April 2008

April 30, 2008

決断できる自分に変わる本


決断できる自分に変わる本―成功者になるために〈1〉

キーワード:
 中谷彰宏、決断、やりたいこと、やりたくないこと、相談
決断できる自分に変わる本。以下のような内容となっている。
  1. 相手の立場を気にして、NOを言えない時。――本当にやさしいい人ほど、決断する。
  2. つい、言い訳をしてしまう時。――言い訳が、決断できない自分をつくる。
  3. 迷い続ける時。――決断の積み重ねが人生をつくる。自分で決めなければ、人に決められる人生を歩むだけだ。人生は、上り詰めるほど、選択を迫られる。
  4. 間違うことが、怖い時。――間違った決断をして、初めて、相手の懐の深さを知ることもある。
  5. 軸が見つからない時。――軸を意識すれば、選択の感性に磨きがかかる。
仕事である企画をやろうかやらないべきかを決断すべき状況から、会社を辞めるとき、恋人と付き合い続けるべきかといった日常までを想定して、著者の決断に関しての考えが示されている。自分がなるほどと思った節を以下に列挙。
  • 相手の気持ちを害したくないからではない。相手に嫌われて、自分の気持ちを害したくないのだ。
  • 「飽きっぽい人だ」と思われたくないから、決められない。
  • 好奇心の強い人ほど「興味がない」と言える。
  • 言い訳をするほど、決断がズレていく。
  • 言い訳ばかり言っていることに、自分で気づいていない。
  • 用件を、なかなか切り出さない人ほど、決められない。
  • ギャンブルをしたことがない人ほど、自己破産する。
  • 決断すればするほど、決断する時間が短くなる。
  • 消去法では、決断はできない。
  • 「決まったら、決まる」では永遠に決められない。決まるのではなく、決めるのだ。
  • 時間をかけて考えると、ますます決められなくなる。一晩は、考えてもいい。二晩考えては、決められなくなる。
ちょっと多いかな。本当はもう少しあるんだけど、それほどなるほどと思える部分が多かった。特になるほどと思った部分を抜粋。『好奇心の強い人ほど「興味がない」と言える。』という節について。
知らない、興味がないと言えない人は、
どこかいいカッコしぃをしています。
いいカッコしぃの部分が、あなたの決断力を鈍らせています。
興味があるかないかがあやふやになっているのは、
人生の中でとても危険です。
興味のないことが自分でわかることは、
興味のあるもの、好きなことに出会う上で大切なことなのです。
(pp.33)
よく、すぐになんでも興味がないと言ってはいけないというような主張がされている本などがあり、自分自身もそう思い込んでいる部分があった。けれど興味がないことを興味のあるフリをするのはどうも苦しいというか、自分をだましているだけなんじゃないかと思ってしまう。やはり著者が示すように、周りの人によく見られたいという部分が少なからずあったのだと思う。ということで、これからは興味がないことははっきりと興味がないと主張するようにしよう。

自分は特に優柔不断で熟考タイプなので、即断即決ができないでいる。なので、この本の考え方がとても参考になった。結局決断するには、自分で「決める」しかないのだと思った。

働くようになってから、著者の本を読んでみると、より実体験が伴っている分、感覚的に分かってきたような気がする。それだけに、分かりやすくなるほどと思えることが多く書かれている本をたくさん書ける著者は毎度すごいなと思う。これからももっと読み込んでいきたいと思った。

読むべき人:
  • なかなか決められない人。
  • イヤなことを「イヤだ」と言えない人。
  • 決めたのに、後からクヨクヨ迷う人。
    (表紙内側より抜粋)
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幸せな経済自由人という生き方


幸せな経済自由人という生き方 ライフスタイル編

キーワード:
 本田健、ライフスタイル、経済自由人、幸せ、お金持ち
経済的自由と幸せの両方の手に入れ方が示されている本。内容は以下のようになっている。
  1. プロローグ 幸せな経済自由人ってどんな人?
  2. 幸せな経済自由人はお金についてこう考える
  3. 幸せな経済自由人は仕事についてこう考える
  4. 幸せな経済自由人はクリエイティブに人生をとらえている
  5. 幸せな経済自由人は人間関係を大切にする
  6. 幸せな経済自由人はどうやって問題を乗り越えるのか
幸せな経済自由人というのは、自分の大好きなことをうまくビジネスにし、自分の店を複数経営していたり、不動産を所有していたりし、日常的に激しく働かなくてもキャッシュが入ってくる仕組みを作り上げた人らしい。なので、仕事に追われるわけでもなく、ゆったりと豊かな生活が送れるらしい。そのような経済自由人になるために必要な考え方が多く示されている。以下、参考になった部分を列挙。
  • 幸せな経済自由人は普通の人と比べて、人間関係、ビジネス、お金、願望達成の分野で優れている
  • 幸せな経済自由人はできるかどうかではなく、「どうやったらできるか」しか考えない
  • 「自分の好きなことをやって生きる」ことと「自分勝手に生きる」ことは違い、「好きなことをやる」というのは、朝起きてから、夜寝るまで、好きなことを中心にして時間を過ごすことを意味する
  • 「頭の中に雑草を生やしてはいけない」
  • 好きなことをして生きるための準備として「半年分の生活費の貯金」をする
  • 一番大切な投資は「知識と知恵に対する投資」
  • ビジネスの本質は「誰かを助けてあげること」
  • 億万長者のような成功者にインタビューすると、「大好きなことを仕事にするのが、一番大切だ」と口をそろえて言っている
特に参考になった部分を以下に抜粋。何かを決めたり考えたりするときにお金を基準にしないという部分について。
 お金にしばられずに、それがやりたいことかどうか、好きかどうかを唯一の基準にして、人生を生きられるかどうかです。大人になると、儲かりそうだとか、有利不利で、物事を判断しがちです。そういう損得を抜きに、自分中心で考えられるようになった人は、より幸せな人生を送ることができるでしょう。
(pp.44)
結局自分の好きなことを仕事にするのがいいということらしい。今の自分の仕事は本当に好きなのだろうか?ということを問い直す必要があるのかなと思った。しかし、ネット上や他の仕事論には一番好きなことを仕事にしたとたんにそれが苦痛になってしまうので、一番好きなことを仕事にするべきではないとあった。これは迷うところで。けれど、好きなことならきっと耐えられるのだろうなと思う。自分も好きなことを仕事にするべきなんだろうな。

