July 2007

July 31, 2007

達成度

今月の読書目標は20冊。結果は16冊。

まぁ、久しぶりに多読を意識したので、ペース配分がつかめなかった。あと、フルタイムで働いている中でのタイムマネジメントにまだ慣れていないというのもあるが。

ということで、来月は25冊ほど。目標を少し高くしておくと、20冊は読めるはず。また、資格試験にむけて、もうちょっと自分の専門分野である技術書を多く読もうかなと。そうなると冊数は落ちるかな・・・。

あまり熟読しなくていい本は割り切って速読しよう。

読めば読むほど、自分の中で化学反応がおき、インフレーションが起こる。そして精神的にも安定する。


明日は、もっとうまくいく。


明日は、もっとうまくいく。―仕事で負けない、ツキをよぶ50の具体例

キーワード:
 中谷彰宏、運、ツキ、ポジティブ思考、仕事
たくさんの著作のある著者の仕事でツキをよぶ考え方が示されている本。他の著者の本に書いてることと重複する部分がまったくないわけではないが、そこは復習だとポジティブに考える。

3章構成で以下のようになっている。
  1. 知らない人に積極的に会うと、ツキがくる。
  2. ムダの中から、チャンスをつかもう。
  3. 人生を変えてくれる人に出会おう。
特に仕事のときの考え方が参考になる。仕事とは9割が報告なのだから、トラブルにあったときなどは言い訳するよりも現状をしっかり報告することが重要だと。さらに、良くも悪くもない報告をしようと迷ったら報告したほうがよいと。そうするとどんどん上司に仕事を任されるようだ。これは自分も結構意識している。報告のタイミングが悪いと後の作業に大きく影響を与えてしまうので。よく上司にも言われる。

また、勉強を効率的にするには、学んだことをどんどん人に話すと学んだことを定着できるようだ。これは自分も実感する。たまに読んだ本を説明してと言われるが、それが結構難しい。記憶があやふやだったり、内容の関係がずれていたりと身にしみる。けれど、著者によれば、自分なりに脚色して説明してもよく、それが勉強の楽しさでもあるとある。これはなるほどなぁと思った。だからこのブログでのアウトプットは、自分なりの脚色を楽しむことにしよう。

『指示されたことに、あと1つオマケをしよう。』という節では、指示されたことにプラスアルファのこともできるかどうかで差がつくと示されている。これは機転を利かせて先を読んで行動するということだろう。これもけっこう自分では気をつけなければならないことだと思った。言われたことしかできないようではバリューを発揮できないし、評価もされないので。

あと、終業時間にあわせて仕事をしてはいけないので、「帰りがけ」こそ、一生懸命頑張ろうという主張は、自分にとっては耳が痛いことだ・・・。終業時間になると、集中力が切れてきてしまうので。よい仕事をするためには、最後までしっかりやらななければならない。

いつも著者の本はいろいろと気付かせてくれることが多い。だから内容が重複していても好んで読む。気軽に短時間に読めて、気分転換でき、勉強になり、前向きになれるから。これほどの価値を持つ本はそうはない。実際に社会人になって仕事をしてみるようになると、著者の主張はどれも納得のいくことが多いと分かってきた。また、いろいろ読み返してみようかな。

ちなみに、著者のサイトは以下。
an-web (中谷彰宏公式サイト)
読書日記ではかなりハイペースで本を読まれている。昨日日付時点で、今年の読書量が454冊。うーん。自分も近い将来そのペースで読みこなせるようになりたい。

読むべき人:
  • 成功したい入社3年目までの人。
  • これから頑張りたい入社3年目以降の人。
  • 別の会社に転職した「遅れて来た新人」の人。
    (pp.3)
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July 30, 2007

鰻上り

今日はアクセス数が鰻上りだ。。。

土用の丑の日だけに。

アクセス数3桁も現実的になってきたなぁ。


ちなみに今日は、上司からいただいたうなぎパイを食べました。


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July 29, 2007

人気度の更新

この書評ブログのfeed meterの人気度が更新され、1.5になった。

RSSリーダーに登録し、訪問していただいている方々、どうもありがとうございます。feed meterでのランキングが300以内しか表示されず、300位はだいたい人気度2.0のようだ。なんとか300位以内にまでいけたらなぁと思っている。

また、最近各ランキングが上昇している。

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この記事ごとにランキングクリックリンクを張ったのが要因だろう。それだけ効果があるようだ。クリックしてくださる方、どうもです。できれば1日1クリックが理想です。


あと、最近アクセス数も増加傾向で。Googleからの検索も正常に戻ってきた。本のタイトルでググるとたいてい1ページ目に自分のブログの記事が表示されるようになった。ネット上という仮想空間での陣取り合戦をやっているようでそれもまた面白い。自分のブログの勢力拡大をやっているような気分。


このブログは、自分の読書記録という側面から始めたので基本的には自己満足でしかない。それでも閲覧してくれている人の役に立てれば望外の喜びである。

これからもよろしくお願いいたします。


エッジ・ワーキング


エッジ・ワーキング

キーワード:
 山田政弘、仕事、テクニック、外資コンサル、アウトプット
外資コンサル出身の著者による外資コンサルティングファームの仕事テクニックが示されている本。効果的、かつ効率的に仕事を進めていく上での考え方やコツ、具体的なテクニックが主に紹介されている。外資コンサルはやはりすごいなぁと思った。

最初の章で即戦力を生み出すコンサルティングファームの特徴などが示されている。仕事ができれば若くして与えられる仕事の権限が高く、しかし成果を出せなければUp or Outという厳しい世界だと示されている。また、仕事の量をこなせとよく言われるが、単に仕事の量を増やすだけではだめで、ベーシックなスキルを身につけて量をこなさなければいけないようだ。そしてその基本的な仕事の技術やチームとしての仕事をするためのスキルは、他の事業会社とは圧倒的な差があるので、これを身につけなければ近代戦の戦場において素手で戦っているのと同義であると示されている。そんなにも違うものかねと思った。著者のプロフィールを見ると、大手金融、IT、そして戦略コンサルタントというキャリアであり大小さまざまな会社を見てきたのだからそうなんだろうなと思う。

2章では自分を即戦力化して、自分のやりたいことを早めにできるようになると示されている。また、自分のやりたい仕事に就くには、即戦力化に加えて自分差別化が重要になるようだ。そして以下の式が成り立つようだ。
「即戦力化」+「自分差別化」=夢実現への最短距離

また、ビジネスはどれだけ厳しい環境下で仕事をしてきたかで成長が違ってくるので、ぬるい環境よりも競争環境の厳しいところで成長を目指すべきだと示されている。これは自分もそのとおりだと思った。

3章からは具体的な仕事のテクニックが示されている。効果的なコピーの取り方、議事録、メール管理、Excel、PowerPointなどのOffice製品の使い方、プレゼン資料での鉄則、リサーチ&分析方法など。外資コンサルタントともなれば、複数プロジェクトを掛け持ちすることもあり、分単位で仕事をこなしていかなければならず、そのためには無駄を省き、効率よくということを意識せざるを得ないようだ。

著者によればExcelはコンサルタントにとって武士の刀のようなものらしい。そのため主要ショートカットはマスターし、1万データもあるピボットテーブルを10秒で作れなければならないようだ。Excelはショートカットを覚えるかどうかで生産性が少なくとも3倍は違うなと実感としてある。だから最初にExcelの本を一冊の読んで機能をマスターしたほうがいいなと思う。さすがに自分はピボットテーブルを10秒では作れないが・・・・。

4章では、仕事に取り組むときの考え方が示されている。上司から無理そうな仕事を頼まれたときには、選択肢を用意して回答するようなオプション思考が必要だということや、何でもかんでも結論から述べるべきでではない、フレームワークもただ使えばいいものではない、人の話を何でも分類してまとめすぎないといったこと。人の話をプライベートのようなことでも「それって3つあって・・・」と言っていると疎まれるようだ・・・。分類するならMECEを意識しろとあった。気をつけようと思った。

5章では番外編でコンサル仕事術を合コンに応用するという内容。まず相手を知り、そして相手が何を求めていて、自分の立ち位置を把握し、自分に分が悪い状況のときはニッチを狙ってアピールしていけばいいとかそんな内容。面白いなぁと思った。合コン行ったことないからなんともいえないけど・・・。

外資コンサルはアウトプットが全てで評価がされるようなものなので、いかに短期間で効率よく効果的に仕事をし、最大のアウトプットを出すかを常に意識しなければならないようだ。その集積が載っているので、かなり参考なる。特にコンサルの専売特許であるプレゼン資料の作り方、スライドの構成などはとても参考になる。

このような仕事術を活かせる会社は世の中にどれだけあるんだろうかと思ってしまった。特に若いうちから発揮できるようなところは。そいういう組織に行かなければ実践の場すらなく、たいていそういう組織は入社するのが難しい。外資コンサルなんか新卒での倍率は100倍近くになり、応募者は超高学歴ばかりで頭のよさが求められる。もともとそのような能力がなければこのような仕事術を完璧に実践するのは無理なんじゃないかと思った。それでも効率よく仕事をしていくにはどうすればよいかという意識付けにはなったと思う。

