May 2011

May 31, 2011

【ネタ記事】「スゴ本オフ@元気をもらった本」参加レポート!!

先週の金曜日に以前から気になってた本好きのためのオフ会、スゴ本オフに参加してきました

スゴ本オフは、あの『わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる』のブログの中の人、Dainさんが主催者の一人となっているオフ会です。

今回のテーマは、【元気をもらった本】ということで、今まで日程とテーマがちょっと合わなかったけど、今回なら行ける!!と思って不安と期待が入り混じるドッキドキな感じで参加しました

sugohon

写真は自分のスマフォで撮ったやつですいろいろとヤヴァイ感じのラインナップでしょ

参加者の方が持ち寄られたすべての本のリスト、スゴ本オフの詳細については、Dainさんがすでに記事を更新済みなので、そちらをご覧ください。まぁ、以下自分の参加してみての感想などをつらつらと。

やはり東日本大震災後で精神的に沈みがちだったり、自分自身の人生とかいろいろと考えたりするべき時期かなと思っていたので、このタイミングで自分の未知の領域の新しい本、スゴ本と出会えるのではないかなと期待して行きました。

初めての参加で、あのスゴ本の中の人が主催するのだからきっと参加者の方々も並み居る読書家が集う場だと思っていたので、かなり緊張しながらの参加となりました。

一人4分ほどプレゼン時間が与えられ、今回のテーマ【元気をもらった本】について熱く語るという方針でした。自分の番が回ってくるまで他の人の熱いプレゼンを聞きながらお菓子を食べたり、ビール、ワインを飲んだりできる割と気軽な会らしいですが、自分の番が回ってくるまで緊張でお茶しか飲めず(笑)

今回自分が持参した本はサマセット・モームの『人間の絆』でした。

人間の絆 上巻 (新潮文庫 モ 5-11)人間の絆 上巻 (新潮文庫 モ 5-11)
著者:モーム
新潮社(2007-04)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

人間の絆 下巻 (新潮文庫)人間の絆 下巻 (新潮文庫)
著者:モーム
新潮社(2007-04)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

【元気をもらった本】というテーマを見て、これしかないだろう!!と思ってました。これなら並みいるスゴ本とも対等に戦えるのではないかと(笑)(実際はそんな勝負事の場ではなかったですww)どうしてこの本であるかは、以下の記事をご参照ください。自分の番のころには持ち時間が3分ほどになってしまいましたが、『この本を読了したときに、目の前の分厚い雲がぱーっと晴れ渡るような元気が出る、という以上のものを感じたので、断然お薦めするスゴ本!!』というようなことを熱く語れました

直前までかなり緊張しましたが、語るべき内容がちゃんとあったので、なんとか言いたいことを伝えられたと思います。プレゼン時間もちょうど3分ぴったりだったような気がしました。

皆さんの熱いプレゼンのあとは、持ち寄った本の交換会で、自分は以下の絵本を頂きました

きみの行く道きみの行く道
著者:ドクター・スース
河出書房新社(2008-03)
販売元:Amazon.co.jp
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絵本なので、さくっと鑑賞して記事に更新したいと思います。また、どのように元気がもらえるのか楽しみでもあります

その後2次会では、たこ焼きを食べながらDainさんの熱いトークを拝聴しました。あのブログ名の由来となるような概念を聞けてよかったです

あと、個人的に【元気をもらった本】というテーマで、この本でもよかったかなと思ったものを以下に列挙しておきます。すべてこのブログ内の記事です。どれ読んでも元気がもらえること間違いなしm9(・∀・)ビシッ!!www

普段は読書会みたいなものにはほどんと参加しませんが、今回のスゴ本オフはとても楽しかったです。まだまだ自分の知らないスゴ本がたくさんあるのだと実感しました。他の皆さんが示していただいたものも地道に読んでいきたいと思います。

次回テーマは【ジュヴナイル】のようで、これも気になるテーマなのでぜひ参加したいと思います

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May 28, 2011

美の構成学

美の構成学―バウハウスからフラクタルまで (中公新書)
美の構成学―バウハウスからフラクタルまで (中公新書)

キーワード:
 三井秀樹、構成学、センス、フラクタル、基準
大学教授によって構成学について解説されている本。以下のような目次となっている。
  1. 序章 構成学の背景
  2. 第1章 構成学とデザイン
  3. 第2章 構成学と造形
  4. 第3章 造形の秩序
  5. 第4章 くらしの中の構成学
  6. 第5章 新しい構成学
(目次から抜粋)
Amazonの評価は高いので、良書のはずなのだけど、眠気を伴った通勤時間で毎日10分くらいしか読み続けられなかったので、本書全体の理解が飛び飛びになってしまった。よって、漠然とした理解となってしまったので、特に気になった部分を作為的に示しておくことにする。

まずは構成学って何?という部分を示しておく。
 構成学は氾濫する情報メディアから、自己のライフスタイルにあったよい形と色を選び出す的確な基準をつくりだし、モノを見る目を養い感性豊かな知的生活をエンジョイするための実用術なのである。
(pp.5)
基準であるというのが本書のポイントだったりする。例えば、ネクタイや洋服を選ぶときのファッションセンス、家具、カーテンをそろえて食器を選ぶときのインテリアコーディネイトなどの生活の中の美の基準を説く研究領域でもあることを広く知ってもらいたくて、著者は本書を書かれたようだ。

いろいろと構成学の時代的背景、材料、色彩といったデザインの構成などが分かりやすく解説されていると思う。ただ、10分間のぶつ切りの読書だとどうしても頭に入ってこなかったので、一気に読み込んでいくのがよいかなと思う。

自分が本書を読む前に期待していたのは、美の基準、センスはどうやって磨くことができるか?だった。その部分についてはそこまで突っ込んだ内容が示されているわけではなかった。とはいえ、一応日常生活で構成的センスを身につけるための方法が以下のように示されている。
  • よいものをみる
  • ブランドものを身につける
  • センスのよさを分析する
よいものをみる」や「センスのよさを分析する」は何となく分かるけど、「ブランドものを身につける」というのは結構以外だった。ちょっとその部分を引用しておく。
 とかく避難されがちな日本人のブランド好きであるが、私は大いに結構なことであると思っている。ブランドへの憧れはよいデザインへの欲求であり、欧米の有名ブランドはそれなりの歴史と品質の高さを誇っており、そしてまずデザイン性がきわめて優れている。形・色ともにパターンや素材のテクスチャ、機能性、耐久性すべてが優れているからブランド品として認知されるのである。
 ただブランドものさえ手に入れてしまえば安心といわんばかりに、全体のコーディネーションがまったくちぐはぐの人があまりに多いのもまた事実である。
 ブランドものをもつ自負とデザインへの気配りをもって生活する心意気をもてば、必ずやセンスは磨かれ、感性豊かな知的生活が送れると信じることである。
(pp.166)
なるほど、これで伊勢丹とかで高いブランド品を買うときに、自分へのご褒美、以外に口実ができるわけだ(笑)。確かにブランド品はただデザイン料が上乗せされていて高いだけではないのは実感する。本当に品質がよいものは見栄えとか耐久性が全然違うんだよね。

社会人1年目のときに大枚はたいてAquascutumのベーシックなトレンチコートを買ったけど、安いのと比べて着た時のシルエットが全然違うし、耐久性はもちろん抜群で最低でも10年は軽く使えるものだしね。そういうのを実感すると、なるほどねぇと思う。感性が磨かれているかは正直よくわからないけど・・・。

でもまぁ、男の場合はセンスがあるかどうかはスーツスタイルを見れば分かると思うね。首周りから靴まで配色バランスとサイジングの調和が取れているかどうかとかね。通勤時間中にすれ違う人を観察していると、その差が顕著に分かる。きっちり着こなしている人はセンス抜群で、そういう人とすれ違っときにはバトル漫画にありがちな『こいつできる!!』っていうのを実感するwww

まぁ、構成学的なセンス、美的センスを身につけるのはプログラマとかSE、はてはコンサルまで結構重要なことじゃないかと思っている。美的センス的なものがあるかどうかで、アウトプット品質が全然違ってくるのではないかと仮説を立てている。芸術的素養がなぜ必要かは、ダニエル・ピンクの以下の本に示されている。なので、構成的センスを磨くために意識して美術館で本物、一流のものを見るようにしている。そういう地道な積み重ねが、コーディングにおける構造的な美しさ、または設計書、パワポの提案資料の見栄えに反映されるのではないかと思っている。(もちろん、見栄えだけじゃなくて中身も重要なのは言うまでもなく。)

特に芸術系の仕事をしている人は本書を読んでみたらよいかもしれない。自分はまた後で一気に読み返して理解を深めておきたい。



美の構成学―バウハウスからフラクタルまで (中公新書)
美の構成学―バウハウスからフラクタルまで (中公新書)
著者:三井 秀樹
中央公論社(1996-04)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 芸術系のデザイナーの人
  • プログラマーなどのIT技術者の人
  • センスを磨きたい人
Amazon.co.jpで『三井秀樹』の他の本を見る

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May 26, 2011

TOEIC(R)テスト990点即解リーディング

TOEIC(R)テスト990点即解リーディング
TOEIC(R)テスト990点即解リーディング

キーワード:
 イフ外語学院、990点、リーディング、スキャン、セオリー
TOEICの上級者向けのリーディング問題集。以下のような目次となっている。
  1. Chapter 1 Part7で満点を狙うために
  2. Chapter 2 ジャンル別読解トレーニング Eメール・手紙
  3. Chapter 3 ジャンル別読解トレーニング ビジネス文書
  4. Chapter 4 ジャンル別読解トレーニング 広告
  5. Chapter 5 ジャンル別読解トレーニング レポート
(目次から抜粋)
本書は900点以上、できれば990点満点を獲得するためにどのようにアプローチして読解するかが示されている問題集となる。