著者の考え方、人柄がよく分かる内容の本だと思った。20歳くらいからいろいろな成功者に話を聞きまわっていき、かつ著者自身も複数の会社経営をするまでになっているので、これらの考えは説得力が増しているような気がした。

今、いろいろ今後の人生を考えるときなのかなと思っているので、とても生き方の考え方が参考になった。

読むべき人:
  • 自由な暮らしがしたい人
  • 仕事に追われたくない人
  • ビジネスで成功したい人
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April 27, 2008

くるくるウィジェットの追加

右のサイドバーにくるくるウィジェットを追加。

どうもサーチウィジェットで商品が適切に表示されなくなったこともあり。

くるくるウィジェットに表示されている商品は、現在読みかけの本。とりあえず10冊挙げてみた。ただ、必ずしもこのウィジェットに追加されているものから書評されるということではないので、ご了承ください。


相変わらず、JavaScript使いまくりのブログになので、クライアントサイドにかなりの負担がかかっているかも・・・。いらないものは削除しようかな。。


レバレッジ人脈術


レバレッジ人脈術

キーワード:
 本田直之、レバレッジ、人脈、コントリビューション、Win-Win
レバレッジシリーズの著者による、実践的な人脈の築き方が示されている本。内容は以下のようになっている。
  1. Prologue 人脈づくりこそ最強の投資―最小の労力で、関わった人すべてが最大の成果を生む「レバレッジ人脈術」
  2. レバレッジ人脈術とは何か
  3. 会いたい人に接触する「アプローチ」の方法
  4. うまくコミュニケーションをとる方法
  5. 人脈を継続させるには
  6. 「レバレッジ・ネットワーク」構築でお互いに成長する
そもそも人脈とは何か?が示されている部分があるので、その部分を抜粋。
私の考える人脈とは、情報を交換したり、人を紹介したり、刺激し合ったりして、一緒に成長していけるようなマインドの高い仲間のことだと思います。
(pp.5)
なので、ただ有名人と知り合いになっている状態とか、ただ名刺交換をしただけで顔が思い出せないというような関係は、このような効果的な人脈にはならないようだ。そして、著者が示す、人脈をアクティブに形成していくことがレバレッジ人脈術であり、これこそがビジネスマンの成功には欠かせない要素とある。なるほどなぁと思った。

人脈作りに重要なキーワードは「コントリビューション(貢献)」と示されている。ギブ・アンド・テイクの上から目線での関係を築こうとするのではなく、相手に対してどんな貢献ができるのかを第一に考えなければならないようだ。なので、相手に対して一方的に誰かを紹介してほしいとか投資してほしいとか会いたいとかいってもだめなようだ。

以下レバレッジ人脈術で自分が気になった部分のメモ。
  • 人脈は短期では作れないので、今すぐ人脈作りを始めること
  • 人脈は自分の目標に沿ってゆっくり作られていくもの
  • 人脈作りのうまい人は、他の人から会いたいと思われるようにパーソナル・ブランディングができている人
  • 魅力的なプロフィールがない場合は、将来自分はどうなりたいのか、どういう人と一緒にビジネスをしたいのかを思い描くことが大切
  • 究極のパーソナル・ブランディングは自分の本を出版すること
  • 人に教えることができるものを持て
  • 人と会った後はかならずメールなどを出してフォローをする
  • 交流会などの「会」はカテゴリーと人数を絞る
なるほどなるほどと思った。また、以下に「会いたいと思われる人」になるための条件を抜粋。
  1. インプット――まず絶対条件として、常にインプットする人間であること。
  2. 魅力的なプロフィール――相手に「この人は何かおもしろそうだな」「会ってみたいな」と思ってもらえるようなプロフィールが必要。
  3. 情報発信――ブログやメルマガを書いたり、本を出したり、新聞にコラムを書いたりしていること。
    (pp.60)
これは自分の場合はどうかというと、一応それなりに読書をしてインプットがある。次に魅力的なプロフィールとあるが、これはまだまだ微妙だな。何かビジネス実績があるわけでもないし、変わった趣味があるわけでもない。ここは将来を考えて充足の余地がある。情報発信に関しては、この書評ブログということか。しかし、レバレッジ人脈術の基本はコントリビューションなので、どれだけこの書評ブログが訪問者にとって役に立っているかは微妙なところで。要は、自分が人脈を築こうとするならば、まず自分の将来を考え、魅力的なプロフィール作りが最優先になるようだ。

著者は経営者という立場であるから、このような人脈術を体得できたのだと思う。特に経営者レベルになると、経営者同士の情報交換が重要になるようだ。まだ社会人になって3年目程度の自分にとっては、人脈作りはあまり関係ないと思っていたけど、時間がかかるからこそ今のうちに意識しておいたほうがよいということが分かった。

人脈作りの基本は相手の立場にたって相手のことを考え、いかに相手に貢献できるかということがよく分かった。これは仕事ができ、周りから評価される人の共通コンピテンシーなんじゃないかと思う。なので、周りから頼りにされたり評価されたりする人はあまりそこまで意識しなくても人脈ができていたりし、逆に相手のことを考えず自分勝手な人は、人脈とは無縁になるのだと思う。