読むべき人:
  • 外資コンサルの仕事術を身につけたい人
  • 仕事ができるようになりたい人
  • 合コンで収益を獲得したい人
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July 25, 2007

格差社会の世渡り 努力が報われる人、報われない人


格差社会の世渡り 努力が報われる人、報われない人

キーワード:
 中野雅至、格差社会、高学歴ノーリターン、努力、ぼやき評論
元官僚による大学助教授による格差社会をぼやきのごとく分析している本。以下のような内容となっている。
  1. 「明日が楽しみ」と言えますか?
  2. 長期不況は庶民の責任か
  3. 報われない高学歴者
  4. ワーキングプア
  5. 「勝ち組」の根拠
  6. イバリーマンの勝利の理由
  7. 格差社会のゆくえ
  8. 見た目が10割社会を生き抜く処世術
  9. 努力が報われる社会へ
この本の内容がよくまとまった部分が、Amazonの著者からのコメント部分にあるので、一部抜粋。
 格差をもたらす要因から説明しますと、バブル経済が崩壊してから、日本では「格差社会は是か非か」を巡って随分と議論がなされてきました。その中で、格差を肯定する人の意見として、私が違和感を覚えるものが一つありました。
 それは、「努力する者が報われるのは当たり前だ。今、日本はようやく「当たり前の国」になったのだ」というものです。私にはどう見ても、努力に基づいて格差が発生しているとは思えなかったからです。フリーターも富裕層も、みんなそれぞれの立場で努力したのであって、がんばりが勝敗にそのまま反映されているとは思えなかったからです。
 私には、富裕層や出世しているビジネスマンをみていると、格差社会を勝ち抜いている人は「アピールするのが非常に上手い」ということの方が、強い印象として残っていました。「私はこんなに優秀です」「私はこんなに仕事ができます」とアピールするのが上手い人が、どんどんと上り詰めていったのが、ポストバブルの特徴だったと思うのです。
 この事実を踏まえた上で、格差社会を生き抜くための知恵をつける必要があるというのが、私なりの結論です。「努力しました」だけでは不十分で、報われる努力と報われない努力があることをきちんと認めた上で、どういう努力をすればいいのか。そんなことを、この本では言いたかったのです。
ちょっと長すぎるか・・・・。この部分がこの本の内容を全て語っているので。書評での引用は、引用部分が自分の主張と主従関係が逆転してはいけないので、自分の意見をたくさん書かなければ。

まず、リンク先の著者からのコメント部分を読んでもらえば分かるが、学術的な分析よりも著者独特のぼやきのごとく世の中の格差社会を分析している。それはどちらかといえば、著者の官僚時代の東大卒エリートをたくさんみてきた経験則的な主張が多い。そのため、分析が甘いし、著者の主観が多く入り込んでいるところが多い。そこは要注意点であるが、他の格差論の本よりも読みやすいし、一つのケーススタディ的な側面としてはとても参考になる。

では、以下に本の内容を基に自分の意見を。

『報われない高学歴者』の部分では、中央省庁では学歴の価値が大暴落しているようだ。何よりも世間が成功者として認める価値として、昔は学歴(出身大学)、職業権威(官僚、エリートサラリーマン等)、所得(いくら稼いだか)の順番で認められていたものが、昨今のIT長者やプロスポーツ選手を筆頭とした所得がどれだけ多いかといことのほうが重要視されているからだとある。そして東大ブランドは大企業入社の近道という利点はいまだ少なからずあるが、昨今のグローバル市場において、会社の倒産やリストラというリスクが高く、以前のような年収1000万円は保証しないと示されている。そして、小学生から受験勉強を一生懸命やって東大卒になってもこのようなリスクがあり、また学歴は所得の増加に必ずしも結びつかないとある。特に起業家などに注目すれば、学歴は関係ないとある。なので偏差値的な受験による大学の序列化は無意味で、報われないだけだとある。

受験勉強によって身につく能力は精神科医の和田秀樹氏がよく論じている(受験エリートがビジネスエリートになる)ので、かならずしもリターンが少ないとはいえないと思う。また、昨今の正社員、非正社員の論点として、新卒時に非正社員になってしまうと正社員になれる可能性が極端に低くなる現状としては、高学歴であるというのは入社時に格段に有利であるということは否定できない。一流企業に入社するというのは、一生安泰ではなくなったが、それでもフリーターや非正社員として日々を過ごすよりもよほどましだと思う。

『イバリーマンの勝利の理由』の章では、成果主義とは名ばかりの典型的な年功序列の日本企業において、人事評価はあいまいで、上司からの資料作成などの下請け的な仕事しかできず、仕事の範囲が不明確で残業も多いような組織では、できる人ほど辞めやすく、出世している勝ち組は、「何が何でも会社にしがみつく、出世するという執念に勝っている人」、「仕事に疲れない人」、「声のでかい人」らしい。要はアピール上手な人がよいらしい。そしてそんな会社は辞めにくく首になる可能性が高いという世界の起業と比較すると最悪な組織なようだ。このようにいろいろ会社組織の本を読んでいると、年功序列的な日本企業にいるということがいかにリスクの高いことかと思い知らされる。自分は外資に行ってよかったなと思う。その反面、新卒で外資に入社するということは、もうこのような年功序列的な組織に転職してもやっていけないだろうなという側面もある。カルチャーになじめなさそうだし・・・。

この本の8割がたが著者のぼやきであるが、最後のほうは結構参考になる提言がある。『見た目が10割社会を生き抜く処世術』の章で、以下のようなことが示されている。
  • 会社のために働くという考えは捨て、会社を利用しつくし、自分の市場を高め、会社は能力を生かすための場と考えるべき
  • 若いうちから、就職する会社は自分にとってプラスかマイナスかどうかを考えながらキャリアパスを明確にすること
  • 東大入学という一時的な努力をするのではなく、一生続けらる努力は何かを考えて継続すべき
  • 学歴の価値が暴落しているのだから、必死に受験勉強して東大に行くよりもよく遊んだり、スポーツしたりして健全な時間を過ごし、名前の知られた程度のレベルの大学にいければよいと考えるべき
どれもなるほどなと思った。

勝ち組か負け組みかは著者も言うように、努力で何とかなるレベルではないのかなと思う。どう考えても運という要素が大きいと思う。運が半分くらいあるのではないかと思う。それでも、まだ自分で努力していける部分があるので、自分は必死になって努力して成功を掴み取りたいとは思う。無駄な努力にならないように、努力のベクトルを間違えなければ成功者になれると自分は信じている。

この本はけっこうつっこみどころも多いが、それでもいろいろ考えるためのヒントが多かったので参考になった。自分はAmazonでの評価はそこまで高くないと思っていたが、かなり高かった。

読むべき人:
  • 格差論に関心がある人
  • 学歴論に興味がある人
  • 気軽に世間のぼやきを読みたい人
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July 24, 2007

レバレッジ時間術


レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則

キーワード:
 本田直之、時間術、レバレッジ、投資、パッシブ
レバレッジ・リーディング』などの著書がある本田氏の時間管理術本。前著『レバレッジ・リーディング』がとても参考になり、かつ時間管理という自分が特に意識しているテーマなので読んでみた。時間に対する意識が大きく変わった気がする。細かい書評は他のブログなどに任せるとして、自分が気になった部分などを取上げてみる。

まず、本書は時間に対する考えを、『消費』から『投資』に変えることから始まる。つまり、時間の効率を上げ密度を濃くし、時間投資によって時間資産をつくることが重要になる。そしてその時間資産をさらに再投資することで時間を増やし、収入もアップできるという考え方。それがてこの原理として時間にレバレッジをかけるということになる。

具体的に時間にレバレッジをかける方法が示されている。以下、恣意的に抜粋。
  • 俯瞰逆算スケジュール
  • 時間割
  • タスクリスト
  • チェックリスト
  • インプット時間の天引き
  • ビフォア9の使い方
時間投資に基づいたスケジューリング方法として、『レバレッジ・スケジューリング』が示されており、その3本柱が『俯瞰逆算スケジュール』、『時間割』、『タスクリスト』になるようだ。まず、『俯瞰逆算スケジュール』とは、あるゴールから逆算してそれを達成するのに必要なタスクを予定として先にカレンダーに記入しておくという方法。例えば資格試験に挑戦するときに、試験に出るところはどこかを分析し、試験日から逆算していつまでに何をどれだけやればよいかということをスケジュールにあらかじめ決めておく。そうすることで日々の生活でとりあえず時間が空いたら勉強するという行き当たりばったりのスケジュールよりも、より効率よく成果を挙げられるようだ。『俯瞰逆算スケジュール』は1ヶ月単位のカレンダーが効果的なようだ。