主な方法としては、文の段落構造に着目したパラグラフ・ライティング・セオリーを理解し、回答に必要なところのみを速攻で探し出して回答していくというものとなっている。

収録されている英文数は50で、分量的にはちょうどよいとおもわれる。ただ、さすがに最低でも900点以上が目標としている人が対象な問題集だけに、問題レベルがかなり高めで、正直本試験にあまり出てこないようなレベルのものだと思う。単語も難しく、uproot(立ち退かせる)、pitfall(罠)、bank reconciliation(銀行勘定照合)、disinfect(消毒する)、absenteeism(常習欠勤)、termite(シロアリ)など本試験でもあまり見かけないものが出てくる。

そしてなによりも問題を解くときに設定されている目安の制限時間がかなり厳しい。問題数4問で1分とかダブルパッセージの5問で2分といった時間配分となっている。これは速攻で該当箇所をスキャンできなければまず無理な時間配分となる。

では解説はどうなっているかというと、即解テクニックとして各問題の見るべきところが示されているが、かなりそっけない内容となっている。最低でも900点以上を狙うのだからこれくらいの説明でもよいよね!?って感じ(笑)

初版が2006年11月とTOEICがリニューアルした年のものなので、もう現行のTOEICの出題傾向はほとんど反映していないと思われる。最近受験したことがある人がこの問題集を見ると、違和感を覚えると思う。

例えば、4. Mr. Sirius has worked as all of the following EXCEPT:といったように、設問にEXCEPTが出てくることはまずない。設問の問い方が現行の試験とかなり違っている。

955点ある自分でもこの本に示されている通りのスキャンによる読解をしても、たぶん制限時間に解けないし、正答率が下がると思う・・・。TOEIC本試験、本書の演習でもやってはいけないことは全文を理解しようとすること、と示されているが、自分はそうは思わない。

そもそもスキャンして必要な箇所だけを読む目的は、読解スピードを上げて、リーディングの時間を余らすこと、ではなくて余らせた時間を使って見直しをし、正答率を上げて点数を獲得すること、のはず。

人によってはスキャンによる読解が苦手な人もいたりする。ある程度読解力がないとどんなにスキャンテクニックを磨いてもどこが正しい部分かの判断がつかないから、結局時間をロスして焦ってひっかけ問題にひっかかって点数が削られると思う。

最終目標が、正答率を上げて点数を獲得することであれば、必ずしもスキャンによる読解をする必要はないので、自分は全文読み込みし、正答率を向上する作戦に切り替えた。そしたら伸び悩んでいたリーディングが一気に点数上昇した。最後の方はリーディングが40点ずつ上がっていき、最終的に465点まで上げられた。

とはいえ、全文読み込んで回答するには、鉄板の読解スピードが要求されるけどね。問題文と設問を全部読み込んでも最低でも5分は余らせられるスピード。5分だけだとリーディング全部の見直しは難しいけど、各問題を丁寧に解いておけば、全部の見直しは必要なく、自信のない問題のみを見直せばよいと思う。

まぁ、スキャンによる読解と全文読み込みの読解がどちらがよいかは一概に言えず、人によると思う。どちらがあっているかを問題集、本試験を通して試してみて感覚をつかんでいけばよいと思う。これはリスニングにおける問題文の先読みをする、しないのアプローチにも言えると思う。

本書に関して言えば、もっとよい問題集が出てきているし、本書の内容が現行の本試験の内容をあまり反映していないので、これをやる必要性はあまりない。900点以上狙う人で、スキャンによる読解で難しめの問題を解いて実力試しをしたい人にはよいかもしれない。800点前半のときにこれをやると挫折するかもだけど。



TOEIC(R)テスト990点即解リーディング
TOEIC(R)テスト990点即解リーディング
ジャパンタイムズ(2006-11-05)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 900点以上取りたい人
  • 難しめのリーディング問題集をやりたい人
  • フォトリーディングを習得している人
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May 24, 2011

短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング

短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング (アスカカルチャー)
短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング (アスカカルチャー)

キーワード:
 柴山かつの、リーディング、短期集中、10日間、戦略
TOEICのリーディング問題集で、コンスタントにやれば10日間で完了できるような構成となっている。レター、FAX、フォーム、レシピ、広告など定型文の解き方が分かりやすく説明されている。目次は省略して、本書で示されている特長を以下に示す。
  • 出題傾向を徹底分析し、ストラテジーを満載していること。
  • どのレベルの方でも使えるように読者のレベルを設定しない、本番レベルの問題集であること。
  • 難しい問題も、易しく優しい説明がしてあること。
  • どの設問にも、問題を解くのにかかる時間(5秒、10秒、30秒、1分など)を示してあること。
  • 講師の虎の巻にもなること。
  • ダブルパッセージの配分が類書より多いこと。
    (pp.3)
章立てとして、1日目:広告、2日目:フォームというようになっているので、1日ごとのペースが分かりやすく、学習計画を立てやすい内容となっている。10日目にミニ模試で総合チェックができる。

本書もリーディングの解き方として、設問と選択肢を先読みし、情報を検索するように読むようにするとよいと示されている。その考えをベースに、解説では文書中のどこに注目すればよいかが示されている。そして、検索することを前提にした各設問の回答までの目安時間が最短5秒から示されている。

また、各文書全体に共通するストラテジーとして以下の9つが示されている。
  1. 見出しと文字から正解が導き出せることが多い!
  2. 冒頭の文が大切である!
  3. 3文目までで正解が1つわかることが多い!
  4. 数字から正解が導き出せることが多い!
  5. 情報を知りたい場合は最後に問い合わせ場所が載っていることが多い!
  6. 連絡方法(Eメール・電話・ファックス・郵送etc.)は最後の方に載っていることが多い!
  7. 応募方法・応募締切日は最後の方にあることが多い!
  8. 情報入手可能な場所や受領場所は文の最後の方でわかることが多い!
  9. *・NOTE・PSに正解があることが多い!
  10. パッセージで出てきた単語が、正解の選択肢の中で言い換えられていることがある!
    (pp.10)
これはどれもその通りかなと思う。また、各文書の出題傾向が示されていたり、それぞれの文書の特徴に合わせたストラテジーが分かりやすく説明されている。これはかなり分析されているほうかなと思う。

しかし、初版発行が2008年9月で改訂版が出ているわけではないので、もうすでに3年前の内容となっている。TOEICは年間を通して微妙に変化していくので、必ずしも本書で示されている出題傾向は最新のものを反映しているとは思えない。ちらっと各文書を振り返ってみると、依然として変わらず出ているものもあるが、これはあんまり見かけないなぁというものも若干ある。

また、本書は1日1章ごとに取り組める構成はよいのだけど、問題と訳・解説が見開ページに混在しているので、問題を解くときは解説を紙などで隠しながらやらなければいけない。これは結構リーディング問題集としてはネックになる部分で、取り組みやすいかどうかの評価尺度になる。優れた問題集は、ページ構成にきっちり気を使われているもので、ページの見開きに問題文と訳・解説が混在せず、問題文のみのページ、解説のみのページという構成になっている。

解説は割りとわかりやすいほうだと思う。また、解説の最後に重要語句として割と簡単な単語から、出る順英単語の後ろのほうのページに出てくるような出現率の低い単語までちゃんとチェックボックスつきで示されている。ここは解きながら分からなかったものにチェックをつけていくとよいと思う。項目別練習問題は全部で34題あるので、1問1題だと34日間で完了させることができる。自分の学習記録を振り返ってみると、1日2時間で約40ページペースの進捗だった。これは1日2章分のペースで、休日にがっつりやって大体1週間で1回転完了させていた。

なので、これは1ヶ月以内に3回転やって各文書の解き方と出てくる単語、表現の型を速習したほうがよいと思う。試験日まで約1ヶ月前からコンスタントにやればなんとか少なくとも2回転はできると思う。

全体的にはよい内容だとは思うが、内容的に若干古いので、今これを最優先でやるべきかどうかは微妙なところではある。かといってやるのは時間の無駄というほどのこともないので、短期集中で各文書の型を身につけたい人にはよいと思う。



短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング (アスカカルチャー)
短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング (アスカカルチャー)
著者:柴山 かつの
明日香出版社(2008-09-16)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 試験まで1ヶ月しか時間が取れない人
  • 計画的に学習したい人
  • 戦略とかストラテジーという言葉が好きな人(笑)
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May 18, 2011

新TOEICテスト 1週間でやりとげるリーディング

新TOEICテスト 1週間でやりとげるリーディング
新TOEICテスト 1週間でやりとげるリーディング

キーワード:
 中村澄子、リーディング、1週間、問題集、要点
TOEICのPart7問題集。以下のような目次となっている。
  1. 1日目 メール
  2. 2日目 記事
  3. 3日目 手紙
  4. 4日目 広告
  5. 5日目 イベント紹介文
  6. 6日目 ダブルパッセージ
  7. 7日目 パート7模擬試験にチャレンジ
(目次から抜粋)
Part7の問題集で、要点が絞られた内容となっている。また、カバーの内側に本書の特徴が示されているので、それを以下に抜粋。
  1. 1日1テーマずつ、「長文読解」攻略のポイントを身につけて、1週間でマスターできるように構成されています。
  2. 問題文・設問ともに、最新の出題傾向に基づいたよく出るものを厳選しています。
  3. 「サンプル問題」でじっくり理解→「実戦問題」で効率的に実力を磨くことができます。
  4. 7日目には「パート7模擬試験」で、しっかり力試しができます。
  5. カリスマ講師、中村澄子先生による解説で、英文から「情報を取る方法」がよくわかります。
本書は表紙にあるように、750点が目標となっている。750点前後を取得するには、Part7で10問ほど未回答のまま時間切れになってしまってはダメなので、荒くてもよいから最後まで問題を解くべき、というのが本書の趣旨となる。