自分にとって人脈作りの一番のネックは、人見知りが激しく、初対面の人となかなか打ち解けにくいということか・・・・。また、人に会ってばかりだと自分の時間がなくなってしまうなぁ。まぁ、焦らず地道に人脈を作っていこう。

いろいろ人脈作りの基本が分かってよかった。

読むべき人:
  • ビジネスで成功したい人
  • 人脈を効果的に築きたい人
  • 一緒に成長を目指す仲間がほしい人
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April 24, 2008

快ペース仕事術


快ペース仕事術―自由時間を思い通りに増やす 最小限の時間で、「最大効率」のマイペースを身につける

キーワード:
 佐々木正悟、仕事術、快ペース、マイペース、観察学習
心理学者による、効率的な仕事の進め方のペースが示されている本。この本もまさに自分が今直面している課題のヒントとなる本。内容は以下のようになっている。
  1. 「速い=効率的=デキる」のウソ
  2. 時間と「ペース」のメカニズム
  3. 快ペース仕事術
  4. マイペースを高速化する
  5. ハイペースで走らなければならないとき
  6. ウサギとカメが協力する
この本の趣旨が示されている部分があとがきにあるので、その部分を抜粋。
 本書で最も強調したかったのは、IT社会といわれる現代で、可能な限り無駄を省き、極限までスピードアップした仕事の仕方を続けていれば、処理できる仕事量は昔と比べものにならないほど増すだろうが、精神に与えられるダメージも、昔と比べものにならないほど増すだろう、ということである。
 それで個人が幸せになれるとか、幸せな社会が到来するようになるとは、私にはどうしても信じられない。そういった社会に適応できて、上昇気流に乗っていける人もいるだろうが、そうでない人の方がはるかに多い気がする。
 (中略)
 本書はその無理に無理を重ねなければならないという状況に対して、歯止めをかけたいという願望から生まれた本だ。仕事の時間が長くても、それが苦痛にならなければ、私たちはもっと幸せになれる。そのためにはどうしても必要なのが、自分のペースに近いペースで、仕事に携われる状況なのである。
(pp.203-205)
この本はたまたまAmazonで『効率化』をキーワードに検索したときに出てきたものを、深く考えずに買った。しかし、これは今の自分の課題のヒントになる良書である。

本の内容の前に、自分の抱えている課題を少し整理。

自分はまさしく先ほど引用した、スピードアップを求められる仕事により、最近心身のバランスを崩したばかりであった。また、腎臓病を患っていることにより、あまり残業しすぎると疲労がひどい。しかし、時間内で効率を上げ、それなりに高いアウトプットを求められる。現状ではそれができず、残業続きで潰れそうになった。このままでは危ないという危機意識から、最近仕事の仕方の抜本的な改革が必要になっている。

さて、内容をまた簡単にまとめていくと以下のようになる。
  • 「高速」=「効率的」とは必ずしも言えず、仕事でエネルギー効率がよいとは、その仕事がいかに少ないストレスで片付けられるかとどうかということ
  • 「効率的に仕事をこなす」ことは「自分の仕事のペースを無理やり速める」ということではなく、余計なことや無駄な労力を省き、自分のペース、つまりマイペースで行うとよい
  • ペースというのは、ゆっくり過ぎても、単に速すぎてもストレスがかかってしまい、その中庸としてストレスが一番低いマイペースがある
  • マイペースとは「やる気」を最も長く保っていけるような時間の使い方
  • マイペースを保つには、仕事が完了するまでの見積もりを正確にできるかどうかにかかっている
  • 作業を正確に見積もるには、作業記録を付けるとよい
  • 「根拠のないハイペース」=「マイペースでなければならない」という発想が、精神のバランスを崩す第一歩になる
  • マイペースを高速化させる高速マイペースとは、仕事に熟達すること
大体このような内容。

自分も仕事のスピードアップを図ろうと考えたとき、自分の作業をとにかく速く速くすることだと思っていた。しかし、それでは最終的に破綻してしまうということがよく分かった。破綻してしまうのは、ある作業をハイペースで普段70分かかるところ50分を目標にしたところできてしまった後に、次は40分と果てしない挑戦が求められてしまうから。そうなると、心身の負荷が普段より増大し、最終的にはうつ病とか慢性疲労症候群に陥ってしまうと示されている。

著者の本は他にも『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』がある。これは今読みかけなので、まだ書評はしてないけど、具体的にマイペースで仕事の効率を上げる方法が書かれている。どちらかというと、『スピードハックス』を読む前に『快ペース仕事術』を読んで著者の仕事の効率化の意図を把握したほうがよいと思われる。

ところどころにイラストが載っており、また文体も読みやすいものになっている。終始ウサギとカメの寓話に関連した登場人物も出てきて分かりやすい。

毎日の仕事に追われていて、心身ともに負荷が高くなっている人は絶対読むべき!!

