June 2006

June 30, 2006

30歳までに成功する50の方法


30歳までに成功する50の方法

キーワード:
 中谷彰宏、30歳、成功、夢、やりたいこと、行動
中谷彰宏氏の著書。今回は『30歳まで成功する50の方法』をチョイス。自分は今22歳なので、30歳になるまでに成功したいと密かに思っているので読んでみた。

以下のような章立てになっている。
  1. 1度失敗したことで成功すると、喜びは増幅する。
  2. 本当に好きな仕事は、ヘタでも楽しい。
  3. 夢がなければ、落ち込むこともできない。
  4. やってみなければ、何をやりたいかなんてわからない。
どれもなるほど、そう考えればよかったのかということが多い。こういう場合はどう考えればよいかといったことが50個挙げられている。例えば、仕事が面白くない場合、自分の好きなものがわからない場合、ヤル気がなかなか起きない場合、自身がなかなか持てない場合、出会いがない場合といった幅広い内容となっている。

一番なるほどと思った部分を引用しておく。
「自信が持てない」と悩むことがあります。
 何もしなくて自信が持てるということは、まずありません。
「なんかできないことをやってたいへんだったけど、なんとかやれたかな」という時に初めて自信は生まれるのです。
 自分に自信がないのは、まだ何もやっていないからです。
 そもそも自信なんて持つ必要はありません。
 ともすれば「自信を持たなくてはいけない」という思い込みが強すぎます。
(pp.115)
これは『歯が痛くなったとき人生が開ける。』というものの一部で、大げさなことに悩んでいるのは、日々が退屈だということで、もっと具体的なことに悩んだほうがよく、例えば、それは歯が痛いときに歯医者に行くのが怖いといったみっともないことで悩んだほうがよいとのこと。そういう風に考えればよいのかと目からうろこだった。

最終的には、成功するためには行動するかしないかにかかっていると主張されている。大げさな行動ではなく、最初の一歩を踏み出せばよいらしく、例えば、本を読むことも行動であると主張されていて、なるほどと思った。

中谷彰宏氏の本は、発想の転換によってよりうまく生きていくためのヒントが示されている。そういうところがとても面白いし、勉強になる。

読むべき人:
  • 30歳までに、成功したい人。
  • 30歳をすぎたけど、成功したい人。
  • いつまでも、30歳の気持ちを忘れない人。
    (pp.2)
Amazon.co.jpで『中谷彰宏』の他の本を見る


書評サイト、書籍情報に関するリンク集

本の通販カタログ - 新刊書籍や古本等、インターネット書店のメタ検索という便利な検索サービスがあるんだけど、そこに書評サイトの相互リンク集があって、さらにそこに自分のブログのリンクがある。

登録日が6月29日のところ。
ブログのタイトルは『タイプ5のBook Diary』と正式名称と違う。これは、リンク申請時の文字数制限のため。

これは自分で登録申請すれば、登録してくれる。
1週間ほどで反映されるとあったが、実際には3週間以上もかかっていたので、リンク申請が通らなかったのかと思った。

ここからの訪問者を増やせるし、またそのページはページランクが3もあるので、自分のページランクも上げられる。

他にもリンクサイトに登録されればアクセス数をアップできるから、Yahoo!のカテゴリ登録に申請したけど、却下されたようだ・・・・。まだ、コンテンツが充実してないからだろう・・・。

いつかはYahoo!に登録されたい。


June 29, 2006

世界No.2営業ウーマンの「売れる営業」に変わる本


世界No.2営業ウーマンの「売れる営業」に変わる本

キーワード:
 ビジネス、営業、ノウハウ、発想の転換、人間力
29歳で年収3800万円も稼いでいた営業のプロが教える営業のノウハウ本。

あとがきから著者の特性を現している部分を以下に抜粋。
 私は営業が嫌いでした。人とかかわることも嫌いでした。
 人前でご飯も食べられないほどに、他人との接触が苦手でした。
 思ったことをいえないフラストレーションを持つくらいなら、最初から人に会わないほうがいいと思ってました。そんな私が営業の世界で一番になれたのは、私という人間の素晴らしさを語るのではなく、私と違うところにある商品のよさを語れることが営業のよさだと知ったからです。
 話が苦手だから話題が見つからない。でも商品という話題があれば話がしやすくなる。
 初対面で緊張したり、実は人見知りする人は意外に多いのではと思ってます。
 そんな人に自信をもってもらいたいなぁと思いこの本を書きました。
(pp.187)
著者は、このように営業に必要な適性の対人能力がなかったようだが、それでも営業の世界で一流になっているようだ。それまでの過程などが書いてある。また、以下のような章になっている。
  1. プロローグ:どうして私が営業で成功したのか?
  2. ダメダメ営業がデキル営業に大変身!
  3. 「キャラ」で売るための処方箋
  4. 今どき「売れる営業」の条件
  5. 営業ほどクリエイティブな仕事はない!
  6. 営業のカウンセリングルーム
  7. エピローグ:誰にでもある五つの財産を活かそう
この本を読めば営業に対する考え方が変わると思われる。

例えば、営業といえば、飛び込み営業で、いかにも体育会系で明るく元気で、しゃべりだけで売っていくというイメージがあるが、必ずしもそうではなく、聞き上手であり、お客様に好かれるような人間的魅力がある人がトップに立っているということが示されている。

自分自身は仕事で営業をすることはまったくないが、著者の売れる営業にするためにはどうするべきかという過程がとても勉強になった。例えば、人のよさそうなオヤジキャラの営業マンを売れるようにするためには、まず身だしなみを整え、ダサいオヤジキャラを逆手に取り顧客の好感を得ることで売上アップを図ったなど、どれもしっかり分析し、そこからどうすべきかをいろいろ試行錯誤している。

また、売れる営業に変わるには、発想の転換がポイントなんだなと思った。そういう部分がとても勉強になった。

営業力は人間力が必要で、人間力とは、「礼儀正しいこと」、「謙虚であること」、「優しいこと」、「熱心で前向きなこと」、「自信にあふれ活気があること」、「信用されること」の六つのことだと主張されている。これはどのような職種にも、また、人間として必要なことでもあると思った。

分析がしっかりでき、かつユーモアもあり行動力もあるというような著者の人柄がにじみ出ているような内容だった。ところどころにイラストもあるので読みやすい。

営業に対する考え方が変わった。巷にあふれているイメージとはまったく違うものだとわかった。

読むべき人:
  • 営業職に就いている人
  • 歩合制の職業に興味がある人
  • ビジネス時の人間関係がうまくいっていない人
Amazon.co.jpで『営業』関連の書籍を見る


リピーター

最近アクセス数はそれなりに上がってきたけど、9割型が検索からの訪問者で一見客だ。そのため、アクセス数が伸びるときもあれば、そうでないときもあって安定しない。

これからの課題は、リピーターをどうやって増やすかだ。リピーターがいないと恒常的アクセス数アップを望めない。

それでも、固定客が少しずつついてきたような気もする。
見てくれている人はどうもです。


とりあえず、今は地道に更新するしかないか。


June 28, 2006

村上ラヂオ


村上ラヂオ

キーワード:
 村上春樹、大橋歩、エッセイ、食べ物、身辺雑記、版画
村上春樹のエッセイ。1999年に一年間雑誌「anan」に連載されていたものが書籍になったもの。新潮文庫のほうで読了。

相変わらずおもしろいエッセイだと思った。今回は食べ物の話が多い。ドーナツ、りんご、食堂車、うなぎ、コロッケ、きんぴらなど。どれも食べ物そのものについての話ではなく、その食べ物に付随する出来事であったりこだわりだったりする。著者本人も認めているように、変なことに関心があるようで、そういう特性を持つから作家になるのだろうとも述べている。

他にも、物を擬人化して考えるのもおもしろい。例えば、体重計の話とかでは、著者が体重計になったとしたらどんな一生を送るのかとか考えたりしている。

また、外国の話も多く、いろいろなところに行っているのだなと思った。大抵街中を走っているようだ。

今回の挿絵は、大橋歩という人の版画が載っている。安西水丸氏のとぼけた感じとは違い、寂寥感を感じさせるものが多い。その版画が1つの話題に2つ入っていて、1つは1ページ丸ごと占めていて、もう1つは話題の終わりのページの左下に小さく載っている。

個人的に印象に残ったもののタイトルを挙げておく。
  • りんごの気持ち
  • 猫の自殺
  • かなり問題がある
  • 恋している人のように
  • さよならを言うことは
  • 円周率おじさん
疲れているときに、こういうエッセイを読むとよいかもしれない。例えば、休日の午後3時ごろ、外はしとしとと雨が降っていて、部屋の中でクラシックなりジャズを奏でながら片手にブランデーなりウィスキーなりを備えてゆっくりと読んでいく。そんな読み方がよく合う本。自分はまったくそうではない読み方をしたけど・・・・。

楽しんで読めた。村上春樹は、今ノーベル文学賞に近い作家といわれているので、気になるところで。

また、最近になって、自分は村上春樹の作品が好きなんだなという確信を得たような気がする。どうでもいいことだが。

読むべき人:
  • 村上春樹のエッセイのファン
  • 食べ物の話が好き
  • 人のこだわりを知るのが好き
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June 27, 2006

春のソナタ―純愛 高校編


春のソナタ―純愛 高校編

キーワード:
 三田誠広、青春、純愛小説、高校生、父と子、クラシック音楽
三田誠広の小説。集英社文庫。カバーからあらすじを抜粋。
聡明で、魅力的な表情の女性だ―十七歳の直樹が年上の早苗に抱いた第一印象である。高校生のバイオリニストの直樹は、音楽を愛しながらも、ピアニストの父と同じ道を進むことをためらう。そんなある時、美貌の早苗に出会った。その時から彼の生活に明らかな変化が起きる。高校生の愛と自立、人生の試練を流麗に描く青春小説。
(カバーから抜粋)
何から書けばよいのか、少しためらってしまう。この作品を解体するのはやめて、率直な感想を綴っておこう。

はじめに結論を言ってしまえば、読んでよかったと心から思った。ネタばれするとあまり最後に陶酔できなくなるので、かなりぼかした内容しか語れない。

主人公は、普通の高校に通う少しさめた大人っぽい高校生で、父の生き方に反発しながらも、それでも父のことをどこかで尊敬しているというような関係で、そこが特によかった。

純愛がテーマなんだけど、普通の青春小説とは違い、そこまで恋愛が前面に描写されているわけではない。どちらかというと、主人公の取り巻く環境が変化していく中で、主人公がこれからどうやって生きていくのかということを主題に置いた成長物語であると思う。

クラシック音楽が媒体として物語が進んでいくので、曲名もたくさん出てくる。知っている曲はまったくなかった。そのため音楽の知識がないと分かりにくい印象があるが、実際の演奏シーンは、描写がしっかりしているので、クラシック音楽に疎い自分でもその演奏を聴いているような気になってくる。そこはすごい力量だと思う。

著者の文体は、かなりわかりやすい。気取った比喩がなく、素直に読めて物語に入り込める。

時折、無性に青春小説が読みたくなるときがある。そして、そういう小説を2chなどで何かないか探したりするのだけど、だいぶ前にそういう小説としてこの作品が当てはまると知った。最近になって、読んでみたくなったので書店に行ったら置いてなかった。3件ほど回ってもなかったので、いまさら青春小説を読む必要もないかなと思っていたので、あきらめようとしていた。たまたま立ち寄った小さめの書店にこの作品があったので、少し躊躇しながら買った。しかし、実際に読んでみると、この作品は、今の自分にぴったりだった。読了後は、泣いてしまった。小説を読んで泣くことはめったにないのに。それほどよかった。

今の自分にぴったりだったのは、やはり父と子の関係に感銘を受けたからだろうか。最近、父がなくなり、父にとっての人生とはなんだったのかということも考えさせてくれるよい小説だった。

また、この作品は青春小説で主人公が17歳ということもあり、10代で読むほうがよいと思われるが、自分が17歳ぐらいのときに読んでもこの作品のよさがわからなかったと思う。今、読めたことにとても意味があったのではないかと思う。

『純愛―高校編』とタイトルにあるが、中学編もある。それは、教科書にも載っている『いちご同盟』。こちらもお勧め。ちなみに、『いちご』は食べ物ではないよ。

また、三田誠広(みたまさひろ)のHOMEPAGEによれば現在『大学編』を執筆中らしい。期待しよう。

読むべき人:
  • 三田誠広のファンの人
  • 成長物語が好きな人
  • 父と子という関係を見直したい人
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June 26, 2006