そのため、記事、手紙、メールなどのよく出る文書で見るべきところがポイントを絞って解説されている。大体はすべて読むのではなく、関係のありそうなところをスキャンしながら探り当てる方法が示されている。

最後まで問題を解くことが目的であればスキャンでもよいと思う。ただ、根本的な英文読解能力がないと、そもそもどこが設問に関係する部分かを探し当てて、それに確信を持って正解であると判断するのはかなり難しいと思う。なので、スキャンしながら該当箇所を探しているうちに大分時間をロスするということが十分ありえる。

本書に限らずリーディング対策本に示されているような該当箇所を捜し当てる方法を実際にやっていたけど、結果的に点数が伸び悩んだ。何となくここだろうと探り当てても、どうしても確信を持てずに迷って、時間配分が狂うということがよくあった。

そのため、根本的な読解スピード上げて、時間内に全文読み込めるようにした。全文読み込めば、文書の全体像が把握でき、確信を持って正解を選択することができた。全文読み込みするというアプローチは、一見非効率のように思えるが、精読できて正答率が上がるので、最終的なリーディングの点数上昇率が全然違ってくる。

なので、何点を目指すのであっても、スキャンによる該当箇所を捜し当てるのは一つのテクニックと割り切って、全文読み込めるような基礎的なスピードを上げることを意識したほうがよい。

本書は180ページとページ数が少なめで、最後の模試以外を1日60分ペースで取り組むと、大体1週間で完了できると思う。問題数はそこまで多くない反面、短い期間で要点を繰り返して学習できる。ちゃんと各問題に3回チェックする部分が示されているので、それを利用しておきたいところ。自分は2回転しかやらなかったけど。

初版が2009年12月末なので、最新傾向を反映しているということはないだろう。しかし、Part7はそこまで大きく傾向が変わるようなものではないので、本書でも十分対応可能かと思われる。

本書の問題の難易度は若干高めかな。割と本試験でも出てこないような単語が使われているし、すでに750点が超えているときにこの本を初めてやったけど、そんなに簡単だとは思わなかった。860点以下の人は、謙虚にこれをやって1問も間違えないようにしたほうがよいかも。

他に優れたリーディング問題集が出てきているので、必ずしも本書をやるべきとは思わないが、1週間でよく出る文書のパターンを学習できるのはかなりの利点だと思う。本試験まで時間がないけど、要点だけを学習したい人には向いていると思う。

同著者のTOEIC本は以下もある。純粋なPart7対策本としては、『TOEIC TESTリーディングの鉄則』よりも、本書のほうがより本試験に近い内容だと思う。

もちろん、この問題集を1回転やっただけでは750点は難しいので、最低3回転やり、その他に単語も覚えて、日ごろから英文読み込みをする必要があると思う。リーディングだけは、テクニックを身につけたとしても、1日にしてならず。



新TOEICテスト 1週間でやりとげるリーディング
新TOEICテスト 1週間でやりとげるリーディング
著者:中村 澄子
中経出版(2009-12-25)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • リーディング問題集を挫折せずにやりたい人
  • 本試験まで時間があまりない人
  • リーディングが400点以下の人
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May 15, 2011

天才! 成功する人々の法則

天才!  成功する人々の法則
天才! 成功する人々の法則

キーワード:
 マルコム・グラッドウェル、Outliers、1万時間、好機、成功
成功者の成功の秘訣が出自に関係していると示している本。目次はあまり内容を反映していないので、代わりに以下の概要部分を抜粋。
 本書ではアウトライアーと呼ばれる並外れた成功を収めた人々について考察し、さまざまなアウトライアーたちを紹介していく。天才、大物実業家、ロックスター、ソフトウェアのプログラマー。成功した弁護士の秘密に迫り、優秀なパイロットと飛行機を墜落させたパイロットの違いを探り、アジア人が数学に強い理由を解き明かす。そして、技術を持つ、才能に恵まれた、何かに打ち込んだ、などの非凡な人々の人生に注目し、これまで私たちが「成功」を理解してきた方法に大きな間違いがあることを示していく。
(pp.23)
確かに生まれながら才能を持つ人や、IQ200近い人が存在することは事実だ。しかし、彼らが才能だけで成功者になって富と名声を得ているわけではない。まず、第一に何かに1万時間打ち込んでいることが挙げられる。

持って生まれた才能よりも、訓練によることころのほうが、大きな差になってくると研究者の調査によって示されている。例えば、プロとアマチュアのピアニストでは、練習時間が圧倒的に違い、プロとして成功している人は大体1万時間を突破しているようだ。以下、その部分を抜粋。
 ここで注目すべきなのは、エリクソンが"生まれつきの天才"を見つけられなかったことだ。仲間が黙々と練習に励む、その何分の一かの時間で、楽々とトップの座を楽しむような音楽家はいなかった。その反対に、他の誰よりも練習するが、トップランクに入る力がないタイプである"ガリ勉屋"も見つからなかった。調査は、一流の音楽学校に入る実力を持つ学生がトップになれるかなれないかを分けるのは、「熱心に努力するか」どうかによることを示していた。彼らを分けるのは、ただそれだけ。さらに重要なことに、頂点に立つ人物は他の人より少しか、ときどき熱心に取り組んできたのではない。圧倒的にたくさんのの努力を重ねている。
(中略)
「調査から浮かびあがるのは、世界レベルの技術に達するにはどんな分野でも、一万時間の練習が必要だということだ」
(pp.46-47)
1日8時間、365日計算で行くと、1万時間は大体3年半で到達する。1日3時間ペースの365日計算だと9年ちょっとで到達することになる。本書では大体10年の訓練として扱われている。

本書ではUNIXの改良を大学生のときに行っていたビル・ジョイとマイクロソフトの創設者のビル・ゲイツが例として示されていた。そこで示されているのは、彼らは1万時間以上プログラミングを行っていたことだけで成功したわけではなく、たまたまかなり若い時期にコンピュータを自由に使える環境に身をおいていたことや、さらには1955年前後生まれという時代的な好機にも恵まれていたから成功できたと示されている。

他にも同じ世代の生まれとしてMS系の人物としてはスティーブ・バルマー、ポール・アレンが挙げられ、さらにはアップルのスティーブ・ジョブズ、GoogleのCEOのエリック・シュミットなどもいる。彼らの世代が若すぎず年をとりすぎていない、ちょうどよい年齢のときにコンピュータ革命が訪れ、その時流に乗れたから成功したのだと示されていた。

これこそが、本書で示されているアウトライアー、つまり外れ値となるような大きな成功者に見られる、努力と個人の資質がすべてを決めるのではなく、出自が関係しているという話になる。

つまり、成功者になるには、何かの分野で1万時間の訓練をこなし、その訓練で培った音楽なりプログラミング、ビジネスでの能力を如何なく発揮でき、それが大きな報酬につながるさまざまな好機に恵まれなければならないということになる。

成功者になるには個人の努力だけではダメだということになる。

本書は『モチベーション3.0』内の必読書15冊の一つとして挙げられていた。なので、モチベーション3.0でドライブし続けて何かに習熟するには、どれだけやればよいかを確認したくて読んだ。

1万時間か。TOEICトレーニングを1年半で1,300時間はできた。このペースでずっと英語を勉強し続ければ、限りなくネイティブに近づけるのだろうねぇ。大体あと8年ちょいやればね。

さて、何かのプロフェッショナルとして成功者になりたいと思っている身としては、何かに1万時間訓練する必要がある。そしてそのときの課題として、モチベーション3.0でドライブし続けられる能力の基礎を身につけた今、何に1万時間投資するべきか? となる。1万時間やれば必ずしも成功者になれる保証はないけど、1万時間やれば世界レベルの一流になれることは保証されているようだし。

そもそも27歳の今まで、1万時間に近いことを何か続けてきたことはあるのかを確認しておこう。

まずは仕事だね。新卒で22歳のときに今の組織に入社し、SE業をやってきた。大体1日8時間の年間230日働いたとすると、今まで丸5年ほど経っているので、8 × 230 × 5 = 9,200時間!!となる。意外に1万時間目前だね。まぁ、IT業というくくりで言うと、一応大学4年間コンピュータ系のことを学んでいたし、大学の講義以外にもシステム作りをしていたので、軽く1万時間は越えている計算になる!?

