February 2010

February 27, 2010

クラウドの衝撃

クラウドの衝撃――IT史上最大の創造的破壊が始まった
クラウドの衝撃――IT史上最大の創造的破壊が始まった

キーワード:
 城田真琴、クラウド、サービス、脅威、創造的破壊
野村総合研究所に所属する著者によって、クラウド・コンピューティングが分かりやすく解説されている本。以下のような目次となっている。
  1. 第1章 姿を見せ始めた次世代コンピューティング・モデル
  2. 第2章 雲の中身はどうなっているのか
  3. 第3章 ネット企業がリードするクラウド・コンピューティング
  4. 第4章 ICT業界の巨人たちはネット企業に追いつけるか
  5. 第5章 クラウド・コンピューティング時代の企業IT戦略
  6. 第6章 クラウド・コンピューティングで何が変わるのか
  7. 第7章 クラウド・コンピューティング時代へ向けて超えるべきキャズム
(目次から抜粋)
数年前からIT業界だけでなく世間をにぎわせている『クラウド』という言葉(バズワード)、なんとなく概要を知っているが、その特徴などの詳細についてはあまり知らなかった。IT業界でシステム開発業をやっている自分としては、さすがにその知識レベルではなんだかまずい気がする、ということで、クラウド・コンピューティングについて示されている本書を読んでみた。

結論から言うと、今後SI業のビジネスモデルそのものが大きく変わってしまうんじゃないかと思った。

まずは、そもそもクラウドって何?それってFF7の主人公となんか関係あるの?wwwっていうところから示しておこう。本書での著者なりの定義は以下のように示されている。
 「クラウド・コンピューティング」とは、拡張性に優れ、抽象化された巨大なITリソースを、インターネットを通じてサービスを提供(利用)するというコンピュータの形態である。

 このように書いてしまうと難しく感じるかもしれないが、簡単にいえば、インターネット上に雲のように浮かぶ巨大なコンピュータ群を必要に応じて利用できるコンピュータの形態が、クラウド・コンピューティングとなる。
(pp.15)
もうちょっと簡単にイメージするなら、雲のあちら側にサーバやサービスがあり、ブラウザを通して、利用者はその雲からサービスを自社内のシステムを利用する感覚で使用できるという感じかな。ポイントは、全部自前でシステムを作ったりする必要はなく、雲の向こうのサービスの利用分だけ使用料を払えばよいという形態である。

もうちょっと詳しい説明はWikipediaを参照するとよいかもしれない。まぁ、FF7の主人公とクラウド・コンピューティングには『』という単語の意味しか共通点はないwwwちなみに、スコール、ティーダも天気系の名前。どうでもいいことだが。

そして、このクラウド・コンピューティングは、以下の2つの特徴があるようだ。
  1. 高度なスケーラビリティ(拡張性)を持つ
  2. 抽象化されたコンピュータ・リソースである
1は、アクセス数の増加に伴い、コンピュータ・リソースを追加したいとき、利用者は契約先にリソースの追加注文をするだけでよいということになる。

2については、コンピュータ・リソースがどこのデータセンターにあり、どのようなマシンでどのような処理をしているかということが抽象化されており、ユーザーは気にする必要がないということらしい。

そして、クラウドの利用形態は一般的にXaaS(X as a Service)として以下の3つに分類されるようだ。
  • HaaS(Hardware as a Service:ハードウェア・アズ・ア・サービス)
    サーバのCPU能力やストレージなどのハードウェアをインターネット経由で提供するサービス(例:アマゾンの仮想サーバのレンタルサービス「アマゾンEC2(Amazon Elastic Compute Cloud)」や同じくアマゾンのストレージのレンタルサービス「アマゾンS3(Amazon Simple Storage Service)」など)
  • PaaS(Platform as a Service:プラットフォーム・アズ・ア・サービス)
    アプリケーションを稼動させるプラットフォーム機能をインターネット上で提供するサービス(例:グーグルの「グーグル・アップエンジン(Google App Engine)」、セールスフォース・ドットコムの「フォース・ドットコム(Force.com)など」)
  • SaaS(Software as a Service:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)
    アプリケーション・ソフトウェアの機能をインターネット上で提供するサービス(例:セールスフォース・ドットコムのCRM/SFA、グーグルのGmailなど)
    (pp.29-30)
ここら辺はググッたらいろいろと出てくるので、もうちょい詳しく、と思う人は先ほどのWikipediaの記事とか見たらよいと思う。