本を読む本


本を読む本

キーワード:
 読書技術、学術書、本の読み方、分析読書、シントピカル読書
60冊目は、本の読み方の本。改めて、自分の本の読み方はどうなのかということが気になったので読んでみた。

この本は、1940年にアメリカで初版が発行されたようだ。原題は『HOW TO READ A BOOK』。大学教授2人が論理的に本の読み方を示している。

4部構成になっている。
  1. 読書の意味
  2. 分析読書――読書の三レベル
  3. 文学の読み方
  4. 読書の最終目標
また、この本によれば、本の読み方には4つのレベルがあり、それらを使い分けることが重要とある。以下にその4つを示す。
  1. 初級読書
  2. 点検読書
  3. 分析読書
  4. シントピカル読書
初級読書とはとりあえず文字が読めて、普通に本が読めるレベルである。

そして点検読書は、拾い読みなどをして概要をつかむことができるレベルである。

また、分析読書は、より一冊の本を深く読むためのレベルで、その中でさらに3段階レベルがあり、1段階目は『何についての本であるか見分ける』ことであり、2段階目は『内容を解釈する』ことで、3段階目は『知識は伝達されたか』ということである。

最後のシントピカル読書というのは、同じような主題の本を複数弁証法的に読みこなすことである。大学生レベルならこのシントピカル読書ができなければならないとある。

読書、本の読み方の核心が書かれているような気がする。こういうことは、日本ではほとんど学ばない。せいぜい大学に入ってから、少し文献の読み方をやるだけだろうから、読んでみると参考になる部分が多く、とても勉強になった。

特に批評の仕方について書かれている部分があり、ある程度わかったと言えるまで批評態度を下すべきではないといったことや、どのような判断でも根拠を必ず示せという部分。これらは、本の読み方に影響するだけでなく、このように書評ブログを書いている観点からもとても勉強になる。

また、文学作品の読み方もとても参考になった。文学作品とはどのようなものかということもあらためて示されている。

60年前に出版されているが、本質的な部分はそれほど変わっていないと思われる。しかし、著者はなるべくシントピカル読書をするべきだというようなことを主張しているが、21世紀の現代では書籍に限らず情報量が桁違いになっている。そのため、どうしても時間的制約がある。もちろん、研究者や学生はそのようにすべきだけど、一般的な仕事をして生活する人にはそれは少し難しいと思われる。

また、個人的な読書傾向というか、ポリシーを言えば、良書に出会うためにも多量の本を読まなければならないと思う。そのため、一冊にそんなに多くの時間をかけていられない。少なくとも20代のうちは、本をあまり選ばず、点検読書のように片っ端から読んでいけばいいかなと思う。30代ぐらいになってから、分析、シントピカル読書に移行していけばいいと思う。

この本を読むことで、読解力がかなり増すと思われる。読んでおいて損はない一冊。

読むべき人:
  • 文献や論文を読まなければならない大学生や研究者
  • どうやって本を読んでいいかわからない人
  • 書評の仕方を知りたい人
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June 25, 2006

20代のいま、やっておくべきお金のこと


20代のいま、やっておくべきお金のこと

キーワード:
 お金、貯金、資産運用、ライフプラン、人生設計
お金に関することがまとまった本。若いときにお金に関する勉強を早めにやったほうがよいというような内容。

著者はファイナンシャル・プランナー。著者の会社のホームページ(A&A アルファアンドアソシエイツ)がある。

お金の基本から始まり、生活、仕事、貯金、自己投資、結婚、将来、老後とお金の関係をわかりやすく示している。88の項目があり、図表、イラストがあり、また具体例も示されている。

金持ちになるには4つのことが重要になるらしい。
 金持ちになるには4つの車輪が大切だ。
 2つの前輪は、「仕事」と「貯金」。仕事の後輪が「収入」で、貯金の後輪が「運用」だ。この4つのタイヤがパワフルに、しかもバランスよく働けば、金持ちロードを一直線に疾走することができる。
(pp.18)
生活面では、無駄な出費を減らすために、銀行の手数料を見直す、またキャッシングは利用しない、クレジットカードはリボ払いではなく一括で払うべきだといったことが示されている。

一番勉強になったのは、貯金に関するところ。貯金には使うための「取り分け貯金」と将来のための「殖やす貯金」があるというもの。取り分け貯金は、物を買ったり、半年後の海外旅行の費用などで、殖やす貯金は5年後〜10年後の結婚資金や30代後半のマイホーム購入資金などである。このように区別することが重要とある。

また、口座は用途に合わせて4つは必要だというのもなるほどと思った。

資産運用に関しては、インデックスファンドが初心者にはお勧めとあり、さらに個別銘柄株を買うときなどの押さえておきたい基本ルールなども示されているので勉強になった。

お金に関することを網羅的に扱っているので、細かいところは解説されていない。よって、生活とお金に関する概要を知りたい人向けの本。

こういう本を読むと、自分が置かれている現実をしっかり把握して、そこからどのように行動していくかということが重要だと思った。また、生活するにために具体的にいくら必要かということが示されているので、生きるのには金がたくさんいるんだなと思った。

早めに資産運用をしたりしてお金をためたいと思った。もっとお金の勉強をしなければとも思った。

読むべき人:
  • 20代の人
  • 将来お金に困りたくない人
  • 気軽にお金に関することを学びたい人
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June 24, 2006

サイドバー

サイドバーの読み込みが遅くなった・・・。

よけいなプラグインとか設置しすぎたか・・・。
それとも自分の接続環境だけなのか??

必要ないものは減らすか・・・・。
もう少し様子見。


天才の勉強術

天才の勉強術

キーワード:
 天才、勉強、偉人、伝記、教育、エッセイ
過去に存在した天才と称される人々のすごさは何かと考えたときに、それは勉強ではないかと考え、偉人がどのように勉強してきたのかに注目した伝記的な内容。以下にプロローグからそのことについて述べられた部分を抜粋。
 一般には、天才とは、生まれつき特異なすぐれた能力を持っている人間と思われているようであるが、はたしてそうだろうか。私は次のような仮説を立てたい。
 天才とは、学習の産物である。
 この仮説を、世に天才と呼ばれる人びと、あるいはもっと広く、過去にすぐれた仕事をなしとげた人びとの生き方や学習法、仕事ぶりなどを通して検証し、その「勉強術」の秘密をさぐり、それはけっして天才だけのものではなく、程度の差こそあれ、ごくふつうの人びとにも可能であることを考えてみたい、というのがこの本の意図するところである。
(pp.12)
採り上げられている偉人たちは、以下の9人である。
  1. 「真似」の天才 モーツァルト
  2. 超人的な集中力の持ち主 ニュートン
  3. 女性遍歴から学ぶ詩人 ゲーテ
  4. 読書家の皇帝 ナポレオン
  5. 大きくなりすぎた子供 ダーウィン
  6. 首相になった落第生 チャーチル
  7. 変身にとりつかれた画家 ピカソ
  8. 笑いの芸術家 チャップリン
  9. 大江戸を駆けめぐった「なんでも屋」 平賀源内
一人だいたい20ページが費やされている。

どちらかというと、偉人の伝記物的な内容となっている。そのため、天才とは何かといった学術的で客観的な分析が書いてあるわけではない。どうしても著者の主観が大きく入り込んでいる。

しかし、これらの偉人がどう生きてきたのかということがわかっておもしろかった。歴史とか、偉人の伝記物が好きな人にはおもしろく読めると思う。

モーツァルト、ピカソ、チャップリンなどは芸術家なので、どうしても作品名や曲名が出てくる。そのときに、それがどういうものかわからないと、どうしてもすごさがいまいちぴんとこない。自分の想像力を働かせるしかない・・・。逆に、これをきっかけにそれらを鑑賞してみようという気にはさせてくれる。

天才たちの勉強術で真似できそうなのは、ナポレオン、チャーチル、チャップリンの3人か。それぞれ本質的な勉強術は違っているけど、共通している部分があり、それは読書だった。みんな何か劣等感や必要性に駆られて哲学、文学、歴史、経済などの分野の本を読みまくったようだ。自分も見習ってもっと読もうと思った。

それぞれの偉人の章の最後には偉人たちの自伝などが参考文献として載っているので、それを読んでみようという気になった。特に先ほどの3人に関連する本を読んでみようかと思った。

天才と称されるような人々は、かなりの独自の努力をしているんだなということがわかっておもしろかった。また、どうしてもそのときの偉人の環境もかなり影響されるよなと思った。

また、歴史的な教養を深めるためにもよい本だと思った。

読むべき人:
  • 偉人の伝記物が好きな人
  • 天才はどのようにして天才になったのか知りたい人
  • わが子を天才に育て上げたい人
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June 23, 2006

技術本の傾向

コンピュータ関連の技術本はどうしても1日で読了できない。
なんだか途中で飽きてくるというのもあるし、理解するためにどうしてもスピードダウンしてしまう。

1日で読むのはかなり無理なペースなので、今後技術本に関しては一冊3日ペースくらいがちょうどいいか。


センス・オブ・プログラミング!―抽象的に考えること・データ構造を理解すること


センス・オブ・プログラミング!―抽象的に考えること・データ構造を理解すること

キーワード:
 プログラミング、センス、データ構造、抽象思考、C言語、Java、参考書
プログラミングの本。この本の目的のようなところが書いてある部分を抜粋。
いろいろ書いてきましたが、言いたかったことは、

 それなりの規模のプログラムをきちんと動かすためには、プログラミング言語の文法の詳細などではない、別の技術――いうなれば「センス」が必要だ。

ということです。
 そして、その「センス」とは、
  • 「抽象的なレベルで考えること」
  • 「データ構造の重要性を認識すること」
ということだと私は考えています。
(pp.18)
また、以下に章のタイトルを示す。
  1. プログラムの基礎
  2. プログラムが動作する仕組み
  3. きれいなプログラムを書くために
  4. データ構造―基礎編
  5. モジュール分割
  6. データ構造―応用編
  7. X-Word―ワープロのプログラムを作る
2章までは、他のプログラミング入門書に書いてあるようなことが主な内容。単純な文法や、ハードウェアよりの動作原理など。

3章は言ってみれば、コーディング規約に関することが主な内容。

4章は、C言語を使用して、配列、リスト、2分木、ソートなどのデータ構造の基本的なことが書いてある。

5章からがこの本特有の内容で、簡易ワープロを作ってみるという題材からモジュール化の必要性、ワープロに必要な機能からデータ構造をどう捉えるかなどが書かれている。

正直、網羅性を求めて過ぎて、全体的にまとまりがないというか、説明不足な部分が多いような気がした。対象読者を絞って3章以降からの内容で濃いものにすればよかったのではないかと思う。

6章あたりから、Javaで実際に簡易ワープロを作るときに、どのように考えてデータ構造を構成するかという部分が参考になる反面、Javaにあまり詳しくない人には難しい内容となる。Javaの基本文法を押さえているだけでは少し理解するのが難しい。publicやインタフェースといったことがそこで詳しく説明されていないから。

なぜワープロという題材にしたのだろうか。もうすこしわかりやすい題材はなかったのだろうか。それとも自分が単にダメだったからそう思うのだろうか・・・。

3章までは復習を兼ねて勉強になった。特に3章のコーディングスタイルに対する著者の意見がとても参考なった。例えば、コメントはコードを見ればわかるようにするために、極力書かないようにすべきであるとか、プログラム中に同じ処理は書くなということなど。

また、イラストが入っていたり、重要なポイントは強調されているのでわかりやすい構成だと思う。

この本はどちらかというと、入門書と中級書の中間のような本で、プログラムをこれから学ぼうという人にはあまりお勧めしない。また、C言語とJavaが分かっていないと最後のほうは理解しづらいと思われる。それでも、勉強になる部分が結構あった。

読むべき人:
  • 初心者レベルを脱却したい人
  • 規模の大きなプログラムを組む人
  • しっかりしたデータ構造を持つプログラムを組みたい人
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June 22, 2006

3週間続ければ一生が変わる―あなたを変える101の英知


3週間続ければ一生が変わる―あなたを変える101の英知

キーワード:
 自己啓発本、ポジティブ思考、時間管理、意識改革、引用、網羅性
ロビン・シャーマというアメリカ人が書いた自己啓発本。原題は『Who will cry when you die? 』となっている。邦題はずいぶん思い切ったなと思う。まぁ、そうでもしなければ中身が想像しにくいだろう。