また一日の時間の使い方を効果的にするために、『時間割』を立てるとよいらしい。その内訳は、自己投資のための「インプット」時間、仕事として「アウトプット」時間、食事、風呂、睡眠の「生活」時間、自由な「プライベート時間」であり、それらをどのように使っているかを時間家計簿でチェックするとよいらしい。そしてチェック後に改善できるところは改善し、さらに成果を挙げるために先にインプット時間を天引きし、先に確保するとよいようだ。

タスクリストは、一日のうちでやることをメモ書きしておくことである。ToDoリストと違うところは、ToDoリストはやらなければならないことに対して、タスクリストは「成果を上げるために、今、必要な仕事」であり、より積極的な意味が込められている。そのためどれも優先度が高いので優先順位をつける必要はないようだ。

ビフォア9の使い方として、朝早く起きてインプット時間に当てることで、より効果的に一日を過ごせるようだ。

あと著者のワークライフバランスの考え方が結構参考になった。ワークライフバランスといって、成果も上げられずに単に労働時間を短くしているだけでは、知識労働社会では失職してしまうかもしれないのは本末転倒だということ。以下にその部分を抜粋。
 豊かな生活に必要な時間的余裕は、十分な収入が得られる仕事のベースの上に成り立つものです。仕事のベースもないのに、プライベートの時間を増やすことを優先していたら、莫大な時間負債を背負うことになって、その返済のための労働に追われる人生になるのは必須です。
 私は、本来の「ワークライフバランス」とは、まず遊びや休養などのプライベートの時間を確保して残りの時間で働く、ということではないと思います。効率的な仕事をして成果を上げつつ、自動的に時間資産が増えるシステムをつくり、その不労所得的な時間資産によって、仕事と生活のバランスを取っていくのが、あるべき「ワークライフバランス」だと考えています。
(pp.49-50)
残業が多いときはどうしても一日のうちでもっと余暇が欲しく、単純に労働時間を短くしたいとか思ってしまうが、時給いくらという仕事しかしていなかったら将来的に疲弊するだけだなということだと思う。そのためには、仕事をいかに効率的に進めて残業せずに成果を出すかがポイントになる。

いつも時間管理に思い悩むことがある。もっとうまく時間を使えたならと思う。自分がうまく時間を使いたいと思うのは、もっと読書したいから。そのために空いた時間に読むというのではやはりだめなようだ。効率よく多く読むには、やはり計画的に時間を天引きしておき、その時間をしっかり有効に使う必要がありそうだ。今まで、自分のスケジュールを月単位で考えてこなかったので、実際にやってみようと思った。自分はGoogleカレンダーがよいかなと思った。まだ使ったことはないけど。

スケジュールを立てて、それを実践するには動機付けがしっかりしていないと無理だなと最近分かってきた。結局それは、著者も言うように自分は何を達成したいのかというゴールを設定できるかどうかにかかっているのだと思う。そしてそれはどういう生き方をしたいのかを考えることにつながると思う。

時間の意識を変えてくれる良書だった。

読むべき人:
  • いつも忙しいと感じている人
  • 成功者になりたい人
  • 怠けぐせのある人
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July 21, 2007

不安症を治す―対人不安・パフォーマンス恐怖にもう苦しまない


不安症を治す―対人不安・パフォーマンス恐怖にもう苦しまない

キーワード:
 大野裕、心理学、不安、社会不安障害、サイン
精神科医による不安について書かれた本。この本では主に「社会不安障害」という病気について書かれている。社会不安障害とは、『人と人が交わる場所に出たり、人前で何かをしたりするときに、強い不安を感じて、何らかなの具体的な差し支えが出ているような状態のこと』のようだ。人前でプレゼンしたり、人と食事をしたり、自己紹介時などで極度に不安を感じたり緊張したりする病らしい。最近になって、そのような緊張や不安が性格的な側面によるものではなく、精神疾患が原因であることが分かってきたようだ。

不安障害を抱える人は、うまく学校に適応できなかったり、結婚できなかったり、結婚しても離婚する割合が高かったり、就職が難しかったり、自傷・自殺率が高いなどの深刻な問題を抱えているようだ。また身体症状として以下のようなものが出てくるらしい。
  • 顔面、目・・・・・顔が赤くなる、青くなる 顔が硬直する 頭が真っ白になる 汗をかく めまい
  • 口、喉・・・・・声がふるえる 声が出ない 食事が喉を通らない 口が渇く 息苦しい 
  • 上半身・・・・・手足がふるえる 動悸
  • 腹部・・・・・・吐き気 胃腸の不快感
  • 下半身・・・・・尿が近い、出ない
自分も人前でのプレゼンとか自己紹介、スピーチ、発言が極度に苦手で不安を感じていることが多かった。小学生時のころは特に。だから、もしかしたらこのような病気だったのかもしれない。といっても、ここまではっきり症状が現れたことはなかったと思うが。今ではある程度慣れた。苦手なことには変わりないが。

このような不安障害に対しての治療法は主に二つあり、それは薬物療法と精神療法らしい。薬物療法はうつ病の薬などがよく効くらしい。そして興味深かったのは精神療法で、不安に対処するには不安に慣れるようにするシミュレーションをするとか、考え方を変えることが重要なようだ。それは認知行動療法であり、不適切な思い込みを現実的なものに変え、不安を感じるようなことを実際に体験し、恐れていたことが実際に起こらないのを体験し、不安和らげるという目的があるようだ。

あと、不安が強い人には、完璧主義者が多いようだ。自分も結構そんなところがあり、思い込みも激しく、常に不安にさいなまれている。

著者は一貫して、不安を完全に消し去ることは難しく、不安は生きていくうえで大切な役割を持ち、むしろ不安がなくなってしまうことによる危機意識の欠如が問題であることを指摘しており、不安との上手な付き合い方を示している。以下にその考え方がよく分かる部分を抜粋。
 不安になったときには、ちょっと立ち止まって、この不安な気持ちは、自分に対する何らかの「心のメッセージ」なのではないだろうかと考えてみてください。何を知らせ、何をアドバイスしようとしているのかと考えてみるのです。
 不安にとらわれるのは、誰にとってもつらくてイヤなものです。しかしそこで、不安な気持ちに含まれる「心のメッセージ」を受け止めることができれば、自分では意識していなかった危険に気がついたり、やるべきことを思い出したりできることがあります。これまでのライフスタイルを見直して、もっと自分らしい生き方を見つけていくこともできます。そうすれば、不安な気持ちは、私たちの大切な味方になってきます。
(pp.26)
不安にさいなまれる夜は、自分の内面をよく分析しようと思った。自分にとって不安は原動力でもある。

不安障害に特化した内容ではなく、日常生活のちょっとした不安の対処法なども載っている。腹式呼吸が有効なようだ。また、イラストも多く載っているので、難しい専門用語ばかりではなく読みやすい内容となっている。

どうしようもなく不安に陥ったときは、やはり精神科に行って適切に治療をするべきだなと思った。

読むべき人:
  • 人前に出るのが苦手な人
  • 極度の不安で抑鬱傾向の人
  • 孤独癖な人
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July 18, 2007

ゆうきゆうのこころのサプリ


ゆうきゆうのこころのサプリ―元気と勇気がわいてくる心理学のエッセンス

キーワード:
 ゆうきゆう、心理学、こころ、サプリ、気分転換
精神科医によるこころの栄養不足解消本。さまざまな心の状態に対して、心理学用語を交えながら対処法が示されている。以下のような症状に対して解説されている。一部抜粋。
  • 毎朝、起きるのがしんどい
  • 会社を休みたい
  • 若い人がうらやましく思える
  • 何もかもやる気がしない
  • もうこれ以上頑張れない
  • 恋人の気持ちが信じられない
  • 寂しさがつのるとき
  • 自分は不幸だと思うとき
  • ネガティブな自分がイヤになるとき
別に自分がこれらの症状全てに当てはまるわけではなく・・・・。

例えば、朝おきるのがしんどいときは、朝起きたときに楽しいことをするようにする、目覚まし時計を離れたところにおいて物理的に体を動かしたりするとよいと示されている。

『若い人がうらやましく思えると』いう節では、昔を思い出して人生の分岐点について思い巡らすときについての解説部分がとても参考になった。
 では、これまでにあなたの運命の分かれ道はどこでしたか?
 高校受験? 大学受験? 就職先の決定? それとも恋愛?
 これを僕は"ターニングポイントの幻想"と呼んでいます。自分で選び取った方向を、あたかも分岐点だったかのように思っているのです。いままでもこらからも、選択しなくてはいけないときはたくさん存在します。あれがターニングポイントだった、という経験も、じつは自分が思っているほど大きな分かれ道ではなかった場合が多いものです。
 つまり、ひとつくらい後悔する選択をしても、すべてが台なしになるということはないし、ひとつ素晴らしい選択をしたからといって、ずっと幸せというわけでもありません。
(pp.43-44)
なるほどなと思った。そして対処法としては、自分から見た若者像は自由で青春を謳歌しているかもしれないが、視点を変えてみて、若者にとっての働いている今の自分は輝く憧れの人かもしれず、隣の芝生は青いけれど、それは錯覚と思うようにすればよいらしい。そんなものかねと思う。あのときあれが分岐点だったのだろうなということが何度かあり、別の道を歩いていたら今の現状とは違っていたのかなと、最近漠然と思い悩むことがあったので、錯覚だと思い込めばいいと分かってよかった。けれど、自分の人生はマルチタスクのように並列に歩めないので、結局どちらが最善の選択だったかは神のみぞ知るということになる。