全体像はこの辺にしておいて、以下、SI企業でSEをやっている視点から気になった部分を抜粋しておく。まずは『ネットベンチャー、個人の開発者には理想的な時代の到来』から。
 一方、ネット系のベンチャー企業や個人の開発者は、HaaS、PasSの利用に目を向けるべきだ。
(中略)
 ベンチャー企業や個人の開発者は、HaaSやPaaSを利用すれば、サーバやネットワークなどのインフラ部分の構築や運用に頭を悩ませることなく、これまでより圧倒的に少ないリソースで起業が可能となる。優れたアイディアがあり、プログラミングさえできれば、一攫千金も夢ではない時代がやってくるのだ。第2、第3のミクシィがクラウド・コンピューティング・サービスを利用する企業から生まれても何の不思議もない。
 グーグルやアマゾンのインフラをうまく使えば、日本だけでなく、海外でも活躍できるチャンスが広がる。
(中略)
 ネットベンチャー、個人の開発者にとっては、起業の障壁が従来に比べ、格段に下がる。まさに理想的な時代の到来といえるだろう。
(pp.179-180)
これは、もしかしたら自分にもチャンスがあるのではないか!?とまじめに思った。将来自分が独立するとしたら、何かサービスを作ってそれを基に起業するというイメージが漠然とあった。また、自分自身、こういうサービスがあれば便利なのにと思うものがいくつかあるし。

そして、人並み以上にプログラミングと英語ができるのだから、本気で一攫千金を狙ってみようかと思ったりもする。まぁ、この辺は要調査だね。まだAmazon EC2とかGoogle App Engineとかまったく分からないし。それでも挑戦してみる価値はあると思う。

さきほどの話は開発者個人の視点だったけど、次は、所属組織全体の話。『システム・インテグレータ、レンタルサーバ事業者のビジネスが変わる』から。
 最適なIT基盤の構築を売りにしてきたシステム・インテグレータにとって、PaaSは大きな脅威となる。セールスフォース・ドットコムやグーグルが提供するPaaSを顧客が使い始めると、自分たちのコアであったIT基盤の構築というビジネスが奪われてしまうだけではなく、システム稼動後の運用・保守といううまみのあるビジネスまで消滅してしまうからだ。
(中略)
 結果的に、これまでパッケージ・アプリケーションの導入をシステム・インテグレータに任せていたケースも含めて考えると、システム・インテグレータの出番は確実に減少する。
 とくにPaaSの利用シーンが増えると「最適なIT基盤の構築」というシステム・インテグレータの腕の見せ所が少なくなるということは避けられない。大手システム・インテグレータとしては、こうした状況に陥る前に、積極的に自社のノウハウが詰まった「IT基盤」をPaaSとしてサービス展開するという思い切った戦略も必要だ。
(pp.195-196)
ここの部分が一番『衝撃』だった。これはSI業のビジネスモデルが大きく変わるじゃないか!?そして、クラウドが主流になっていった場合、この波に乗れないSI企業は淘汰されるんじゃないか・・・。クラウド・コンピューティングの一番の脅威って、あるクラウドサービスがある業界の標準になったら、それが業界全体に使われることになり、それはつまりサービスの独占が可能になるということだと思う。

逆に言えば、いち早く業界標準をクラウドで作ってしまえば、そのサービス利用料で儲けられるチャンスがあるということだろう。

また、すべてがクラウドに置き換わるわけではないので、ミッションクリティカルでセキュアなものは依然としてフルスクラッチ開発になると思うが、その案件自体はまず少なくなるので、競争が激しくなり、そうなるとますますSIerの開発力、技術力が求められることになるなぁ。

さらに、今後単なる人月いくらという開発費で受注するビジネスモデルでもう儲けられなくなるんじゃないかなぁ。

ということで、以下湧き上がってきた疑問、課題を整理しておこう。
  • クラウド開発が主流になってきたら、開発者一人当たりの人月単価は下がるのか?
  • クラウドサービスの開発、もしくは導入支援に必要な技術、知識はカスタム開発のようなものと大きく違ってくるのか?
  • SE個人としてクラウド時代に身につけるべき知識、技術は何か?
ここら辺がまだ全然分かってないので、今後もっと勉強していきたい。