内容は、行動力、時間管理、ポジティブ思考、自己実現、意識改革、癒しと健康、発想力、人間関係、家族愛、目標実現型人生といったことについて著者の意見が101個述べられている。それぞれの主張の説得力を高めるために、エジソン、マザーテレサ、シュバイツアー、バーナード・ショー、ガンジー、セネカ、マルクス・アウレリウス、アリストテレスなど歴史上の偉人、思想化、哲学者、小説家の名言などを引用している。それを読むだけでもなるほどと思う。

自己啓発本にしてはかなり網羅的なテーマとなっている。そのため、300ページ近くもあり、普通の自己啓発本が120ページほどなので、かなり分厚い。生活していくうえでよりよく生きるためにはどうすればよいかということが網羅的に書いてあるので、他の自己啓発本はいらないくらいだ。といっても、すべての主張に賛同できるかどうかは微妙なところ。自己啓発本に啓発されて、ポジティブに考えるならば、自分にあったものを繰り返し読み返すのが良いということだろう。

特に印象的な部分、線を多く引いたもののタイトルを列挙しておく。
  1. 考えているより実行する
  2. 慣習と反対の道を行く
  3. 逆境を受け入れる
  4. 時間を効率的に管理する
  5. いま以上に自分の価値を高める
  6. つねに本を持ち歩く
また、一番印象に残った部分を引用しておく。
どうして自分だけが、と思えるくらい不公平な困難に苦しんだのであれば、あなたはその試練をとおして得た英知が必要になる、もっと大きな目的をはたす準備ができているのかもしれません。そういった人生の教訓を、将来の成長に役立てましょう。
(pp.148)
これは『失敗する勇気をもつ』というタイトルがついたもの。この部分のためだけにも自分はこの本を買う価値があったと思う。

自分は自己啓発本が好きでよく読む。そこに何を求めるかというと、どうしようもない自分の救済だ。ネガティブ思考に陥っていて、どうしようもなくなっているときに、このような本を読むと、気が楽になったり、ポジティブになれる。もちろん、この本を読むだけではだめで、それにもとづいて行動しなければならない。また落ち込むようなことがあれば、何度も読み返して自分を良い方向に導きたい。

この本は、著者の人柄もよくわかる良い本だと思った。

読むべき人:
  • 自分の生活をよいほうにかえていきたい人
  • 最近人生について考え始めた人
  • 苦難にあえいでいる人
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Pingサーバー一括送信サービス PinGoo!

Pingサーバー一括送信サービス PinGoo!にこのブログを登録した。

これは、多数のpingサーバーにpingを代行して送信してくれるサービス。
無料の会員登録をし、一つのpingURLで、複数のpingを送信してくれるというすぐれもの。livedoorは10箇所しか送れないが、現在このサービスは20箇所のpingサーバーに対応しているので倍になった。

これで、さらに検索に引っかかりやすくなり、アクセス数が増える。

あと、登録しているランキングサイトの個人用pingも同時に送っておく必要がある。


June 21, 2006

華氏451度

華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)

キーワード:
 レイ・ブラッドベリ、SF作品、焚書、書物、古典、社会風刺、シェパード
古典SF作品。『教養のためのブックガイド』や『BRUTUS (ブルータス) 2006年 6/15号 [雑誌]』でこの作品が紹介されていたので、気になって読んでみた。

あらすじをカバーの後ろから抜粋。
その世紀の、その世界が禁じた本を焼き捨てるのが、焚書官モンターグの任務だった。その世界の人びとは、《海の貝》と名づけられた超小型ラジオを耳にはめこみ、部屋の巨大なテレビ画面に没頭して、書物がなくとも幸福に暮らしていた。だがモンターグは、ふとしたことから恐るべき秘密を持ってしまった・・・・! 独特の文明批評で知られるSFの抒情詩人が、持てる感受性と才能のすべてをうちこんで結晶させた不朽の名作。
(カバーより抜粋)
焚書は「ふんしょ」と読むようだ。つまり、書物を焼き捨てること。そして、タイトルの華氏451度とは、本が燃える温度のことらしい。摂氏換算で約220度。主人公は、かつての消防士と対極の存在の焚書官であり、徹底的に人家の中の書物を火炎放射機で焼いていく。しかし、あるときにそれに疑問を持ち始めた。そこから焚書官である立場が揺らいでいく。

古典的SF作品であるが、今読んでも色あせていない。まったく今でも通用する。細かい評論や書評は他のところに任せるとして、自分なりの感想を述べる。

この作品でまず思うことは、なぜ我々は本を読まなければいけないか?ということがわかる気がする。なぜ書物は重要であるかという答えに、主人公を手助けする老教授が3つ理由を挙げている。
  • 知識がものの本質をつかむ
  • 物の本質をつかむことを消化するだけの閑暇をもつ
  • 最初の両者の相互作用から学びとったものに基礎をおいて、正しい行動にでること
思わず、小説にもかかわらず、この部分に線を引きそうになった。それほど的を射ている。

この作品の世界は、民衆はテレビばかりを見ていて思考停止状態にあり、自分たちの生活は幸福だと錯覚していて、バカになっている。しかし、本質的には主人公のように不幸であり、そうならないために、自分で考えるために読書が必要だということが描写されている。

また、古典SF作品によくある書かれた時代背景に対する風刺、批判的な構造が描かれている。さらにこの作品は、今から約50年前に書かれたもので、解説によると、著者が街中で小型のラジオを聞きながら犬の散歩をしている婦人を見て衝撃を受けたことが契機となってこの作品が生まれたようだ。

今でもこの作品のようなことは現代にも通用する。むしろ書かれた当時は未来の出来事であったはずが、今ではそのとおりになっているんじゃないかとも思えてくる。今では、みなiPodをもって音楽を携帯し、超巨大液晶テレビも普通に市販されているし、ワンセグ携帯でどこでもテレビが見れ、さらに巨大なインターネット網によってボーダレスな世界になった。その当時の著者がこの現状を見たら腰を抜かすだろうなと思う。

アクションサスペンス的な要素もあるので、スピード感を持ってすらすら読める。結末で大きな謎解きが行われるわけではないけど、読了後はいろいろ考えさせられる。

純粋におもしろかった。傑作かもしれない。ところどころで、うんうんと唸ってしまった。また、映画化もされているようで、そっちも見たくなった。

それにしても、なぜ画像がないんだ?Amazonで著者の作品で2番目に売れているのに・・・。結構いい表紙だと思うのに・・・。

読むべき人:
  • 読書が好きでたまらない人
  • 古典SF作品が好きな人
  • テレビばかり見ていて思考停止気味の人
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June 20, 2006

知に働けば蔵が建つ


知に働けば蔵が建つ

キーワード:
 内田樹、随想、ブログ、フランス現代思想、社会事象
フランス現代思想が専門の内田樹氏の著書。ブログ(内田樹の研究室)で綴られていたものが書籍になったらしい。そのため、何も金を払ってこの本を買わなくても、内容はほとんど読める。そんなことを知らずに買った。別にいいけど。

以下のような章立てになっている。
  1. 弱者が負け続ける「リスク社会」
  2. 記号の罠
  3. 武術的思考
  4. 問いの立て方を変える
  5. 交換の作法
1章はニート論などで、2章はブランド品を持つことはどういうことか、3章は、著者自身武道家らしくそこから身体論を含めていろいろあり、4章は、靖国問題、反日デモなどより日本の事象に関すること、5章は新聞ネタからいろいろ主張していることなどが書かれている。

文体は軽い感じがする。()を使っていろいろ少し言い訳がましい補足説明的な物も多い。フランス現代思想が専門なので、ニーチェとかオルテガ、フッサール、レビナス、レヴィ=ストロースなどいろいろ出てくるが、読めないこともない。

なるほどと思ったのが『宿命とは何か』というエッセイ。最初のほうに、ハウルの動く城などを例に、想像力の豊かさについて論じていて、想像力の豊かな人は、どのような人生を選んだ場合でも、多くの細部を具体的に想像する習慣からくる既視感を覚えるとある。そこでさらに印象的な部分を抜粋する。
 だから、当然にもその人は「想像した通りのことが私の人生において実現した」というふうに考える。
 ほんとうはそうではなくて、あまりにいろいろなことを縦横無尽に想像しすぎたせいで、何を経験しても「想像した通りのことが起きた」と感じてしまうような人間になってしまったというにすぎないのであるが、それでも、「自分の人生は何一つ思い通りにならなかった」と言い残して死んでゆく人間に比べて、どれほど幸福な人生であろう。
 強い想像力を備えた人は構造的に幸福な人である。
(pp.132)
勝手な解釈をすれば、よくないことを想像してしまい、それが本当になってしまっても、悲観する必要はないんじゃないかということか。よくないことも想像通りになったとしても、幸福だと思っておけということだと解釈しておこう。よくないことが最近起こりすぎているから・・・・。このエッセイの部分は、著者のブログを検索しても出てこなかったので、この部分のためだけにもこの本を買う価値があったと思う。

この著者の本を完全に理解するには、フランス現代思想が必須のような気がする。次は、『寝ながら学べる構造主義』でも読むか。

読むべき人:
  • 構造主義的な考え方が好き
  • 知的なエッセイが好き
  • 武道家の話が好き
Amazon.co.jpで『内田樹』の他の本を見る


June 19, 2006

人間そっくり


人間そっくり

キーワード:
 安部公房、SF作品、地球人、火星人、緻密、火星病患者
安部公房のSF作品。新潮文庫。

あらすじをカバーから抜粋。
《こんにちは火星人》というラジオ番組の脚本家のところに、火星人と自称する男がやってくる。はたしてたんなる気違いなのか、それとも火星人そっくりの人間か、あるいは人間そっくりの火星人なのか?火星の土地を斡旋したり、男をモデルにした小説を書けとすすめたり、変転する男の弁舌にふりまわされ、脚本家はしだいに自分が何かわからなくなっていく・・・。異色のSF長編。
(カバーより抜粋)
一言で言えば、かなりおもしろいと思った。

舞台は、どこかの集合住宅の一室でのことなんだけど、徹底して会話と話者の描写のみで構成されている。特に話者の心理描写が映像化できるようにかなり細かく描かれている。そのような文体に、読者は一気に引き込まれていく。二転三転するシーソーの上に、もしくは、メビウスの輪に。

脚本家と自称火星人との会話の応酬のみで物語りは進み、自称火星人は徹底して、屁理屈ともいえる回答で脚本家を惑わしていき、脚本家は次第に火星人に取り込まれていく。

そこがなんとも恐ろしい。何よりも、物語構造がかなり練られている印象を受ける。また、トポロジーや位相幾何学など数学的な用語が出てくる。これは著者は医学部卒であるが、一時数学者を目指していたことが影響していると思われる。

この物語は、SF作品なのだけれど、かならずしも宇宙的、科学的な展開ばかりではない。そうではなく、SF的に現代小説として成り立たせている。そこには自分が何であったのかわからなくなっていく不安、背理法的に自分の存在証明を行わなければならないほどの自己の危機感というようなものが描写されていると思う。

映画を見ているような気になった。世にも奇妙な物語など、どんでん返しがあるような話が好きな人にはかなりおもしろいと思う。

176ページほどだが、一気に読める。逆にゆっくり読むべきものではない。ゆっくり読むと、たぶんおもしろさが半減する。

安部公房はカフカ的なシュールレアリスムの手法が多いが、これもそれに近い。ただ1つ違うのは、あくまで現実的に物語が進む点。どちらかというと『砂の女』に近い作品。だんだん取り込まれていくさまが恐ろしい。

読むべき人:
  • フランツ・カフカ的な作品が好き
  • SF小説が好き
  • 屁理屈が好きな人
Amazon.co.jpで『安部公房』の他の作品を見る


June 18, 2006

東京タワー


東京タワー

キーワード:
 江國香織、恋愛小説、不倫、大学生、人妻
江國香織の小説。新潮文庫のほうで読了。あらすじを本のカバーの後ろから抜粋したものを示しておく。
大学生の透は恋の極みにいた。年上の詩史と過ごす甘くゆるやかなひと時、世界はみちたりていた。恋はするものじゃなく、おちるものだ。透はそれを、詩史に教わった。一方、透の親友・耕二は、女子大生の恋人がいながらも、蠱惑的な喜美子に夢中だった。彼女との肉体関係に…。夫もいる年上の女性と大学生の少年。東京タワーが見守る街で、二組の対極的な恋人たちが繰り広げる長篇恋愛小説。
(カバーより抜粋)
一言で言えば、自分はこの小説を感覚的に理解できなかった。この小説のおもしろさや評価は、感覚的に理解できるかどうかにかかっていると思う。何よりも扱うテーマが人妻との不倫なんだから。