他にも誰かに愚痴を聞いて欲しいときは、日記やブログに書くことで毒だしを行い、気持ちを整理できるようにあるとあった。これも自分はよくやってるのでよいと思う。

また、ネガティブな状態に陥ったときは、無理にポジティブに考えるのではなく、その状態を味わうことで次のポジティブの波に乗りやすくあるとある。なるほどなと思った。

1ページの文字数が少なく、気軽に読める。何も難しくはないので、読むだけで気分転換になると思う。あとは忘れたころに何度か読み返せばよいと思う。線を引くところも多かった。

読むべき人:
  • 最近元気がない人
  • ネガティブ思考の人
  • 昔のことばかり思い出している人
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八分

最近アクセス数がアップしてきているというのに、Googleからの訪問者が激減している・・・。Google八分かな・・・。

これを書き込んでいる現在、今日の検索エンジンからの訪問者は37。そのうち36がYahoo!であと1はGoogle。『book diary』でぐぐっても1ページ目に表示されなくなったし・・・。

それでもYahoo!からかなりアクセス数が増えてきているので、特に問題でもないが。Yahoo!では自分のブログのランクが高くなっているはず。


そのうちGoogleのページランクが更新されるのをマターリして待ってよう。
( ・Д・)


July 17, 2007

ブランドの条件


ブランドの条件

キーワード:
 山田登世子、ブランド、伝統、戦略、ラグジュアリー論
ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルを筆頭とする高級ブランドがブランドたる条件を歴史、売り手から紐解いている本。以下のような内容となっている。
  1. ブランドの誕生――ルイ・ヴィトンはいかにしてルイ・ヴィトンになったのか
  2. 希少性の神話――エルメスの戦略
  3. 貴族のいない国のブランド――シャネルとマス・マーケット
  4. ブランドは女のものか――贅沢文明史にむけて
  5. 「変わること」と「変わらないこと」
ちょっと期間を長く読んでしまったので、全体像がぼやけているので、簡潔に書評。

簡単に説明すると、ルイ・ヴィトンは皇室、貴族御用達の伝統的で丈夫、修理志向であり、その名は象徴資本である。また、エルメスはハンドクラフトによる希少性を売り、ライセンス契約による量産を否定し、高級バッグブランドを確立した。一方シャネルは、伝説のモダンガール、ココ・シャネルにより貴族からストリートの女性を客層に大衆化を目指し、偽者を容認し、偽者こそが本物を引き立たせるという思想でブランドを展開している。

街を歩いているとこれでもかと目に入るモノグラムの歴史的な背景とかも分かってとても面白い。19世紀半ば、創始者のルイ・ヴィトンが16歳のときに木造製造業兼荷造り業者として見習いとして働き始めたとか。

また、4章では、19世紀以前は贅沢はそもそも男のほうが主流であり、女が主流になったのは19世紀以降でしかないとある。性役割分担が発生し、生産が男、消費が女性の領分となり、ブルジョワジーの時代においてラグジュアリーは以前のパブリックなものからプライベートなものになったようだ。そしてそれが、贅沢の「即物化」になり、女性が「消費者」になったということらしい。

贅沢が女性の主流になったことに続き、それはいつまで続くのかということに関して気になった部分を抜粋。
 高価な贈り物に託して、男は女に愛の印をあえたいのである。高価な「贈り物」は恋人の愛の象徴なのだ。そして、その逆はまずありえない。それというのも、いささかクラシックだが、性愛のシーンで女が「自分をあたえる」のにたいし、男があたえたいのは最高の愛の表現だからだ。男が女に「自分をあたえる」時代が来るのを想像するのはたいそう難しい。
 こうしてラグジュアリー・ブランドを贅沢の文化史からとらえなおすとき、わたしたちはいつも「贈与」の論理にゆきあたる。太古の昔、贅沢は神々への捧げものであった。二一世紀の現在、贅沢はブランド品化し、ときに男の女への贈りものと化している。
(pp.175)
なるほどなぁ、と思った。大衆にブランド品が好まれる理由もこれに尽きるのかもしれない。逆に女は男の愛を試すためにブランド品という貢物を要求する・・・・。

あと、みんなが持っているからという理由だけで自分もモノグラムを所有しているような人とはお付き合いしたいくはないな。

ブランド論や歴史がよく分かって面白かった。ブランド品がただ値段の高いだけではなく、ラグジュアリー・ブランドとして存在する理由がしっかりあるのだと分かった。

読むべき人:
  • ブランドが好きな人
  • ファッション史が好きな人
  • マーケティングを勉強したい人
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July 16, 2007

若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか

若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか
若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか

キーワード:
 渡邉正裕、会社、キャリア、カルチャー、大転職時代
日経新聞、IBCSと渡り歩いてきた著者による有名企業の企業文化を社員のインタビューによりまとめられた本。自分の就職活動時には、『これが働きたい会社だ 社員が教える企業ミシュラン』がとても参考になったので、同じように他の企業はどのようなカルチャーがあるのかなと気になったので読んでみた。

この本の成り立ちは著者の就職活動時に企業選びの基準が不明確だったことと、新聞社時代でのキャリアの築き方に対する不満があったことにより、企業の内部事情を示し、自分にあった企業を選ぶときの助けになるように書かれている。以下の12の指標で有名企業が分類され、解説されている。
  1. 転職力が身につくか
  2. やりたい仕事ができるか
  3. 社員定着率は高いか
  4. 英語力を活かせるか
  5. 働く時間に納得できるか
  6. 社員の人柄は自分に合っているか
  7. 社内の人間関係は心地よいか
  8. 女性は活用されているか
  9. 報酬水準は高いか
  10. 福利厚生は手厚いか
  11. 評価に納得性はあるか
  12. 雇用は安定しているか
ざっと取上げれている会社を挙げると、日本IBM、ソニー、リクルート、NEC、マイクロソフト、外資コンサル、外資金融、三菱商事、ヤフー、サントリー、三井物産、テレビ局各社、新聞社、楽天、JTB、富士通、電通、トヨタ、日産、NTT東日本、NTTドコモ、野村総研、野村證券、JAL、ANA・・・・といろいろ。

それぞれの指標をマトリックス上に図示されていて分かりやすい。自分が気になった部分は、『転職力が身につくか』と『働く時間に納得できるか』、『報酬水準は高いか』の部分。

転職力が身につく分かりやすい見分け方として、「平均年齢が若い」、「人材を輩出している」、「規制なし&軽薄短小企業」の企業が該当するようだ。3つの円によるベン図のちょうど中心にリクルートが位置している。平均年齢が若いのがいいのは、若いうちから多くの仕事を任せてもらえるからであるようだ。逆に長期安定志向の場合は、鉄道、航空、ガス、電力などインフラ企業、金融、自動車、電気メーカーがよいらしい。規制に守れらて競争が少なく、年功序列的な会社が特徴だ。しかし、30歳になっても社内でしか通用しないスキルしか身につかないところもあるので、転職先がないという実態もあるようだ。

『働く時間に納得できるか』の部分では、若いうちからより付加価値の高い仕事ができるかどうかで今後の収入が変わってくるということが示されている。その部分を抜粋。
 今後、確実に、労働の「市場化」は進む。これは、労働の付加価値と、それに対する報酬が、グローバル規模の市場原理で決まるようになる、ということだ。ホワイトカラー業務でも、プログラマーなどはインド人や中国人と戦わねばならない。
 そういったなかで、働く時間を短くしたい人の報酬は、二極化に向かう。一方は、フリーターのように低付加価値業務を、時給でやりつづける人。もう一方は、時間単価が高い仕事ができて、短時間でも高収入をもらえる人。
 後者は、若い段階に"詰めこみ仕事"を1度は経験し、キャリアを上積みしないかぎり、不可能だ。幸運なことに、日本は、ラクをした人が報われるような社会には、向かっていかない。投資対効果は、若いうちほど高いので、短時間勤務を目指す人は、若いうちに成果主義の会社で自分の時間を投資し、キャリアの上積みに励むのがよい。
(pp.154)
やたらと読点が多い文章だが、そのとおりなのかなと思う。幸い自分は成果主義的で、成長スピードの早い組織に属しているので、よいほうなのかなと思う。いつまでそこで働けるか分からないけど。しかし、そのような成長を目指すにはしっかり勉強し続けなければならない。