意外だ。でも全然プログラミングとか習熟している気がしない(笑)。そもそも仕事内でプログラミングをがっつりやっているわけでもないしねぇ。まぁ、プログラミングに限って言えば、まだまだ2,000時間もやってないと思う。

一応SE業みたいなものとしてはプロフェッショナルと言えるだけのことはやってきたのかな。外資系だから並みの組織でもないしね。割と濃い密度で働かなければいけないときもあったので。でもまだまだかな。

プログラマーとして成功者になるには、あと8,000時間は積まないといけないかな。仕事でそこまでガリガリとコーディングしているわけではないから、仕事外でもやらなければいけない。

では、他のことはどうだろうか。例えば読書。今まで読んできた本の総数を大体2,000冊と仮定して、1冊平均3時間読んだとすると、約6,000時間か。まだまだかな。

さらに、ブログ更新で見てみると、現在この記事を含めて587冊分の記事量となり、1冊あたり平均90分記事を書くのに時間がかかっているとすると、約880時間となる。5年かかってこのペースなので、1万時間まで大体50年くらいかかる計算になるwwさすがに無理だわww

今から0から初めて1万時間を目指すなら毎日3時間やって10年はやらなければいけない。それは現実的じゃない気がする。なので、今までやってきたことの中で、かつ将来好機に恵まれそうなもので修練を積むべきということになる。

そしたらIT技術の習得か読書の二つしかないなぁ。まぁ、ここはもうちょっといろいろ調査してみて、結局この二つしかないのだったら、どちらかに絞りつつ、さらに修練を積むことにしようと思う。

TOEIC900点突破プロセスで、1,300時間のペース配分が実体験としてあるので、1万時間と言われてもあまり尻込みしない。去年ずっとやっていたペースを10年やればいいだけなんだからね!!しかも、今までそれなりに蓄積のある分野でやれば1万時間など楽勝でしょ!?

1万時間積み上げるのに一番近道なのは、訓練に必要なことを仕事にすればいいんだよね。なので、もっとプログラミングとかできることころを探すといったことも一つの選択してありえる。今までの仕事の稼働時間だけなら1万時間目前だけど、どうもいろいろと分散しすぎているようだしねぇ。

次の課題は、何に1万時間投下するべきかをちゃんと選択肢を洗い出し、その上で絞るということかな。そういう感じで課題解決のためのリレー形式でしばらく本が選択されると思う。合間にTOEIC本レビューとかたまたま読了した本を含めながら。



天才!  成功する人々の法則
天才! 成功する人々の法則
著者:マルコム・グラッドウェル
講談社(2009-05-13)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 成功者になりたいと思っている人
  • モチベーション3.0でドライブし続けられる人
  • 成功に必要なのは努力だけだと思っている人
Amazon.co.jpで『マルコム・グラッドウェル』の他の本を見る

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May 12, 2011

勝負の終り

勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)
勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)

キーワード:
 デイヴィッド・エディングス、ベルガリアード物語、最終決戦、神、王者
ファンタジー小説、ベルガリアード物語の第5巻目にして、物語の完結巻となる。以下のようなあらすじとなる。
かつての皿洗いの少年ガリオンは今や正統なリヴァ王の後継者として“珠”に認められ、西の諸王国に君臨することになった。王女セ・ネドラとも婚約し、人々に祝福されていたかれだが、ある夜、人知れず邪神が統べる東の国々へと旅立つ。それは、“予言”に定められた対決に挑むためであった。かれの身を案じるセ・ネドラが西の諸王国の連合軍を指揮し、戦争が始まった。神々をも巻きこんで、ふたつの運命がついに激突する。
(カバーの裏から抜粋)
とうとう長大な物語を読み終えた。読了後はなんとも言えない達成感のようなものを覚えた。久しぶりに心躍る物語の世界に没頭できた。

リヴァ王として、そして予言に示される「光の子」として、暗黒の神、トラク討伐に向かうガリオン。14歳のときにファルドー農園を旅立ってから2年以上の時が経過しており、それまでにさまざまな人物の助けを借りて、いよいよ眠りから目覚めつつある、世界を混沌へと導く暗黒の神が待ち受ける、黒い雲で覆われて光の届かない荒廃した街へと潜入する。

目覚めた暗黒の神がふるう漆黒の剣、クトレク・ゴルと光の子が持つ、隕石で鍛え上げられた青く光るリヴァ王の剣がぶつかり合うとき、二つの予言によって導かれてきた世界の運命が決着を迎える!!勝負の行方はいかに!!!!

本当に長い長い物語だった。5分冊で総ページ数は2,724ページ!!ここまで長い物語は今まで読んだことがなかった。しかし、この長さが、このファンタジー物語を濃く深いものにするには必要だったのだと思う。

それぞれの登場人物にはちゃんと結末までの役割がふられている。例えば、表向きは軽業師にして詐欺師、実態は王子でありながら諜報員としてガリオンたちと行動を共にする、シルク。シルクは予言の通りに【案内人】の役割を果たす。特にウィットと毒を含んだ会話を得意とし、道中の物語にスパイスのような味付けをする。

【恐ろしい熊】としてガリオンの守護者である巨漢の戦士バラク。バラクは豪快な戦士であり、ガリオンの身に危険が迫るとき、本当に熊に変身して敵をなぎ倒していく。

ガリオンの妻となるツンデレ少女、【世界の女王】セ・ネドラ。今回はセ・ネドラが使命感に目覚めて、最終決戦に向けて諸外国の軍隊を先導する役割を果たす。

そして、物語の初めから鍵となるガリオンのおばである女魔術師ポルガラ、ポルガラの父、ガリオンの祖父にあたる【愛される永遠なる者】、魔術師ベルガラス。この2人の独特の個性が物語りを彩っている。

これらすべての登場人物は、予言に導かれてガリオンを導く。そう、ダイの大冒険っぽく示せば、『すべての戦いを勇者のためにせよ!! 』と言うことになる。

その他の人物は以下を参照するとよい。この作品を読み進めながら、登場人物について忘れてしまったら、ここを参考にすればよいと思う。

このようにベルガリアード物語の魅力は多彩な登場人物によるところが大きいが、面白さの要素はそれだけではない。最終決戦に向かうまでの、それぞれの人物の内面描写的な部分もしっかり描かれているのも鍵となる。

運命を受け入れられないまま旅を続けていたガリオンだが、次第にことの重大さを受け入れつつ、使命感に目覚め、不安と恐怖心を抱きながら暗黒の神の討伐に向かう。また、王女から女王への使命に目覚めたセ・ネドラが軍を率いる過程で、ガリオンと同じく情緒不安になりがならも決断を下していかなければいけない描写などなど。

最初に第1巻の『予言の守護者』を読んだのは3年ほど前だった。それから大分間が空いて、東日本大震災後に読みかけの第2巻から再度読み始めた。おかけでよい現実逃避となったし、そして濃く深い自分の好きな設定、世界観に思う存分浸ることができた。長大な物語だったけど、最後のほうになるに連れて一気にページが進んだ。早く結末まで一気にたどり着きたい、けれどこの物語が終わってしまうのがとても寂しくなる矛盾がページをめくるごとに忍び寄ってくる。しかし、ベルガリアード物語はついに完結を迎えた。

Belgariad

もうこの世界に没頭し続けることはできないのだろうか!?

否!!まだまだ続きがある!!!『マロリオン物語(全5巻)』、『魔術師ベルガラス(全3巻)』、『魔術師ポルガラ(全3巻)』が残っている!!まだしばらくは現実逃避!?いや、濃密で心躍るファンタジーの世界に没入できる!!さすがに今年読み始めるか分からないけど(笑)。

ベルガリアード物語だけに関して言えば、一気読みしなければ半年は世界観に浸れると思う。しかし、物語が展開するに連れてどうしても加速度がついていくのは避けられない。それほどの物語だからね。

一つだけアドバイスをするなら、登場人物や国、神々が多く出てくるから、なるべく途中で他の物語や本を読んだりしないで、短い期間で読むのがよい。あぁ、結局一気読みを薦めていることになるか(笑)。

運命に翻弄されつつも、使命感に目覚めて戦いに挑むという物語がとてもよかった。それを見習いつつ、自分自身の物語でそろそろ使命感に目覚めつつあるので、それをどこかで体現したいね。



勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)
勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)
著者:デイヴィッド・エディングス
早川書房(2005-06-23)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 濃密で心躍るファンタジー小説を読みたい人
  • RPGばかりやりこんでいた人
  • 自分自身の物語を彩りあるものにしたい人
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May 11, 2011

極めろ!リーディング解答力TOEIC TEST Part7

極めろ!リーディング解答力TOEIC TEST Part7
極めろ!リーディング解答力TOEIC TEST Part7

キーワード:
 イ イクフン、TOEIC、Part7、トレーニング、修行
TOEICのPart7の優れた対策本。今回は本書の構成が胆なので、目次は省略せずにすべて示しておく。
  1. Chapter 1 読解入門
    1. Unit 1 文章のパターンとフォームを理解する
    2. Unit 2 詳細情報を把握する
    3. Unit 3 語彙とParaphrasingの力をつける
    4. Unit 4 文脈上最も近い意味の単語
  2. Chapter 2  1つの文書(Single Passage)
    1. Unit 1 大意を把握する
    2. Unit 2 正確な情報を把握する
    3. Unit 3 推論問題
    4. Unit 4 Single Passageに慣れるための実践問題
  3. Chapter 3 2つの文書(Double Passage)
    1. Unit 1 詳細情報を把握する
    2. Unit 2 関連情報を把握する
    3. Unit 3 Double Passageに慣れるための実践問題
  4. Chapter 4 Part7に慣れるための実践問題
(目次から抜粋)
TOEICの対策本コーナーに行くと、リスニング対策本、Part5などの文法問題集はわりと豊富にあるのだけど、そもそもPart7だけに絞られた対策本が少ないというのもあって、Part7の決定版になるようなものがほとんどない。しかし、これはその決定版となりえる本だと思う。

