July 2006

July 31, 2006

古代への情熱―シュリーマン自伝


古代への情熱―シュリーマン自伝

キーワード:
 シュリーマン、トロイア戦争、自伝、ギリシャ、考古学、勉強術
トロイア戦争は実際にあったことだと信じ、晩年になってから独自に発掘し、それを証明したシュリーマンの自伝と発掘状況を記した本。新潮文庫で読了。簡単に本のあらすじをカバーより抜粋。
トロイア戦争は実際にあった事に違いない。トロイアの都は、今は地中に埋もれているのだ。―少年時代にいだいた夢と信念を実現するために、シュリーマンは、まず財産作りに専念し、ついで驚異的な語学力によって十数ヵ国語を身につける。そして、当時は空想上の産物とされていたホメーロスの事跡を次々と発掘してゆく。考古学史上、最も劇的な成功を遂げた男の波瀾の生涯の記録。
(カバーより抜粋)
トロイア戦争についてはwikipediaによくまとまっている(wikipediaのトロイア戦争の記事)。詳しいことはその記事を参照したほうがよい。

内容は、シュリーマン自身が書いた自伝の部分とエルンスト・マイヤーが書いた当時の発掘状況の説明で構成されている。

自伝部分で注目すべきは、10数カ国の言語の習得方法だろう。その習得方法のコツについて述べられている部分があるのでそこを抜粋。
そしてこの際、必要に迫られて、私はどんな言語でもその習得を著しく容易にする方法を編み出したのである。その方法は簡単なもので、まず次のようなことをするのだ。大きな声でたくさん音読すること、ちょっとした翻訳をすること、毎日一回は授業を受けること、興味のある対象について常に作文を書くこと、そしてそれを先生の指導で訂正すること、前の日に直した文章を暗記して、次回の授業で暗誦すること、である。
(pp.31-32)
こういうことを地道にやっていったので多数の言語を習得できたようである。

他に各国を転々としながら商人として金持ちになり、世界中を旅し、江戸時代末期の日本にまで来たようだ。そして幼いころから信じていたトロイア戦争の痕跡を発掘し始める。

一般的に言えば、幼いころに抱いた夢は後になってもかなえられるということだろう。それにはタイトルにあるように、情熱が必要だということか。このようにしめくくりたいが、wikipediaのハインリッヒ・シュリーマンの記事には、全然違うことが書いてある。本当だろうか。うーん。

この本は発掘状況を解説している部分が大半なんだが、どうしてもその状況を想像するのが難しかった。なによりも、ギリシャ神話やミュケーナイ、古代史などに疎いので、いまいちぴんとこなかった。読みすすめるのが少し苦痛だった。またそれらの知識が増えたころに読み返してみるか。

読むべき人:
  • 自伝が好きな人
  • 夢はかなうと思う人
  • 考古学が好きな人
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ランキング

最近、人気blogランキングの順位が上がってきている。50位前後になった。

本ブログランキングはあまり順位が変らず、60位もしくは50位代をさまよっている。

記事に個別にランキングのクリックを催促しているわけではないので、そこまで上位は望めないか。

ブログランキングドットネットのほうは、更新頻度や訪問者数でランキングが変動するので、更新しないと一気に下がっていく。それでも今は20位代をキープしている。

それでも少しずつ上位に上がってきたので単純に嬉しい。
クリックしてくれる人はどうも。

それにしても、各ランキングの上位は同じようなブログばかりだよな・・・。みな複数のランキングに登録している。


July 30, 2006

孤独と不安のレッスン


孤独と不安のレッスン

キーワード:
 鴻上尚史、孤独、不安、対処法、考え方、ニセモノ、本当
劇作家である著者が孤独と不安の本質を考え、それにどう対処するかをエッセイ風に書いてある本。

基本的に孤独と不安というものからは一生逃れられない。そのため、それとどう対処していくかが重要なようだ。

孤独には、本当の孤独とニセモノの孤独がある。ニセモノの孤独とは、独りでいることが恥ずかしいと思う孤独で、本当の孤独とは、自分と対話することができる状態であり、そのときに人は成長すると主張されている。

また不安に関しては、前向きの不安と後ろ向きの不安があり、前向きの不安は生きるエネルギーになるが、後ろ向きの不安は逆にエネルギーを奪い、最悪自殺にいたらせるものとある。さらに、不安なのはしょうがないことで、自信を最終的に保障してくれる根拠などないと主張されている。

特になるほどと思った部分を引用しておく。
「若い頃に『孤独と不安』に耐えて、慣れておいた方がいいと僕が言っている理由はね、大人になっても『孤独と不安』は増えることはあっても減ることはないからなんだ。たぶん、年を取れば取るほど、『孤独と不安』は増していくんだ。だから、エネルギーのある若いうちに、『孤独と不安』に耐えて、慣れる練習、やりすごす練習、負けない練習をしておくことが、人生の智恵だと思ってるんだ。簡単に言えば、『もっとたくさんの孤独と不安がやってくるから、今のうちに練習しよう』ってことなんだ。その方が、大人になった時に、楽だからね。うんと乱暴な例え話だと、若いころに運動を一杯して、基礎体力をつけておいた方が、年を取っても楽だって言うだろ。あれと同じだね」
(pp.215)
会話調なのは、著者が早稲田大学で教えていいたときに、学生に説明しているという回想部分だから。この部分が、この本の核のような気がし、この部分のためにもこの本を買う価値はあると思う。あと、この引用部分の冒頭の『若い頃に』とあるのに、最後から2つ目の文には『若いころに』となっている。結構いい加減だな。そういうところは。

23のトピックが著者の体験などから語られている。それらの最後にレッスンのポイントとして箇条書きしてあるので、分かりやすい。

結構線を引く部分が多かった。著者もまた、孤独と不安に苦悩したのだろうと思った。また、今の自分にぴったりの本だと思った。

読むべき人:
  • 孤独感から脱却しなければと思っている人
  • 毎日不安が尽きない人
  • もっと楽に生きたい人
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July 27, 2006

働くって何だ―30のアドバイス


働くって何だ―30のアドバイス

キーワード:
 森清、働く、仕事、就職、アドバイス、仕事観、高校生、大学生、新人
働くということを網羅的に扱っている本。はじめにの部分にこの本の目的が書いてある。その部分を抜粋。
この本は、一九三三年生まれの男が長い間働きながら働くことについて考え、実践し、苦労してきたことらがを素材に、どのような時代にも必要な働き方、生き方についてまとめたものである。
(pp.)
また、内容を以下に列挙。
  1. 働くって、生きるって?
  2. 働きの体験
  3. どこで、どんな職場で働くか
  4. 働き方の基本を考えよう
著者は、大学を中退してから工場で働き始め、その傍ら、中小企業での労働形態などを研究し、いろいろ書いていくうちに短大の教員になったという経歴を持つ。その著者の仕事観のようなものがまとまっている。