読むべき人:
  • 仕事に追われて心身ともに疲弊している人
  • 仕事を速くさばけてしまう人
  • 仕事が遅くて怒られている人
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April 23, 2008

幸せって、なんだっけ


幸せって、なんだっけ 「豊かさ」という幻想を超えて

キーワード:
 辻信一、経済学、豊かさ、幸せ、スローライフ
文化人類学者による、豊かさと幸せを問い直すための経済学の本。以下のような内容となっている。
  1. はじめに 人間を幸せにしない経済
  2. 幸せって、なんだっけ
  3. 幸せですか、日本人?
  4. 「豊かさ」の発明
  5. 「豊かさ」を問い直す
  6. 幸せの経済学
  7. 幸せを創るカルチャー・クリエイティブ
  8. おわりに 幸せを想像する力
世界中が経済発展を目指して豊かさを追従すればするほど、生活は物質で満たされ、そして人びとも豊かに、幸せになれるというのは幻想に過ぎず、むしろ経済発展そのものが人びとを不幸にしているのではないかと主張されている。以下、簡単に要点を箇条書きにしてみる。
  • アメリカや日本など、豊かな国の人のほうが幸せでない人が多い
  • 裕福な人が苦しみを抱えているのは、誰もが「豊かさ」を目指して、競争しながらどこまでも階段を昇っていかなければならないというストーリーそのものが問題
  • 経済のグローバル化により、石油争奪戦、二酸化炭素排出による温暖化など自然環境を破壊したり、戦争、貧困を引き起こしている
  • カルチャー・クリエイティブというロハス的な生き方をする人がアメリカで増えている
  • 物質的、金銭的な豊かさよりも、時間的豊かさを持つスローライフこそが本当に豊かな生活
結構乱暴なまとめ方だなぁ・・・・。

この本では、幸せとは何か?という根源的な部分までは考察されていない。そこは著者も自分では分からないと示している。この本は幸せを考える本ではなく、あくまで経済学だと示されている。そこは経済学者ではない、文化人類学者からの視点、例えば発展途上国での経験や文化的な豊かさの視点などから考察されていて、なるほどなと思う部分が多かった。特にブータンの国王が提唱している、GNP, GDPに変わるGNH(国民総幸福)という概念は経済発展だけが豊かさの指標ではないということをよくあらわしているなと思った。

特に印象に残った部分を長めに抜粋。時間の問題についての部分。
 すでに見てきたように、人々は「豊かさ」幻想を追いかけて、効率性や生産性や経済成長や消費増大などを最優先にしてきた。その結果がファストな社会だ。なぜファストかといえば、それは速く、より多くつくり、売るものが勝つという競争原理に基づいているので、社会が全体として加速するからだ。自然にも社会にも人間の暮らしにも、それにふさわしい遅さ、ペースというものがある。そこに加速する一方の経済のペースを押しつけたらどうなるだろう。生態系が壊れ、さまざまな争いが起き、こころやからだが疲れ、病んでいく。だが、どんな問題も、「豊かさ」のためだから仕方がない、で片づけられた。
 なんでこんなに忙しいかって?それは、要するに、時間をお金に換えてしまったから。時間が減り、忙しくなれば、サティシュの言う、生きるために必要なつながり――自然との、人との、モノとの、自分自身とのよい関係――が壊れていく。だって、どんなつながりも手間ひまもかがかかるものだから。でもぼくたちにはもう、その時間がない。つながっている暇がない。ぼくたちが感じる幸せの大部分は、たぶん、よいつながりから生まれるのだと思う。でも、そのよいつながりが、忙しすぎてもう保てない。
 つながりを表すもうひとつの言葉、それが愛だ。ぼくたちの幸せは、そこにかかっていると言ってもいい。しかし、ぼくたちはもう愛する暇さえなくなっているのではないか。でも、それって、幸せでいる暇さえなくなってしまった、ということ!?
(pp.232-233)
かなり長めに引用したが、とても考えさせられる部分。自分もよく仕事が忙しく、残業で終電帰りが続く日があると考え込んでしまう。こんな生活が幸せなはずが無いと。そうはいっても利潤を追求する会社組織に属してしまった以上、それは仕方のないことだと思った。それはプロジェクトの成功のため、その本質的な理由は会社の成長のため。さらには自分自身の成長のため。けれど、やはり忙しすぎると、心身ともに健全ではなくなっていくのが分かる。そしたら何のための成長なのか?と疑問に思い始める。仕事中は、徹底的に効率化、スピードが求められ、それが善とされる。けれど自分自身はそのペースについていけず、効率化を図る本を読んでキャッチアップしている始末・・・・。やはり著者が言うように、適切なペースというものが必要になるんだなと思った。それがスローライフにつながることになる。

しかし、スローライフを目指した瞬間に、下流やワーキングプアに陥ってしまうのではないかという危険性があるのが今の日本の現状なんだと思う。簡単にスローライフを目指してしまうと、まともに生活ができないかもしれない。そのため、経済成長を目指す会社組織で激しく働かざるを得ない。いや、物資的に満たされていないと生活できないという思いこみそのものが、すでに幻想に囚われているんだろうなぁ。難しいところで。

この本はいろんなことを考えさせてくれる。個人レベルの生活の豊かさから国単位の豊かさ、幸せについて。そして少なからず自分の生活の方向性にも影響を与えたのだと思う。たぶん、自分も経済成長の歯車になるか、それともスローライフをするのかを選択しなければならない日が来るんじゃないかなと思った。

金持ち思考、上昇志向にある人は1度読んでみたらいいと思う。考え方が変わると思うから。

ついでに同じ著者の『「ゆっくり」でいいんだよ』もお勧め。

読むべき人:
  • 幸せについて考えたい人
  • 金持ちになりたいと激しく働いている人
  • スローライフがしたい人
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April 22, 2008

デッドライン仕事術


デッドライン仕事術

キーワード:
 吉越浩一郎、デッドライン、効率化、仕事術、社長論
下着メーカー、トリンプ社の元社長による、徹底した効率化を図る仕事術。まさに今の自分が抱える課題に答えてくれる本。内容は以下のようになっている。
  1. 仕事のスピードを3倍にする―まず、残業を止めてみる
  2. 即断即決―どうすれば決断力は身につくか
  3. キャリアアップできる人間の思考法―仕事はゲーム、技は盗め
  4. 「会議」と「デッドライン」で部下を動かす―簡単で効果抜群なマネジメント手法
この本で示されているデッドライン仕事術のポイントは以下の2つだけだと示されている。
  1. 毎日、「お尻の時間」を決めて仕事をする(ダラダラ残業禁止)
  2. すべての仕事に「締切日」を入れる
ということらしい。つまり、残業を禁止にし、限られた一日の時間で徹底的に効率化を図り、その時間内でやりきるように訓練する必要があるようだ。

