July 2011

July 27, 2011

新TOEICテスト 誤答選択肢大攻略

新TOEICテスト 誤答選択肢大攻略
新TOEICテスト 誤答選択肢大攻略

キーワード:
 長本吉斉、TOEIC、解説書、誤答集、神
TOEIC講師歴キャリア20年もの大ベテラン著者による、TOEICの誤答問題にフォーカスした解説書。目次はPart1から7まで列挙されているだけなので省略。代わりに前書きから著者のメッセージを抜粋。
本書は、異例の企画コンセプトとして、TOEIC試験において「なぜ人は誤答を選んでしまうのか」ということにフォーカスした本です。言うまでもなく、世の中のほとんどの参考書は、「なぜそれが正解なのか」は説明してくれますが、「誤答」についてはサラッと説明されているものが大半です。しかしながら、多くの受験者のスコアーが伸び悩んでいる大きな原因の1つは、知らず知らずのうちに自分が誤答に誘導されてしまっているということにあります。本書の目的はそこに光を当てることにより、自分の英語の弱点をより一層意識し、再度本番にチャレンジしていただくことです。
(pp.2)
この企画を提案されたときから気が狂いそうになるほどの1年以上の死闘の末、本書が完成したようだ(笑)。そして、前書きの最後に『この本の実力は、読む人が読めば、わかるはずです。(pp.4)』とある。この本はまさにその通り!!著者はTOEIC界に君臨する神といっても過言ではない!!www別に著者の関係者とか回し者ではないけど、素直に感嘆した。断然スゴ本。もう以下の記事は読まなくていいから、TOEICで点数上げたければ速攻でアマぞれ!!

では、どこがどうすごいのか?これを徐々に解説していこう。

TOEICを受験すると体感するのだけど、受験直後は結構解けた気がする!!と思うのだけど、結果を見ると予想外に点数が低かったりする。そういうとき、まんまとTOEICが仕掛けてくる巧妙な罠にひっかかっているのは間違いない。

兵法で有名な孫子の言葉に『敵を知り、己を知れば、百戦危うからず。』というものがある。本書はまさにこれを体現しているような解説本である。つまり、著者の徹底的な分析と解説により、TOEICが仕掛けてくる攻撃!?を知り、本試験でその攻撃にひっかからないようにできる。

受験者が惑わされるひっかけをひかっけパターンとして各Partごとに示されている。たとえば、Part3では以下のようなひっかけパターンがある。
  1. 音のひっかけ
  2. イメージ反応の罠・・・会話の中の一部の語句や会話の流れから正しいと思わせてしまうひっかけ
  3. 論外・・・会話からは想像だにできない50〜200人に1人だけ選ぶ選択肢
  4. 時間差攻撃・・・(主に)第3問目で見られるひっかけ。順序を正しく聞き取れているかどうかを試す設問に含まれるひっかけ
  5. 立場逆転の落とし穴・・・設問で聞かれている人物ではなく、その話相手または第三者がした、またはするかもしれない動作と勘違いさせるひっかけ
  6. 前問固執狙い・・・前の設問の選択肢から影響を受けて、流れで選ばせようとするひっかけ
まぁ、こんな感じでひっかけパターンが示されている。そして、Part3での解説で、他の類書には書いてないこととして、「会話の中に聞こえてきた単語が、正解の選択肢にもそのまま入っていることが多々あります。(pp.92)」とある。他の本では、会話の単語はパラフレーズ(言い換え)されているから違うとあったりする。それなりに何度も受験しているけど、著者の主張は結構その通りだなと思う。

また、Part7では、ひっかけパターン以前の引っかかってしまう根本原因が以下のように五段階あると示されている。
  • 第1段階の原因 ボキャブ不足⇒パニック
  • 第2段階の原因 文字が似ているボキャブの勘違い
  • 第3段階の原因 問題文の読み間違え
  • 第4段階の原因 本文と同じ単語が入っているから
  • 第5段階の原因 本文からイメージしてしまうから
これらはあるあるwwと思うものばかり。特に自分は単語の読み間違えとか問題文の読み間違えが多かったりする。NOT問題ではないのに、NOT問題だと思い込んで解いていて、あれ?どこにも正しい記述が見当たらないとか(笑)。このような根本原因を把握しておくのはとても大事。

細かい分析についてはもう本書を実践してもらうしかない。本書は著者も示すように、問題集ではなく、解説書の位置づけである。そのため、問題数は少なめであるが、解説はダントツで秀逸。各選択肢一つ一つになぜだめなのか?が示されている。本当に解説メインの本。

マニアックな分析として、Part1では「若い恋人同士・家族」の写真がまったく出ないらしい。著者の推測によれば、TOEICは独身者、既婚子なしの人が多く受けるテストだからではないかと。へーと思った。やはり心理学者や社会学者が製作に関わっているからだろうね。