岩波ジュニア新書なので、対象は中学生、高校生向け。また就活中の大学生向けだと思った。といっても、実際に働いている人にはまったく役に立たないものでもない。

特に1章は学生向けの内容となっている。進路に関することや、学歴、また学校で授業を受けているということ自体が働くための基礎になっているということが主張されている。

2章は、ボランティアやインターンシップについて書かれている。そこでの活動意義や注意すべきことなどが述べられている。

3章は、実際の中小企業の例挙げ、そこでの労働形態を示し、どのような職場で働くべきかということが述べられている。

4章は、新入社員向けに書かれているようで、仕事の基本としてほうれんそうを身につけろとか、3年はしっかり働いたほうがよいといったことが書いてある。

特に新しい情報が載っているわけではなかった。大体のことは、自分が就職活動をして得たことばかりだった。しかし、3章の中小企業の実態を知ることができて参考になった。今度転職するなら、自由度の高そうな中小企業も悪くはないかなと思った。

読むべき人:
  • 中学生や高校生で就職を意識している人
  • 就職活動中の人
  • 中小企業の実態を知りたい人
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July 26, 2006

夜間飛行


夜間飛行

キーワード:
 サン=テグジュペリ、飛行機、郵便、ブラジル、仕事、夜の描写
サン=テグジュペリの小説。あらすじをカバーより抜粋。
第二次対戦末期、ナチス戦闘機に撃墜され、地中海上空に散った天才サン=テグジュペリ。彼の代表作である『夜間飛行』は、郵便飛行業がまだ危険視されていた草創期に、事業の死活を賭けた夜間飛行に従事する人々の、人間の尊厳を確証する高邁な勇気にみちた行動を描く。実録的価値と文学性を合わせもつ名作としてジッドの推賞する作品である。他に処女作『南方郵便機』を併録。
(カバーより抜粋)
『夜間飛行』と『南方郵便機』の2作が載っている。『夜間飛行』のほうが面白かった。『南方郵便機』は途中にちょっと間を置いて読んでしまったので、詳細はうまくつかめていない。そこで、『夜間飛行』のみを対象に感想を綴る。

サン=テグジュペリと言えば、『星の王子さま』が有名だが、これはどちらかというと絵本に近い。『夜間飛行』はそれとはかなり違い、飛行機による郵便事業を成功させたい50歳ほどの男リヴィエールが描かれている。

このころの夜間の飛行機の航行はかなり危険を伴っている。それは、飛行士ファビアンの飛行中の描写からもよく読み取れる。特に、真っ暗な夜の描写はかなりなまなましく感じられる。文体もかなり高尚な感じがする。『星の王子さま』とは大違いだ。そのため、ときどきすんなり描写を想像できない部分がある。

飛行中の描写などは、自分も飛行機に乗っているような気になってっくる。これは、サン=テグジュペリもまた飛行家だったからだろう。

リヴィエールは、仕事に情熱を掲げ、飛行士を危険にさらしても、やらなければならない信念があるというように描写されている。

あまり深く読んでいないので、細かいことは書けない。そのため、また読み返してみる必要がある。

Amazonでの評価はかなり高い。

読むべき人:
  • 『星の王子さま』を読んだことがある人
  • 飛行機が好きな人
  • 夜の描写を味わいたい人
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July 25, 2006

冊数

80冊も書評をした。
まぁまだまだだと思うけど。

そろそろ仕事に復帰するので、更新頻度は低くなる。
それでも焦らず、読みたいものから更新していくと思う。


カラマーゾフの兄弟


カラマーゾフの兄弟(上)
カラマーゾフの兄弟(中)
カラマーゾフの兄弟(下)

キーワード:
 ドストエフスキー、名作、古典、ロシア、キリスト教、愛憎、人間関係
書評80冊目は、世界文学の最高傑作と名高い、カラマーゾフの兄弟。新潮文庫のほうで読了。まずは、上、中、下巻のあらすじを紹介。それぞれカバーより抜粋。上巻。
物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。
(カバーより抜粋)
中巻。
19世紀中期、価値観の変動が激しく、無神論が横行する混乱期のロシア社会の中で、アリョーシャの精神的支柱となっていたゾシマ長老が死去する。その直後、遺産相続と、共通の愛人グルーシェニカをめぐる父フョードルと長兄ドミートリイとの醜悪な争いのうちに、謎のフョードル殺害事件が発生し、ドミートリイは、父親殺しの嫌疑で尋問され、容疑者として連行される。
(カバーより抜粋)
最後に下巻。
父親殺しの嫌疑をかけられたドミートリイの裁判がはじまる。公判の進展をつうじて、ロシア社会の現実が明らかにされてゆくとともに、イワンの暗躍と、私生児スメルジャコフの登場によって、事件は意外な方向に発展し、緊迫のうちに結末を迎える。ドストエフスキーの没する直前まで書き続けられた本書は、有名な「大審問官」の章をはじめ、著者の世界観を集大成した巨編である。
(カバーより抜粋)
今まで読んだことがないほどの長編なので、書評もそれに影響を受け、長めに綴ってみる。

読了までおよそ1ヶ月かかった。長い・・・。今まで読んだ文学作品の中で過去最高の長さだ。作品部分のページ数は1962。また、過去2番目は『魔の山』だ。しかし、それに比べて、ページが進まないということはなかった。『魔の山』は一日30ページが限界だったが、『カラマーゾフの兄弟』は一日200ページくらい進むときがあった。それだけ、物語に引き込まれていったような気がする。