IT系雑誌、ネット、社内でもクラウド、クラウドと言っているので、さすがに自分もクラウドについて知る必要に迫られてきたので、この本を読んでみた。クラウド本はたくさんあるようだが、この本自体は、アマゾンでの評価が一番高かったので買って読んでみた。内容は、図解も多く、かなり網羅的に示されていて、評価の通りだと思った。

IT業界の人なら読み進めるのが難しいと感じることはあんまりないと思うが、普通の人ならどうだろうか。まったく無理ということはないだろうけど、ちょっとカタカナ語が多くて苦手という人にはしんどいかもしれない。

SIerの人やユーザー企業の情報システム部門の人は絶対この本を読んでおいたほうがいい。少なくとも、クラウドっていう単語が話題に上がったときに、FF7の主人公しか思いつかないということはなくなるから(笑)



クラウドの衝撃――IT史上最大の創造的破壊が始まった
クラウドの衝撃――IT史上最大の創造的破壊が始まった
著者:野村総合研究所 城田 真琴
販売元:東洋経済新報社
発売日:2009-02-06
おすすめ度:4.5

読むべき人:
  • クラウドの波に乗っていきたい技術者の人
  • ワンランク上の情報システム部門の人になりたい人
  • 『クラウド』からFF7の主人公しか思いつかない人(笑)
Amazon.co.jpで『クラウド』の他の本を見る

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February 21, 2010

賢者たちの人生論

賢者たちの人生論 (PHP文庫)
賢者たちの人生論 (PHP文庫)

キーワード:
 金森誠也、人生論、偉人、至言、賢者
世界の偉人たちの至言がまとめられた本。以下のような目次となっている。
  1. プロローグ
  2. プラトン
  3. エピクロス
  4. セネカ
  5. レオナルド・ダ・ヴィンチ
  6. フランシス・ベーコン
  7. モンテーニュ
  8. カント
  9. ゲーテ
  10. ソーロー
  11. スタンダール
  12. チャールズ・ダーウィン
  13. ショーペン・ハウアー
  14. ニーチェ
  15. フロイト
  16. ドストエフスキー
  17. トルストイ
  18. へルマン・ヘッセ
  19. モーム
  20. アインシュタイン
  21. マックス・ヴェーバー
  22. ヴェルナー・ゾンバルド
(目次から抜粋)
この本は、世界の代表的人物の名句を一人三つずつ選んで記載し、それについて著者の主観的な感想が示されている。著者の専門は西洋の哲学や文学であり、教授を歴任されてこられたようだ。そして、著者の専門領域となる西洋思想の中で特に印象深かった名句が恣意的に選出されている。

自分も特になるほどと思った名句を3つだけ選んで本記事に示すこととする。

まずは快楽主義者のエピクロス(エピクロス - Wikipedia)から。
人は将来のことを思い惑うことなく、現在を享受すべきである。死ぬまでに残っている年月の長さではなく、現在享受できる快楽の量の多寡によって生活の価値をはかるべきである。
―『喜びの哲学』
(pp.36-37)
これはもう、その通り!!と思った。何年生きたかは重要ではない。いかに面白おかしく、そして楽しんで生きたか、が重要なんじゃないかと思っていた。

そのように至るまでは長い時間がかかった。特にモームの『人間の絆』を読んでからエピクロスのように考えるようになった。もちろん、快楽といっても、退廃的に過ごすのではなく、健全にかつ楽しめることが重要であると思う。楽しめずに我慢大会をしながら人生の大部分を過ごすなど、御免こうむる。楽しむことを常に追い求めて生きたい。

モームの作品を示したところで、モームの名句を示しておこう。
入院患者の奇妙な密閉された生活は、彼らの性格を歪曲し退化させるが、それでいて彼らに活力を与えるという不思議な影響を与える。これはちょうどサモアやタヒチの住人が、暑い気候と異常な環境のせいで退化しながらも活性化されるのと似ている。
―『要約すると』ペンギンブック
(pp.230)
一か月半ほど入院したことがあるので、これもよく分かる。入院すると、なんで自分がこんなことになったのかと自分の運命を呪いたくなるが、それと同時に何とか立て直そうという活力が沸いてきたのを思い出した。

このままじっと入院生活を続けたくないという思いがわきあがってくるような感覚。それと同時にやはりなぜ?という自問自答も出てくる。そういうのがsinカーブのように何度も繰り返されるんだと思う。