また、仕事のアウトプットが以下の式で示されている。

仕事のアウトプット = 能力 × 時間 × 効率

そして[時間]は一定、つまり1日8時間しかないと考える。そうすると以下のように結論が導かれるようだ。
要するに、「効率が上がれば残業はなくなる」という発想では絶対に効率化は進まないということだ。逆に、「残業をなくせば効率が上がる」と考えるのが、もっとも現実的な対処法だと私は思う。先ほど、<能力×時間×効率>のうち能力と時間は一定だから効率を上げるしかない、という話をしたが、現実には「時間を固定すれば効率は必然的に上がる」ということだ。
(pp.44)
そして時間をかけないと仕事の質は落ちるというのは思い込みに過ぎないと示されている。これは結構耳が痛い。自分は特に納得のいくまで時間をかけたいと思うほうなので。かといって、特にシステム開発プロジェクトではむちゃくちゃなスケジュールでデスマーチが発生しがちである。その場合にも、この時間をかけないと質が落ちるというのは思い込みと言える程度のものかは微妙だと思う。

また、『仕事というのは、それが発生したときが一番興味を持って取り組める(pp.59)』とあり、さらに後回しにすると興味が失われていき、どうやればいいかも忘れていくものだと示されている。これは自分も実感している。簡単なことなんだけど指示されたときにすぐにやらなかったばっかりに、あとで分からなくなっていたりやり忘れていたりしてよく怒られていた・・・。反省すべき点だ。

仕事のスピードというのは判断のスピードに等しいと示されている。そして仕事の効率化を図るには、「迷っている時間」を削除するのが一番効果的なようだ。よほど重要な問題以外は「えいやっ」で決めて、やりながら修正していけばよいらしい。これも実感している。上司から考え込みすぎだとよく指摘されていたので、即断即決を意識しなければ。

一番自分にとって耳が痛い部分、『仕事を盗めない人間は、伸びない』と示されている部分を恣意的に抜粋。
 会社も同じで、上司や先輩たちの仕事ぶりを観察して、そこから自分でノウハウを盗める人間は間違いなく力をつけていく。
(中略)
 結局、技を盗める人間というのは、自分の頭で考えて行動できる人間のことなのだ。
 したがって、仕事のできる人間になりたかったら、誰かが何かを教えてくれるのを待っていてはダメだ。いま自分にできることは何か、目の前の仕事をもっと効率よくやるはどうすべきかといったことを、自分自身で考え、工夫する以外にない。
(pp.129-130)
そういうことらしい。自分はどれだけ周りの人たちからものまね士のごとく技を盗めているだろうか。まだまだだなぁと思った。

他にもリーダーのあるべき考えや、会議の考え方なども示されている。この本は最初のほうはデッドラインの仕事術がメインだが、後半になるにつれて会社組織全体の効率化まで話が展開されている。いわば組織論や社長論みたいな内容となっていて、それらもとても勉強になった。

この人は結構厳しい感じだなと思った。会社組織内の厳罰、または午後の2時間の外出、電話、私語禁止の「がんばるタイム」や終業時間になったら自動で電気が切れるというシステムを導入したとか。ものすごく徹底している。ここまでやるから会社の業績も上がるのかと思った。

持病の関係上残業規制がある自分としては、いかに効率化を図り、時間内に良質なアウトプットを提供するかが切実な課題となっている。そして、自分自身の仕事ぶりを振り返ってみると、全然デッドラインを死守できていないなぁとただただ反省するばかり。上司からも常に効率的な仕事をしろ!!といわれ続けていたので、この本は本当に参考になった。あとは、自分がデッドラインを死守できるほどの意識を持ち、実践するのみだが。

細かい実践テクニックはあまり書かれていないので、それらは段取り本やHack系の本で補完しよう。

残業をせず自分の心身を健康に保つという側面からも、この本は必読だと思う。

読むべき人:
  • 残業したくない人
  • 仕事が遅い、または非効率だと上司に怒られている人
  • ワークライフバランスを考えている人
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April 21, 2008

レバレッジ勉強法


レバレッジ勉強法

キーワード:
 本田直之、レバレッジ、勉強法、投資、仕組み
レバレッジシリーズの4作目。今回はビジネスマンのための勉強法について。内容は以下のようになっている。
  1. あなたの「ビジネス偏差値」は?
  2. 何を勉強するかを決める
  3. ラクに勉強できる「仕組み」づくり
  4. 成果に直結するスケジューリング
  5. どんな試験にも受かるテクニック
  6. 挫折しない英語マスター術
  7. 最速で情報を「勉強する」法
  8. 勉強しやすい環境をつくる
著者の本はもうすでにいくつか読んでいるので、核になるレバレッジという考えは既に把握しているつもり。なので、本当に自分が実践してみようと思った部分、または参考になった部分のみを簡単に紹介。

まず、勉強というものはやらないよりもやったほうが絶対に得で、将来、継続的なリターンを得るための最高の投資になるようだ。そして、勉強するには、常にリターンを考え、効率を重視し無駄を省き、勉強するものを選び、勉強を続ける仕組みを作ることが重要らしい。