どこから書評するべきか。自分がこの作品を書評するに値するかどうかと迷い、恐れ多いが、あえて挑戦してみる。そのため、一つの意見だと思って読んでもらいたい。

深く書評する前に、『「これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?』で話題が挙がっているように、この作品を映画化したらどのような配役がよいか?ということを自分なりに考えてみた。主要人物のみ。かなり隔たった配役だな・・・。物語中の年齢と俳優の実年齢が合っていないし・・・。まぁそこは別にいいか。なんとなくこういうイメージだろうという配役だし。簡単に解説すれば、父フョードルは少し太めでそれほど醜くないだろうという感じで、ドミートリイはごつい感じ、イワンはどこか頭がよさそうな雰囲気をかもし出し、アリョーシャは純情無垢で天使のような感じ。さらに、カテリーナは貴族の服がよく似合い、圧倒的な美貌を持つキーラ・ナイトレイしか思い浮かばなかった。あとは娼婦グルーシェニカは、アンジェリーナ・ジョリーのあの唇しかない。また、スメルジャコフは演技派のエドワード・ノートン、ゾシマ長老は、初期のハリー・ポッターのダンブルドア校長先生だった故リチャード・ハリス、リーザはなんとなく同じくハリー・ポッターのハーマイオニー役のエマ・ワトソン。自分好みの配役・・・。自信を持ってこれははずせないという役は、カテリーナとグルーシェニカのみ。キーラ・ナイトレイとアンジェリーナ・ジョリーがコリン・ファレルをめぐって言い争うシーンが見たい。

実際にこの作品は過去に何度か映画化されたらしいが、あまり評判はよくないようだ。映画の時間内に収まるとはとても思えないし・・・・。そうなると連続ドラマがよいと思う。このさい50話くらいに引き伸ばして、かなり忠実にドラマ化すればいいんじゃないかと思う。もちろん、配役は上記のもので。

さて、ここから書評。最初に思うことは、とんでもない数の登場人物が出てくるなと思った。カラマーゾフ家を筆頭にそれらをとりまく主要人物からちょっとした脇役までかなり多い。どうしても誰が誰か、そしてそれらがどのような関係になっているのかということが分かりにくくなる。もちろんこの作品の重要な点は、その人間関係の複雑さにある。それが分からないと、この作品の面白さは分からないだろう。

特に、純情無垢な主人公アリョーシャが鍵となる人物だろう。ゾシマ長老から俗世に戻って父と兄を取り巻く関係の顛末を見届けろというような使命を受けて、いろんな人のところに行ったり来たりしている。そこで会う人には誰からも好かれ、そしていろいろなことを相談される。アリョーシャを中心にした人間関係図が描けそうだ。そうはいっても、人物の相関関係図はかなり複雑になりそうだ。

父フョードルは自らを道化と称し、自堕落な感じで、ドミートリイはドミートリイでかなり思い込みの激しい感じがする。父親殺しの濡れ衣を着せられ、カテリーナの金を返さない泥棒などではなく、かといってカテリーナを貶めてしまったと思い込んでいる。また、カテリーナのほうも、ドミートリイを憎んでいるのか、愛しているのか、またイワンを愛しているのかよく分かっていないような状態になる。このへんが、なんともいえない人間関係だなと思う。特にそのあたりが会話によく現れていると思う。やたら長いし、みなヒステリーを起こして『!』が頻発するほど言い合ったりする。結局みな自分の心境に自信がなく、些細な相手の言動に揺れ動いていく。

かといって、スメルジャコフやラキーチンのようにイワンやドミートリイに侮辱されていても冷静に物事を語るキャラもいる。これはこれで、対立的な役割を果たしているのだと思う。個性的な登場人物が多く、世の中の人物像の縮図を見ているような気になってくる。

解説を読むと、上巻の最後の『大審問官』がこの作品の核になるらしい。この部分は、アリョーシャとイワンがレストランで会っているところで、イワンがキリストを題材にした叙事詩的な創作をアリョーシャに披露している部分である。そこにはドストエフスキーのキリスト教の解釈現れているらしいが、この部分が一番読みづらかった。ここばっかり、もう一度読み返さないと理解できない。一番肝心なところだけに。

結局、誰も幸せになんかなっていなく、みな苦悩したりしてどこか精神に異常をきたしたり、病んだりしていく。カラマーゾフという血筋がもたらした不幸というか、因果がよく描かれていた。

ドストエフスキーはすごいよなとつくづく思う。どうやったらこんな物語を書けるのだろうか?と思う。読んでいるうちにどんどん引き込まれていく。そこまで気取った表現はなく、分かりやすい。そこは訳がうまいからかもしれない。新潮文庫で読めてよかったと思う。改訂されて、表紙はインパクトが強いものになり、字も大きくなっている。岩波文庫で読むときっと内容を全て把握できなかったかもしれない。

読了しただけで、なんだかものすごい達成感があった。読む前は、表紙のドストエフスキーからなんとも言えない威圧感があり、買ってからしばらく読めなかった。覚悟ができていなかった。まだ読みこなす気力がないと。しかし、読んでみると『魔の山』ほど苦痛ではなく、むしろすらすら進んだ。

この作品は確かにかなり面白い作品だと思った。しかし、自分としては『罪と罰』を読了したときの衝撃度はそこまでなかった。もう一度読み返してみたら、面白さがよく分かるのかもしれない。そのため、何年後かにまた読み返したい作品だと思った。

これでまた一つ古典大作を自分のものにしたという気がする。きっと自分の中の何かが影響を受けたのだろう。

読むべき人:
  • ドストエフスキーの作品は抑えておきたい人
  • 世界最高の文学を読みたい人
  • 複雑な人間関係を楽しめる人
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July 23, 2006

ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣


ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣

キーワード:
 本田健、大富豪、成功、人生論、実話、対話、金持ち
著者が20歳のときにアメリカに留学していたときに出会った大富豪ゲラー氏の教えが、著者との対話形式で載っている本。成功者になるには17の秘訣があるようだ。少し多いが、以下にそれらを列挙。
  1. 社会の成り立ちを知る
  2. 自分を知り、大好きなことをやる
  3. ものや人を見る目を養い、直観力を高める
  4. 思考と感情の力を知る
  5. セールスの達人になる
  6. スピーチの天才になる
  7. 人脈を使いこなす
  8. お金の法則を学ぶ
  9. 自分のビジネスをもつ
  10. アラジンの魔法のランプの使い方をマスターする
  11. 多くの人に気持ちよく助けてもらう
  12. パートナーシップの力を知る
  13. ミリオネア・メンタリティを身につける
  14. 勇気をもって決断し、情熱的に行動すること
  15. 失敗とうまくつき合う
  16. 夢を見ること
  17. 人生がもたらす、すべてを受け取る
著者は20歳のときに、アメリカに留学し、成功者にインビューして回り、また日本文化と平和について講演して回っていたようだ。そのときにゲラー氏という大富豪に出会い、一ヶ月ともに生活する中で、いろいろな教えを受けたようだ。それが少し脚色されてまとまっている。