あとは報酬水準のところ。他の業界、企業はどの程度の年収がもらえるのかが分かって参考になった。「ガチンコ」勝負エリアにある外資コンサル、外資金融は破格だなと思う反面、やはりそれだけの能力があり、仕事としてアウトプットできるからその額になるのだと思う。逆に新聞、放送局は規制に守られており、競争もないので、使えない社員でも年功序列的に破格の報酬を得ていることが示されている。著者の新聞社時代の経験から、新聞社は腐った業界だと断罪している。確かに新聞に対して自分もいろいろ思うところがある。ろくな記事を書かずに国民を馬鹿にしているようなものもあるので一度淘汰されるべきじゃないかと思わないでもない。

著者は後書きで一生サラリーマンを続けるのは損な時代だと述べている。この本を読むだけと、最高の企業というのはないのではないかと思えてくる。どこまで本当なのかは自分では完璧に判断できないが、各企業の社員にインタビューして解説しているので、信憑性は高いと思う。そう考えると、本当にサラリーマンをやっていれば搾取されるだけで、人生楽しくないのではないかと思えてくる。結局、自分は何を目指してどこまでたどり着きたいのか、何を人生で優先するのかということを自分で決めて、現状に折り合いをつけて妥協したりしていくしかないのかなと思った。

この本で挙げられている企業は、一部上場企業や有名企業である大企業ばかりである。世の中の9割9分の会社は中小企業であるということを考えれば、これらの会社に所属するというだけで、ある程度まともなんじゃないかと思う。昨今はワーキンブプアとかまともに正社員なれない人もいるというのだから。

企業によってカルチャーや評価制度、報酬がここまで違うものかということが分かって面白かった。その反面、自分は今の会社に入れてよかったなとも思った。そんなことも再確認した。そうはいっても、会社や世の中がどうなっても生き延びられるだけの能力を必死で身につけようとも思った。

読むべき人:
  • 就職活動中の人
  • 会社選びを間違えた人
  • サラリーマンが嫌な人
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July 15, 2007

差がつく読書


差がつく読書

キーワード:
 樋口裕一、読書法、読むべき本、実読、楽読
小論文添削の専門家であり客員教授である著者による読書論。高校生のときに小論文対策としてこの著者の『読むだけ小論文』など読んだことがあった。他にも新書など読んだことある。そんな著者によるどのような本を読むべきか、どのように効率よく本が読めるかが示されている。読書論の中でもかなりよくまとまっており、間違いなく良書。

まず読書には『実読』と『楽読』の2種類のものがあり、実読は何かに役立てようとする読書で、楽読は楽しみのためだけに読む読書とある。そしてこの2つの読書をバランスよく行うことで地に足をつけた上で、深く考えることができ、現代社会でビジネスを行うにはこの2つは欠かせないものであると主張されている。ここはもっともだと思った。ビジネス書や技術書だけを読んでいると、人生とか内面の充実が不足し、かといって文学作品や思想書ばかり読んでいても現実社会から遊離してしまう。だから自分もジャンルを絞って読むのではなく、バランスよく読むようにしている。

実読の解説部分は小論文添削の専門家らしく、論旨の展開を重視した読み方が多い。また、本を全て読む必要はなく、精読するものとそうでないもをしっかり分けるべきとある。さらに、精読は多読を通して本の面白さを知ってからするべきとあってなるほどと思った。ここは自分が速読をして多読をする裏づけになる。また部分読でざっと読む方法が5つ示されている。
  1. アリバイつくり読み
  2. 独立読み
  3. 裏づけ読み
  4. 飛ばし読み
  5. 斜め読み
アリバイつくり読みとは、目次、前書き、後書きだけを読んでとりあえず読んだ口実作る読み方らしい。他はいろいろな読書論に語られている内容と大差はない。必要に応じて効率よく情報収集するのに役立つ。

また、実読後はその内容を情報発信して初めて意義を持つということから、本の内容を人に受け売りしたり読後感をまとめるとよいとある。本格的な読後感をまとめるときは千字から二千字程度で型を応用するとよいとある。以下にその部分を抜粋。
★第一部・・・・・・どんなきっかけでその本を読んだか書く。「人に勧められて読んでみた」「書評を読んで興味を持った」「図書館でたまたま見つけた」などだ。
★第二部・・・・・・本の内容を簡単に要約する。あるいは、もっとも気になった部分、最も感銘を受けた部分を示す。
★第三部・・・・・・その本から得たのがどのようなことか、どんなところがおもしろかったかなどを書く。
★第四部・・・・・・全体のまとめや、本全体についての評価。
(pp.100)
この部分は書評を書くときにとても参考になる。自分も書評を書くときにこれとほぼ同じような構造を意識して書いている。なので、自分の書評スタイルはそれほど間違ってははいないようだ。

楽読の部分では、好きな作家を一人追いかけていくべきで、徐々に読む範囲を広げていき、結果的に教養が高まってくると示されている。そして文学作品の鑑賞のポイントとしてストーリー、人生観、文体、テクニック、時代背景などの楽しみ方が示されており、どれも参考になる。

最後の章では著者が感銘を受けてきた100冊が紹介されている。古典文学作品から社会学系の作品まで幅広い。こういうのはとても参考になる。どのような本を読んできたから今のような仕事をしているのか、また考え方に至ったのかがよく分かるから。

あと、実読の心構えとして全ての本は良書であると考えることだある。どんな本もさまざまな読み手によって価値が見出され、それが良書になるようだ。そのため、書評サイトなどで神のごとく本の優劣を断定している行為は傲慢であると示されている。
きとんと自分の背丈にあった本を探して買うのが、読者の務めだと、私は思う。
 本について語るからには、あらゆる本に愛情を持つべきだと私は考えている。そうしてこそ、本を批判する資格を持つと思うのだ。
(pp.21)
ここは自分もそのとおりだなと思う。だから自分の書評ブログではよほどひどい本以外は肯定的に取り扱うようにしている。今後もここは戒律のごとく自分の内にとどめておこうと思った。

いつも自分の読み方はこれでいいのか気になるので、読書論をよく読む。速読するべきか、スローリーディングがよいのか。また、読書の意義を再発見するために。著者のように幅広く読んでいる人に触発されて、自分ももっと読みたい気にさせてくれる。これを機に一気に加速度をつけて博覧強記を目指すか。

この本はかなりバランスが取れており、良書なので、一読をお薦めする。

読むべき人:
  • 本の読み方について知りたい人
  • 本は全て読まなければならないと思っている人
  • どのような作品を読めばいいか知りたい人
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リンクを受ける

読書記録ChangeLogに『ただしく生きるとはどういうことか』の記事が取上げられた。

単純にうれしい限り。
このブログは自分も以前からRSSリーダーでチェックしていたので。いろいろなサイトのリンクが張ってあって、自分でネットサーフィンをしないのでかなり重宝している。毎日更新されるのを楽しみにしている。Bloglinesでこのブログを登録している人は93人もいる。Feed Meterの人気度も2.3と高い。更新頻度も。

なんだか、自分の記事が認められた気分。

自分のブログはどこでもリンクフリーで、連絡の必要はないので今回のようにリンクしてくれたらうれしい。

あと、記事にランキングクリックの誘導リンクを張ることにした。以前はためらっていたが、ランキング上位に行ってみたいという欲が出てきたので・・・・。

今後も、応援よろしくお願いします。

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永遠のとなり


永遠のとなり

キーワード:
 白石一文、鬱病、肺がん、人生、憤怒
ハードカバーの文学作品。久しぶりに純文学作品を読了。意外にも、ハードカバー作品の書評は初めてのようだ。

あらすじを簡単に。

あっちゃん、せいちゃんと呼び合う中である中年の親友同士はそれぞれ鬱病、肺がんを患っている。せいちゃんの視点で物語りは進み、せいちゃんは会社の部下の自殺により鬱病が発祥し、地元の福岡に戻り、あっちゃんも銀座で事業を営んでいたが、肺がんの発祥により同じく地元に戻る。あっちゃんは自分助けの人助けと称して困っている人を助けるように、妻以外の女のところに出入りしたりする。せいちゃんは病気療養中であり、現在無職であるが、離婚した妻との間にできた大学生である息子に学費を払わなければならない状態。病気を患ったそれぞれ2人の人生の意義考えされられる作品。

なんとなく本屋で帯を見て買った。自分も不治の病(死ぬような病気ではないが)を抱えている身としては、ところどころ共感できた。特にあっちゃんの肺がんが再発して入院中に憤って語る部分など。細かく説明しないけど、生きていることの不条理さ、なぜこのような苦しむような人生を送らなければならないのかという吐露の部分。そして、自分自身にも言い聞かせて慰めるように親友のせいちゃんがあっちゃんに語る部分。ここがこの作品の中で一番の核になる部分だと思った。

福岡郊外の描写が多く出てきて、より現実味が増す。郊外の大型ショッピングセンターであったり、団地の描写であったり。そこに2人が生きている空気を感じ取れた。難しい描写などないので、かなり読みやすい。

ふと自分の人生の意義とはなんだろうね?と考えることがあり、この作品を読んでその考えに少し深みが増したような気がした。

この著者の作品ははじめて読んだが、他にも読んでみようかと思った。

読むべき人:
  • 不治の病を患っている人
  • 中年を過ぎた人
  • 人生について考えたい人
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July 11, 2007

価値基準、書評スピード

自分にとってのよい本=書評記事が長くなる本

そのため、読んでいるより書いている時間のほうが長くなってしまうのではないかという危惧が・・・。普通の人はどれくらいのスピードで書評記事を書くのだろうか。自分は最近1エントリ完了まで1時間はかかる。

もっと簡潔に速く分かりやすく書評できたらなぁと思う。まだ書評歴は短いのでこれからか。


「世界征服」は可能か?