最後は、名言の宝庫であるゲーテから。
愛人の欠点すら美徳と思わない者は、愛しているとは言えない。
―『格言と反省』
(pp.102)
ゲーテは老齢期にまでに若い女性と何度も恋に落ちたようだ。説得力があるように思える。本質的に『愛している』と言えるようになりたいものだ。

このような格言集は、著者の趣味や主観が入っているほどよい。なぜなら、そのほうが各格言の解説が客観的なものよりも面白く、一味違った視点が得られるからである。ゾンバルトなんかはまったく知らなかった。最後に著者の言葉を示しておくことにする。
ともかく「良薬は口に苦し」という言葉が示すように、彼の言葉をはじめ多くの文人、学者などの人生論を読むと、世の中で生きていくうえには、若者でも老人でも、どんな職業につきどんな社会的に地位にある人でも、苦悩に打ち克つべく日夜奮励(ふんれい)努力をせねばならぬことを痛感させられる。
 つまり、きれい事では駄目だということだ。
(pp.282-283)
そういうことらしい。苦悩を克服するには、自分もそれなりに努力したほうかなぁ。しかし、もう無駄な努力などしないと決めた。努力するよりも健全に楽しむことのほうが重要だ。

ようやくこのブログのタイトルにある『賢者』らしい本を取り上げることができた。本当は、今年、2010年最初に取り上げたかったが、タイミング的なものがいろいろと折り合わず、このタイミングで取り上げることとなった。

人生論が好きでよく読んだりする。人生論を読むと、自分の生き方についてよく考えられるようになるから。



賢者たちの人生論 (PHP文庫)
賢者たちの人生論 (PHP文庫)
著者:金森 誠也
販売元:PHP研究所
発売日:2009-08-03

読むべき人:
  • 人生論が好きな人
  • 格言、名言、至言が好きな人
  • 賢者を目指している人
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February 20, 2010

Windowsはなぜ動くのか

Windowsはなぜ動くのか
Windowsはなぜ動くのか

キーワード:
 天野司、Windows、OS論、教科書、アーキテクチャ
日系BP社から出版されているなぜシリーズのWindows解説書。以下のような目次となっている。
  1. 第1章 Windowsが使われるワケ
  2. 第2章 オペレーティング・システムとは
  3. 第3章 Windowsとは
  4. 第4章 マルチタスクのふしぎ
  5. 第5章 マルチウィンドウのふしぎ
  6. 第6章 ハードウェア・サポートのふしぎ
  7. 第7章 プログラム連携のふしぎ
  8. 第8章 ネットワークのふしぎ
(目次から抜粋)
この本は、Windowsが内部でどのように動作しているかをイメージしやすいように解説されている。DOSから始まったMicrosoftのOSがWindowsへとどのように進化してきたのかがよく分かる内容となっている。

1章、2章は読み物的な内容だが、4章あたりからメモリ内部の動作などが解説されており、入門書的な位置づけとはいえ、かなり難しめの内容だと思う。タイムシェアリングシステムとか、割り込み処理とかDDLなどが解説されている。まったくOSの基礎知識がない人がこれを読むと、4章で挫折する可能性が高い。自分もちょっと怪しかった(笑)

以下、教科書の用語解説的に自分の気になったものを列挙しておく。
  • システム・コール・・・OSの上で動作するアプリケーション・ソフトや、あるいはOS自体、その内部から呼び出し可能になっているOSの機能のこと
  • ライブラリ・・・アプリケーションの中に組み込まれて、アプリケーション自身がそれを実行するもの
  • リロケート・・・プログラムやデータが置かれるアドレスが変化すること
  • ディスパッチ・・・OSが各アプリケーションの処理を振り分けつつ少しずつ実行させるような機能のこと
  • ウィンドウ・システム・・・ウインドウ表示だけを専用で行うプログラムのこと
  • Windowsオペレーティング・システム・・・OSのシステム・コールの一部としてウィンドウ・システム関連の機能を取り込んだものの一括した総称
  • イベントドリブン(イベント駆動型)なプログラム・・・ユーザーがキーボードを操作するとか、マウスを操作するといった操作(イベント)の後に続く形で動作するプログラムのこと
  • マルチスレッド・・・一つのプロセスの中に複数の実行単位を配置する方式で、一つのプロセスの複数箇所が並列に実行されるもの
この本は、Windowsアーキテクチャの解説が主な内容だが、他のOS、例えばUnix系のOSの解説にも当てはまるようなことが結構ある。逆にWindows特有の解説がされているのは、4章のDDLの解説、6章のプラグ&プレイ、7章のクリップボードの仕組みなどが該当する。