つまり、日曜日の昼間にわざわざ1人で試験を受けに行って、く、リア充爆発しろ!!って思わせるような問題が出たら、みんなそこで躓いて意図した点数調整ができなくなるからだろうと(笑)。そんな気遣いもあったりで、他には政治色を出したくないので、政府を示すgovernmentという単語よりもcouncil(議会)が好んで使われたりするようだ。

冒頭で著者は神!!と言ったのは、先日7月24日(第164回)のTOEICテストを半年振りに受けたときに、本書に示されている例題とほぼ同じ問題が2問ほどピンポイントで出題されたから。これはもう解いていてキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!!!とちょっと思ったwwPart6のWithoutのあとは動名詞を選ぶ問題と、Part7のボキャブ問題で、Reflectの言い換えはどれか?というのが出た。ほとんど本書と同じ内容だった。

また、TOEICは徐々に進化しているので、TOEIC対策本の対策をTOEICがやって簡単にならないようになっているらしい。著者は以下のように示している。
「長本が本を出すと、その半年後くらいから傾向が変えられて出題される部分が出てくる」という、大変申し訳ないのですが、元も子もない現実を頭の片隅に入れておいてください。
(pp.289)
つまり、この本の発売日は6月末なので、この本の賞味期限は今年いっぱいということになる(笑)。これが本当なら、TOEIC運営委員が長本氏の本を評価していることの証でもある。つまり、TOEICを難しくしているのは著者ともいえるwwそれがある意味神であるゆえんともなる。

本書は確かに解説書で、いかにTOEICの仕掛けてくる巧妙な罠にひっかからないかを示す、ある意味テクニック系の本である。しかし、著者も示すように、テクニックではない根本的な英語力がないとTOEICでは高得点は望めないとある。自分もその通りだなと思う。なので、本書の内容を熟知しつつも、対策本以外で根本的な英語力を身につける必要があると思う。

そうはいっても、本書をやるのとやらないのでは大違いだと思う。今からTOEIC勉強を始める人が羨ましいね。これほどの良書を初期から利用できるのだからね。また、本書に示されているように、本書以前に以下の著者の本をやっておくのが推奨。両方やってから本書をやったほうがより著者の意図が分かると思う。

今からTOEICで高得点を速攻で取得したければ、最初に本書を含めて著者の本3冊を丸暗記するくらいやりこんだほうがよい。それから他の問題集をやったほうが絶対効率的。

本書は本当にスゴ本。絶対著者にしか書けない内容で、迷わず買いの一冊。



新TOEICテスト 誤答選択肢大攻略
新TOEICテスト 誤答選択肢大攻略
著者:長本 吉斉
販売元:東京書籍
(2011-06-29)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • TOEICで思うように点数が取れてない人
  • 面白いTOEIC解説本を求めている人
  • 神の領域に触れてみたい人(笑)
Amazon.co.jpで『長本吉斉』の他の本を見る

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July 17, 2011

エンジニアとしての生き方

エンジニアとしての生き方  IT技術者たちよ、世界へ出よう! (インプレス選書)
エンジニアとしての生き方  IT技術者たちよ、世界へ出よう! (インプレス選書)

キーワード:
 中島聡、エンジニア、IT、キャリア論、指南書
グローバルに活躍をしているITエンジニアである著者による、若いITエンジニアへの指南書。以下のような目次となっている。
  1. はじめに
  2. プロローグ
  3. 第1章 “世界を舞台に働いてみないか?”
  4. 第2章 日本のエンジニアは大丈夫か?
  5. 第3章 勝てば官軍、負ければガラパゴス
  6. 第4章 自分を変えて自由になろう
  7. 第5章 エンジニアとして世界で成功する
  8. おわりに
(目次から抜粋)
著者は高校生のときからプログラマとして活躍しており、大学院卒業後はNTT研究所に入る。その後すぐに転職してマイクロソフト日本法人、米国本社へ渡り、Windows95,98,IE3,0などの開発に携われている。そして今も現役エンジニアとして、コードを書いておられる。

本書は著者のブログの記事を編纂したものとなり、閉塞状況が漂う日本のIT業界を憂い、そこで働いていて、行き先を見失っている若い人に向けたメッセージとなるような本となる。著者のブログは以下。自分もRSSリーダーに登録して、ある程度内容を追っていた。とはいえ、本書は2006年の記事も含まれていたりするので、そこまで昔の記事内容を知らない身としては、本書のようにまとまっているのはとても良かった。