「世界征服」は可能か?

キーワード:
 岡田斗司夫、世界征服、組織論、特撮、社会学
エヴァンゲリオンで有名なガイナックスの創立者である著者による世界征服論。『ふしぎの海のナディア』の製作の佳境時に庵野秀明監督がため息交じりに「ところで、このガーゴイルって秘密結社は、なんで世界征服なんかしたいんでしょうね?」と言うところから著者の世界征服に対する疑問が沸き、そこから「世界征服とは何か?」、「悪とは何か?」ということまでシミュレーション的に示している内容。かなり熱中して単純に面白く読めた。以下のような展開となっている。
  1. 世界征服の目的
  2. あなたはどんな支配者か?
  3. 世界征服の手順
  4. 世界征服は可能か?
幼いころに世界征服を夢見た(著者もその一人らしい)人なら、この目次を見て興味をそそられないわけがない。

まず最初に、世界征服の目的がアニメや漫画、特撮物の悪役を参考に分類されている。
  1. 人類の全滅・・・ガミラス人
  2. お金が欲しい・・・・ドクロベエ
  3. 支配されそうだから逆に支配する・・・ジオン公国
  4. 悪を広める・・・ピッコロ大魔王
  5. 目的が意味不明・・・聖帝サウザー
なんともニヤニヤしたくなるラインナップwww。詳細は読んでからのお楽しみ。悪を広めるタイプのピッコロ大魔王は少数派らしい。

そしてその次に自分が世界征服をする場合に自分はどんなタイプかを知っておくのは損ではないとあり、それが簡単な4択から導かれる。以下の4つ。
  • Aタイプ:魔王 「正しい」価値観ですべてを支配したい
  • Bタイプ:独裁者 責任感が強く、働き者
  • Cタイプ:王様 自分が大好きで、贅沢が大好き
  • Dタイプ:黒幕 人目に触れず、悪の魅力に溺れたい
自分は間違いなくCタイプの王様。そこは動物占いが金ライオンらしく。豪遊生活をしたいし。このタイプはドラゴンボールのレッドリボン軍の総帥らしい。わがままになりすぎて部下や家族に裏切られる末路をたどるようだ・・・。

3章の世界征服の手順は、現実的に世界征服をしようと思ったら何をするべきかということが書かれている。最初に世界征服の目的設定をし、次にその理想を共有できる人材を確保し、資金の調達と設備投資をして秘密基地を作り、作戦と武装をしっかりおこない、部下の管理と粛清を悪役っぽくやったりする必要があるようだ。ここら辺はネタのような感じで一気に読める。どうも世界征服をするには異常に金がかかるらしい。金がなければ何も野望は達成できないことを示している。また、裏切り者に対する粛清なんかやっていては組織は破綻するとか組織論として読むと参考になる。

4章は現実世界の視点から世界征服の可能性、その意義が説明されている。世界征服はまず割に合わず、それを行うことで享受できる特権というものが現代の自由経済主義社会に何もないというが示されている。面白いもの、優れた製品などは市場原理に任せておいたほうが出現しやすく、征服をすることではその楽しみを得られないようだ。

最終的には、「悪による世界征服」とは、人々の幸福と平和=「現状の価値や秩序の基準」を破壊することと示されている。その始点から世界征服は可能とあり、現代での悪の組織は「経済優先ではなく、フェアネス・トレード」、「ボランティアによる非営利団体」、「ネットではなく、人と人との直接の交流」などを広めようとするような団体になるようだ。ここは一般的に異論があるところだろう。むしろこの定義を鵜呑みにするのではなく、自分なりに考えることが重要になると思う。悪とは何か?ということを。著者もそれを少し意図しているのではないかと思う。

著者の専門であるアニメなどの視点から現代の社会構造まで解説されていて、とても面白く読めた。ネタっぽいところは一気に読めて単純に楽しめるが、最後は結構考えさせられる。昨今の格差、階級社会を考えるのにも役に立つだろう。

読むべき人:
  • 世界征服に興味がある人
  • アニメ、漫画、特撮が好きな人
  • 社会学を学びたい人
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July 10, 2007

正しく生きるとはどういうことか


正しく生きるとはどういうことか

キーワード:
 池田清彦、社会学、リバタリアニズム、自由、恣意性
構造主義生物学が専門の著者による自由で平等な生き方ができるような社会システムを論じた本。表紙のキリンとは裏腹に結構極端な主張が多い。かといって、それに納得できないわけではない。なるほどなと思うことが多かった。

第一部は『善く生きるとはどういうことか』という内容で、第二部は『正しく生きるとはどういうことか』について。善く生きることとは、恣意的なフィクションとしての規範を勝手に選んでいるに過ぎないとある。なるほどなと思った。

各部の中に章がいくつかある。それらの中で気になったものを列挙。
  • 才能がない人、美人でない人、不治の病の人はどうすればよいのか
  • 平等というフィクション
  • 人はどこまで自由なのか
  • 自分のものとは何か
  • 富は再配分すべきなのか
  • あなたの命と他人の命
特になるほどなと思った不治の病の人についての部分を抜粋。
 人が生きているのはいつもただ一瞬の現在である。いつだって未来は不確定であり、一寸先は何が起こるかわからないのである。その意味では普通の人も不治の病の人も同じである。だから普通の人が楽しいのと同じ位不治の病の人も、人生を楽しめるはずである。
 もちろん、これは理屈である。世の中は理屈どおりにはいかない、そうあなたあはおっしゃるかも知れない。まさにその通りである。すべての人に通用するマニュアルはない。だから自分で考える他はないのである。余命いくばくもない人は、考えている間に人生が終わってしまうかも知れない。それもまた人生である。かけがえない、とはそういうことを言うのである。
(pp.116)
ここが一番印象に残った。その続きに人が生きるのは理由があるわけではなく自然にそうなっているからでしかないとある。著者の考えは無為自然的な部分が多くあり、よく言えば泰然としているが、ニヒリスティックにも聞こえる。

富の再配分の部分では、過度の経済的な不平等が人々の恣意性の権利を侵害するところに問題があるとある。極貧の家庭に生まれた子供は、他人の恣意性の権利を侵害しない限り何をしても自由であるという権利を行使することができず、労働で生きることを選ばない限り餓死するしかない。そうなってしまうと自由で平等な社会ではないので、ある程度結果不平等を許容範囲以下にするべきだとある。そのためには相続税をかなり高い割合に設定するべきだとある。そんなものかねと思う。結局は運でしかないと思うが。

他にも自分の命や体は自分と独立に存在するものではなく、自分の所有物のように譲渡や交換ができないことから、自分の命は自分のものにあらず、天に任されているとしか言いようがないと示されている。なんだそりゃ?と思うが、よく読んでみると、一応理屈は通っている。実際自分がそれを納得できるかどうかは微妙だが。

文庫版のあとがきの後に、解説の意味を含めて著者と養老孟司氏との対談が載っている。著者曰くこの本の内容は極論だと批判されたけど、その極論は最終的にこんな社会システムが想定されるよという例として意味があると述べている。そう考えれば、このような一連の主張も一つの考え方として面白いし、参考になった。

結局、完全な自由追求型ではだめで平等という観点も必要だという主張らしい。

読むべき人:
  • 自由に生きたいと思う人
  • 世の中の社会システムに疑問がある人
  • 正しく生きたい人
Amazon.co.jpで『池田清彦』の他の本を見る


July 09, 2007

回りが気なる

書評ブログのリンクなどから他の本ブログなどを見ると、自分よりたくさん読んでいる人がけっこういて、すごいなぁと思う反面、自分ももっとがんばろうと思う。

自分の場合はジャンルを絞らずに多様性を目指す。タイプ5らしく博覧強記を目指したいので。技術も分かる、社会情勢も分かる、文学作品も分かる、ビジネスも分かる、要は何でも知りたいという欲求を徹底的に満たして自己満足したい。

自分でも結構変な組み合わせの読書遍歴だと思う。普通の人があまり読まないようなものとか多いし。このブログを見ている人は、意外性を楽しんで欲しいとか思ったりする。次に何が更新されるのかとか。きっと予測不能だと思うwww。

今月は目標20冊なので、今のペースだと無理がある。なので、封印していた速読を解禁しようかと。自分の場合は、フォトリーディングをベースとした我流になるが。それでも最低5倍スピードで読める。