8章のネットワークは、別にWindowsに限った話ではなく、ネットワーク通信の基礎的な内容となっている。

特に勉強になったのは、16ビットWindowsと32ビットWindowsの違いの解説について。以下その部分を抜粋。
 16ビットCPUや32ビットCPUはCPUの性能を表す言葉としてよく使われていますが、この言葉が意味するのは、CPUが処理を行う最小単位である「レジスタ」のサイズが16ビットであるか、32ビットであるかのところからきています。たとえば、16ビットCPUであれば、一度に扱える数は2の16乗である65536までであり、32ビットCPUであれば2の32乗、すなわち約42億までの数値を一度に扱うことができます。
 ただ16ビットCPUと32ビットCPUの違いは、この「扱えるビット数」の違いに留まりません。というのは、扱えるデータサイズや量が増えれば、それに見合うだけ機能も高度化してきますし、一度に大量のデータを処理できるようになることから、処理速度も高速化されます。つまり16ビットCPUと32ビットCPUとでは、扱えるデータ量の違いはもちろんのこと、処理速度も段違いですし、また利用できる機能も高度化されているのです。
(pp.51)
16ビットCPUのWindowsは、Windows1.0から3.1までらしい。32ビットはXPまでと示されている。

この本は2002年初版発行なので、XP以降のVista、7についてはまったく示されていない。よって、64ビットOSなどについての解説もないが、16ビットと32ビット対応OSの比較の説明と同じになる。

Windows 7が発売されて、32ビットOS、64ビットOSの両方のバージョンがあり、何が違うんだろうか?と思っていたけど、この本を読んでその違いが何によるものかよく分かった。間違っても64ビットOSのほうが32ビットOSより2倍の性能があるということではない(最初見たときは、へー処理速度が2倍なんだなぁ〜とか思っていた(笑))。一度に扱える数値が2の32乗か2の64乗かの違いで、1,844京6,744兆737億955万 1,615 ÷ 43億 倍あるということになる。

350ページ近くあるので、結構簡単に読み進められない。一応OSの基礎知識はあったけど、1日1章というペースで読み込むのもちょっときつかった。まだまだ技術本に読みなれていないからだろうけど・・・。

Windows7が発売されている昨今だから、DOSからのOSの仕組みを理解してみるのもよいかと思う。自分の場合は、Windows系技術のエキスパートになるために、今回読んでみた。結構知らない部分が多いということが分かった。

また、この日系BP社のなぜシリーズで、過去に取り上げたのは以下になる。まだなぜシリーズをすべて読んでいないので、徐々に読んでいきたい。



編集後記っぽいもの

たまには編集後記を。最近はTOEIC対策付けだったので、更新が滞りがちだった。今年に入って1月31日、2月13日と受験した。結果はまだ明らかになっていない。次回受験は3月14日になる。

また、4月18日に応用情報技術者試験を受ける。そのため、技術本が多めに更新されると思う。あれ、去年も受験していなかったっけ?と思った方、そんなあなたはこの読書ブログのコア読者(笑)。まぁ、去年の春に受けてみたら、午前問題が3点足りなくて足きりをくらって落ちた・・・。

どうも合格最低点の6割狙いでいくと、凡ミスで合格点に届かないということが分かったので、今度は最低8割狙いでいく(`・ω・´) シャキーン



Windowsはなぜ動くのか
Windowsはなぜ動くのか
著者:天野 司
販売元:日経BP社
発売日:2002-10-28
おすすめ度:4.5

読むべき人:
  • Windowsアーキテクチャに関心がある人
  • Microsoft系技術のエキスパートになりたい人
  • 64ビットOSって何?と思う人
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February 07, 2010

Dr Jekyll and Mr Hyde

"Dr Jekyll and Mr Hyde": Level 3 (Penguin Readers Simplified Text)
"Dr Jekyll and Mr Hyde": Level 3 (Penguin Readers Simplified Text)

キーワード:
 Robert Louis Stevenson、ジキル博士とハイド氏、二面性、ダークサイド
スティーヴンソンの『ジキル博士とハイド氏』のペンギンリーダーのLevel3本。以下のようなあらすじとなっている。
Why is the frightening Mr Hyde a friend of the nice Dr Jekyll? Who is the evil little man? And why does he seem to have power over the doctor? After a terrible murder, everyone is looking for Mr Hyde. But he has disappeared. Or has he?
(カバーの裏から抜粋)
作家のスティーヴンソンや物語の詳細については、Wikipediaに任せよう。この作品は今まで読んだことがなかったし、本屋でこの怪しいカバーに惹かれたので買って読んでみた。