目次を見ると分かるように、本書の特徴は、他の凡百なリーディング対策本にはない細かい部分トレーニングができることにある。つまり、いきなり模試のように本試験に近い形の問題を解きまくるというのではなく、読解の基礎的な部分、語彙の言い換え問題だけをトレーニングしたり、文章のパラフレーズ(言い換え)問題だけをトレーニングしたりできるようになっている。

そのどれもが、基礎的な部分から段階を追って難易度が上がっていき、量をこなしつつ最後に実践問題で確認するという構成になっている。これはとても優れている構成で、他の対作本にはない特徴となっている。

この構成は、スポーツで言うと、いきなり試合をして量稽古をするというよりも、個別の動きを徹底的に練習するのに近い。例えば最近自分が始めたゴルフで示すと、いきなりゴルフ場でプレイするというのではなく、まずはフォームの基礎を作り、スイングの型を覚え、そして打ちっぱなしで量をこなし、最後にゴルフ場で試合のやり方を覚えるという一連の流れに似ている。本当に読解能力の向上を目的とした内容であることがよく分かる。

また、各問題の解説にかならず割と簡単な単語でも意味が示されているのもよい。四角いチェックボックスがあるので、知らない単語などをチェックしていくことができる。リーディングにおける読解力を上げられると同時に、語彙もかなり増強できる。

Part7の問題を解くための基本的なコツが以下のように5つ示されている。
  1. 設問を先に読む。
  2. わからない単語は飛ばす。難しい文書よりも易しい文書を先に読もう。
  3. 正解はparaphraseされて示される。
  4. 正解を選ぶに当たっては、文章中に確実な根拠を押さえなければならない。
  5. 設問1つ当たり1分で解けるように時間配分をしよう。
    (pp.10)
3は必ずしもすべての問題で当てははまるわけではないので注意。

一番重要なのは4,5となる。あてずっぽとか、何となくこれ、って選ぶとそれは確実に間違えたと思っていい。なぜなら、TOEICはかなり引っ掛け問題が多いから、何となく選んだものはTOEICの巧妙な!?罠に引っ掛けられたと思っていい(笑)。特にNOT問題は一つずつ確認しないといけない。

さらにPart7は時間配分がとても重要。Part7は48問構成なので、1問1分ペースで行くと、48分で終わる計算になるが、最初のほうの問題は1分もかからないかわりに、176問から180問あたり、つまりシングルパッセージの最後は難易度の高い問題が出てくるので、1分ペースでは解きにくい。なので、なるべく平均1問1分ペースを意識する必要がある。

これには、日ごろ問題を解くときから、ストップウォッチを使用して時間感覚を体で覚えておくしかない。音の出ないキッチンタイマーとかお薦め。また、自分は本試験で1問1分ペースをきっちりこなせるように、わざわざデジタルの腕時計(Nixonのやつ)を買った。

本書は368ページとわりと分厚いほうだけど、豊富なトレーニング構成となっているので、飽きることなく問題を解いていくことができると思う。割と1回転するのは他の極めろ!シリーズよりも楽だと思う。自分は2回転しかできなかったけど、確実に物にするには、やはり3回転はやっておきたいところ。3回やれば、今度は『解きまくれ! 』シリーズで、試合をして量稽古すればよいと思う。

他の極めろ!シリーズとあわせて全部3回転きっちりやれば最低でも800点は余裕だと思う。まぁ、3回転きっちりやりこなすのは、とても時間がかかって大変なのだけどね。本当に全部修行のようなものだから(笑)。ただし、その厳しい修行を乗り越えれば確実に点数アップは間違いない!!



極めろ!リーディング解答力TOEIC TEST Part7
極めろ!リーディング解答力TOEIC TEST Part7
著者:イ イクフン
スリーエーネットワーク(2009-12)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • Part7が苦手な人
  • これといったPart7対策本がないと思っている人
  • 体育会系で何かスポーツをやっていた人
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May 10, 2011

極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6

極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6
極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6

キーワード:
 イ イクフン、TOEIC、Part5&6、修行、極めろ!
韓国人著者、イ・イクフン氏によるTOEICのPart5,6対策本。Part5文法問題、Part5語彙問題、Part6長文穴埋め問題の3部構成となっている。

TOEICのPart5,6を徹底的に強化するなら、迷わずこれだけを3回転繰り返せ!! もうこれ以上書くことがないくらい、この一言に凝縮されているといっても過言ではない(笑)。

本書は有無を言わさぬ圧倒的な存在感がある。TOEIC対策本コーナーに行って他の本と見比べてみれば分かるが、辞書並みに分厚い!!例題1078問、実践問題92問の合計1170問と圧倒的な問題収録数!!そして、ページ数が631、高さ約2.5cm、重さ約720gもある!!(ちゃんと測|量ったww)

ちょうど去年の今頃、正確には2010年5月4日から本書を始めたトレーニング記録が残っている。最初の1回転目は、毎日早朝に90分やって平均15ページ進捗し、大体1ヶ月で完了していた。3回転ちょい繰り返したけど、大体同じような進捗ペースとなる。

自分と同じペースで進めた場合、3回転繰り返すのに必要な総時間は、90分×30日×3ヶ月 = 約135時間!!がんばって地道にやりましょう〜。まぁ、月150時間ペースでトレーニングするなら、なんとか1ヶ月で3回転繰り返せるけど(笑)。

part5本書は1,000問以上の問題収録数なので、最低でも3回転はやらないと、やりこなしたことにはならない。左の写真のように、間違えた問題にチェックを入れていくのがよい。自分の場合は、1回転目は赤、2回転目は青、3回転目は緑、ダメ押しの4回転目は黒のボールペンでチェックした。写真の15番の問題は4回も間違えているww正解は(B)なのだけど、success系の品詞問題に苦手意識があり、いつも迷った挙句間違える・・・。

3回転目までは収録されている問題、解説をすべてしっかり読み込んでやった。4回転目は74ページで止まっていたけど、過去1回でも間違えた問題だけを解くようにした。本当は3回転目の時点で間違えた問題だけをやるのが効率的なのだけど、まぐれ当たりのやつもあると思って、愚直に3回転繰り返した。

ページ構成としては、左ページが問題一覧で、右ページが解説となっている。問題の選択肢は、最初は2つから始まり、4つに変わる。また、解説がとてもわかりやすい。訳、ポイントと正解、語句という構成となっている。語句はその問題で出てくる語彙の意味が示されており、同じ語句でも省略されずに何度も出現するので、この語句を覚えていくだけでも相当語彙を増強できる。

また、2部のPart5の語彙問題編では名詞、形容詞、副詞とよく出てくる語句と熟語が豊富に収録されている。語彙問題が苦手な人はここだけを重点的にやるのもよい。

逆にPart6の問題数はそこまで多くなく、ページ数にして40ページ分ほどしか収録されていない。まぁ、基本的にPart5の延長線として捉えれば、そこまで多く問題を収録する必要がないということだろう。それでもPart5の問題を解くように空欄の前後だけを見て解くようにするのではなく、文頭から全文読み込んで解いたほうがよいけど。

本書は最低3回転繰り返すことが重要であり、さらにそのペースも重要となる。理想は1ヶ月1回転で、3ヶ月以内に3回転すること。これが半年になると、内容が記憶に残りにくくなる。同じ工数を費やしても、長期的な効率性を考えるなら短期で繰り返すのが一番よい。最初の1回転終わらすのがそもそもかなりしんどいけど(笑)。

1回転終わったら、すぐに2回転目をやり始めるのも割りと精神的にしんどい。気分転換に他の問題集とか対策本をやりたくなるけど、そこはぐっとこらえてすぐに2,3回転目をやるべき。Part5,6でどれだけすらすらと読み込んで楽に回答していけるかでリーディングのできが決まるといっても過言ではないし。

Part5,6がすらすらと読めるなら、Part7もそんなに苦労せずに読みこなせると思う。Part6終了まで20分程度で終わらすのが理想。それだけのスピード感ならPart7を全部読み込んで解いても大体5分は余ると思われる。

極めろ! 』はやはり誇張表現じゃなく、伊達じゃない!!この漆黒の重量級の問題集をやりこなすのは、冗談じゃなく本当に修行のようなものとなる。やってもやっても終わらないので、サボっていると1回転終わらすのに2,3ヶ月くらいかかるかもしれない。しかし、これをきっちり3回転やりこなせば確実にリーディングの点数に反映される。リーディングで400点は最低でも超えられるはず。

TOEICが何点台だろうとやりこなすのはしんどいので、500点超えたらこれに着手すればよいと思われる。それまでは最低限の文法の基礎的な知識を以下のような他の参考書で学習するのがよいと思う。720gと物理的にもかなりの重量なので、カフェなどに持ち運んで取り組むのも一苦労であるが、肩も同時に鍛えられるThe修行本www一気に点数アップを狙うなら、問答無用で迷わずこの修行本を極めろ!!