さ、本気出してコンスタントに読んでいくか。
(`・ω・´) シャキーン


図解入門ビジネス 外国為替の基本とカラクリがよーくわかる本


図解入門ビジネス 外国為替の基本とカラクリがよーくわかる本―相場変動の仕組みと外為市場の基礎

キーワード:
 松田哲、外国為替、FX、図解、入門書
数々の銀行でディーラーとして名を馳せてきた著者による外国為替の仕組み解説本。以下のような内容となっている。
  1. 外国為替の基本
  2. スポット・マーケット(直物市場)
  3. フォワード・マーケット(先物市場)
  4. 世界の通過
  5. 外国為替市場の参加者
  6. 外国為替市場
  7. 市場介入
  8. 通貨オプション取引
  9. 外国為替相場の読み方
FXで儲けられるかどうかをちょっと考えているので、その基本的な外国為替について知りたかったので読んでみた。図やグラフ、写真が多めにあるので、入門書らしいつくりとなっている。

ちょっと勉強になったのはディーラーとブローカーの違いについて。ディーラーは外国為替市場で実際の取引をしている人のことで、ブローカーは取引業者のことらしい。例えば、ドルの売り手とドルの買い手を取り次いで取引を契約させたりする。さらに、証券会社によってはディーラーとトレーダーを厳密に区別しているようで、ディーラーが委託販売に対して自己の負担で証券為替の売買を行う業者で、トレーダーは顧客のために証券を売買する株式証券業者らしい。

ブローカーと聞くと、ビジネス犯罪映画などに出てくる悪徳業者のイメージが強かったので、実際は違うようだ。そういう少数派もいるにはいるようだが。

外国為替を考えるときは常にドルベースで考えると分かりやすいらしい。つまりドルの売り買いだけを考えればよいようだ。そのため、『円安ドル高』、『円高ドル安』というのではなく、『ドル高円安』、『ドル安円安』と使うようにするべきだと。『円安ドル高』とか使うのはマスコミなど生半可な知識を持つやつがすることだと苦言を呈している。気をつけようと思った。

他にも、スポット・レート、フォワード・レート、クロス・レートの算出方法、オプションの概念などが分かってよかった。

ところどころに著者のディーラーとしての経験によるコラムがあって面白い。電話での取引で、英語による聞き取りがうまくできなくて一瞬で500万円の負けをこうむったとか、売買時の心理的な解説とか。

全体的に外国為替の基本が分かってよかった。著者がところどころで示しているように、市場に絶対はないということなので、一儲けするには天運と勘に左右されるのかもしれない。自分としては株よりもFXのほうをやってみたい気はするが。何よりも日本円はかなり低金利で、他の外貨はどれでも円より金利が高いのでスワップ金利で儲けられそうかな。とはいえ、スワップ金利で儲けようとするのは絶対的なギャンブルでしかないと著者は警告しているが・・・。

読むべき人:
  • 外国為替の基本が知りたい人
  • 直物、先物の意味を知りたい人
  • FXで儲けたい人
Amazon.co.jpで『松田哲』の他の本を見る


July 08, 2007

2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?


2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?

キーワード:
 ひろゆき(西村博之)、2ちゃんねる、インターネット論、メディア論、プログラマー
2ちゃんねるの管理人、ひろゆき氏のインターネット論。口頭記述なので、実際にひろゆき氏が書いているのはあとがき部分のみ。それでも全体的に興味を持って読めた。以下のよう内容となっている。
  1. まずは結論
  2. ITのウソ
  3. 明るい未来への誤解を解く
  4. [対談]佐々木俊尚×ひろゆき
  5. 間違いだらけの法律
  6. メディアと2ちゃんねる
  7. [対談]小飼弾×ひろゆき
いきなり潰れない結論が載っており、それによれば、金銭的な問題、社会的な問題、法的な問題が原因として考えられるが、今のところありえるのは広告収入減により維持ができなくなるということだが、利用者数がそこまで大きく変動があるわけではないので潰れないと。そして全編を通して、2ちゃんねるがたとえなくなったとしても、似たようなシステムを誰かが作って同じようなものがまた出現すると主張されている。そりゃそうだと思う。需要と供給がしっかり一致しているから利用者数が減ることもないだろうし。

2ちゃんに特化した章は1章だけで、他はインターネット論が展開されている。GoogleやYouTube、セカンドライフ、mixi、マイクロソフトなどIT企業のビジネスモデルや特性がひろゆき氏独自の観点から解説されている。特に昨今話題のWeb2.0という抽象的な概念はひろゆき氏に言わせれば今までの技術的なものと何も変わったことがなく、みなその言葉になんとなく惹きつけられて使っているに過ぎないと。確かにそういう部分があるかなと思う。

YouTubeがGoogleに買収された経緯の解説や、ニコニコ動画ができるまでの解説などもとても参考になった。また、インターネットの明るい未来など何もなく、昔からある技術を見せ方を変えて売っているだけで、何も新しいものが出てきたわけではないという悲観的ともとれる現実的な主張もなるほどなと思った。

法律に関する部分は、現行の日本の法律の矛盾点やよいところ悪いところを自身の訴訟問題に関して述べられている。特に著作権やWinny問題など考えさせられる。

ひろゆき氏は2ちゃんねるの管理人でやたらに訴訟を起こされており、悪いイメージが付きまとうが、ひろゆき氏のブログなどを見ていてもけっこう素朴で現実的な考え方がしっかり根付いているなと思う。何もひろゆき氏が逮捕されるような悪行をしているわけではないので、この本を読むと結構印象が変わると思う。何よりも、ひろゆき氏はプログラマーなんだなということを意識させられた。技術的なことに関してもかなり詳しいので、インターネット論は興味を持って読めた。

また、人気アルファブロガーの小飼弾氏との対談も面白かった。ここはプログラマー同士の対談なので、正直技術的に疎い人にはついていけないような濃い話だと思う。自分もプログラマーの端くれとして読んだけど、ちょっとついていけない部分もあり・・・・。例えば、2ちゃんはPerlで作られていたり、ニコニコ動画はPHPで作られていたり、データベースのスケールアウトの問題だったり、ハードウェアの話だったり、経営の話だったり多岐にわたる。そのため、ひろゆき氏がどうしても分からないときはぐぐってくれと言っていた(笑)。

自分はなんだかんだ言って、2ちゃんねる利用歴がもう7年くらいになる。確か2000年くらいから利用し始めている。VIP板のような濃い板などを新規開拓することはあまりせずに、定期的に同じ板、スレを見ているだけ。たまに書き込む程度。2ちゃんの何がよいかというと、書き込まれる内容の情報は玉石混合だけど、たまに本当にダイヤモンドが紛れていることがある。そういう情報を手に入れたときほどの価値といったら計り知れない。それは人によってはかなり違うが。例えば、自分は就職活動時にはかなり就職活動板の情報が参考になったし、何か新しい本を新規開拓しようと思ったら、一般書籍板や本紹介スレを見たりしてクチコミ的に利用しているし、何かの分野について詳しくなりたいと思ったら必ず誰かがまとめサイトのようなものも作ってくれているのでそれを参考にしている。他にも自分と同じ特性を持つ人と情報共有できるのも利点だと思う。これらはやはり普通に日常生活を送っていたら絶対に手に入らない情報だったと思う。それらをうまく有効利用できるので、自分としては2ちゃんねる肯定派で、月数百円を払ってでも利用したいと思う。

いろんな分野の情報や知識を溜め込む癖のあるタイプ5の自分にとっては2ちゃんねるはなくてはならないもので、その本質が分かってよかった。ひろゆき氏は鋭い視点の持ち主だなと思った。

読むべき人:
  • 2ちゃんねるについて知りたい人
  • 現実的なインターネット論が読みたい人
  • プログラマーの人
Amazon.co.jpで『西村博之』の他の本を見る


July 05, 2007

ググれ

サイドバーにAmazonの検索フォームの変わりに、Googleの検索フォームを設置。

これは先ほど書評した『情報自動生成!集客アップテクニック』に書いてあったものを参考に。

曰く、情報量を多くする場合、リンクによるインデックスを自分で管理するよりサイト内検索でたどり着けるようにしたほうが楽だし効果的だと。そのとおりだなと思う。

このブログを始めたころは設置していたんだけど、コンテンツ量が多くなかったので使わないだろうと思ってはずしていた。しかし、最近はコンテンツ量も多くなってきたので、一見さんが目的ページにたどり着きやすいように配慮。