当然自分は、若い大学生の視点から読んでしまう。自分は不倫経験なんかないので、どうしても感覚的にわからなかった。理屈で読んでしまうとなおさらだった。特に、耕二のような人間は自分とは対極な存在なので、やはり陶酔できなかった。

どちらかというとこの小説を感覚的に理解できるのは、やはり30代後半の女性だろうと思う。恋愛経験も多く、むしろ結婚していて、日常生活に孤独感をどこかで感じているような人。そういう人の視点から読めば、また違った印象なのだろうと思う。

江國香織の作品を初めて読んだけど、なんだか比喩が少ない文体だと思った。写実的に物事が淡々と進んでいく。また、回想シーンが現在進行形で描写されているところにいきなり割り込んでくる。そのため、いきなり場面が変わったりして、すこし戸惑いを覚えた。あと、会話もなんだか短いものが多いなと思った。

直前に読了した作品が『魔の山』だっただけに、会話の短さが特に際立って見えた。また、そのためにどこか人物像が薄いような気がした。

内容とは関係ないけど、表紙の写真はよいと思う。

なんとなく、本屋で軽い小説が読みたいと思って適当に選んでみたのだけど、自分には合わなかった気がする。小説の適当買いは少し控えようか。

読むべき人:
  • 江國香織のファン
  • 30代後半以降の孤独な女性
  • 不倫小説が好き
Amazon.co.jpで『江國香織』の他の作品を見る


技術本を扱うお勧めサイト

2ch Booksというサイトを発見した。

2chのコンピュータ関係の推薦図書や必読書をまとめたサイト。
幅広いジャンルとなっているので、参考にしていこう。

技術本は選ぶときに慎重ならざるをえないからね。


June 17, 2006

英語より日本語を学べ


英語より日本語を学べ―焦眉の急は国語教育の再生だ

キーワード:
 竹村 健一、齋藤 孝、英語教育、国語、教育論、対談
竹村健一氏と齋藤孝教授の対談本。以下のような内容となっている。
  1. 日本は「読書立国」をめざせ
  2. いま、教育の何が問題なのか
  3. 日本語が豊かな文化を生み出す
  4. 東洋的身体技法を現代に生かす
  5. 文脈でコミュニケーション力を磨け
  6. 一瞬のひらめきを大切にしよう
主に日本の教育問題に関して話題が繰り広げられている。

自分自身教育問題に関心があったので、勉強になった。なによりも、現状の教育問題に関してこうすればいいんじゃないかということが的確に書いてあり、その通りだと思った。

特に、教員の質に関する部分。齋藤教授が語っている部分で、先生の役割は触発と習熟であるという主張。触発というのは、生徒が先生のやっていることに興味を持って自分もやってみようと思わせることで、習熟というのは、生徒が何か技術を学ぶことができるということ。これが先生には重要だということ。自分自身の経験から、おもしろくない授業をやっている教員は価値がないと思っていたし、そういう科目は学ぶ意欲が全くわかない。

また、質の悪い教員はもっとリストラされるようにすべきだといった主張もなるほどと思った。

英語教育の是非に関しては、『国家の品格』の藤原正彦教授の国語教育優先の主張と同じようなことが主張されている。齋藤教授と藤原教授は確か、何かの雑誌で同じようなことを対談していたし、竹村健一氏も国語力が重要だと主張している。また、竹村健一氏は、英語を学べば経済は発展するか、英語は全ての国民に必要かということをよく考える必要があるとあった。

自分自身、英語早期教育はあんまり必要ない気もする。それより、竹村健一氏が、英語を身に付けたければ、英語で仕事をする、何かを勉強するというはっきりした展望や具体的計画をもってやったほうがいいと主張する部分に賛同である。

個人的には、齋藤教授の提案している呼吸方法などおもしろいと思った。溜めが重要で、それをスポーツや教育に応用すればいいといった主張で、自分も試してみようかなと思った。

対談本なので、わかりやすい内容となっている。また、固有名詞や専門用語には脚注に説明が載っている。

齋藤教授の本を何冊も読んでいれば、特に真新しいことが書いてあるわけではないが、教育論などが参考になった。

読むべき人:
  • 日本の教育問題に関心がある人
  • 齋藤教授の本が好きな人
  • 対談本が好きな人
Amazon.co.jpで『齋藤孝』の他の本を見る


魔の山



魔の山〈上〉
魔の山〈下〉

キーワード:
 トーマス・マン、ドイツ教養小説、古典作品、死、病気、分解、思想、自由
記念すべき50冊目は、トーマス・マンのドイツ教養小説と評される大作。

岩波文庫のほうで読了。あらすじを本のカバーから抜粋。
平凡無垢な青年ハンス・カストルプははからずもスイス高原のサナトリウムで療養生活を送ることとなった。日常世界から隔離され病気と死が支配するこの「魔の山」で、カストルプはそれぞれの時代精神や思想を体現する数々の特異な人物に出会い、精神的成長を遂げていく。『ファウスト』と並んでドイツが世界に贈った人生の書。(全2冊)
(上巻カバーより抜粋)
また、下巻も抜粋しておく。
理性を尊び自由と進歩を唱導するセテムブリーニ。テロと独裁によって神の国を実現させようとする非合理主義者ナフタ。2人に代表される思想の流れはカストルプの魂を奪おうと相争うが、ある日雪山で死に直面したカストルプは、生と死の対立を超えた愛とヒューマニズムの道を認識する。人間存在のあり方を追求した一大教養小説。
(下巻カバーより抜粋)
このような内容となっている。

このような古典作品を自分なりに解釈することもできるが、それは他の評論家や文学研究者に任せるとして、自分なりの主観的な感想を述べておこうと思う。

自分がこの作品を読んだ状況がとても特殊だった。特殊というよりは、主人公、ハンス・カストルプと似たような境遇という状況で読んだ。というのも、自分は1ヶ月ほど病院で入院していた。そのときに上巻を読んだ。今は自宅療養中で、下巻をやっと読みきった。

平凡無垢な青年、ハンス・カストルプと似たような境遇といわれれば、首を傾げるかもしれない。しかし、ある部分に関しては、やはり共通部分があるといってよいだろう。

まず、性別と年齢がほぼ同等である。性別がほぼ同等というのは変な表現であるが、要は同じである。また年齢がハンス・カストルプが23歳、自分が22歳である。

次に、職業的な観点である。ハンス・カストルプは造船技師であり、人文主義者セテムブリーニからはエンジニアと称されていた。自分自身は、プログラマーということであり、構築対象は異なるがエンジニアという職種で包括して問題ないだろう。

さらに、療養生活の境遇である。ハンス・カストルプは大学を卒業後、造船会社に入社する前に、気晴らし、またはいとこを尋ねるための療養生活としてのサナトリウム暮らしを始めた。対して自分は、会社入社直後に入院生活となった。また、ハンス・カストルプは貧血気味で、肺結核が講じて3週間の療養が7年になってしまう。自分の場合も、貧血が原因で検査を行い、そこから腎臓が悪いことが判明し、同時に肺の炎症反応が見られた。入院も最初は1ヶ月だったのが少し伸びて、1ヵ月半となり、現在では自宅療養中という様態。

ハンス・カストルプがサナトリウムのバルコニーで横臥療法を行っているとき、自分は病院のベットの上で同じように水平になっていた。ここまで共通点が多いと、何か運命めいたものを感じる。入院中のベットの上で読む『魔の山』はなんと格別なことか!!きっとこのような状態で『魔の山』を味わった者など、世界中にそうはいないだろうと想像し、優越感を感じる。

『魔の山』自体は、入院するだいぶ前に買っていたのだが、なかなか読み進める機会がなかった。そしてこのようなハンス・カストルプと同じような境遇で読むことになり、なんだかこの作品を読むために入院したのではないかとも思った。

作品の内容の感想を一言で言えば、長いに尽きる・・・。上巻598ページ、下巻690ページの長編。しかも、ページには改行がなく、抽象的な漢字で埋め尽くされている。1日30ページが限界だった。特に、ナフタ、セテムブリーニ、ハンス・カストルプが論争しているシーンはとても疲れた。何よりもその時代の世界史的な知識が乏しいので、理解するのは無理だった。読んでいるうちに文字の森に迷い込んでしまう。結果的に、5月のはじめに読み始めて今日読了したので、およそ1カ月半はかかった。

この作品は、自分にとってかなり特別な存在となった。読了後は単純に長い教養大作を読みきった満足感と充実感を得た。さらに、ハンス・カストルプと似たような状況で読了できたことに僥倖を感じた。

10年後くらいに、また読み返したい作品だと思った。全て理解していないし、なによりも今の特殊な状況を振り返るという役割を果たすだろう。この作品を座右の書にでもしておこう。

読むべき人:
  • ドイツ教養小説が好きな人
  • 長期入院中の人
  • 1500円ほどで2ヶ月は暇つぶしをしたい人
Amazon.co.jpで『トーマス・マン』の他の作品を見る


June 16, 2006

サイト内検索の設置

サイドバーにサイト内検索ができるようにグーグルの検索フォームを設置。

最近の訪問者は検索エンジンからが多くなっているので、より目的情報にたどり着けるようにした。

たぶん、検索でこのブログに来てからすぐに他の検索結果に行っているようなので、その対策。

また、ライブドアのブログ用のプラグインの検索だとどうしても貧弱だったので、グーグルのほうに。

検索結果は別ウィンドウで表示されるのでよろしく。


June 15, 2006

できる100ワザ アフィリエイト


できる100ワザ アフィリエイト―ホームページでがっちり稼ぐ実践ノウハウ

キーワード:
 アフィリエイト、できるシリーズ、稼ぎ方、ノウハウ、初心者
インプレス社の「できる」シリーズのアフィリエイト版。アフィリエイト全般についてかなりわかりやすく書いてある。

この書評ブログでアフィリエイトを行っているので、少しアフィリエイトのノウハウを知りたかったので読んでみた。ちなみに、アマゾンで一番評価が高かったので、この本を選んだ。

内容は以下のようになっている。
  1. アフィリエイトの基本
  2. 魅力あるテーマでホームページを企画するワザ
  3. 儲かる商品のリンクを張るワザ
  4. わかりやすいホームページを作るワザ
  5. ホームページに人を呼び込むワザ
  6. ホームページを育成・運営するワザ
100ワザとあるように、100個のノウハウが紹介されている。アフィリエイトの概要から、CSS、ユーザビリティ、SEO対策、紹介文の書き方まで幅広い内容となっている。

また、それぞれのノウハウに初級、中級、上級と難易度が設定されていて、さらにワザの即効性としてスグ効く、ジワリ効くと設定されている。そのため、どのようなレベルの人でも対応できる。

全ページカラーで図も多いのでかなり分かりやすいものとなっている。アフィリエイトサイトの登録方法などもホームページのキャプチャとともに説明されているので迷うことはない。

どちらかというと自分でホームページビルダーなどを使ってホームページを自作する人向けだと思う。ページ構成の自由度が低いブログのことに関してはあまり言及されていない。

ただ、文章で1つ気になるところがあり、それは段落がないこと。明らかに段落分けをしなければならない部分に、一文字下げられていない。そこが少し読みにくい。ブログのように、一文字下げないのであれば、一行空けるなどの工夫がほしい。できるシリーズは全てこのようになっているのだろうか。しかし、段落分けがされていないことが、この本のわかりやすさを大きく損なうことはない。

この書評ブログでもアフィリエイトを行っているけど、参考になる部分が多かった。特に、ページの構成やSEOなどの部分よりも、どのようにすれば訪問者がリンクをクリックしてくれるのかなどという部分が参考になった。

あと、できるシリーズはなんだかパソコン初心者が読むような本だと思っていたが、実際に読んでみると、有益になる部分も多かった。偏見はいけませんな。

ホームページ上のバーチャルな商売といえども、いかに訪問者の立場になって考えなければいけないかということがわかった。アフィリエイトは、儲けることよりも相手に有益な情報を発信することが重要という主張がなるほどと思った。このブログもアフィリエイトが最優先ではないので、そのスタンスでいいんだと思った。

読むべき人:
  • アフィリエイトを始めたい人
  • アフィリエイトで稼ぎたい人
  • わかりやすいアフィリエイト本を求めている人
Amazon.co.jpで他のアフィリエイト本を見る