極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6
極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6
著者:イ イクフン
スリーエーネットワーク(2009-09-14)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • Part5に苦手意識がある人
  • 他の文法問題集の収録問題数に不満がある人
  • 本気で修行して文法問題を極めたい人
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May 09, 2011

モチベーション3.0

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

キーワード:
 ダニエル・ピンク、やる気、内発的動機、マスタリー、ドライブ!
内発的動機に焦点が当てられている本。目次は長いので、Amazonのページを参照していただきたい。代わりに、第3部で著者自身によって本書の概要が示されているので、それを引用することにする。ツイッター向けのまとめとして以下のように示されている。
 アメとムチは前世紀の遺物。「モチベーション3.0」によると、二一世紀の職場では、「自律性」「マスタリー」「目的」へとアップグレードが必要。
(pp.277)
このように71文字で示されている。これだけではちょっと物足りないと思われるので、同じく著者によってカクテルパーティー向きのまとめが以下のように示されている。
 モチベーションの話となると、科学の知識とビジネスの現場にはギャップがある。ビジネスにおける現在の基本ソフト(OS)は、外部から与えられるアメとムチ式の動機づけを中心に構築されている。これはうまくいかないし、有害な場合も多い。アップグレードが必要なんだ。科学者たちの研究成果がその方法を示している。この新しいアプローチには三つの重要な要素がある。一つは「自立性」―自分の人生を自ら導きたいという欲求のこと。二番目は「マスタリー(熟達)」―自分にとって意味のあることを上達させたいという衝動のこと。三番目は「目的」―自分よりも大きいこと、自分の利益を超えたことのために活動したい、という切なる思いのことだ。
(pp.277-278)
モチベーション1.0が生存を目的とした原始的なもので、モチベーション2.0が従来ビジネスで有効と考えられてきた報酬によって引き起こされる動機付け(外発的動機づけ)、そしてモチベーション3.0が自分の内面から湧き出る(内発的動機づけ)によるやる気と示されている。

本書では心理学者などが研究調査してきた内容から、従来有効と考えられていたモチベーション2.0では、ビジネスなどにおいてかならずしもパフォーマンスを発揮できておらず、アメとムチではなく、内発的動機づけのほうがパフォーマンスを発揮しやすいと示されている。それらの研究内容を根拠として、今後モチベーション3.0にシフトさせながら個人、組織が大いに成果を出せるようにしていくべきだと示されている。

本書の内容についてはここまでにして、なぜこの本を読んだかといったことを示しておきたいと思う。

僕は2009年の夏から1年半、1,300時間かけてTOEIC500点台から955点まで上げることができた。常時モチベーションを保ってTOEICトレーニングを続けるのは本当にしんどかったけど、何とかやり遂げることができた。自分自身のモチベーションの源泉は何によるものだったのか、そして成功の秘訣は何だったのかを確認したくて本書を紐解いてみた。

もちろん、最初から本書に示すようなモチベーション3.0でドライブし続けられたわけではない。モチベーション2.0としてのアメとムチ、自分自身に関して言えば、昇進とキャリアの閉塞感といったことかがそもそものきっかけだった。分かりやすくいえば、英語ができればキャリアの幅が広がって転職に有利とかいったことや、社内である程度の点数がないと出世できないということでもあったりする。

まぁ、そこまでムチみたいなものはなかったけど、アメとしてモテと金といった外発的動機づけからスタートしたことは確かだったと思う。しかし、1年近くトレーニングを続け、800点前半で停滞してきてからはそういった外発的動機づけ以上のものを自分の中に見出していたと思う。それがモチベーション3.0(内発的動機づけ)になり、そして860点、900点、さらには950点の壁も一気に超えられて自分のパフォーマンスを発揮できたのだと思う。(試験統計データとして、毎回900点以上は受験者の上位約3%と算出されており、950点以上はたぶん上位1%のはず。)

では、TOEIC900点突破トレーニングにおける、自分にとってのモチベーション3.0の3要素、「自律性」「マスタリー」「目的」とはそれぞれ何であったのかを振り返っておきたいと思う。

まずは「自律性」。本書では仕事に当てはめると、自分で意思決定し、自由に好きなように仕事をできることとある。そして自律性を構成する4つの要素として、課題、時間、手法、チームが挙げられている。

自分自身に関して言えば、課題は、英語力不足がキャリアの閉塞感を引き起こすこととなり、時間は仕事以外のプライベート時間を費やし、手法はTOEIC勉強本を基本に自分なりに工夫することができた。チームに関しては基本一人でやっていたから特に何もないけど、誰かに強制させられて課題設定をしたわけではないし、時間を費やしたわけでもない。割と「自律性」を発揮できたと思う。

「マスタリー」(Mastery)、「熟達」を意味するキーワードで、何か価値あることを上達させたい欲求を示す。そして、これが何かに没頭できるようなフロー状態になるために必要な要素となる。そしてこのマスタリーにもマインドセットである、苦痛でもある、漸近線でもあるという3つの法則がある。

特にマスタリーは苦痛でもあるというのは、長期目標を達成するための忍耐力と情熱、言い換えれば根性が必要で、一流のプロアスリートが日々修練、トレーニングをこなすように努力する必要があると示されている。そして、それにはやはり長期的な努力が苦痛をもたらすという側面もあることを示している。

これはもうTOEICトレーニングでもかなり実感した。1年半の1,300時間トレーニングはかなりしんどい。本当にスポーツ選手、武道家などの修行のような境地になってくる。月平均120時間、1日平均4時間のトレーニングだった。食事、風呂、トイレ、睡眠、仕事、ほんのちょっとのネット時間以外はすべてTOEIC対策に費やした。これが、苦痛なわけがない。しかし、自分のハンドルネームは期せずしてMasterなのでね。マスタリーくらい体得できて当然でしょう!?

最後に「目的」。これは以下の引用が端的に示している。
 タイプIを支える三脚のうち、二本の脚である「自律性」と「マスタリー」はきわめて重要だ。ただし、バランスを保つためには、三番目の脚も必要になる。それにあたるのが「目的」で、最初の二つに背景を与える役割を果たす。マスタリーを目指す自律的な人々は、非常に高い成果を上げる。だが、高邁な「目的」のためにそれを実行する人々は、さらに多くを達成できる。きわめて強く動機づけられた人々―当然ながら、生産性が非常に高く満足度も高い人々―は、自らの欲求を、自分以外のより「大きな目的」に結びつけるものだ。
(pp.191)
これが一番重要な気がする。中長期的な工数を必要とする目標は、最初は外発的動機づけから始めて、そして次第に内発的動機に目的をシフトできるかどうかにかかっていると思う。自分自身の場合は、単純に「社内での昇進のため」から「自分の能力全体の底上げ」という目的を見出せるようになった。そこまで最低でも半年くらいは継続しなければ見いだせなかったと思う。

以上に示したように、TOEIC900点突破までのトレーニングで習得できたものは、聞く、読むといった程度の英語力だけではなく、本書に示されているモチベーション3.0なのだと確信した。そして、この能力を習得できるかどうかでハイパフォーマンスを発揮できる人材になれるかどうかの分かれ道になるのだと思う。この部分については、いずれこれは別の機会にまとめておきたいと思う。

あと、巻末に本書読了後に友人、知人とディスカッションするための20の質問が示されている。その中で一つだけピックアップ。
  1. 仕事、家庭生活、ボランティア活動などにおいて、あなたは目的へ向かって進んでいるだろうか?その目的とは? 
    (pp.286)
これが一番の課題かもしれない。TOEIC900点突破トレーニングでモチベーション3.0の基礎を体得した。しかし、まだまだ使いこなせているわけでもない。特に仕事面で同じように没頭しているようなフロー状態を経験しているかというと、そこまでではない。

仕事でも同じようにモチベーション3.0の状態を再現できるようにすること、これが直近の課題となる。そのためには、今の仕事で目的を見出さなければならないし、その目的が妥当かどうかも考慮する必要がある。これを30歳までにできるかどうかでその後のキャリアの到達可能領域が変わってくるのだと直感的に思っている。

本書全体を読んで思ったことは、普通になんとなく仕事をしたり生活をしていたのでは、このモチベーション3.0という境地はなかなか得られないかもしれない。また、本書を読んだだけで、すぐに自分をドライブし続けられるようなことが書いてあるわけでもない。もちろん、アドバイス的にツールキットというものが示されているが、即効性はないだろう。

20代後半にさしかかり、転職とかキャリアについて考え出すころなのだけど、単純な金銭的な報酬だけで仕事を選ぶのはよそうと思った。自分はどう考えても、アメとムチだけではパフォーマンスを発揮できないタイプだ。それは5年以上継続してきたこの読書ブログの運営にも当てはまる。1記事1000円とか報酬として受け取っていたら何も自由に書けずに半年ももたなかっただろう。だから献本とかも基本的に受け付けたくない。

最後に本書で気になったところを引用しておく。
 人間は単に、目の前のニンジンを追いかけて走るだけの馬とは違うとわたしたちは知っている。子どもたちと一緒に時間を過ごしたり、自分が最高に輝いている姿を思い起こせば、受身で命令に従うだけの従順な姿勢が人間の本来の姿ではないとわかる。人間は本来、活発に積極的に活動するようにできている。人生でもっとも豊かな体験は、他人からの承認を声高に求めているときではない。自分の内なる声に耳を傾けて、意義あることに取り組んでいるとき、それに没頭(フロー)しているとき、大きな目的のためその活動に従事しているときだ、とわたしたちは知っている。
(pp.207)
今、内なる声に耳を傾けるということが重要なのだと思う。

モチベーション3.0でドライブし続けたい人はぜひ本書を読んでみたほうがよい。



モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
著者:ダニエル・ピンク
講談社(2010-07-07)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 内面から湧き上がってくるやる気がほしい人
  • 仕事などに対して常時熱い気持ちで取り組みたい人
  • モチベーション3.0習得のための修行をしたい人
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May 04, 2011

魔術師の城塞

魔術師の城塞 - ベルガリアード物語〈4〉 (ハヤカワ文庫FT)
魔術師の城塞 - ベルガリアード物語〈4〉 (ハヤカワ文庫FT)