設置方法は、リンク、検索機能を追加を参照。

サイドバーにあるやつは自分でちょっとタグをいじったもので。そこはプログラマーらしく。。。


情報自動生成!集客アップテクニック


情報自動生成!集客アップテクニック

キーワード:
 松本光春、アクセス数アップ、質より量、マッシュアップ、錬金術
早稲田大学助教授によるWebサイトの集客アップ方法が書かれた本。従来、アフィリエイトなどを目的としたサイトの集客アップを図る場合は、ニッチな分野(隙間分野)を探し、コンテンツの量より質を重視し、SEO対策をして徐々にアクセス数の増加とともに売り上げも増やすという方法が定説だった。しかし、この本ではコンテンツの量、つまりコンテンツの質よりも情報量を大幅に増やすことでロングテールを狙い、そこからアクセス数アップと売り上げアップを図るほうが効果的であると主張されている。なるほどなと思った。内容は以下のようになっている。
  1. ウェブの情報量の威力!
  2. 投資先としての情報
  3. 80対20の法則とスケールフリーネットワーク
  4. ハブを目指す時代からロングテールを拾う時代へ
  5. 情報量を利用した具体的な成功事例とその分類
Googleなどの検索エンジンが発展してきたことにより、情報の価値が情報の質×情報量になってきており、サイト上にいかに多くの入り口を設けるかが重要になるようだ。それは昨今話題のロングテールを狙ったものに他ならず、極論すれば、情報を増やすために手作業をする必要はなく、コンテンツの自動生成を行っていけば情報量は格段に増えて、集客もアップできると示されている。

特になるほどと思ったのは、コンビニで目的の商品以外についでに他に何かを買う理論。これはそのままアフィリエイトにも適用できるようで、実際に著者自身が紹介している商品よりも自動生成した商品のほうが多く売れており、その内訳は著者のサイトでは全体の94%にもなるようだ。これは自分も結構実感することであり、自分が書評した本よりも全然関係ない本のほうが売れているので、そのとおりだと思う。

情報の自動化には、Aamazon Webサービスを使用し、プログラムで人気キーワードからXLSファイルを取得、HTML化していけば、自分で更新する手間も省け、勝手に集客が増えてお金も勝手に入ってくるというまさに錬金術のような方法が示されていた。

コンテンツの自動生成か。自分ならできないこともないな。暇ができたらやってみようかな。うまく軌道に乗れば、寝ててもお金が入ってくるな。

著者は大学の教員だけあり、論理展開はしっかりしており、グラフ、図も多くかなり分かりやすい。それにしても、なぜこのようなSEO対策本やアクセスアップ攻略本の表紙はけばけばしいのだろうか・・・。怪しさ満点で少し買うのをためらうんだけどね。

情報の量、サイト内の情報の多様性が集客アップの秘訣なようだ。文学作品などに的を絞った書評ブログにするべきか迷ったこともあるけど、幅広い分野を書評する自分のスタイルで間違っていなかったようだ。何よりも自分の知識欲が幅広いというのもあるけど。結局多く読めば読むほど、金銭的にも知識的にも豊かになれる可能性があるということだろう。

読むべき人:
  • サイトのアクセス数をアップさせたい人
  • アフィリエイトで稼ぎたい人
  • ジャンルを絞るのは好きではない人
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July 02, 2007

「ひとつ、村上さんでやってみるか」


「ひとつ、村上さんでやってみるか」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける490の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?

キーワード:
 村上春樹、メール、相談、質問、日常
人気作家、村上春樹が読者のメールによる質問に答えていたものが本になったもの。質疑応答事態は2006年3月8日〜6月8日に村上朝日堂に載ったものが基になっている。その数はタイトルにあるとおり490もある。些細な日常生活に関することから、音楽について、作家の本質について、恋愛についてなど幅広い。以下に面白かった質問を少し列挙。
  1. 才能とは何か?
  2. 女の子の条件
  3. 絶望について
  4. イギリスの全裸家事情報
  5. 脱会社員
  6. 19歳の地図とは?
  7. 手に入らないもの
かなり恣意的に列挙した。

人気作家が一体何を考えて生活しているのかということが分かって面白い。作品も好きだけど、この人のエッセイも面白くてよく読む。

読者の気軽な質問にはしゃれっ気を含めて回答し、深刻なものには深くかつ長く回答しているようで。中には自分と同じような疑問を持っている人もおり、その回答に共感を得たものもある。例えば、20前後で重い病気をわずらっている人に対する回答。
人生が不公平だというのは、逆に言えばそれだけ、しっかりがんばればほかの人にはできないことができる、ということでもあります。健闘を祈ります。
(pp.362)
なるほどね、と思った。

半年くらいかけて少しずつ読んだ。一気に読んでも面白くないので、細切れ時間を利用して少しずつ読むのがよいと思う。休日とかにでもね。これを読んでいるときが一番休日をリラックスできたような気がした。

読むべき人:
  • 村上春樹が好きな人
  • 軽いエッセイ読みたい人
  • いろいろ悩んでいる人
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July 01, 2007

今月の目標

6月はあまり読めなかった。
今月は20冊を目標にしよう。
そのために新書を買い込んでおいた。

あと、書評に時間をとられすぎる傾向があるので、書評の質は下げて量を増やすことにする。

多く読んで自分に投資。


真説 ザ・ワールド・イズ・マイン


真説 ザ・ワールド・イズ・マイン

キーワード:
 新井英樹、叙事詩、暴力、道徳の教科書、神
何気なく2chのまとめサイトにあった鬱になる漫画にこの作品が載っていたので買って読んでみた。衝撃の一言に尽きる。なんじゃこれは!?なぜ自分はこの作品を今まで読んでいなかったのか!!と思った。全5巻。1巻が600ページもある超大作。

あらすじとか書くとめんどくさいし、ネタバレもするので、それはwikipediaの記事にまかせるのでそちらを参照してほしい。

キーワードに5つ挙げたけど、正直それだけでは足りないんだよね。以下にもっと重要なキーワードを列挙。
  • 大量殺戮
  • ヒグマドン
  • 怪獣
  • 不条理
  • 自衛隊
  • なぜ殺すのか
  • 凶悪
  • 神話
  • アニミズム
  • 絶望
  • 暴力
  • 人質事件
  • 同時多発テロ
  • 預言者
  • 運命
  • カリスマ
  • 俺は俺を肯定する
  • 実存主義

  • 新世界
物語に関してはここでは触れない。長いし。書き出したらキリがないし。このキーワードから一体なにをイメージできるかな。タイトルを直訳すると『世界は俺のモンだ!!』って感じたしね。

とはいえ、説明不足ではこの記事が進まないので、物語のほんのさわりだけを説明すると、モンとトシは東北地方を北上しながら消火器型爆弾をしかけていく。そしてマシンガンや手榴弾を手にし、無差別に大量殺人を行いながら警察の捜査から逃れていく。その一方、北海道で隕石が落ち、そこから巨大なヒグマが出現し、津軽海峡を超え、青森をくだり、秋田の街で大暴れし、街を壊滅させる。そして大量殺人を行う2人組み、トシとモンは怪獣のごとき巨大ヒグマ、ヒグマドンと遭遇する。そして・・・。

後は適当に感想を。

まず、扱うテーマが重いなと思った。昨今の少年犯罪の凶悪化、人質立てこもり事件により警官の殉職、アメリカでの同時多発テロ。それらのどれもが予見されたかのような物語。この作品自体は1997年から2001年まで連載されて完結を迎えたが、今読んで見ると未来を予感しているような気もする。

物語は徹底的に人が殺されまくって進行する。その描写もかなりグロテスクで詳細なものになっている。臓物が飛び出ていたり、バラバラにされたりとか・・・。気分が悪くなるような描写。そして、主人公は容赦なく道行く一般人を殺す。物を破壊するように。そこには明確な理由などなく、あえて言えば生きているからと語る。徹底的に殺しまくっていくことで、生きること、死ぬことなどを問い詰めているのだと思う。と自分が解説したところで力不足で陳腐なものに成り下がる・・・・。

あとは画力が何よりもある。ヒグマドンが秋田の町を暴れて破壊しまくるところは圧巻。怪獣映画を見ているような気にさせてくれる。それと同時に自分もその場に居合わせるような緊迫感も抱く。

物語構成というか登場人物のそれぞれのキャラ、主義主張も面白い。総理大臣、部下を虐殺されて降格した警部補、アメリカ大統領、主人公に殺される人、加害者の家族、警察の内部などなど。それぞれがとても重く強いセリフを語る。それらは本当に衝撃的で。ここは読んでのお楽しみだな。

本当にいろいろ考えさせられたなと思った。ただの娯楽作品じゃないよこれは。少なくとも自分は『罪と罰』を読了したときのように衝撃を受けた。物語単体としても先がまったく読めなくて面白かったので、最後4巻は2日で一気に読んだ。うーん、自分がここに感想を書けば書くほどすごさがあまり伝えられない気がしてきて・・・。

結末は言えない。言ったらさすがに面白さが半減する。ただ、こんな時代だからこそこの作品を読んでおくべきではないかと思う。各巻の冒頭に作者のインタビューがあるのだけど、作者曰く道徳の教科書のつもりで描いたようだ。暴力描写、グロテスクなもの、思想的なものが受け付けない人は読むべきではないかもしれないが。

衝撃作。ただ、読んで単純に鵜呑みにしないで自分の中で整理する必要がある。この作品は間違いなく自分の中の衝撃漫画トップ5に入る。他は『火の鳥』、『ドラゴンヘッド』、『寄生獣』とかだね。これらの作品が好きなら間違いない。

読むべき人:
  • 衝撃作品を読みたい人
  • 哲学的な思索が好きな人
  • 絶望的な物語が好きな人
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