最近自分が考えているのは、30歳まであと数年というときに、ITエンジニアとしてやっていけるのかどうか、もしくはやっていく上でどうキャリアを積み上げるか?を考える必要がある時期かなと思っていた。そんなときに本屋で本書を見かけて買って読んでみた。前から存在は知っていたのだけどね。

本エントリでは、本書の内容を網羅的に示すというのではなく、著者の考えをもとに、自分自身のITエンジニアとしての今後をどうすべきか?を考えてみたいと思う。

いきなり4章あたりから。「まずは第一に考えるべきは自分のキャリアパス」から一部引用。
 では、現時点でIT業界で苦しむSEやプログラマーの人たちは何をしたら良いのだろうか。

 とても難しい問題ではあるが、まず第一に考えるべきは自分のキャリアパスだ。五年後、一〇年後に自分がどんな仕事をしていたいか、どこで勝負をしたいか、どのくらいの価値のある人間になりたいのか、どんなスキルや知識をみつけていたいか、などなどである。

 それが見えてきたら、自分の日々の仕事と、自分の立てたキャリアパスを出来るだけシンクロさせるように努力すべきだ。
(pp.119)
大学生のときは何となく海外志向だった。だからなんとか外資系企業に運よく入った。しかし、理想と現実のギャップにひどく苦しめられて今後どうすべきか本当に悩んだ。それからいろいろとあり、なんとかいろいろと収束させることができて、今後改めてどうすべきかを考える必要がある。

まだまだ自分の能力とかスキルレベルはこれといったものが何もない。何となく日々が過ぎてしまってきた感じがする。なので、目標設定をちゃんとすべきかなと。まずは5年後くらいか。32歳前後。マネジャークラスにはなっていたいのだけど、自分の現状の昇進スピードではちょっと厳しい。

その前にマネジメント系で行くのか、バリバリコーディングするタイプのほうで行くのかという選択肢も考える必要がある。まぁ、もっと技術スキルをきっちり勉強するべきなのは目に見えている。問題は何を?という部分になる。それにはやはりなりたいイメージ像から選択する必要がある。

漠然とではあるが、10年後は海外をまたに駆けて働いてみたいと思う。著者も海外に目を向けるべきだと終始主張しており、そのためには英語が絶対必要だとも示している。一応海外志向でもあるので、英語は何とかTOEICトレーニングを通して基礎的なレベルまでは身につけられた。あとは実戦で使いこなすだけではあるが。幸い外資系という環境を活かして海外プロジェクトにアサインされるとかも考えて行きたい。

まぁ、そもそも10年後くらいはITエンジニアをやっていないということも可能性としてありえる。でもせっかく大学4年間IT教育をみっちり受けて、しかも適職診断ではほぼ必ずプログラマとかIT技術者が一番に出るから、特性はあるはずなので、どこまで自分がITエンジニアとして通用するかを試してみたいというのもある。そのためには激しく修行する必要があるのだけど。

また、「自分の適正を見つめ直す」から。
 以上のようなことを考えた上で、自分がこの業界に対してどんな価値を提供できるのか、自分は何が得意で、理想的には何がしたいのかを問い直してみる。

 自分が得意なのは、ユーザーインターフェイスの設計なのか、スケーラブルなウェブサービスの設計なのか、業務系のアプリケーションを作ることに情熱を燃やせるタイプなのか、ゲーム作りが大好きなのか?ハードウェアに近いところでソフトウェアを作りたいのか、ハードとはできるだけ離れた上位レイヤーでのアジャイルな開発が好きなのか?
(pp.141)
何となく設計よりも純粋にプログラミングで作り上げるほうが好きだと思う。ここ3年間、ExcelVBAツールでひたすらコーディングしてきた経験から、そこまでプログラミングが出来ないわけではないし、案外自分の思い通りの脳内設計でエレガントにコーディングできて一人で(・∀・)ニヤニヤしている部分もかなりある(笑)。大学生のときは課題をこなすためのプログラミングとかで、あまり楽しさを感じていなかったので、これは大きな発見かもしれない。

ではずっとVBAレベルのスタンドアロン系のものを作っていて満足かと言うと、それはないなぁと思う。Web系の言語で何かサービスを独自に作ってみたいなぁとか思うけど、最近流行の言語とか技術トレンドに疎いので、ここをもうちょい網羅的に勉強する必要がある。たぶん何かを作り上げるのが好きで、修練を重ねて自分のコーディングレベルがどこまで通用するかも試してみたいというのがある。これはTOEIC900点突破トレーニングの成功体験によるものだと思う。