以下、気になった部分のメモ。
  • 勉強の理由は深く考えず、やったほうがトク
  • ビジネスの成功者は現在進行形で勉強を続けている
  • 「家計簿をつけない男」は成功しない
  • 能動的な思考に切り替える
  • 勉強を続けるには、スケジュール、ノルマ化して型にはめる
  • 欲求をヴィジュアル化し、目的の定期的な再確認をする
  • ビジネスパーソンの勉強は、量より質なので短時間で集中してやる
だいたいこんなところか。

勉強の仕組みづくりから、試験勉強対策、英語の勉強法と幅広くテクニックが紹介されている。全部をやる必要は無いと思うけど、自分に合ったものを実際に実践していくことが重要だと思う。自分の場合は、やはり時間割を作って型にはめてみることか。それと勉強時間の天引きも。

著者は怠け者で勉強が嫌いらしい。自分もまったく同じ傾向があり、勉強するというのが億劫でたまらない。特に仕事の合間に勉強を続けるというのがどうしてもできていなかった。そして上司からはもっと勉強しろと言われている始末・・・。ということなので、この本を機に勉強の仕組みについて自分なりに実践してみようと思った。

著者のレバレッジシリーズは、また最近新刊が出たのでチェックしないとなぁ。全然追いきれていないけど。

また、今後しばらくは勉強本とか仕事の効率を図る本を多く書評すると思う。仕事の壁にぶち当たりつつあるので。

読むべき人:
  • ビジネスで成功したい人
  • 試験勉強をしなければならない人
  • 勉強が嫌いな人
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April 20, 2008

愛され笑顔のつくり方


愛され笑顔のつくり方―誰でもできる表情レッスン トレーニングがクセになる楽しく学べる実践法

キーワード:
 広瀬真奈美、笑顔、実践トレーニング、感情デトックス、しあわせ
表情研究家による、魅力的な笑顔の作り方の実践的な方法が示されている本。以下のような内容となっている。
  1. プロローグ あなたの笑顔が「魅力」になる!
  2. “気持ち”が“笑顔”を作っている
  3. 絶対!理想の笑顔を手に入れる!
  4. 表情を柔らかくするトレーニング
  5. 「愛され笑顔」トレーニング
感情と表情には深いつながりがあり、ネガティブなことを考えているとそれが表情に出てきてしまい、逆にポジティブな感情が笑顔を作るようだ。

また、作り笑いと本当の笑顔は簡単に見分けがつくらしい。作り笑いのときは、「口は笑った形になっているのに、目が笑っていない」という左右対称の表情になってしまうらしい。そのため違和感を人に与えてしまい、見抜かれるようだ。逆に本当の笑顔の場合は、眼輪筋という眼の周りの筋肉がしっかり働いており、そこはポジティブな感情が発生しないと働かないようだ。

著者の笑顔理論で以下のことが重要視されている。
ネガティブな「感情は」、ネガティブな「表情」しか生み出さない。
ポジティブな「表情」は、ポジティブな「感情」がなければ生まれない。
(pp.44)
なるほどなと思った。そして、愛され笑顔を手に入れるには以下の3つが重要なようだ。
  1. 自分の表情を知ること
  2. 自分の感情のクセを知ること
  3. 自分のイメージを明確に作り上げ、自信を持ってそのイメージを表現すること
また、「YES-BUTの法則」と「感情デトックス」が参考になった。YES-BUTの法則は、感情のクセを改善するための考え方で、一旦不安な気持ちなどのネガティブな感情を「YES」で受け入れ、その後「BUT」でポジティブなイメージを作り出すことらしい。例えば、パーティに出席しなければならなくなったとき、ちゃんと会話できるだろうかといった不安になったら、「パーティなんて緊張するよね」と受けれ、その後「おいしい料理が楽しめるかもしれない」と考えるようにすればよいらしい。これは実践してみようと思った。

また、笑顔は笑った顔だけを鍛えればよいわけではなく、怒り、悲しみ、驚きなどの表情もできて初めて笑顔が光り輝くという観点から、押さえ込んでいたネガティブな感情を表情で吐き出すという方法の感情デトックスが有効らしい。それらの実践的な表情の仕方が解説されている。

『表情を柔らかくするトレーニング』の章は、実践的に笑顔の作り方がカラー写真入りで示されている。例えば笑顔の作り方で以下のものが示されている。
  • 優しい笑顔
  • 元気な笑顔
  • 信頼の笑顔
  • オーラのある笑顔
  • セクシーな笑顔
どれも同じモデルなんだけど、笑顔の種類によってやはり全然違う印象を与える。たぶん表紙の笑顔は『元気な笑顔』だと思われる。まわりにパワーを与える笑顔をイメージするとよいらしい。

笑顔の本質が示されている部分があるので、以下抜粋。
人が笑顔になるとき、そこには「愛と思いやり」というメッセージがこめられているはずなのです。
(中略)
つまり、「笑顔になるということは、しあわせになるということ」と。
そして、「笑顔になるということは、しあわせを与えるということ」と。
(pp.94-95)
生きていくうえでどれだけ笑顔でいられるかというのは重要だなと思った。

笑顔の作り方などは、カラー写真入りで一つ一つ表情のステップが解説されていて分かりやすい。また、笑顔と感情の側面から解説されており、心理カウンセリングを受けているような感じで気持ちが楽になった気がする。

仕事先でいつも暗い顔をしていると言われていたので、まじめに鏡の前でトレーニングしてみようと思った。また、笑顔に自信がない人や接客業をする人はぜひ読んだほうがよいと思われる。

読むべき人:
  • 自分の笑顔に自信を持てない人
  • 自分らしいステキな笑顔を手に入れたい人
  • 周りの人に愛されたい人
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April 19, 2008

