近に手に入らないときだけ、amazonを利用する。アフィリエイトをはじめているのにもかかわらず・・・。

まぁ、今後入院中も精力的に更新していく予定。
実際にこのブログからamazonで買う人が現れるのかね・・・。


希望学


希望学

キーワード:
 希望、社会学、統計処理、東京大学

東京大学社会学研究所がはじめた新たな学問が『希望学』。内容はどちらかというと、アンケート調査から統計分析を行っている部分が多く、希望とは何かという部分にはあまり触れられていない。

希望学とは『事実にもとづきながら、社会と希望の関係を明らかにしていくこと。(pp.6)』とある。そういう関係から、どうしてもアンケートの分析結果が多く載っている。

内容は、希望とは何かということよりも、どのような性質を持つ人が希望が持ちやすいかといった調査がメイン。例えば、性格、幼少期の親の期待度、恋愛の成否、挫折経験、昔になりたい職業があったかどうか、富裕かどうかなど。それらがロジスティスク回帰分析などから明らかになる。それぞれの章に担当者が分かれているのが特徴。

希望は絶望と表裏一体といったことが書かれていて、また、希望がなくなった、つまり挫折した後に希望が持ちやすいといったことが明らかにされている。しかし、まだこの学問領域は始まったばかりなので調査データの分析がそこまで詳細ではなく、結論らしい結論が出ていないのが現状である。

なんでこんな本を読むかというと、希望って何だということや、自分が抱いている情感は希望なのかということを知りたかったから読んだ。一番面白かったのは、最後の対談の部分だった。そういう部分がもっとあってもよかったと思う。

また、あわせて希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂くを読んでおいたらよいと思われる。『希望格差社会』の著者とこの本の編著者との対談が載っているし、冒頭で挙げられているので理解の補助になると思う。希望格差社会も現代の社会状況をよく説明していてよいと思う。

読むべき人:
 希望について考えたい、統計はばっちり、社会学が好き、自分の抱いている情感は希望なのか迷っている人など


不安の力


不安の力

キーワード:
 不安、解消、随想、五木寛之、仏教

五木寛之が著者。不安とどのように付き合っていけばよいか著者の考えが書かれている。著者は小説家なので、何も心理学的なことが書いてあるわけではなく、人生経験からどのように不安に対処していけばよいかが主な内容。仏教的な引用、考えが多く、少し著者の独善的な考えのような感じがする。

内容は、著者がどのように不安と付き合ってきたか、自分が時代に取り残される不安、若さが失われていくことの不安、働く場所が見つからないことの不安、病気と死の影におびえる不安などといった章立てになっている。どれも著者の独自の考えが語られている。

どの章にも共通に語られていることは、不安は取り除くものでもなく、不安を悪とみなさずそれを受け入れてよりよく生きていこうというような内容となっている。そこまでの境地に達するにはそれなりの年齢を重ねないと無理なような気もする。

この本を読んだ理由は、自分は常に不安に覆われているから。そのため何か救済を求めて読んでみたが、何か不安解消の実用的なことが書いてあるわけではなく、人生をどのように生きるかというような内容となっている。そのためどこか大局的なことが書いてあるようだった。また、少し考え方が古い印象も受ける。しかし、長い目で見れば役に立つのかもしれない。

読むべき人:
 仏教の話が好き、人生論が好き、不安との付き合い方の例を知りたい、五木寛之のファンなど

記念すべき第一回目の読書記録からこのような本・・・。どんな記録になっていくのだろうか・・・。


備忘録

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あとSEO対策をしっかりしてアクセス数増加をはかろう。
また、どこかのランキングにも登録しておこう。
少しずつだけどこのブログを運営していこう。

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それでは読書日記兼アフィリエイトブログの始まり。