例えば、第4の秘訣では、著者とその大富豪ゲラー氏はクルーザーで無人島に出かけた。ゲラー氏は著者に無人島探索をすすめ、著者は無人島を歩き回った。ゲラー氏はそのままクルーザに残っているはずだったが、著者が帰ってきてみるとクルーザーはなく、著者は置いてかれたと思う。そこでいろいろな感情と向き合うことになる。しかし、最後にはゲラー氏がやってきて、そういう感情が沸いてくることを知って欲しかったというような意図があった。このように実地により、著者を成功に導くためのテストが多い。他にも電球1000個を3日で売ってこいとか。

お金持ちになるためには、お金に使われるのではなく、お金を使う側にならなければならないという主張は、『金持ち父さん、貧乏父さん』と同じような主張だった。やはり成功者には共通した思想というようなものがあるのだと思った。

一番なるほどと思ったのは、第2の秘訣の、自分の一番好きなことを仕事にするという主張だった。いやいや仕事をしている人からサービスを受けたいか、それともそれが好きでたまらない人からサービスを受けるのがよいかと問う部分などなるほどと思った。

成功して幸せになるための人生論のような内容だった。成功者になるには、常に周りに感謝し、お金に使われるのではなく、使う立場になり、焦らず好きなことをやり、多くの人によい影響を与えることだというような主張だった。

単純に著者とゲラー氏の対話の読み物としても面白いと思った。もちろん成功の秘訣は、とても勉強になった。何度も読み返す価値のある内容だと思う。

読むべき人:
  • 成功者になりたい人
  • 金持ちになりたい人
  • 考え方を変えたい人
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July 22, 2006

ミノタウロスの皿


ミノタウロスの皿

キーワード:
 藤子・F・不二雄、短編、SF、ブラック
藤子・F・不二雄の短編作品集。ドラえもんなどに比べるとかなりブラックな内容となっている。収録タイトルを列挙。
  1. オヤジ・ロック
  2. じじぬき
  3. 自分会議
  4. 間引き
  5. 3万3千平米
  6. 劇画・オバQ
  7. ドジ田ドジ朗の幸運
  8. T・Mは絶対に
  9. ミノタウロスの皿
  10. 一千年後の再開
  11. ヒョンヒョロ
  12. わが子スーパーマン
  13. コロリころげた木の根っ子
やたら死んだりするようなものが多い。ドラえもんを読んでいるような気でいると、落ちにものすごい落差を感じてしまう。

例えば、自分会議というものがあるが、これはさまざまな時代の『自分』が集まって現代の自分が手に入れた遺産について言い争いするという内容で、一番幼い自分がそんな自分の未来は見たくないと思い、自殺するというようなもの。他にも人が殺される内容のものある。

また、この本のタイトルになっているミノタウロスの皿は、一言で言えば、サルの惑星に似ている。牛と人間が逆転していて、人間が家畜になっている惑星に地球人の男が不時着するという内容。これはこれで、いろいろ考えさせられる内容だった。

短編は短編なりの面白さがあるのだと思った。

やっと、手塚作品以外の書評ができた。しばらくは、藤子・F・不二雄の短編も読んでいくか。

読むべき人:
  • 短編作品が好きな人
  • ブラックな内容が好きな人
  • SF的な内容が好きな人
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July 21, 2006

苦しくても意味のある人生


苦しくても意味のある人生

キーワード:
 加藤諦三、人生論、意味への意志、フランクル、随想的
加藤諦三氏の著作。自己啓発本というよりは、随想的な人生論。序章にこの本について書かれている部分があるので、その部分を抜粋。
 この本では、人生において本当に満足するには何をどうしたらいいのかを考えた。そのためには、自分に生きる力を失わせた根源を突き止めることが必要なのである。
 フランクルは実存的欲求不満に悩んでいる人は、自分の実存的真空をどうやって埋めていいか分からないと言う。まさにこれは現代日本の私たちの有り様であろう。どうやって生きていいか分からないのである。この本では、その方法をできるだけ具体的に考えたつもりでいる。
 ただ、あまり深刻にならず、こんな生き方、考え方もあるのかという軽い気持ちで読んでもらっていい。大事なことは、それを知っていることだけで十分なのである。
 人は知っていれば、一度は試みる。それがやがて幸せにつながる。
(pp.26-27)
具体的な目次は、Amazonの商品説明を参考にして欲しい。よりよく生きるにはどうすればよいかといったことが主な内容となっている。以下は自分がなるほどと思った考え方。
  • 何かが起きることが生きている証し
  • 深い喜びは大きな悩みから湧いてくる
  • お金があっても人は悩む
  • 「本当の自分」とは理想の自分ではなく、今の自分のこと
  • 自分自身を受け入れる
  • これが自分の人生と受け止める
単純な自己啓発本ではないので、少し分かりにくいところもある。また、ヴィクトール・フランクル(Wikipediaへのリンク)の引用が多い。著者の人生観のようなものが濃く反映されている本だと思う。

説明のために、いろいろなたとえ話が出てくる。例えば、ある蟻がせっせと生きるために餌をとってきたりしているが、腐ったり、流されたりしている。そこへ家を失ったリスが泣きながら蟻に聞く。どうしてそんなにめげずにやっていけいるのかと。蟻は自分が生きるためにやるべきことをやっているだけだと答える。というような話など寓話的なものが多い。また、同じような主張が結構繰り返されているものもある。それだけ重要なことなのだろう。

なんとなくタイトルに惹かれて衝動買いした。単純な自己啓発本のような分かりやすさはないけど、少しずつ心身にしみこんでくるような内容だった。

読むべき人:
  • 人生が思い通りにいってない人
  • 本当の自分がどこかにある思っている人
  • 加藤諦三の本が好きな人
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July 19, 2006

そうだったのか手塚治虫―天才が見抜いていた日本人の本質


そうだったのか手塚治虫―天才が見抜いていた日本人の本質

キーワード:
 中野晴行、手塚治虫、作品解説、日本人論、日本史、手塚作品入門書
手塚治虫の作品から日本人の本質を見出そうという本。著者のまえがきからそのことについて書いてある部分を抜粋。
ただ、この本の目的は「マンガ学」的に手塚マンガの研究をすることではない。あくまでも、手塚マンガをテキストとしながら時代と世相をあぶり出し、手塚を含めた戦後の日本人とは何だったのかを考えることにある。
(pp.6)
取り上げられている作品はかなり多い。有名なものを少し挙げると、鉄腕アトム、ジャングル大抵、リボンの騎士、どろろ、火の鳥、ブッダ、ブラック・ジャック、アドルフに告ぐなど他にもマイナー作品もいろいろある。