友だち幻想―人と人の〈つながり〉を考える


友だち幻想―人と人の〈つながり〉を考える

キーワード:
 菅野仁、友だち、人間関係、距離感、親近感
社会学者による、友だちという人間関係の常識を1度見直してみよう試みの本。以下のような内容となっている。
  1. 人は一人では生きられない?
  2. 幸せも苦しみも他者がもたらす
  3. 共同性の幻想―なぜ「友だち」のことで悩みは尽きないのか
  4. 「ルール関係」と「フィーリング共有関係」
  5. 熱心さゆえの教育幻想
  6. 家族との関係と、大人になること
  7. 「傷つきやすい私」と友だち幻想
  8. 言葉によって自分を作り変える
孤立しがちで、友だちなど片手で数えられるだけいればいいという感じの自分にとってはとても共感できる内容だった。

たくさん引用したり解説したいが、若干面倒なので、一部だけ。タイトルにある幻想についての部分。
「自分のことを百パーセント丸ごと受け入れてくれる人がこの世の中のどこかにいて、いつかきっと出会えるはずだ」という考えは、はっきり言って幻想です。
(中略)
 過剰な期待を持つのはやめて、人はどんなに親しくなっても他者なんだということを意識した上での信頼感のようなものを作っていかなくてはならないのです。
(中略)
むしろ「人というのはどうせ他者なのだから、百パーセント自分のことなんか理解してもらえっこない。それが当然なんだ」と思えばずっと楽になるでしょう。だから、そこは絶望の終着点なのではなくて希望の出発点だというぐらい、発想の転換をしてしまえばいいのです。
(pp.126-129)
そういうことらしい。自分で自分のことさえ完全に理解できないのだから、他者に過剰に期待するのはそもそも無理なことなのだということだろう。とはいえ、自分で自分を理解するのに苦しみ、他者に期待する余地すらあまり無いんだけどね。

具体的に参考になるのは、気の合わない人との距離感を取るということや友だち100人できるかなというような教育方針は、プレッシャーを生むだけなので見直したほうがよいということなどの部分。分かりあえない場合は距離を取るべきらしい。

また、読書は対話能力を高めてくれるらしい。

生きていく上で人間関係を築くことはとても重要で、けれどその人間関係が空虚であったり、戸惑いや違和感を覚えるものだったりする。それらの理由や対処法が分かりやすく解説されていて、勉強になった。ちくまプリマー新書なので、中高生向けの内容であるが、今の自分が読んでもなるほどと思うことが多い。友だちという人間関係は何も中高生だけの特権ではないのだからね。

それにしてもちくまプリマー新書は、ページ数が少なく中高生向けで分かりやすく深い内容のものが多い。つまりあたりが多い。

読むべき人:
  • 友だちを作ることにプレッシャーを感じている人
  • 孤独癖な人
  • 自分のことを理解してくれる人を望む人
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April 17, 2008

脳を活かす勉強法


脳を活かす勉強法

キーワード:
 茂木健一郎、脳、勉強法、強化学習、ドーパミン
脳科学者による勉強法の本。以下のような内容となっている。
  1. 脳は「ドーパミン」と「強化学習」が好き
  2. 「タイムプレッシャー」が脳の持続力を鍛える
  3. 「瞬間集中法」で勉強を習慣化させる
  4. 茂木健一郎流「記憶術」
  5. 茂木健一郎の「読書のススメ」
  6. 脳のコンディションを把握しよう
  7. 自分を変える「一回性」に巡り会うには
  8. 偶有性がさらなる脳の発達を促す
この本は自分では買わなかった。兄から推薦を受けてもらいうけた。茂木健一郎氏の本は、かなり高尚で硬質な文体のものが多く、いくつか読んでみたことがあるが、これは結構分かりやすくより大衆向けに作られている内容だなと思った。

強化学習というのは、脳内のドーパミンを放出させるようなサイクルの行動をとることが重要らしい。それは人から褒められたり、できそうも無いことをやって達成感を得たりすることや弱点を克服したりすることがよいらしい。

集中力を養う「『鶴の恩返し』勉強法」というものが紹介されていた。この勉強法は以下の3つの要素からなるらしい。
  1. 速さ――作業のスピードを極限まで速くすること
  2. 分量――とにかく圧倒的な作業量をこなすこと
  3. 没入感――周囲の雑音が入らないほど夢中になること
このように人の目を気にせず、なりふりかまわずやることが重要らしい。また、スピードを上げるには、アスリートのトレーニングのように、制限時間をもうけて自分がこれ以上速くできないという限界を超えようと努力する必要があるらしい。なるほどと思った。やはり訓練しかないようだ。

また、まとまった時間が取れない現代の生活では、細切れ時間に瞬間的に集中して1,2分でも有効に活用したほうがよいとあった。これはその通りだなと思ったので、1分でもいいから読書をしようと思った。

そもそも勉強とは何かということが示されている部分があるので、以下抜粋。
 勉強とは、自らを分類するためのものではないはずです。勉強とは、自分という存在を輝かせるものであり、人生における次のステージに登るためのものなのです。そして現代は、その勉強を大学に行かなくても実現できる時代なのです。
(pp.116)
そういうことらしい。

勉強本とか学習法に関心がある人にとっては、それほど真新しいことが書いてあるわけではない。他の本にも書いてあることが多い。けれどまとまっていて分かりやすいと思う。また、茂木健一郎氏の小中高、大学時代のエピソードなど他の著者の本にはあまり書いてないことがあって面白かった。

自分は脳に喜びを与えられる勉強ができていないなと思った。

ちなみに、自分が書評した茂木健一郎氏の他の本は以下。読むべき人:
  • 勉強が苦手な人
  • 勉強法がわからない人
  • ドーパミンを放出させたい人
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April 09, 2008