キーワード:
 デイヴィッド・エディングス、ベルガリアード物語、王、戦争、使命
ベルガリアード物語の4巻目。以下のようなあらすじとなっている。
高僧クトゥーチクとの戦いのすえ、ガリオンとベルガラス一行はついに“珠”を邪神のしもべの手から奪還することに成功した。“珠”を本来あるべき“リヴァ の広間”に安置すれば、旅は終わり、かつてのような農園での暮らしに戻れるのではと期待したガリオン。だが“珠”がかれを歓迎する喜びの歌は鳴りやまず、 「運命」の一語だけを話す不思議な少年を介して、“予言”はガリオンをさらに壮大な宿命へといざなうのだった…。
(カバーのから抜粋)
ベルガリアード物語の概要は毎度のことWikipediaを参照。4巻目では、主人公ガリオンが使命を背負う巻となる。以下若干ネタばれありなので注意。

ファルドー農園の皿洗いの主人公が、魔術師として覚醒し、さらには西方の大君主、つまりは王、ベルガリオンとなる。そして、徐々に予言の成就にむけて、自分自身の運命を受け入れつつある。リヴァ王ベルガリオンだけが操れるリヴァ王の剣とともに、邪神トラク討伐への宿命を背負った旅に出なければいけない。

普通の平凡な存在と思われた主人公が実は王族で、世界を救う運命を握っているというよくあるファンタジーRPGものの王道の元ネタとなるような設定だと思う。ドラクエシリーズは、よくこの主人公が王族であるのを好んで使われている。イメージとしては主人公が竜神族の子孫で王族のドラクエ8が近いかな。もしくはドラクエ6でライフゴッドの村人かと思われていたが、実はレイドック王子であった主人公とか。そんなイメージ。

この巻をダイジェスト的に示すと、以下のようになるかな。
  • 魔術師ベルガラスのMP0!?
  • 皿洗いの田舎少年がベルガリオン王へ
  • セ・ネドラ王女のツンデレっぷり
  • 邪神トラクを打ち破るための伝説の剣、リヴァ王の剣の再生
  • 生まれ育ったファルドー農園との別れ
  • 城塞での慣れない王の仕事っぷり
  • セ・ネドラ王女との婚約
  • 邪神トラク討伐への旅
  • 超絶美魔術師、ポルおばさんのヒステリックご乱心で雷鳴轟く
  • セ・ネドラ王女の鎧作り
  • セ・ネドラ女王の国政参加
  • 最終決戦に向けての合戦準備へ
4巻目は605ページもあるのだけど、約2週間で読み終えることができた。4巻からより物語の核心に迫っていく感じで、次の展開はどうなるのだろうとどんどん引き込まれていった。

また最後のほうはセ・ネドラ王女に焦点が当てられており、ただの王女から西方を統べる女王へと使命感が芽生え、最終決戦に向けて軍を集める上で、兵の士気を高める役目を果たしていく。そういう成長が描かれているのがとてもよかった。王道合戦もの漫画によく出てくるパターンで、よりセ・ネドラが魅力的に描かれている。

何よりも、ドラクエとかでデジャヴ感のある設定が盛りだくさんなので、とても楽しめた。なので、ドラクエのサントラをBGMにこの物語を読み進めると、より世界観に没入できるかもしれない。ガリオンが王となった城塞のシーンとか王族がたくさんでくるので、ドラクエ5とかの城の音楽がぴったり合う。

いよいよ次の第5巻目、『勝負の終わり』が最終巻となる。なんとか黄金週間中に読了したい。クライマックスまで一気に読み進められるだろう。



魔術師の城塞 - ベルガリアード物語〈4〉 (ハヤカワ文庫FT)
魔術師の城塞 - ベルガリアード物語〈4〉 (ハヤカワ文庫FT)
著者:デイヴィッド・エディングス
早川書房(2005-05-25)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • ドラクエ8が好きな人
  • 歴史合戦物漫画が好きな人
  • 王族の末裔じゃないかと秘かに思っている人(笑)
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May 03, 2011

極めろ!リスニング解答力TOEIC TEST

極めろ!リスニング解答力TOEIC TEST―韓国でシリーズ170万部突破!英語のカリスマ イ・イクフンのStep by Step講座
極めろ!リスニング解答力TOEIC TEST―韓国でシリーズ170万部突破!英語のカリスマ イ・イクフンのStep by Step講座

キーワード:
 イ イクフン、極めろ!、TOEIC、リスニング、修行本
韓国人著者によるTOEICのリスニング対策が徹底的にできる本。目次の量がちょっと多いので、目次は省略。それに、本書に関しては、目次はそんなに重要じゃない。

リスニングが450点近くになったとき、まだまだ各パートで間違えているし、ここを鍛えなければ大幅な点数アップは望めないと思って、書店で何かよい対策本がないか探していた。そしたらこの本が目に入った。

最初は怪しい本だなぁと思った。タイトルに『極めろ! 』と仰々しく入っているし、他の対策本を圧倒する漆黒のカバーに自分の知らない韓国人著者ときたら、多少は警戒してしまう。この対策本は信頼に足るかどうか。そして内容を見ると、444ページで、カバーの内側に、例題152問、実践100問の252問も収録されているとある。

一旦買うのを保留にして、家でAmazonの評価を見てみた。資格試験対策本は目的がはっきりしており、他の本よりも実利が明確に分かるので、Amazonの評価はいつも信頼しているから。そしたら、かなり評価が高い。これは期待できるのではないかと思った。

あえて断言しよう。リスニングを極めたければ、この本だけに絞って、問答無用で最低3回転はやれ!! もうここでこの記事をこれで終えてもいいくらい、本当にこの一言に尽きる(笑)。

極めろ! 』は伊達じゃない。思い切ったタイトルだと思ったが、これは全然誇張ではない。実際にやってみたけど、これは本当に修行みたいな感じで、並みのTOEIC対策本ではない。確実に実力を上げてくれる。最後までやりこなしさえすれば。

さて、内容に触れていこう。

本書は本試験を徹底的に分析して問題が作成されており、さらに各PartをStep by Step方式で、基礎から徐々に応用力を身につけられる内容となっている。

そして、Part1〜4まで例題から実践問題までかなりの収録数となっている。この問題数の多さ、分厚さが本書の特徴で、これは他のTOEIC対策本に類を見ないものとなっている。まずは本書をいきなりアマゾル前に、書店で内容を確認してもらいたい。

自分は実際には1回転しかやらなかった。というか、そんなに回転数を上げられなかった。分厚すぎてなかなか進まないから。一応Excelに日々のトレーニング記録をつけていたので、どういうペースで本書を進めていたか今でも振り返ることができる。記録によると、大体出社前の朝90分で平均10ページの進捗となっている。

夜もやってはいたけど、まばらで2時間で15ページくらいか。しかし、夜にリスニング対策するのはお薦めしない。疲労と眠気で全然頭に入ってこないし、聞いていると意識が飛んでいたということがよくあったので・・・。

なので、毎朝コンスタントにこの漆黒の分厚い対策本をこなしていくというのがよい。そのほうが武道家が修行しているイメージが高まって、モチベーションも上がるでしょうwww

毎朝90分ペースでコンスタントにやり、土日、祝日にさらにもうちょっとやっても大体1回転するのに1ヶ月はかかると思われる。ただし、これだけに絞ってやれば間違いなくリスニングの点数アップを期待できるので、信じてやってみてほしい。

音声スピードは本試験よりもかなり速く感じる。直近の本試験もだんだん速くなっているが、まだ本書のほうが2割ほど速い気がする。そのため、初めてこの本のPart3,4をやってみたら、速過ぎてさっぱりわからなかった。何度も繰り返すうちに、今では普通に聞こえるけど。

また、ちょっと韓国なまりのあるような発音だけど、まったく聞き取れないというほどでもないし、本試験でもなまっている人が出てくるから、そのトレーニングだと思えばよい。このスピード感となまりを完全に聞けるなら、本試験でも余裕で9割型解けるようになると思う。

あと、個人的には本書のPart2対策が一番重宝した。Whichから始まる疑問文ならそれだけで30例文、平叙文ならそれだけで30例文とPart2でよく出てくるパターン例文が全部で550文も載っている。ここだけを徹底的に繰り返すだけでもかなり効果がある。

本書を開きながら問題を解いていったのは1回転しかできなかったけど、iTunes, iPodに本書の音声を入れてずっと繰り返して聞いていた。今iTunesの再生回数を確認したら、大体各音声平均10回は繰り返していた。

本書を読みながら進めるのにはかなり時間がかかるので、1回転普通にやったら、後は音声CDだけを徹底的に繰り返すのが良いと思う。CDは3枚組みで、各CD約70トラックの1時間音声となっているので、割と日々のトレーニングスケジュールを組みやすいと思う。

今年の1月に早朝に近所の公園をウォーキングしながらこの音声CDを徹底的に聞いた。そのようにして、本書の内容を徹底的に丸暗記していけばよいと思う。本書は問題を解くための本ではなく、どちらかというとよく出てくる内容を丸暗記するための本だと思う。それこそが、タイトルにある『極めろ! 』に至る道なのだと思う。

500点台のときにこれをいきなりやると挫折する可能性が高いけど、まぁ、バトル漫画の主人公のように、気合と根性で乗り切ろう(笑)。

おすすめは最初にリスニングの概要を以下の本で把握して、本書を徹底的に繰り返せばよいと思う。また、『極めろ!』シリーズ以外に問題集として『解きまくれ! 』シリーズもあり、それには以下のリスニング対策本がある。

解きまくれ!リスニングドリル―TOEIC TEST Part1&2解きまくれ!リスニングドリル―TOEIC TEST Part1&2
著者:イ イクフン
スリーエーネットワーク(2010-02)
販売元:Amazon.co.jp

解きまくれ!リスニングドリル―TOEIC TEST Part3&4解きまくれ!リスニングドリル―TOEIC TEST Part3&4
著者:イ イクフン
スリーエーネットワーク(2010-02)
販売元:Amazon.co.jp

自分はもともとリスニングが得意だったし、何よりもあまりリスニング対策だけに時間を取れなくてできなかったけど、『解きまくれ! 』シリーズもきっとよい内容だと思う。これも修行のように丸暗記するまで繰り返すのがよいと思う。

今後、TOEIC対策本はイ・イクフン氏の本が一つの基準になっていくと思われる。他のTOEIC本はダメなのがたくさんある中、このシリーズは文句なく秀逸。ガッツり修行して短期で点数アップを目指すなら、迷わずイ・イクフン氏の対策本を極めろ!!