手塚治虫のデビューからその当時の日本の状況がどうだったのか、そしてその世相が手塚作品にどう影響していったのかということがよく分かる。例えば『どろろ』に関する部分。その部分を抜粋。
 百鬼丸とどろろの旅は、当時の日本人の心情と密接に重なっている。
 戦争で失ったものを取り戻すために、がむしゃらに働き続けた結果が、高度経済成長であった。しかし、高度経済成長が生み出した歪みが、公害であり、受験競争であり、仕事漬けの人生だった。戦争で失ったものを取り戻して、それ以上に物質的には豊かになったのに、ちっとも幸せではない。それは、本当の目的を見失っていたからだ。本当の目的とは「生きがい」である。
(pp.135)
こういうように解説されている。

この本は、手塚作品の入門書とも言える。約700作品ほどあるようだが、それらのどれを読むべきか迷ったときに、ガイドになると思われる。割と作品の解説も載っているので、何が描写されているのかということもよく分かって参考になる。まだ読んだことのない作品が多くあると分かった。

この本を読むと、手塚治虫という人は、世の中の出来事にとても敏感だったのだということが分かった。そして人間の根本的な、生きるとはどういうことかということなどを徹底して突き詰めていったのだと思われる。

ちなみに著者は、中学生のときに自作マンガを手塚治虫に送ったらしい。そしたらはがきで返事が来たようだ。人の真似はよくないといった内容だったらしい。

なかなか面白い本だった。日本史の勉強にもなった。

読むべき人:
  • 日本人論に興味がある人
  • 手塚作品の時代背景を知りたい人
  • 手塚作品を極めたい人
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July 16, 2006

ダメな自分を救う本―人生を劇的に変えるアファメーション・テクニック


ダメな自分を救う本―人生を劇的に変えるアファメーション・テクニック

キーワード:
 石井裕之、潜在意識、アファメーション、セラピー、ワーク、行動
ダメな自分を救う方法が書いてある本。単純な自己啓発本と違い、どちらかというと心理学的アプローチである。内容は以下のようになっている。
  1. ダメな自分からスタートしよう
  2. なりたい自分が入るポケットを作る!
  3. なりたい自分にふさわしい行動をとろう
  4. スグに効果が出る!ダメな自分を救う21のテクニック
  5. 好きな自分になるための処方箋
  6. 人間関係をスムーズにするテクニック
  7. キミはデカいか?
この本によれば、潜在意識とは深いところで自分を動かしている「もうひとつの心」ということらしい。この潜在意識をうまく利用し、いかに行動するべきかということが重要なようだ。

また、行動を促すために、ところどころにワークが設けられている。これは、具体的に自分ならどう行動するかということを書き込む作業である。これが求められ、これをやらないとこの本を体得したことにはならないとある。自分は、最初のほうはやったけど、先に読み進めたかったのであとのほうは無視した。

自分を好きになれないなら、好きな自分になればいいという主張がなるほどと思った。別に嫌いなままの自分と付きあっていく必要はないんだと分かって、気が楽になった。他にも目からうろこの部分が多い。

この本は、読んだだけではダメで、行動することで初めてダメな自分を救えるというもの。それだけに、ところどころ耳が痛いことが書いてある・・・・。やらなかったワークを地道にやろうか・・・。

イラストもあり、分かりやすい内容。

この本は、普通の自己啓発本とは一味違う気がした。何度も読み返そうと思った。

読むべき人:
  • ダメな自分を救いたい人
  • 自己嫌悪に苦しんでいる人
  • 対人関係をうまくこなしたい人
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July 15, 2006

変な人が書いた成功法則


変な人が書いた成功法則

キーワード:
 斎藤一人、スリムドカン、人生論、成功法則、精神論、考え方
銀座まるかんの創業者にして、全国高額納税者番付の常連の億万長者の著書。成功するためにはどのように考えればよいかということが書いてある。

著者自身が認めているように、変わった考え方だとある。そのため、成功のための方法論をそのまま試しても無駄で、考え方が重要とある。一番重要な考え方は、「困ったことは起こらない」ということらしい。これが一貫して根底にあり、そこから心の持ちよう、会社経営、人との接し方、仕事観、人生論など幅広く考え方が示されている。

とても面白い発想をする人だなと思った。語り口調で書かれていて、なんだか著者の人柄がにじみ出てくるような気がした。

ところどころに神様という言葉が出てくる。これはどちらかというと森羅万象的な考え方で、便宜上持ち出しているだけだと著者は主張している。

なるほどと思った考えを列挙してみる。
  1. 苦労するために人間は生まれてきたのではない
  2. 人はそのままで完璧
  3. 楽しいことに焦点を当てれば、人生は楽しくなり、心も豊かになる
  4. 幸せや豊かさ、成功は、楽しんで努力できるかどうかにかかっている
  5. 物事を否定的にとるか、楽観的にとるかの違いが人生を左右する
  6. 欲を持つことはいけないことではない
  7. 精神的な幸せを得ることができたなら、成功者といえる
  8. 自分に出てくる問題は自分に解決できる問題
  9. 心が主役なので、心の持ち方は、体に左右されてはいけない
どれもなるほどと思った。このような発想ができるから億万長者になれたのだなと思った。運だけで成功者になれるんではないんだとも思った。

読んで気が楽になったような気がする。分かりやすいし。

Amazonのこの本のレビュー数はかなり多い。評価も高い。

読むべき人:
  • 成功者になりたい人
  • 発想の転換をしたい人
  • 森羅万象的な話が好きな人
Amazon.co.jpで『斎藤一人』の他の本を見る


ページランクの更新

Googleのページランクが更新されたようだ。
この書評ブログのページランクが2になった。

このブログを開設してちょうど3ヶ月、92日目にしてページランクがついについた。

ヽ(´∀`)ノワーイ

本当はカウンタの下にページランクが表示されるようにJavaScriptを仕込んでいるんだけど、それがどうも表示されないことがある。提供先の問題だろう。

これで、もっと検索に引っかかりやすくなる。

今後もよろしく。


ジャングル大帝レオ


ジャングル大帝レオ

キーワード:
 手塚治虫、ジャングル、ダイジェスト版、動物、ライオン
いろいろなところで連載していたものをまとめたもの。以下のようになっている。
  1. ジャングル大帝/小学二年生版
  2. レオちゃん
  3. ジャングル大帝/小学一年生版
  4. ジャングル大帝 進め!レオ
小学生低学年向けなので、難しい話ではなく、勧善懲悪的物語。物語というよりは、一話短編の寄せ集めとなっている。また、それぞれの連載元が違うので、設定が違っていたりしていて、一貫性はない。

まぁ、小学生向けの作品なので、そこまで面白いものではない。ただ、白いライオンの小さいレオがかわいい。『レオちゃん』は服を着ていて、ペットのように人間に飼われている。

レオはジャングルの王子という設定はなんとなくいいなと思った。

それにしても、漫画カテゴリは手塚作品しか扱っていない・・・。他の漫画はまだ連載中ということもあって、書評しづらいから・・・。

読むべき人:
  • 小学生
  • 手塚作品は極めたい人
  • われこそはライオンだと思う人
Amazon.co.jpで『手塚治虫』の他の作品を見る


アンドロイドは電気羊の夢を見るか?


アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

キーワード:
 フィリップ・K・ディック、SF作品、アンドロイド、賞金稼ぎ、模造動物、ブレードランナー
映画『ブレードランナー 最終版』の原作となった作品。映画のほうはまだ見たことがないので見てみたい。

あらすじをカバーより抜粋。
第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では、生きている動物を所有することが地位の象徴となっていた。人工の電気羊しかもっていないリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡していた<奴隷>アンドロイド8人の首にかけられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りをはじめた! 現代SFの旗手ディックが、斬新な着想と華麗な筆致をもちいて描きあげためくるめく白昼夢の世界![映画化名「ブレードランナー」]
(カバーより抜粋)
1968年に出版されたらしい。今から約40年前の作品ということになる。

正直、期待していたわりに、そこまで面白いとは思わなかった。もちろん、この作品を丁寧に解体すれば、この作品のすごさが見えてくるのだろうけど、率直な自分の感想を綴っておく。

まず、何か大きな結末があると思っていたら、そうでもなかった。物語がとてもたんたんと進んでいくような気がした。特に、主人公とアンドロイドの攻防のシーンなんかは素っ気なさ過ぎる。もっと数ページにわたってやるかやられるかという描写があると思っていたら、ほんの数行で一気に決着がついてしまう。あれ、っと思ってしまった。そのため、どうなったのか一瞬混乱する。

また、主人公は警察所属のアンドロイド専門の賞金稼ぎなんだけど、アンドロイドに感情移入していく苦悩らしきものが描かれている。それも思ったほど振幅がなく、それで結末かよと思ってしまった。

この作品の世界観はなんだか独特な気がした。スカイカーやレーザー銃、模造動物、アンドロイド、映話機、アンドロイド判定方法、エンパシーボックス、マーサー教などいろいろなものが出てくる。SFっぽい感じがして、それらを想像するのが楽しい。

マーサー教といったある種の電脳空間上の宗教が出てくるけど、それがいまいち暗喩的でよく分からなかった。そこはわざとぼかしてあり、どういうものかは詳しく説明されていないので少し置いていかれる気がした。

また、この文庫の表紙の絵は、物語中に出てくるシーンを現している。とてもいい雰囲気の絵だと思う。SF作品の文庫の表紙はかっこいいものが多い気がする。

なんだか、アンドロイドと人間の違いは一体何なのかということを考えさせられる作品だなと思った。何かの解説を読めばもっと面白いのかもしれない。

ちなみに、Amazonでの評価はかなり高い。

読むべき人:
  • ブレードランナーを見た人
  • SF作品が好き
  • ロボット物が好きな人
Amazon.co.jpで『フィリップ・K・ディック』の他の作品を見る


July 13, 2006

ナンバー7



ナンバー7 (1)
ナンバー7 (2)

キーワード:
 手塚治虫、SF、戦隊、7人、宇宙人、侵略
手塚治虫のSF作品。第3次世界大戦後に、放射能で汚染された地球に次々に宇宙人が侵略してくるが、7人による地球防衛隊が活躍するという物語。

まぁ、それなりに面白いが、物語が結構散漫になっているので、まとまりがない。終わり方も微妙だった。他の作品の『ノーマン』に似ている。

いろんな宇宙人が出てくるのが面白かった。

読むべき人:
  • 手塚作品は全て読みたい人
  • SF物が好きな人
  • 戦隊ものが好きな人
Amazon.co.jpで『手塚治虫』の他の作品を見る


July 09, 2006

4コマ漫画式 元気が出る仕事術


4コマ漫画式 元気が出る仕事術

キーワード:
 ビジネス、自己啓発、4コマ漫画、教訓
70冊目。

住宅建築の営業マンだった著者が4コマ漫画と仕事術を示している本。以下の5つのテーマについて書かれている。
  1. 夢を持つ
  2. 仕事を楽しむ
  3. 「できない」は、ない
  4. 人脈を広げる
  5. 幸運を呼ぶ
71の教訓が示されていて、その一つ一つに著者の描く4コマ漫画が載っている。ビジネス上で発生するオヤジギャク的な4コマ漫画。失笑ものだ。丁寧に全てカラー。教訓の解説もあり、2ページほどの量なので、何も難しくない。また、著者の人柄が分かるような文となっている。

また例によってなるほどと思った、または面白かった教訓を列挙しておく。
  • 夢が膨らめば、楽しい!
  • 「やれば、できる!」この言葉は、子作りのことじゃないよ!
  • この本との出会いは、あなたの人生を好転させる!(そう信じてください)
  • 情報をたくさん頭に入れると、スパークが起きる
  • 「自己開示」した方が、成長できる
  • 落ち込んだときこそ、行動する
  • この漫画を読んだら、面白くなくても笑うべし!
ネタっぽいものもあるけど、著者はたぶんまじめだwww

提案されている内容は今更新しいものではないけど、それに4コマ漫画が載っていることに新鮮味がある。中には教訓とまったく関係ないものがある。いや、ほとんどうそうだけど・・・。それでもクスッと笑ってしまう。面白い。こういう本は、さらっと読めて、やる気が沸いてくるので好きだ。

暇なときに何度も読み返してみよう。

読むべき人:
  • 新入社員の人
  • 最近仕事がつまらないと思う人
  • しょうもない4コマ漫画が好きな人
Amazon.co.jpで『仕事術』関連の他の書籍を見る


July 08, 2006

うまくいっている人の考え方


うまくいっている人の考え方

キーワード:
 ジェリー・ミンチントン、自己啓発、自尊心、50の考え方
30万部は売れた自己啓発本らしい。その証拠に、初版1999年から、今年の3月までに37刷までになっている。