一流の常識を破る「超一流」の仕事術


一流の常識を破る「超一流」の仕事術―極上の仕事をする51の具体例

キーワード:
 中谷彰宏、仕事論、仕事術、一流、頼まれない仕事
中谷彰宏氏の仕事論。以下のような内容になっている。
  1. プロローグ 小さな仕事でも、世の中を変えるつもりでやろう。
  2. 仕事のルールを、ゼロから変える。
  3. 次の仕事を、いつも先取りする。
  4. 頼まれもしない仕事をする。
  5. 仕事は内容より、人で選ぶ。
  6. エピローグ 出会ったことが、する理由。
実に深い内容だった。著者の本は多く読んだが、なんとなく分かった気になっていた部分が多いんだと思った。

そもそも仕事とは何かというと、著者によれば修行であり、自分を磨く、成長するためにやるものだとある。面白い仕事があるのではなく、面白い仕事のやり方があるだけだと。精神論的な部分が多いけど、なんとなくそう思っておけばいいんだなという気になってくる。

以下自分が勉強になったフレーズを恣意的に列挙。
  • 給料分働いて、プラスアルファの部分、負荷の部分が自分の成長につながるのです。(pp.38)
  • 成功をしている人の伝記を読むと、20代がいかに悲惨だったかが書いてあります。(pp.52)
  • チャンスをつかめる人、伸びていく人は、自分の苦手なこと、自分に向いてないことを積極的にやる人なのです。(pp.55)
  • でも、組織の中で光ることのできない人が、組織を出て光ることはありえません。(pp.60)
  • どんなにつらい状況であっても、その仕事を面白くできれば、自分の修業、自分自身の磨き砂になります。
  • それでも、頼まれてからやる人と、頼まれないことを常日ごろ、24時間365日やっている人とでは、圧倒的な差がつきます。(pp.113)
あまり列挙しすぎてもダメなのでこの辺で。

最近仕事が激しく忙しすぎて、何でこんなに苦しんでやっているのだろうと途方に暮れるときがある。そういうときにこの読みかけの本を改めて読んで読了したが、深いことが書いてあるなぁと実感した。体感したというか。激しく働く前の自分ならそこまで感慨がわかなかったと思う。素通りする行が今よりも多かったと思う。まさに、今自分が漠然と感じている疑問に答えてくれるよう内容だった。

過去の著者の本と重複する部分が若干あるが、この本はこの本で仕事論としてよくまとまっていると思う。よくこんな考え方ができるなぁと感心するばかり。

自分自身、まだ働き始めて丸2年もたっていないので、この本を読んで仕事に対する考えが甘い部分があるなぁと反省した。もっと自分も著者のように仕事ができるようになりたい。

仕事に行き詰まりを感じていたり、辞めようかなとか、仕事に対して何か思うことがある人は読んだらいいと思う。

読むべき人:
  • 一生懸命しているのに、行き詰っている人。
  • 一流を育てたい人。
  • 超一流になりたい人。
    (pp.3)
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April 05, 2008

東京奇譚集


東京奇譚集

キーワード:
 村上春樹、短編集、偶然、幻想、喪失
村上春樹の短編集。以下の5つの不思議な物語が収録されている。
  1. 偶然の旅人
  2. ハナレイ・ベイ
  3. どこであれそれが見つかりそうな場所で
  4. 日々移動する腎臓のかたちをした石
  5. 品川猿
『偶然の旅人』は村上春樹の知人の話が元ねたである、あるゲイのピアノの調律師の偶然、神様の話。『ハナレイ・ベイ』はサーフィンをする息子をハワイで亡くした母親の話。『どこであれそれが見つかりそうな場所で』は夫が高層マンションの階段から失踪した妻の話。『日々移動する腎臓のかたちをした石』は小説家である男の書いている本のタイトルの話。『品川猿』は名前忘れが起こってしまう女性の話。どの話も一見現実味を帯びているが、しかしどこか覚めない夢のような著者独特の世界観が描かれている。

これらに共通するのはやはり喪失感なんだと思う。村上春樹の作品のほとんどが喪失をテーマに書かれおり、この短編集も同様であると思われる。『偶然の旅人』のゲイの調律師はゲイであることから姉と疎遠になり、人間関係が失われている。『ハナレイ・ベイ』は母親が息子を亡くしている。『どこであれそれが見つかりそうな場所で』は夫が行方不明になり、記憶が喪失している。『日々移動する腎臓のかたちをした石』は本当に意味を持つ女との関係を喪失している。『品川猿』は名前を喪失している。

しかし、喪失だけが描かれているのではなく、そこから得られるもの、気づくことなども描かれている。それらの解説まではしない。そんなのはあまりやるべきことではない。面白みにかける。

一番自分が惹かれたのは『日々移動する腎臓のかたちをした石』。腎臓病を患っているから、腎臓とタイトルにあるだけで何かを感じた。この本のテーマのように。文脈を完全に無視しして、どうししても気になった部分を抜粋。
「誰かと日常的に深い関係を結ぶということが、私にはできないの。あなたとだけじゃなく、誰とも」と彼女は言った。「私は今自分がやっていることに完全に集中したいの。もし誰かと日常生活をともにしたり、その相手に感情的に深くのめり込んだりしたら、それができなくなってしまうかもしれない。だから今みたいなままがいい」
(pp.160)

最近は小説を読むことが億劫になっていた。どうしても字面を追っているだけで世界観に入り込めないでいた。しかし、村上春樹だけは特別だ。いつも現実に少し幻想を付加した世界観に引き込まれていく。そして読了後はいつも現実世界かどうか分からないあいまいな夢から覚めたような気になる。

ほんのちょっと不思議な世界に浸りたいときに、この本を読めばいいと思う。

読むべき人:
  • 短編集が好きな人
  • 喪失感を抱え込んでいる人
  • 夢と現実の区別がつかないような夢を見る人
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