極めろ!リスニング解答力TOEIC TEST―韓国でシリーズ170万部突破!英語のカリスマ イ・イクフンのStep by Step講座
極めろ!リスニング解答力TOEIC TEST―韓国でシリーズ170万部突破!英語のカリスマ イ・イクフンのStep by Step講座
著者:イ イクフン
スリーエーネットワーク(2009-03)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • リスニングが苦手な人
  • 短期でリスニングの点数を上げたい人
  • TOEIC対策本で修行をしたい人(笑)
Amazon.co.jpで『イ・イクフン』の他の本を見る

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May 02, 2011

走ることについて語るときに僕の語ること

走ることについて語るときに僕の語ること
走ることについて語るときに僕の語ること

キーワード:
 村上春樹、市民ランナー、マラソン、小説論、メモワール
小説家でフルマラソンを走る村上春樹氏の走ることについての考えが示されている本。以下のような目次となっている。
  1. 前書き 選択事項としての苦しみ
  2. 第1章 誰にミック・ジャガーを笑うことができるだろう?
  3. 第2章 人はどのようにして走る小説家になるのか
  4. 第3章 真夏のアテネで最初の42キロを走る
  5. 第4章 僕は小説を書く方法の多くを、道路を毎朝走ることから学んできた
  6. 第5章 もしそのころの僕が、長いポニーテールを持っていたとしても
  7. 第6章 もう誰もテーブルを叩かず、誰もコップを投げなかった
  8. 第7章 ニューヨークの秋
  9. 第8章 死ぬまで18歳
  10. 第9章 少なくとも最後まで歩かなかった
  11. 後書き 世界中の路上で
(目次から抜粋)
タイトルとこの目次だけでもう読みたさをそそられるでしょう。村上春樹氏の作品を好んで読んできた読者にとってはね。

本書はフルマラソンやトライアスロンを20年以上挑戦し続けてきた、小説家とは別の市民ランナーとしての顔を持つ著者が、走ることについて自分語りをしている本となる。著者自身はこの本を回顧録的なもの、つまり「メモワール」として位置づけているようだ。

走ることについて、そして小説家としての仕事観について他の著者の本ではあまり示されていないことまで示されている。走ることと小説を書くことの共通点や小説家の才能について、フルマラソン中に一体何を考えているのか?といったことまで。

たくさん線を引いた。そのどれもがとても共感できるものだったし、小説家が小説を生み出すプロセスなどもとても勉強になった。自分の言葉でそれらをまとめるのは、自分の部屋を綺麗に整理整頓するのと同じくらいとても難しい。読んでいるときは、引用をなるべくしないように本書についての記事を書こうと思っていたのだけど、引用は自分の心情を代弁してくれるとても便利な方法なので、あますことなく使うことにする。プログラミングで優れたライブラリ関数群をヘッダーでinclude設定するように。

本書について、走ること、小説について端的に集約されている部分が以下となる。
 僕自身について語るなら、僕は小説を書くことについての多くを、道路を毎朝走ることから学んできた。自然に、フィジカルに、そして実務的に。どの程度、どこまで自分を厳しく追い込んでいけばいいのか?どれくらいの休養が正当であって、どこからが休みすぎになるのか?どこまでが妥当な一貫性であって、どこからが偏狭さになるのか?どれくらい外部の風景を意識しなくてはならず、どれくらい内部に深く集中すればいいのか?どれくらい自分の能力を確信し、どれくらい自分を疑えばいいのか?もし僕が小説家となったとき、思い立って長距離を走り始めなかったとしたら、僕の書いている作品は、今あるものとは少なからず違ったものになっていたのではないかという気がする。具体的にどんな風に違っていたか?そこまではわからない。でも何かが大きく異なっていたはずだ。
(pp.114)
それほど著者にとっては、走ることは大きなものだったようだ。著者曰く、誰かにランナーになってくれと言われて走り始めたわけではないようだ。そして小説家になることも、同様に薦められてなったわけではない。著者のファンであればきっと共通認識として持っていると思われる小説家になろうと思ったときのエピソード、1978年4月1日の神宮球場の外野席での状況も示されている。

走っているときの心情は、結構ネガティブなものなのだなと思った。雑誌の企画でアテネからマラトンまで42キロを初めて走ったことが示されている。そこでは37キロあたりで何もかもが嫌になってきたとか、どうして危険きわまりない産業道路をわざわざ走らなくてはならないのだとか終始怒りに覆われている。ゴールしても達成感はどこにもなく、「もうこれ以上走らなくてもいいんだ」という安堵感だけがあるようだ。そんなものかね。

著者の小説論についてもたくさん示しておきたいが、それはなんだか秘伝みたいなものなので、買って読んでほしいと思う。代わりにとても共感できた部分を引用しておきたい。小説家となったあと、経営していたジャズバーを譲渡し、5時前起床、夜の10時前就寝という規則正しい生活で執筆活動に専念しようとして、人付き合いが悪くなっていった状況についての部分。
 ただ僕は思うのだが、本当に若い時期を別にすれば、人生にはどうしても優先順位というものが必要になってくる。時間とエネルギーをどのように振り分けていくかという順番作りだ。ある年齢までに、そのようなシステムを自分の中にきっちりこしらえておかないと、人生は焦点を欠いた、めりはりのないものになってしまう。まわりの人々との具体的な交遊よりは、小説の執筆に専念できる落ち着いた生活の確立を優先したかった。
(pp.58)
これはとても共感できた。最近の自分のキーワードは選択と集中なので、著者の示していることも何となく予感している。つまり、ある程度絞って何かを深めなければ、結局何者にもなれないのではないかという危惧がある。自分自身のアイデンティティーの喪失を内包したまま、30歳を迎えるのが怖い。だから著者の示すある年齢までに、というのが30歳なのだと思う。なので、今いろいろと必死。

また、著者の走ることそのものの根本原理について示されている部分を以下に抜粋。
 同じ十年でも、ぼんやりと生きる十年よりは、しっかりと目的を持って、生き生きと生きる十年の方が当然のことながら遥かに好ましいし、走ることは確実にそれを助けてくれると僕は考えている。与えられた個々人の限界の中で、少しでも有効に自分を燃焼させていくこと、それがランニングというものの本質だし、それはまた生きることの(そして僕にとってはまた書くことの)メタファーであるのだ。このような意見には、おそらく多くのランナーが賛同してくれるはずだ。
(pp.115)
これはもう賛同以外にない。僕も目的志向型だし、100年ぼーっと何もなすことができずに何となく生きるよりは、やりたいことをやり、達成感のある50年を生きたいと思う。僕は目標がないと何かに没頭して取り組んだり、生き生きと感じられないし、しかもずっと走り続けなくてはならないタイプなのだ。マグロなど泳ぎ続けないとエラ呼吸ができず、死んでしまう魚類のように。

話はそれるが、僕は確実に持久力を必要とされる長距離ランナータイプだ。中学、高校時代は、瞬発力を必要とされる短距離走は得意ではなく、1500m走で持久力を発揮できていたように思う。実際、中学3年生のときはサッカー部とは別に駅伝の選手だった。だから著者の走っているときの心情、ふくらはぎなど脚の描写はとてもよくわかった(そうはいっても、今まで最高で6kmくらいまでしか連続で走ったことはないけど)。

今年の初めにランニングシューズを買って、徐々にジョギングをしようと思っていた。近所の1周700メートルある公園を走ろうと思って、週1くらいで走ったりもしていた。けれど、気付いたらサボリがちになって、最近は全然走っていない状況となる。しかし、本書を読んでいると、ランニングなどの疾走感、ランナーズハイみたいな状況を一度でも経験したことのある人にとっては、内容にとても共感できると思う。読了後すぐに走りに行きたくなるようになる。

久しぶりに上質な読書ができたと思う。ずっとTOEIC900点突破トレーニングのために疾走してきて、読書そのものを封印していたので、よい本を読みたいと思っていた。そして、このような本を読むことこそ、自分が求めていた読書なのだと再認識した。

また、過去にこのブログで取り上げた村上春樹氏の本は以下から参照可能。僕はこの前、読書ブログで第3部に突入したことを示した。病弱なのでフルマラソンを走るような勤勉な市民ランナーにはなれそうにはないけど、自分の人生のというマラソンは歩くことなくずっと走り続けたいと思う。



走ることについて語るときに僕の語ること
走ることについて語るときに僕の語ること
著者:村上 春樹
販売元:文藝春秋
(2007-10-12)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 市民ランナーで日常的に走っている人
  • 村上春樹作品が好きな人
  • メタファーとしてずっと走り続けたい人
Amazon.co.jpで『村上春樹』の他の本を見る

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