June 13, 2006

カリスマ受験講師細野真宏の経済のニュースがよくわかる本 日本経済編


カリスマ受験講師細野真宏の経済のニュースがよくわかる本 日本経済編

キーワード:
 細野真宏、経済、ニュース、教科書、バブル、デフレ、銀行、わかりやすい
カリスマ受験講師、細野氏の著作。細野氏は、大学在学中にいかに受験数学をわかりやすく解くかということから、面白いほどほどわかる本シリーズなどのベストセラー参考書を生み出した人物。

この本は、最新版ということで、以前に出たものの全面改訂版となっている。旧版は初版が1999年で288ページほどだが、最新版は、初版は2003年で、340ページほどに増量している。

まえがきにこの本の目的が書かれているので、その部分を抜粋。
そこでこの本では、若者の視点に立って
全く予備知識を前提にしないで読める」ようにし、
できるだけ「難しい概念や言葉や数式は用いない」で
厳密性よりもイメージを重視してできるだけ「直感的にも理解できる」ように心掛けて作りました。
この本をきっかけに少しでも経済や政治問題に興味を持ってもらえたらうれしく思います。
(pp.6)
このまえがきの通り、かなりわかりやすい内容となっている。1ページの文章量はそれもど多くなく、著者が描くイラストつき。また、語り口調なので小学生にもわかるようになっている。さらに、参考書のように、重要なポイントは繰り返しまとめられている。

具体的な内容は、以下のようになっている。
  1. 円高と円安と日本の景気について
  2. 日銀の仕事について
  3. バブル経済について〜マネー経済への導入〜
  4. バブル崩壊後の日本と景気対策について〜景気対策の効果とその問題点〜
  5. 借金大国日本の現状について
  6. 政府の財政政策と日銀の金融政策の現状について〜国債の大量発行の問題点とは?〜
新版になって、あらたにゼロ金利政策や量的緩和の部分が追記されている。最初の2章はそれほど変更はないように思われる。

とてもわかりやすかったので、経済の理解が深まった。ここまでわかりやすくするのは相当の技量だなと思う。

また、経済は複雑系で『風が吹くと桶屋が儲かる』状態だよなと思った。日銀が何か1つ景気対策を行うと、さまざまなところに波及するのだから、大変だよなと思った。

あと、バブル経済の異常さがわかり、日本全体で日本をだめにしたんだなと思った。自分たちの世代は明らかに負の遺産を押し付けられたわけだ。それに昨今は、自己責任の時代なので、しっかり世界を読んで負け組みに陥らないように対処していく必要があると思った。

銀行って恐ろしい職種だよなと思った。いろんな意味で・・・。銀行に就職したいと思う人の気が知れない・・・。

どうでもいいけど、本のカバーのイラストは、漫画家の江川達也氏。

この本は絶対お勧め本。あと世界経済編、株編でも読むか。

読むべき人:
  • わかりやすく経済について知りたい人
  • 負け組みに陥りたくない人
  • 金持ちになりたい人
Amazon.co.jpでその他の経済関連書籍を見る


『book diary』でぐぐる

book diary』(スペースあり)でぐぐると、2,010,000 件中145件目に自分のブログが出現するようになった。

20件目以内に、なぜか登録ランキングやフィードメーターの自分のブログへのリンクは出るけど・・・。

少しずつランクが上がっている。

この記事を投稿することでまた上位に表示されるはず。
なぜなら『book diary』というキーワードを多く含んでいるから。

これも1つの戦略。


June 12, 2006

読書速度測定

読書速度測定ができるサイトを発見した。


だいたい2000文字/分くらいだった。

平均が400〜600らしい。

まぁ読んだら2000文字程度だけど、フォトリーディング的な読み方ならもっと行くよな。この文章サンプルが小説なのでどうしても読んでしまうけど。小説は楽しむものだし。

暇な人はやってみて。



アルファブロガー


アルファブロガー 11人の人気ブロガーが語る成功するウェブログの秘訣とインターネットのこれから

キーワード:
 ブログ論、有名人ブログ、ブロガー、インターネット論、人気ブログ、ビジネス、技術
アルファブロガーというのは、多くの影響力のある読者に読まれているブロガーのことらしい。11人の人気ブロガーがブログについてインタビューを受けていろいろと語っている本。ちなみに初版出版日は2005年10月20日。よって内容は去年の秋ごろまでの話となっている。

11人のアルファブロガーは以下のような顔ぶれである。
  1. 『ネタフル』・・・コグレマサト氏
  2. 『百式』・・・田口元氏
  3. 『極東ブログ』・・・finalvent氏
  4. 『Ad Innovataor』・・・織田浩一氏
  5. 『R30::マーケティング社会時評』・・・R30氏
  6. 『isologue』・・・磯崎哲也氏
  7. 『On Off and Beyond』・・・渡辺千賀氏
  8. 『NDD::Weblog』・・・伊藤直也氏
  9. 『Passion For The Future』・・・橋本大也氏
  10. 『切込隊長BLOG』・・・山本一朗氏
  11. 『英語で読むITトレンド』・・・梅田望夫氏
本当はそれぞれリンクをはりたいんだけど、面倒だし、何より恐れ多い・・・。リンクフリーじゃない可能性もあるし。実際にブログ名でぐぐったらたぶん一番上に表示されると思うので、興味のある人はそこからたどっていってほしい。

それぞれのブログの性質が異なっていて、その人にあった話題が展開されている。1から3まではネタ系のブログの運営方針などが語られ、4から7はビジネスとしてブログをどう利用しているか、8から11はブログの技術的なことや今後の展望などが語られている。

大抵最初は同じようなことが質問されているが、最後のほうはその人にしか語れないことが質問される。よく質問されるのは、ブログを始めたきっかけやブログを続けるモチベーションは何かあるのかということが質問されている。そして、大体共通したそれらの回答は、面白そうだからやってみたというものや、PVがあがっていくと励みになるとか、毎日無理せず更新することが重要といったものである。

なるほどなるほどと思って読んだ。何人かのブログは見たことがあったので、そういう方針でブログを更新しているのかと分かってよかった。好きでたまらないことをネタにするとか、誹謗中傷などの対処に困るようなことは書かないなど、今後のブログを運営していくヒントになった。

また、単純にブログの運営のヒントになるだけでなく、ブログという現象は何をもたらしたのか、今後ブログはどうなっていくのかといったブログ論もとても参考になった。

普段何気なくブログを更新しているけど、改めてブログに対する認識を再発見した。今では一億総表現時代になりつつあるけど、ブログはただの表現ツールだけでなく、コミュニケーションの媒体ともなっていて、面白いなと思った。また、技術的な動向などは、自分から意識的にチェックしていかないと、自分が知らない間にものすごいことになっているんだという印象を受けた。これからは上のブログをチェックしていこうと思った。

どうでもいいことだけど、本のカバーを取ったら、背表紙に何も書いてない・・・。普通タイトルとか入れるでしょ・・・。もしかしてそこまで手が回らなかったのか・・・。それともわざと・・・!?

ブログを考える上でよい本だと思った。

読むべき人:
  • 人気ブロガーが何を考えているか知りたい人
  • 自分も有名ブロガーになりたい人
  • ブログ全体を考えたい人



June 11, 2006

アクセス数1000突破

ようやくアクセス数が1000に到達した。

57日かかった。

1000 / 57 = 17.54

大体1日平均17アクセスということになる。

といっても、カウンタのアクセス数は正確ではないだろうが・・・。
実際に来たユニークIPは600もいかないはず・・・・。

もっとアクセス数上がらないかしら。

一応今日が過去最高のアクセス数になるようだ。

もっとがんばろう。


ノーマン


ノーマン (1)
ノーマン (2)

キーワード:
 手塚治虫、SF作品、月、超能力、戦争、戦隊
手塚治虫の作品。2巻で完結。

簡単にあらすじを。

ある日、中条タクという少年は、銃を曲げて撃つことができる男と動物を自在に操る男とある場所に呼び出される。その後、彼らは異次元空間を通って5億年前の月に連れて行かれる。5億年前の月には人が住んでいて、文明も進んでいた。しかし、トカゲを祖先とするゲルダン人という宇宙人の侵略を受けていた。やつらは分裂、変身、毒ガス、念動、仮死ボールという5つの特殊能力を持ち、さらに残虐な性質も併せ持っていった。月に連れられた中条タクたちはそれぞれ超能力の持ち主で、ゲルダン人に対抗すべく集められた特殊能力戦隊の仲間になる。そして、ゲルダン人との攻防が始まる・・・。

特殊能力を持つ戦闘員が活躍するのが面白い。それぞれ、怪力、動物操作、念力、再生能力、分身、音速、透視、破壊脳波と、個性あふれるキャラたち。異星人が多く出てくるので、スタートレックを見ているような気分になってくる。

相変わらず、物語がしっかり練りこまれているなと思った。最初は謎が多く、引き込まれていく。だんだん後になって、物語の核の部分が分かってくる。手塚作品の冒険物などによくある構造だと思う。

あと、主要なキャラが容赦なく最後のほうで死んでいくのが印象的だった。ただ面白いだけでなく、侵略戦争のおろかさなどを表現しているのだろう。

ただ、最後の結末だけがどうもまとまって終わってないような気がした。展開が急に進んでいったような気がした。それでも、全体的に面白かった。

読むべき人:
  • 手塚治虫のファン
  • SF作品が好き
  • さまざまな特殊能力を持ったキャラが出てくる作品が好き



サイバースペースでの陣取り合戦

自分のブログで取り上げた書名でぐぐってみると、ものによってはだいたい10件以内にその本の記事が表示されるようになった。

かなりページランクが高くなっている。
実際にはまだページランクは0だけど、ページランクが更新されてそれなりの値になるのも時間の問題だろう。

トラックバック作戦が功を奏したようだ。

サイバースペースでの陣取り合戦をしているみたいだ。
自分の領土が拡大していくようで、楽しいけど。


人と接するのがつらい―人間関係の自我心理学


人と接するのがつらい―人間関係の自我心理学

キーワード:
 心理学、人間関係、自我、生きるヒント、ストローク
心理学者の著書。人接することが辛い、緊張する、苦手意識を持つのはなぜかということを明確にし、さらにどのようにして人と接していけばよいかということが書かれている。5章立てになっていて、次のような内容となっている。
  1. 人と接するのがこわい
  2. 人との接し方は人生を決める
  3. なぜ人と接するのがつらいのか
  4. 人のなかで自分らしく生きる
  5. 人と楽に接するためのヒント
2章、3章で原因が解明されている。親にどのように育てられたかということが主な原因らしい。

例えば、遠慮が強いられる養育環境で育った場合、自分を監視がちになり、集団で疎外感を感じたりするといったことが傾向として現れる。

解決策として、どのように振舞えばよいかということが示されているが、前提として「性格は変えられない」ということが示されている。なんでも幼少期にだいたい決まってしまうらしく、さらに青年期で内向的な性格になると一生そのままらしい。そこで、自分自身を変えようとして徒労に終わるのではく、自分自身を受け入れて自分らしく生きていくことが大切だと主張されている。具体的には以下のようなことが示されている。
  • いまの自分を好きになる
  • 自分の素直な心で人と接する
  • 自分を責めない
  • 好きなことに力を注ぐ
  • 自分を守ろうとしない
  • 逃げない、背伸びしない
こういったことが4章、5章で述べられている。

なんだかとても気が楽になった。自分自身、かなり人付き合いが悪いし、そこまで人間関係形成が得意ではないので、こういう風に生きていけばいいんだなということが分かってよかった。よく、自己啓発本で自己改革が必要だということが主張されているが、そうではなく、必ずしも自分を変える必要はなく、あるがままの自分を受容していけばいいんだといことが分かった。

また、生き方そのもののヒントのようなことが書いてあって、参考になった。人間関係を悪化させてまで、会社勤めに固執しなくてもよく、生活費を稼ぐ方法なら他にいろいろあるなど、なるほどと思った。

著者自身カウンセラーらしいので、この本を読むことでなんだかカウンセリングを受けたような気になった。あと、心理学の本は学術的なことが多く書かれがちだけど、これはそこまで多くない。むしろ読みやすい。

人間関係に悩んでいる人にぜひ読んでもらいたい。

読むべき人:
  • 人と接するのが苦手、または苦痛を感じる人
  • なぜ自分は人と打ち解けにくいのか知りたい人
  • 心理カウンセラー志望の人



June 10, 2006

青春漂流


青春漂流

キーワード:
 立花隆、インタビュー記、青春、落ちこぼれ、人生論、謎の空白時代
博覧強記の評論家、立花隆氏がさまざまな一流の特殊な職業の人々にインタビューし、どのように人生を送っていたのかが書かれた本。