内容は典型的な自己啓発。本書のテーマは自尊心を高めることらしい。それぞれ50の方法が示されている。いろいろ自己啓発本を読んでいると、新鮮味に欠けるが、それでも示されている内容は価値がないわけではない。

特に自分にとって重要だと思った考えを列挙しておく。
  • 自分の気分に責任を持つ
  • 仕事を楽しむ
  • 相手にどう思われているかを心配しない
  • あるがままの自分を受け入れる
  • 自分を他人と比較しない
  • 自分で自分を苦しめない
  • どんな出来事も、いいほうに解釈する
  • 自分の人生に起こることすべてに責任をとる
この本はディスカヴァー社から出版されている。自己啓発本をよく出版している。『自分を磨く方法』もこの出版社によるもの。ページ数も少なく、文字量も少ないので読みやすくて分かりやすい。

なぜ自己啓発本を読むかというと、より自分が生きやすくするためである。そのため、同じようなことを書いてある本でも、何度でも読み返す必要があると思った。

また、最近自己啓発本のタイトルの検索による訪問者が増えた。これはある意味、生きにくい時代に自分はどう生きていくべきかということに関心がある人が多い証であるとも考えられる。

読むべき人:
  • 自己啓発本が好きな人
  • 最近うまくいっていないと思う人
  • ディスカヴァー社の本が好きな人
Amazon.co.jpで『ディスカヴァー社』の他の書籍を見る


July 07, 2006

ノートンアンチスパム

アマゾンの広告が表示されなくなる原因を何とか解決できた。
ノートンインターネットセキュリティのノートンアンチスパムの『広告ブロック』機能が原因だった。これをオフにすると表示されるようになった。


うーん。ノートンめ・・・。


アマゾンの広告が表示されない

アマゾンの広告とブログランキングドットネットのバナーがなぜか表示されなくなった・・・。

他のブラウザで見てもダメだし、アマゾンにログインした後の同じもののプレビューが表示されない。JavaScriptは有効なはずだし、なぜだ???ブログの障害でもなさそうだし。キャッシュかと思ったけどそれも違うようだ。

もしかして自分の環境だけ表示されないのか???

誰か分かる人は情報お願いします。

追記:解決策は次の記事で


July 06, 2006

黄色い目の魚


黄色い目の魚

キーワード:
 佐藤多佳子、青春小説、高校生、絵、イラスト、恋愛、成長
佐藤多佳子の小説。以前にこの作家の作品を読んだことはなかった。なんとなく本屋で目に留まったから買ってみた。新潮文庫。あらすじをカバーから抜粋。
海辺の高校で、同級生として二人は出会う。周囲と溶け合わずイラストレーターの叔父だけに心を許している村田みのり。絵を描くのが好きな木島悟は、美術の授業でデッサンして以来、気がつくとみのりの表情を追っている。友情でもなく恋愛でもない、名づけようのない強く真直ぐな想いが、二人の間に生まれて―。16歳というもどかしく切ない季節を、波音が浚ってゆく。青春小説の傑作。
(カバーより抜粋)
もう少しわかりやすい内容の部分が角田光代による解説にある。その部分を抜粋。
高校生になったみのりと悟の物語は、湘南を舞台に進んでいく。第三章以降には、この年代についてまわるものごとの、まるごとすべてが、緻密に、ていねいに、端折ることなく描かれている。家族の問題、将来のこと、現在の学校生活、友だちとの関係、垣間見える大人の世界、それから、だれかを大事だと思う気持ち、恋のようなものと、ほんものの恋。
(pp.451)
解説はかなりわかりやすい。

まるで短編小説の寄せ集めのように構成されていて、それでいて長編としてよくまとまっている。以下のような章立てになっている。
  1. りんごの顔
  2. 黄色い目の魚
  3. からっぽのバスタブ
  4. サブ・キーパー
  5. 彼のモチーフ
  6. ファザー・コンプレックス
  7. オセロ・ゲーム
  8. 七里ヶ浜
  9. 十年後〜あとがきにかえて〜
  10. 解説 角田光代
この作品で特徴的な部分は、主人公2人の一人称の視点で物語が進んでいくこと。章毎に視点が変わる。そのため、ストレートに感情が表現されていてわかりやすく、陶酔しやすい。

まるで高校生活全てが書かれているような気がした。部活をやっていたり、授業風景があったり、文化祭があったり、友達と語り合ったり、恋愛関係にいたるまでの人間関係や葛藤なども。

主人公の2人は、高校生活での身の回りの事象に、迷いながら悩みながらもそれらに精一杯向き合って、生き方を模索していく。

また、さまざまな登場人物が出てくるが、みなよく際立っているというか、しっかり肉付けされている。解説の角田光代が言うように、身の回りにいそうな人物としてしっかりリアリティを持っている。そういうところがすごいなと思った。

あと、女流作家なのになんで男の高校生の気持ちを的確に描写できるのかと思った。単純に感嘆した。

純粋に読んでよかったと思った。青春小説として描かれるべきものがまとまっている気がした。それだけに、角田光代も述べているように、高校生のときに読みたかったと思う。もし、その当時読んでいたら、自分の高校生活は何か変わっていたのではないかと思った。この作品は、今、22歳という年齢で感覚的に理解できる最後のチャンスだったんだと思った。あと数年年を取ると、きっとこの作品のみずみずしさというものはわからなくなっていくだろうなと思う。

なぜ、青春小説を読みたくなるのか?という疑問が内に沸いてくることがある。それはたぶん、自分が青春らしきものを送れなかったことによる代償行為なんじゃないかと思う。青春なんて無関係に生きていたから、絵に描いた青春を疑似体験したくなるのだろう。

読むべき人:
  • よくできた青春小説を読みたい人
  • 高校生活を追体験したい人
  • 青春なんてくそっ食らえと思っている人
Amazon.co.jpで『佐藤多佳子』の他の作品を見る


July 05, 2006

サラリーマンなんか今すぐやめなさい


サラリーマンなんか今すぐやめなさい

キーワード:
 堀紘一、自己啓発、ビジネス、ビジネスパーソン、実現力、精神論
ドリームインキュベータ社長の堀紘一氏の著書。今の時代は、会社の社蓄のようなサラリーマンは必要とされていなく、他の人間と交換不可能な能力や魅力を持つ『ビジネスパーソン』が必要とされている。さらにそのレベルには4段階あり、その4段階に到達するために必要なことは何かといったことが、主に著者のビジネス経験から語られる。