読む前は二重人格になる理由や、そこから事件がどう発生するかまったくわからなかったけど、読んでみると納得した。主人公はジキル博士(ハイド氏)じゃなくて、弁護士で友人のアターソンの視点で物語が進む。

ある日、アターソンは、ジキル博士から自分が死んだときはハイド氏に遺産を受け継ぐようにと書かれた遺書を受け取る。そして、ジキル博士の家にたびたび醜く他人に嫌悪感を抱かせるハイド氏が出入りするようになる。あるとき、殺人事件が発生し、目撃者の証言によると、ハイド氏によるものと疑われた。

警察はハイド氏を探すが、ハイド氏は行方不明である。ジキル博士はハイド氏の友人であると聞かされていたアターソンが、ジキル博士に会いに行こうとするが、ジキル博士は会おうとしない。そして、ジキル博士の友人ラニョン氏までが死亡し、アターソンが真相を探ろうとする、という話。

ネタばれすると、ジキル博士は自分が調合した薬で自分の姿かたち、声まで変えてしまい、ハイド氏になって殺人を犯してしまっていたという内容。しかもハイド氏は、ジキル博士の内面にあった悪の部分が前面に押し出されており、肉体的、精神的には若くなれるが、次第に残虐になっていき、ジキル博士の良心を凌駕しつつある。そして、薬による変身を繰り返すあまり、元に戻れなくなりつつあり、ジキル博士は殺人を犯したことの後悔と苦悩に苦しめられていく。

ジキル博士は愛の楽しみのため二重生活を送りつつあった。その楽しみと医者としての研究生活を切り離したくないと思い、薬を開発し変身することを思いついたようだ。以下その続きの部分を抜粋。
 The years passed, and I grew older and more sensible. But it was too late to change my double life. And then, though my scientific studies. I learned something important. I learned that man has two sides ― a good side and an evil side. I knew that this was true of me. I was honest about it. As a doctor, I tried to learn more and to help sick and suffering people. The other part of me was also honest about its search. Slowly it became clear to me that man is not just one person. He is two people.
(pp.39)
誰にでも良心と悪の心の二面性があるものだと示されている。その研究の好奇心により、自分の内面を2人に分割できないものか?と思案した結果、薬によってハイド氏を生み出すこととなった。

二面性についてとても考えさせられる内容だと思った。誰にでも腹黒いところ!?があるらしい。自分もそういうダークサイドを持っているのだろうか?とちょっと考えてみたけど、そこまでないかなぁと思っておくことにする(笑)

特にブログやTwitterなどテキスト情報を書き綴るような場合、その人の内面がダイレクトに現れやすいものだ。リアルで自分と会った人はこのブログの内容と自分にかなり乖離があると言われたりする。いったいどんな人が書いているのか?とか思われたりするようだ。

一方、Twitterの場合は、リアルの自分とつぶやいている内容の間に乖離があんまりないらしい。そのままの普段の自分の通りだと言われたことがある。

つまりどういうことか?

まぁ、このブログには自分のダークサイドな部分を若干誇張して書いているが、Twitterは自分の良心的な部分を前面に出しているということだろう。ダークサイドといえど、他人を不快にするというものではなく、あくまで自分自身に対する苦悩的なものだけど。両方作為的なものであることは言うまでもないが。

(・∀・)ニヤニヤ

Level3なので、主要語は1200程度。しかし、たまに分からない単語が現れたりするし、簡単な単語だけで構成されている文でも一読しただけで文意が分からないことがしばしば。まだまだこのレベルで多読する必要があると思った。

ジキル博士の独白的な手紙あたりからだんだん物語りに引き込まれていって、後半はすぐに読み終えることができた。だいぶ速く読めるようになってきたなぁ。

自分のEvil Sideを確認してみるためにも読んでおく価値があるかもしれないね。



"Dr Jekyll and Mr Hyde": Level 3 (Penguin Readers Simplified Text)
著者:Robert Louis Stevenson
販売元:Penguin
発売日:2008-02-26
おすすめ度:5.0

読むべき人:
  • 二重人格に関心がある人
  • 自分のダークサイドを考えてみたい人
  • 某ボーカルが好きな人(笑)
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