最初に青春とは何かということが書かれている。
迷いと惑いが青春の特徴であり特権でもある。それだけに、恥も多く、失敗も多い。恥なしの青春、失敗なしの青春など、青春の名に値しない。自分に忠実に、しかも大胆に生きようと思うほど、恥も失敗もより多くなるのが通例である。
(pp.8)
そして、このような青春を送っている男たちにインタビューをし、どのように生きてきたのか、また迷ってきたのかということを語らせ、まとめたものらしい。

インタビュー対象の男たちは次の11人である。
  • 稲本 裕(オーク・ヴィレッジ塗師 32歳)
  • 古川四郎(手づくりナイフ職人 33歳)
  • 村崎太郎(猿まわし調教師 22歳)
  • 森安常義(精肉職人 33歳)
  • 宮崎 学(動物カメラマン 34歳)
  • 長沢義明(フレーム・ビルダー 36歳)
  • 松原英俊(鷹匠 33歳)
  • 田崎真也(ソムリエ 25歳)
  • 斉須政雄(コック 34歳)
  • 冨田 潤(染織家 34歳)
  • 吉野金次(レコーディング・ミキサー 36歳)
この本は約20年前の出版となっていて、各人の年齢はその当時のもの。また、フレーム・ビルダーというのは、競輪用の自転車職人のこと。

この11人全てに共通する人生の物語構造というようなものがある。
  1. 高校、大学を中退する
  2. とりあえず、何かの仕事につく
  3. その仕事で下積みする
  4. 仕事を変えてみたりする
  5. あるとき、今の仕事を極めてみたいと思う
  6. 必死で努力をする
  7. 海外に留学したりどこかに弟子入りし、その道の勉強をする
  8. 時間はかかったが、その道のプロフェッショナルとして高い評価を受けている
だいたいみなこのような構造を持っている。

みな、最初はおちこぼれで、それでも好きなことには人一倍努力をしていて、貧乏で失敗も多く不安だけど、なんとか生きてこれて、最終的には一流になっているという話。

それぞれの職人の専門的なことが垣間見れてとても面白い。例えばソムリエの田崎氏は、ワインの勉強のためにフランス語も分からないがとりあえず行ってみて、ワイン畑を歩き回ったりしたとか、動物カメラマンの宮崎氏は、タカなどの巣の写真を撮るために絶壁にぶら下がって何時間も待っていたりなど、その道を極めるために何を行っていたのかということも分かる。

みんな今は一流だけど、それまでにはかなり苦労しているんだなということが分かった。それと同時に、大学卒業後、会社員になるというような大多数の人がたどるような道とは全然違う生き方もあるんだなということが分かって面白かった。なんだか、そんなに人生を気負わなくても何とかなるんじゃないかということを感じた。

また、立花隆氏のこのようなインタビュー本として、『二十歳のころ〈1〉1937‐1958―立花ゼミ『調べて書く』共同製作』がある。これは、オウム真理教信者からノーベル賞作家まで幅広くインタビューし、その人たちが20前後のころにどう生きていたのかということがまとめられたもの。たぶん、『青春漂流』が少し影響していると思う。その証拠に、『青春漂流』のあとがきに書いてある空海の「謎の空白時代」が『二十歳のころ』のはじめにの部分に載っているから。

『二十歳のころ』の文庫版は元モーニング娘。のメンバーのインタビューも載っている。こちらもお勧め。

他の人がどのように生きていたのかということを知るのはとても面白い。自分自身、人生を計画的に生きようとしすぎているので、何もそんなに気負わなくてもいいんじゃないかと思い、気が楽になったような気がした。よい本だった。

アマゾンで評価を見てみたら、20レビュー中18が満点で2つが星4つの高評価だった。もちろん、自分も満点でお勧めする本。

あとぐぐったらこんな特集があった。
第71回 ソムリエ田崎真也さんらと語った『青春漂流』その後の20年 - 立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」

読むべき人:
  • 青春って何だ?と思う人
  • ありふれた人生とは違った人生を送りたいと思う人
  • どう生きていけばよいか不安でたまらない人



June 09, 2006

村上春樹論 『海辺のカフカ』を精読する


村上春樹論 『海辺のカフカ』を精読する

キーワード:
 村上春樹、評論、批判、構造、タブー、オイディプス、政治的
海辺のカフカ』の批判本。どういう立場から批判しているのかといったことが分かる部分を抜粋。
しかし、この『海辺のカフカ』が外国でもベストセラーになっている状況を、「いよいよ日本文学が世界に認められた」「世界に通用する普遍的な日本の小説がようやくあらわれた」と手放しでよろこんでいいのでしょうか。私はそのような立場をとることはできません。むしろ、『海辺のカフカ』が受け入れられた国々は、二〇〇一年「九・一一」以後、ある共通した社会的な精神的病理が広がっており、それに対する<救い><救済><癒し>をもたらす商品として『海辺のカフカ』が消費されており、そのことを<善きこと>として受け入れるわけにはいかない、というのが本書を貫く立場です。
(pp.14)
つまり、この『海辺のカフカ』で暗に示されていることに警鐘を鳴らしている。

この本の構成は以下のようになっている。
  1. 『海辺のカフカ』とオイディプス神話
  2. 甲村図書館と書物の迷宮
  3. カフカ少年はなぜ夏目漱石を読むのか
  4. ナカタさんと戦争の記憶
具体的な内容は、多く説明しないようにしておく。なぜなら、激しく違和感を覚えたというか、あまり面白くないし、読む気が失せていく内容だったから。

基本的に、この書評ブログでは本のよいところを示していきたいが、これはちょっと・・・、という感じなので、今回は毒舌ぎみで。

まず、結局この本で著者は何を示したかったのかがいまいちよく分からない。『海辺のカフカ』には『親殺し』、『近親相姦』、『強姦』という3大タブーをしかたのないこととして受け入れてしまう雰囲気があることをオイディプス神話などを基に長々と解説している。それは分かるのだけど、この本の最後の部分で、現実世界の歴史、政治的な話までに絡めていく意図が分からない。なぜ、フィクションの世界だけで批評すればよいもをわざわざ現実世界に絡めて批評しなければならないのか?と思った。個人的には、ただのフィクションに著者が示すような歴史認識を変えるほどの効力はないだろうと思う。

そもそもこれは政治の本なんじゃないかと思えてくる。何も村上春樹の『海辺のカフカ』を題材としなくてもよかったんじゃないかと思う。

また、フィクションである文学作品をこのように解体するように解説していくことに何の価値があるのかということも疑問に思った。村上春樹自身、評論家と作者は領域が違うということ語っている。そのため、作品を受け手がどのように読むのも自由であるという姿勢である。

しかし、この本を読んでから『海辺のカフカ』を読んでしまうと、この本に主張されているように読まなければいけない気になってくる。読了後に<救い><救済><癒し>をもとめて何が悪いんだろうと思った。例え著者の主張するようにそれはよくない傾向だとしても、読者には誤読する権利はあると思う。自分自身は読了後そのように感じなかったけど。かといって『海辺のカフカ』はつまらない作品だとは思わなかったが。

そもそも、<救い><救済><癒し>が、政治、歴史認識に大きく影響を与えてしまう可能性があるという前提がおかしいような気もする。ここは文学作品の評論の難しいところだとも思う。ある方向性で解釈したとしても、それが真理なのかははいつまでたっても分からない。作品の著者に聞いたところで(特に村上春樹の場合)、絶対に真意を示すことはないだろうから。

まだ、いろいろあるけど、面倒だからここまで。あと、読むのが苦痛になってきてところどころすっ飛ばして読んだから、精読していないので誤読しているかもしれない。また、かなり主観的な感想ということで。

買うときに迷ったんだよな・・・。買って損した・・・。世の中には価値のない本もあるものだということが分かった。また、著者が村上春樹の作品を解体すればするほど、作品がつまらなくなっていくような気がするということが分かった。

村上春樹自身この本を読むことはないだろうけど、この本を読んだとしたらきっとこう言うだろう。

「やれやれ」

また、『村上春樹の隣には三島由紀夫がいつもいる。』という本は面白くてよかったんだけど。もう、このような解体本は読むのやめようかな・・・。

読むべきでない人:
  • 『海辺のカフカ』をまだ読んでいない人
  • フィクションはフィクションとして扱われるべきだと思う人
  • 作品を一つ一つの部品のように解体することに価値を見出せない人



ウケるブログ


ウケるブログ―Webで文章を“読ませる”ための100のコツ

キーワード:
 ブログ、文章読本、テクニック
ブログでの文章の書き方などが主な内容となっている。

例えば、読みやすくするために段落を意識するとか、漢字を少なくするといった文章術的なものから、書き手の個性を演出するための方法などまで幅広く提案されている。

なんだか、別にブログに限ったことではないことが多く書かれている。読み手を意識した書き方は、こういう内容になるのだろうなと思う。

Q&A方式で内容が書かれているので、分かりやすい。こういうときはこうすればよいといったことがすぐに分かる。

各問いの答えは『考え方』と『実践』のどちらかが示されている。『考え方』のほうは、少し抽象的なアドバイスで、『実践』のほうは具体例が示されている。

この本は、ウケるブログの書き方講座〜1からわかるおもしろ日記の書き方というサイトの内容が書籍になったものらしい。いきなり、このサイトのトップに謝罪文が載っている・・・。なんでも参考にしていた文献に類似してしまったようだ。ちなみにそれは、『人の心を動かす文章術』らしい。こっちは読んだことがないので、自分としてはなんともいえないけど、『ウケるブログ』はブログ版文章読本のような位置づけとしての価値があるんじゃないかと思う。また、参考文献のほうもあわせて読んでみようという気になった。

ブログの文章読本を見かけないから、この本を読んで普段意識しないことを意識できて、役に立った。

ブログはどちらかというとチラシの裏になりやすく、あまり読者を意識しないで書いてしまうことがある。そのため、この書評ブログのように、多くの人に見てもらおうと思ったら、読み手を意識せざるをえない。そこで、しっかり推敲したりし、読みやすいものに心がけようと思った。

この書評ブログは、まだまだ読みやすいといえるほど完成されていないけど。試行錯誤している状態。

読むべき人:
  • 多くの人に自分のブログを読んでもらいたい人
  • ブログの書き方が分からない人
  • 毎日更新するネタがない人



June 08, 2006

よりよく生きるということ

よりよく生きるということ

キーワード:
 エーリッヒ・フロム、精神分析、心理学、存在、所有
フロムの著書。

正直、読んでいて、内容が頭に入ってこなかった。一文一文は理解できないものではないけど、全体としていまいち漠然としたものしか分からなかった。だから今回は書評できない・・・・。

詳しくは、アマゾンのリンク先でも参照してほしい。

フロムの本をこの本から読むべきではないということだけは理解できた。前著の『生きるということ』を先に読んでいるべきであるということが書いてあった。そっちを読んでから『よりよく生きるということ』をまた読んでみようか。

読むべき人:
 フロムが好き、精神分析、心理学が好き、安易な自己啓発本は信用できない人


著者からのリンク

自分のブログの村上春樹の隣には三島由紀夫がいつもいる。の書評にこの本の著者の関係ページからリンクがはられている。。。。

( ゚д゚)ポカーン


まじですか・・・・。

まぁ、面白かったというかなり主観的な感想を書いているので問題ないと思うけど。一応、このブログはどこでもリンクフリーで、むしろアクセス数アップなどを図れてよいけど。

また、リンクをはっていただいてどうもありがとうございます、という気持ちで。

ただ、リンク元のブログタイトルが抜けている・・・・。

『村上春樹の隣には三島由紀夫がいつもいる。』読者反響集

まぁ、細かいことはいいか。

こんなバーチャルな出来事もあるので、ブログ、もしくは書評はやめられませんな。


June 07, 2006

40冊目の所感


BRUTUS (ブルータス) 2006年 6/15号 [雑誌]

この雑誌には本特集が載っていて、全730冊も紹介されている。エロス、ハリウッド、写真、時間、人生相談、エコロジーといった学術的なものからサブカル的なものまでさまざまなジャンルの本がジャンルごとに5冊ずつ紹介されていて、とても参考になる。こういうブックガイドも好きだな。これを参考にまた本屋にいってこよう。