以下のような章立てになっている。
  1. 今の自分に満足していますか?―実現力とは何か
  2. 新しい時代のビジネス必勝法
  3. 実現力が身につく人、つかない人
  4. 誰も教えてくれなかったビジネスの真実
  5. 実現力がアップするカネと時間の使い方
  6. 最強の次世代ビジネスツールはこれだ
  7. 成功者たちが持っていた意外な共通点に学ぶ
著者が示している『実現力』というのは、充実した人生を送るのに必要な力で、それをなす3つの要素がある。
  1. どんな人生にしたいのかの目標設定
  2. いかに目標に近付くのかの戦略策定
  3. 状況に応じた戦術の選択
これら3つがそろったときに初めて実現力が身につくことになり、さらに3要素が高いレベルでそろったときには超実現力になると主張されている。

主張されていることがどれもなるほどなるほどと思って勉強になる。線を引くところが多かった。自分が特に参考になった部分を列挙しておく。
  • 努力をするかしないかで地位、年収、人生の充実度に天と地の差ができ、浮き沈みの激しくおもしろい時代になっている
  • よい情報を収集し、それをうまく加工できるかどうかにかかっている
  • 最良の情報ソースは書籍
  • 書籍に限らず、情報を利用したら捨てる
  • 1日1時間は無為に過ごして考える時間が必要
  • 資格なんか取っても意味がない
  • ビジネスの成否は運にかかっているが、運を取りこぼさないように行動する必要がある
  • 20〜30代で貯金するのはばかばかしいことで、それよりも自己投資をしろ
  • 現時点でTOEICが最低700点はないと、英語を勉強する時間は無駄
  • 学歴ではなく教養を身に付ける
  • 金、時間、健康をしっかり自己管理できる人が成功する
  • 遊ぶことは余裕を持つこと
今の自分は人生設計が必要で、このような一流のビジネスパーソンの意見は大変参考になる。また、語り口調で書かれているので、わかりやすいし、著者の人柄がよく出ている。

ただ、社会人経験が長い人にとっては何を今更と思うかもしれない。自分はまだ経験がないから参考になると思うのかもしれない。また、著者のビジネス経験がもとになっているので、必ずしも絶対的なものが主張されているわけではない。そのため、この主張を信じるかどうかが鍵になると思われる。自分はとりあえず、妄信して本当かどうか試してみようと思う。とりあえず30になるまで。

どんなにこのような自己啓発本を読んだとしても、行動しなければまったく意味がない。がんばってこれらを実践していこうと思った。また、読んでいるとなんだかヤル気がわいてくる。

ちなみに、BCG社長時代の年収は2億円だったようだ。ものすごい額だ・・・。

読むべき人:
  • 若手サラリーマン
  • ビジネス界で成功したい人
  • いまいち最近仕事にやる気が出ない人
Amazon.co.jpで『堀紘一』の他の本を見る


July 04, 2006

Amazon おまかせリンク(TM)をベータ版を導入

Amazon おまかせリンク(TM)をベータ版を導入。

これは、ページにあった商品を自動で表示してくれるもの。
まだベータ版なので、精度がいまいち。

トップページのヘッダに近いところに設置したのは、検索からやってくる人が多く、その記事のみしか見ないだろうから。また、サイドバーに設置すると、下のほうまでたぶん見ないだろうから。

今後クリック数が増えることを期待。


生き方のスタイルを磨く


生き方のスタイルを磨く

キーワード:
 齋藤孝、スタイル、コミュニケーション論、技、学術
齋藤教授の本。学術的な内容。正直、すべて完璧に理解していないので、詳しく書評するのではなく、適当な感想を綴っておく。

『スタイル』を一言で言うと、その人らしい存在感といったものやその人特有の一貫性のようなものらしい。それがあると人生を味わい深く生きられるようだ。

最初のほうは、文学作品の登場人物を例にスタイルとはこういうことだということが示されている。後半では、より学術的な内容となっている。そのため、後半は少し難解。

面白かったのは、『魔の山』のスタイル間コミュニケーション論という部分で、主人公ハンス・カストルプを取り巻く濃い人物たちとのやり取り(コミュニケーション)を解説しているところ。これによれば、ハンス・カストルプはやがて療養生活を終えて、他の療養患者にとってはまだ未来のある希望であるために、人文主義者セテムブリーニやナフタがハンスに教育しようといろいろ論議をするといったことが主張されている。前に『魔の山』を読んでいたが、いまいち内容が飲み込めなかったので、なるほどと思った。

どうでもいいが、この記事がこのブログでの100投稿目となった。

読むべき人:
  • コミュニケーション論が好きな人
  • スタイルを確立したい人
  • スタイルとは何かを知りたい人
Amazon.co.jpで『齋藤孝』の他の本を見る


July 01, 2006

自分ブランド化計画


自分ブランド化計画

キーワード:
 ブランド、ブランド主義、ブランディスト、妄想、理想論
ブランドについて書かれた本。はっきりいって読む価値なし。

1章までは、なるほどと思って読めた。しかし、それ以降はまったく読む価値なし。

1章はブランドとは何かということが書いてある。この本によれば、ブランドとは、心地よさを感じさせる商品やサービスであり、必ずしも高級品とは限らないものらしい。そして、そういうブランドが今後売れるだろうとある。

まぁ、そこまではよい。しかし、それ以降がお粗末。まず、何よりも主張されていることの根拠が不明確。また、どこか別の本に書いてあるようなことを使いまわしているような感じがする。

さらに、本全体の内容が多岐にわたりすぎて誰にターゲットを絞り、何を伝えたいのかが不明確。百歩譲って、『資本主義はもう終わり、ブランド主義がビジネス、日本社会全てをよくする』と解釈しても、根拠がない。また、もしそうなら、タイトルを『自分ブランド化計画』から『ブランド主義が日本を救う』とかに変えたほうがよい。

そもそも、資本主義を大量生産大量消費と解釈していることに著者の限界が感じられる。

タイトルと表紙にだまされた感じだ・・・。自分の付加価値を高めるような自己啓発本を期待していると内容に裏切られるので、そういう内容を求めている人は買うべきではない。読むべきでもない。

金と時間を無駄にした。
今度からは、衝動買いは控えよう。少なくとも、買う前に読む価値があるかどうかを吟味しなければ。

読むべきではない人:
  • 自己啓発本を期待している人
  • 根拠のうすい本は読みたくない人
  • ブランド戦略について詳しく書かれた本を探している人
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