また、やっと40冊目に到達した。
最近検索からの訪問者が増えてきた。
それに伴ってリピーター、固定客も増えていけばいいなと思う。

最近1冊1冊読むごとに、自分の中の何かが変わっていくような気がする。少しずつ自分自身の内面を再構築していくような感覚。そういうったことを求めて、これからもたくさん読んでいくと思う。


頭がよくなる思考術


頭がよくなる思考術

キーワード:
 自己啓発書、生き方、考え方、意識改革
白取春彦という人が著者。生きるうえで物事を考えるための助言の書。以下に著者のはじめにの部分を抜粋。
 本書はあなたが考えるときに実際に役立つ助言をさせていただくものである。しかし、わたし独自の考えだけを披露したものではない。古今東西の多くの古典、啓蒙書、哲学書から示唆された知恵が基礎にある。
 誰にしても自分一人で正確に考えることなどできない。だから、互いに話しあい、本を読み、試行錯誤しつつベターな考え方、手段、生き方を模索していくのである。本書はその一助となるだろう。そして、本書を読んだあなたは自分の考え方が以前よりもクリアになっていることにははっきりと気づくだろう。
(pp.3)
また、以下のような章立てになっている。
  1. 「答えを出せる」頭をつくる
  2. 「迷わない」頭をつくる
  3. 「楽しく生きる」頭をつくる
  4. 「クリアな」頭をつくる
  5. 「創造する」頭をつくる
それぞれの章のなかで、『書いて考えよ』、『視野の狭さを自覚せよ』、『才能の有無を考えるな』、『古典に知恵を求めよ』といったタイトルがついていて、短くまとまっている。そのためかなり読みやすいものとなっている。

特に印象にの残った部分を引用しておく。
  • 他人の思惑を考慮することは結果的に徒労だということになる。もちろん、他人の思惑を考慮したうえでの自分の考えや態度も無意味に帰する。(pp.45)
  • 何をするにしても人間は結果のために行動すると、結局は日々の意味を失い、総じて生きることの意味を失う。(pp.62)
  • また、たゆまずに考え抜くという一手もある。いたずらに心配するのではなく、ちゃんと考えるのである。考えても無駄だということはない。考えることによって新しい偶然の一手を呼ぶこともできるのだから。(pp.68)
  • すでに価値が定められたものがそこに存在していて、誰かがそれを得るわけではない。忘れてはならない。なにかに価値を与えるのは常にあなたなのである。他人ではない。(pp.93)
こういうところに元気付けられたというか、勇気付けられた。特に、自分自身、今いろんなことを考えたりして思い煩ってしまうのだけれど、こういう風に考えていけばよいのだということが分かってよかった。なんだか、自分に自信を持てないでいた部分に、後押しをしてもらったような気がした。

著者が日本人なので、より日本人にあった考え方だと思う。このような自己啓発本はアメリカ人が書いたものが多く、その中でよくポジティブに考えればよいといったことが多いが、この本ではそのようなことは書いていなかった。そんなに簡単にポジティブに考えることを実践できれば苦労はないけど・・・。

頁数は120ほどしかないので、すぐに読める。しかし、それだけに繰り返して読む必要がある本だと思う。自己啓発本に求められる特徴だと思う。また、迷ったらこの本を読んでみよう。

読むべき人:
 自己啓発本が好きな人、考え方を変えていきたい人、もっと楽に生きたい人


June 06, 2006

途方に暮れて、人生論


途方に暮れて、人生論

キーワード:
 保坂和志、エッセイ、生きにくさ、身辺雑記、哲学的
小説家、保坂和志氏のエッセイ。『風の旅人』という雑誌と「Web草思」というWebマガジンで連載されていたものが書籍になったもの。まだ連載は続いているようだ。

どういう内容なのかが分かりやすく書かれた部分があるので、若干長いがその部分を抜粋。
 生きるということは本当のところ、多数派のままではいられないということを痛感することで、要領のいい人たちから「ぐず」と言われるような遅さで考えつづけることでしか自分としての何かは実現させられない。拠り所となるのは、明るさや速さや確かさではなはなく、戸惑い途方に暮れている状態から逃げないことなのだ。
 だから、この本には生きるために便利な結論はひとつも書いていない。しかし安易に結論だけを求める気持ちがつまずきの因(もと)になるということは繰り返し書いている。生きることは考えることであり、考えることには結論なんかなくて、プロセスしかない。
 とにかく、今はおかしな時代なんだから生きにくいと感じない方がおかしい。生きにくいと感じている人の方が本当は人間として幸福なはずで、その人たちがへこんでいしまわないように、私は自分に似たその人たちのために書いた。
(pp.251-252)
人生論とタイトルにあるが、いかに生きるべきかということは書いていない。むしろ、著者の生活のなかで感じたことを基に話を膨らませて人生論に絡めていったような内容となっている。自分が感銘を受けたもののエッセイのタイトルを挙げてみる。
  • 「生きにくさ」という幸福
  • あの「不安」がいまを支えてくれる
  • 外の猫たちを見て「愛」について思う
  • 「死」を語るということ
  • 教養の力
  • カネのサイクルの外へ!!
といったもの。どれも、最初は身の回りの出来事を具体例として示して、さらにそこから抽象的な表現でその主題を語っている。そのため、なんだか現代文の入試問題に出てきそうな文体だった。また、著者の特徴として、相変わらず主題を導くために主張が右往左往しているような気がして、分かったような分からないような気になる。分かるときはなるほど!!とすぐに分かるんだけど・・・。

著者がどういう人かよく分かる。特に学生時代にどう過ごしていたのかというものでは、何もしないということを貫いてきたとある。それが著者の独特の小説につながっているようだ。まだ、小説は読んだことないので、気になってきた。読んでみようと思った。

小説家なのにとても哲学的なことを主張している。どうして小説家になって哲学者にならなかったのか?という疑問もわいてきてしまった。それでも、著者が小説家にならざるをえなかった理由がこの本を読むと分かるような気がする。

特に不安に関する主張や生きにくさはの部分でなるほどと思って、気が楽になった。読んでよかった。

良質なエッセイは、やはり面白い。それでいて、自分にしっかり染み込んでくるような気がする。

読むべき人:
 保坂和志のファン、生きにくさを感じている人、身辺雑記が好きな人、世の中のあらゆる現象からさまざまなことを考えたい人


June 05, 2006

カテゴリ分け

書評冊数が増えてくるとカテゴリ分けに少し悩む。
厳密に分類すべきか、それともおおまかでよいのかということに。

例えば、ビジネス書と自己啓発書を同じにしているが、それを分けるかどうか。

分けるとなると、過去の書き込みを修正しなければならないのでかなり面倒・・・。

正直、カテゴリ分けは適当主義でいこう。
なんでこのカテゴリにこの本があるのかと思うことがあるかもしれないが、それは突発事故みたいな本の出会いということで。

カテゴリ分けは、自分がこれだと思った主観で適当に分類していくのでよろしく。


一冊でつかむ日本史


一冊でつかむ日本史

キーワード:
 日本史、世界史、歴史哲学、文明
日本史を軸に、「文明」の発展を中心に一通り流れを押さえた内容となっている。そのため、瑣末なできことはほとんどかいていない。以下のような章立てとなっている。
  1. 歴史哲学によって文明の形をを知る
  2. 原始・古代の日本
  3. 中世の日本
  4. 近世の日本
  5. 近代・現代の日本
  6. 世界地図のなかの日本
  7. 東アジア世界のなかの日本
  8. 世界史のなかの日本
  9. 歴史哲学の今後の役割
歴史哲学というものは、歴史の大きな流れに目を向ける歴史研究のことらしい。そしてこの本で、歴史の流れで、日本はどのように発展してきたのかが書いてある。

近世までは、日本国内の家や共同体、政治などの構造を主になぞっている。また、それにあわせて、信仰や文化、生活様式なども一通り解説されている。構造図や絵などが多く入っているので、イメージしやすい。しかし、中には一見しただけで分かりにくい図がある。特に共同体の構成図とか。じっくり見ないと、構造が見えてこない。単にこういうテーマの図を自分が見慣れていないからだろうが・・・。

最後のほうに歴史哲学の目的が示されている。以下その部分を引用。
歴史哲学にはさまざまな手法があるが、私の歴史哲学の目的は、
「歴史を知ることによって、人間のすばらしさを再認識する」
ことにある。
(pp.198)
これが歴史を学ぶ意義につながるのだと思う。

正直、内容の全てを理解したわけではない。なによりも日本史はかなり苦手意識があったし、受験時代の暗記しなければという強迫観念に駆られてしまう。しかし、バカみたいに暗記することに何の意義もないと思うので、自分が興味を持って歴史を学んでいくうちに自然に知識を身に付けていく態度が望ましいんじゃないかと思う。だから、他の書籍などでまた同じような内容の本を読めばいいんだと思い込んでおく。

教養のための日本史の勉強。この本はそのきっかけになった。

読むべき人:
 日本史の勉強をやり直したい、文明、歴史の流れをつかみたい、受験で日本史がある人


June 04, 2006

苦難の乗り越え方


苦難の乗り越え方

キーワード:
 江原啓之、スピリチュアル、人生論、苦難、生きる
テレビなどで話題のスピリチュアルカウンセラー、江原啓之氏の著作。今の自分は苦難の状況なので、何か得られないかと思って読んでみた。

内容は以下のように3章立てになっている。
  1. 苦難をどうとらえるか
  2. 苦難の乗り越え方
  3. 逃げか卒業か
第一章では、生きているうちに訪れる生老病死などの苦難をどう受けとめるかが書いてる。例えば、『苦難は自分自身のたましいを鍛えるための方法である(pp.23)』であったり、『恐れるものがないということが実はいちばんの幸せである、と私はとらえています。(pp.33)』といったことが述べられている。

二章では生きているうちに起こりえる苦難、例えば、病、貧乏、恋愛、結婚、挫折、仕事などについて著者の考え方述べられている。

三章の卒業か逃げかというのは、苦難に対して逃げたか、それとも克服して卒業したのかということで、卒業が望ましいということ。そのためには自分自身をしっかり内観し、義務を果たしたかということらしい。そのときにノート内観法というもの有効で、ある出来事に対する自分自身の気持ちをノートに整理することである。これによって、自分自身を分析し、今後の生き方をよい方向にしていきましょうというもの。

著者はスピリチュアル、つまり霊的な資質を持ち、そのような視点から物事を語っているが、かならずしも受け入れられない内容ではなかった。主張していることは至極全うで突飛なことが主張されているわけではなく、著者がテレビで話すように語り掛けてくれているようで、そのように考えればよかったのかと目からうろこが落ちる気がした。こういう視点もあるんだなと思った。読了後には、気持ちがすごく楽になった。一言で言えば、いろんな執着を捨てることが重要なのではないかと思った。

読む前は、スピリチュアルという性質上、少しためらったが、読んでみてよかった。本を読むとき、偏見を捨てるということも重要だとわかった。また、スピリチュアルという性質上、この本の内容を誤読しないようによく考えなさいということも主張されていた。

あと、病気に関することで、腎臓が病んでいるのは、消化しきれない思いがあるということらしい。もしかしたらそうかもしれない。

この本は何度も読み返す必要があると思う。

読むべき人:
 苦難にもがき苦しんでいる人、スピリチュアルに興味がある人、生きていくうえでの考え方を変えたい人


June 03, 2006

映画の構造分析


映画の構造分析

キーワード:
 映画論、現代思想、構造主義、デリダ、ラカン、ハリウッド映画
著者はフランス現代思想が専門の内田樹氏。

内容は、映画を題材にした現代思想の入門書である。まえがきのそのことについて言及している部分を引用しておく。
 この本の目的は、「ラカンやフーコーやバルトの難解なる述語を使って、みんなが見ている映画を分析する」のではなく、「みんなが見ている映画を分析することを通じて、ラカンやフーコーやバルトの難解なる述語を分かりやすく説明すること」にあります。
 これは、「現代思想の述語を駆使した映画批評の本」(そんなもの、私だってよみたくありません)ではなくて、「映画的知識を駆使した現代思想の入門書」なのです。
(pp.8-9)
はじめのほうで、あらゆる物語には「構造」が存在するといたったことが示されていて、そのあとから具体的な映画をもとにした隠された構造を解釈していくというような内容となっている。

この本に取り上げられている主な映画は以下のものである。
  • 『エイリアン』
  • 『若き勇者たち』
  • 『大脱走』
  • 『北北西に進路を取れ』
  • 『ゴーストバスターズ』
他にも、小津安二郎、アルフレッド・ヒッチコックの作品などいろいろ。

解釈の例として、『エイリアン』は成功した最初のフェミニズム映画だとあり、怪物のエイリアンはその様態から男性の性的攻撃の記号であるといったことや、『大脱走』では、収容所から脱出するためのトンネルは、「女性器」の象徴でアンチ・エディプス的なドラマであるといった調子。どちらかというと、構造主義的に分析しているというよりは、フロイトなどの精神分析的な手法で映画を解釈している。

なるほど、そうだったのかと思う反面、そのように映画を見なければいけない気がしてきて、楽しめなくなりそうだ。村上春樹的に考えれば、物語に意味づけすることは、受け手の自由なので、そのように解体、解釈することは無意味だということになるだろう。難しいところで。確かに、そのように解釈することは説得力があるけど、実際に作った人々はそれを本当に意図していたのか?ということも気になる。

見たことのある映画は『エイリアン』、『大脱走』、『ゴーストバスターズ』だけである。他にもいろいろ映画名が出てくるが、見たことないものばかりだった。そのため、どうしても解釈上カットの位置やカメラワークの話になると、自分の想像力に頼るしかなく、分かりにくいものとなる。どうしてもその部分の解釈は理解しづらかった。

映画1つ取ってみても、いろいろな隠された意味があるんだなということが分かって面白かった。

読むべき人:
 映画が好き、何かと隠された象徴などの意味づをけするのが好き、フロイトなどの精神分析などが好き


IT技術カテゴリへの参加

にほんブログ村 IT技術ブログへ

にほんブログ村の新カテゴリ、『IT技術ブログ』に新たに参加した。
読書とIT技術への参加となる。
クリックポイントの比率は
読書:IT技術 = 9:1
となっている。
つまり一クリックごとに読書カテゴリが9、IT技術カテゴリが1ポイント加算される。

といっても誰もクリックしないだろうけど・・・・。

IT技術カテゴリは新カテゴリなので、まだ参加者が少ない。
そのため上位を狙いやすいし、アクセス数、ページランクアップを図れる。

このブログのどこがIT技術なんだといわれれば少し困るが、まぁ、一応プログラマーである自分が更新しているし、技術本の書評もやっているので参加してもよいだろう。


今日からデジカメ写真がうまくなる


今日からデジカメ写真がうまくなる

キーワード:
 デジカメ、写真、入門書、写真の撮り方
写真家によるデジカメでの写真の撮り方入門書。著者のあとがき曰く、『軽くさらりと読むだけで、写真がうまくなる本。(pp.204)』という内容。

最近デジカメを新たに買ったので、読んでみた。

主な内容は、はじめに写真全般について解説してから、デジカメで使わなければならない5つの機能、機能や被写体ごとの撮り方のアドバイス、最後には写真の飾り方やデジカメ選びのポイントなどが解説されている。

デジカメを使いこなすときには、操作すべきところは限られているらしい。次の5つだけでよいようだ。
  1. 写真の明るさを変える「露出補正」
  2. 自然な光で写すための「ストロボの設定」
  3. 被写体の形をキレイに写す「ズーム」
  4. ピントが合わないときの対処方法
  5. 色を調整する「ホワイトバランス」
    (pp.60)
これらの機能の使い方が説明されている。

特に光の加減に気をつけることが重要らしい。何でもかんでもストロボをたけばよいわけではなく、そのシーンごとにあわせる必要があるようだ。また、EV補正機能というもので露出を加減すれば、よい色合いになったりするなど、知らないことばかり書いてあって勉強になった。

著者によれば、『よい写真』とは以下のようなものらしい。
ただ、私たちがいいと思う写真には、ひとつだけ共通した条件のようなものがあります。それは何かといいますと、いい写真は写真に写っていない何かを感じさせることができるということです。
(pp.13-14)
さらに、『うまい写真』にも言及している。
うまい写真とは、写っているのが何か、はっきりわかる写真のことです。言い方を換えると、写真を撮った人が何を撮りたかったか―がはっきりわかる写真ということです。
(pp.101)
このように言及されている。『よい写真』はどちらかというと見る人の価値観に影響されるものであるが、『うまい写真』はどちらかというと技術的なものとして言及されていて、だれでも撮れるもののようだ。なるほどと思った。

他にも、一眼レフとコンパクトデジカメの利点、欠点、画素数についてなども説明されていた。画素数は300万もあればA4プリントに十分耐えられるようで、そんなに高くなくてもよいらしい。でも、実際買うときになると、ついつい高いほうを選びがちになる・・・。

写真を趣味にしたかったので、とても勉強になった。自分のように写真の知識などあまりない人が読むには分かりやすくてよい本だと思った。

内容とはまったく関係ないけど、この新書はソフトバンク新書というもので、ソフトバンククリエイティブ株式会社から発行されているようだ。最近できた新書。新書ブームですな。

読むべき人:
 デジカメを最近買った人、写真の撮り方の基本が知りたい人、デジカメの選び方を知りたい人、うまい写真の撮り方を知りたい人


June 02, 2006

金持ち父さん貧乏父さん


金持ち父さん貧乏父さん

キーワード:
 金持ち、お金、投資、教科書、資産、キャッシュフロー、ファイナンシャル・インテリジェンス
だいぶ前に結構売れた本。これから資産運用を勉強しようと思って読んでみた。もうね、人生変わるよ。これは。

内容を一言で言えば、お金持ちになるためのお金の使い方が書いてある。お金の使い方の教科書的な内容となっているので、重要な部分が多い。その中で、端的に著者の考え方がまとまっている部分を引用しておく。
お金は力だ。だが、それよりも強いのはお金に関する教育だ。お金はふところから出たり入ったりするが、教育を受けてお金がどのように働くか、その仕組みをマスターすれば、お金に働かせて富を築くことができる。前向きの考え方というのは人生哲学としてはすばらしいが、それだけではうまくいかないのは、多くの人が学校に行って教育を受けているにもかかわらず、お金がどのように働くかについてはまったく習わないからだ。そういう人は、一生、お金のために働くことになる。
(pp.34)
こういうことが著者の体験談などから主張されている。

タイトルの『金持ち父さん』、『貧乏父さん』というのは著者が直接お金のことを学んできた人物を指す。『貧乏父さん』のほうが実父で、保守的で高学歴、良い大学、良い仕事に就くことが重要で、会社や政府が引退後の面倒を見てくれると信じているが、お金に使われる人物像となっている。一方、『金持ち父さん』というのは、著者が9歳のときの友人の父親のことで、その友人の父親は、高等学校を出ていないが、レストラン、コンビニなどを経営していて、お金は賢い使い方しだいでいくらでも増やすことができ、お金を使うことができるという人物像。著者が幼いころからこの2人からいろいろなことを学んできたから金持ちになれたということが書いてある。

具体的なことはこの本を読んだほうが良い。重要なポイントを一言で言えば、お金を増やすには負債ではなく資産を買うことだとある。そうすることで、お金が好循環に増えていく仕組みができあがり、さらにお金が増えていくとある。これは貸借対照表、損益計算書の図などで分かりやすく説明されている。全体の文章もわりと読みやすい。

また、『金持ちになりたければ、お金について勉強しなければならない(pp.90)』とある。そこで必要な能力として、以下のものが挙げられている。
  1. 会計力・・・ファイナンシャル・リテラシー(お金に関する読み書き能力)。数字を読む力。
  2. 投資力・・・投資(お金がお金を作り出す科学)を理解し、戦略を立てる力。
  3. 市場の理解力・・・需要と供給の関係を理解し、チャンスをつかむ力。
  4. 法律力・・・会計や会社に関する法律、国や自治体の法律に精通していること。
    (pp.167)
このような能力を身に付けるべきだとあった。また、いきなり投資を始めるのではなく、読書をしたりセミナーに出席したりして勉強していくことだとある。さらに、勉強は早めにやっておくほどよく、金持ちになるにはお金に関する教育と知恵が重要だとある。

21世紀に入り、巷では格差論がにぎわっている。教育の機会か結果の平等のどちらかといったことや正社員と派遣の違いといろいろ論点があるが、単純な所得の格差を解消するには自分でお金について勉強するしかないと思う。この著者が主張するように、現行の教育システムでは、このサバイバル社会で生き残れる能力は身につかないので、いっそうその必要性が増す。なぜなら、自分たちの世代が一番年金制度の割を食うし、普通に働いていただけでは心身ともに豊かな生活を送れるとは限らず、老後もかなり怪しい。それだけに、政府や企業が面倒を見てくれるわけではないので、早めに資産を自分で運用して増やしていく必要がある。そんな要求にしっかりこたえてくれる本。ただ、まじめに働くことこそが美徳と考えていて、お金を稼ぐことは悪徳であると考える人には受け付けない内容だろう。

お金に関する考えかたを根本的に変えられた気がした。また、働くことって一体なんなんだろうなとか、今後どういう風に生きていこうかということも考えさせてくれた。この本は何百冊に1冊の割合で出現する、人生を大きく変える本かもしれない。それだけに、これを読んでいるかどうかでその後の将来は大きく変わる可能性がある。自分はお金に使われるような1億総中流の一人にはなりたくない。金持ちになりたい。

絶対お勧め本。また、このシリーズの本をもっと読もう。

読むべき人:
 お金持ちになりたい人、楽しみながら人生を過ごしたい人、お金の賢い使い方を知りたい人、中流暮らしで疲弊した人生を送りたくない人


June 01, 2006

教養のためのブックガイド


教養のためのブックガイド

キーワード:
 教養、教養主義、ブックガイド、東大教養学部、旧制的
東大教養学部の教授が集まって、教養とはどのようなものかを議論したり、またそれを体得するためにおすすめする本などが挙げられている。

教養とはどのようなものかを端的にあらわしている部分を引用しておく。
すなわち、ほんとうの意味で教養なるものがあるとしたら、それには終わりがありません。これだけ学ぶと習得できて単位がもらえるというものではないのです。そうではなく、何かの役に立つからでも、なんらかの利益があるからでもなく、ただ純粋に、みずからの存在の深さを耕すためにのみ学びつづけようとすることなのです。それ故にそれは、ほんとうは、自分自身を大切にするひとつの仕方にほかならないのです。
(pp.9)
この本ですすめられている本は難しそうなものばかりで、岩波文庫にあるようなものを想像すれば分かりやすいだろう。また、人文学的なものだけでなく、宇宙論、遺伝、認識論などの分野もある。

東大教養学部ということもあり、いかにもな教養主義的な面もないではないが、体系的に教養を身に付けようとなったら、この本に載っているものを読んでいけばよいと思う。また、最後のほうに何を読むべきか迷ったらとりあえず岩波文庫を読めとあった。たしかにそうかなと思った。

読んではいけない15冊というものが挙げられていて、それらは健全な教養を身に付けようとしているものにとっては、自分の地盤を揺るがすような毒になりえるので読むべきではないとある。そのラインナップを列挙しておく。
  1. われらの時代』・・・大江健三郎
  2. 北回帰線』・・・ヘンリー・ミラー
  3. 夜の果てへの旅』・・・ルイ=フェルディナン・セリーヌ
  4. 地下室の手記』・・・ドストエフスキー
  5. 死霊』・・・埴谷雄高
  6. ツァラトゥストラ』・・・フリードリッヒ・ニーチェ
  7. 悪徳の栄え』・・・マルキ・ド・サド
  8. 眼球譚(初稿)』・・・ジョルジュ・バタイユ
  9. 』・・・谷崎潤一郎
  10. サンクチュアリ』・・・ウィリアム・フォークナー
  11. ブレストの乱暴者』・・・ジャン・ジュネ
  12. 地獄の季節』・・・ランボオ
  13. 二十歳のエチュード』・・・原口統三
  14. トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す』・・・トーマス・マン
  15. 『マルドロールの歌 ロートレアモン全集』・・・ロートレアモン伯爵
このようなリストとなっている。実際に自分が読んだことのあるものは、1,4,6,14の4作品。『われらの時代』は途中で投げたけど・・・・。あまりにも受け付けなくて・・・。毒物を読んでしまったのかね・・・。

教養のためのブックガイドということなので、教養そのものについてはあまり述べられていない。教養そのものを考えたい場合は、以下のものをお勧めする。教養を身に付けるには、一朝一夕では無理なような気がしてきた。それでも、虚栄心のために、もしくは無条件な知的好奇心を満たすために、がんばってこの本に載っているものを少しずつ読んでいこうかなと思った。

読むべき人:
 教養を身に付けたい人、何を読むべきか分からない人、旧制的な教養主義的なものにあこがれる