あと「キャリアパスを考える」から以下のようにある。
 目標を設定する際に大切なことは、「そんなことは自分には無理」と最初からあきらめずに、高めの目標を設定すること。「少し高望みかな?」と思えるぐらいがちょうど良い。イメージは具体的であればなるほど良い。実際のこの業界で活躍している誰かを自分のロール・モデルとして目標設定するのも悪くない。
(pp.143)
これはよく自己啓発本に書いてあることかな。そして自分もやはりそうすべきかなと思う。何度もTOEICの例を挙げてばかりだけど、900点取るという目標は、設定当初内心無理じゃないかと思っていたけど、何とか達成できた。この体験が自分の精神的な壁を一つ壊せたのだと思う。つまり、選択と集中で日々修練を継続していけば、必ず到達できるのでないかと。だから、目標設定するときもちょっとというか、かなり高めの目標を設定して、日々修行するほうがよいし、そのほうが日々精神的に充足感を得られるタイプだし。

そこで、自分のIT技術者としての目標、野望とは何かを改めて考える必要がある。今何となく思い浮かぶのは、以下かな。
  • プログラミング言語を3つ極める
  • 独自のWebサービスを作り上げて、どこかに買収される
  • 英語を使って仕事し、自分の専門分野の技術書を書く
とかかな。まぁ、どう考えても少し高望みというレベルではなく、現状では困難だろうけど、目標に向かって修行するのが好きだから別に結果などについてはこの際気にしない。あえてこのような場でオープンに宣言することが重要かなと。自分自身の志向性を把握するためにも。

最後に一箇所だけ抜粋。「好きだからがんばれる、だから成功できる」から。
 長々と書いてしまったが、まとめると、せっかく職に就くのであれば、給料とか社会的地位とかを基準にするのではなくて、自分が好きなことをやりたいこととマッチした職を選ぼう、というのが私の人生論である。若いうちにいろいろなものに触れておき、自分が本当に何がしたいのか、何になら夢中になれるのかをできるだけ早いうちに見つけ出すことはその後の人生にとって人生にとって大きなプラスとなる。そんな「天職」を得るための努力なら惜しむことはないし、けっして無駄にはならない。そうやって「好きなことをして生きていく」ための努力を続けている限り、(ほかの人にとっては)つらいことも苦痛ではなくなるし、楽しい人生がおくれる。一度しかない人生、思いっきり楽しもうぜ。
(pp.169)
IT業界で今後もやっていくべきかどうかを考えなくてはならないのは、どうしても日本でITといった場合、土方とかデスマとか過労死するとか出会いがないとか(笑)負の側面ばかりに目を向けがちだからね。そうではなくて、もっと正の部分にも目を向けつつ負の側面を回避するようにしていけばいいのだと思った。

また、ITに限らず、他の職に就いたとしても好きかどうか、楽しめるかどうかという部分がポイントなのだと思う。ここだけは自分をごまかさず、自分の内面に正直に従いたい。

自分と同じようにIT技術者で、キャリアとか今後の方向性について考えてみたい人、悩んでいる人はぜひ読んだほうが良い。

さて、あとはもっと目標設定をきっちりやって、日々修行に励むだけだね。



エンジニアとしての生き方  IT技術者たちよ、世界へ出よう! (インプレス選書)
エンジニアとしての生き方  IT技術者たちよ、世界へ出よう! (インプレス選書)
著者:中島 聡
販売元:インプレスジャパン
(2011-03-11)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • IT技術者でキャリアを考えたい人
  • グローバルなITエンジニアになりたい人
  • IT技術者を辞めようとかな思っている人
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July 09, 2011

はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル

はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル
はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル

キーワード:
 長本吉斉、TOEIC、対策本、バイブル、スゴ本
TOEICなどの英語資格学校の講師よるTOEIC総合対策本。目次はそんなに重要ではないので省略。この本はもう間違いなくスゴ本!!TOEIC対策をやるなら、まず最初にこれだ!!

僕はTOEIC対策のために、本屋で売られているTOEIC対策本、問題集、参考書などを30冊ほどこなしてきたけど、この本はダントツでスゴイ!!と言わざるを得ないほどの対策本。まさにタイトルにあるように『バイブル』という名に恥じない内容である。表紙のカバーのユニコーンもかっこいいしね(笑)。

どこが優れているか?、を示す前に著者の熱い想いが示されている部分を引用しておこう。
この本は、私のこれまでの20年以上に渡るTOEIC受験経験や授業の中で気づいたことの中で、特にこれからはじめてTOEICを受験する人、また、すでに受験経験があり、スコアーが停滞気味の人に対して、有用だと思われることを集中的にまとめてみたものです。

具体的には、個別問題に関するここ数年の流れ、TOEIC独特の傾向の分析、TOEIC側の出題意図の推測、多くの受験者が陥ってしまう誤解、TOEIC独特の引っかけパターン、類書に典型的に見られる誤った対策指南についての指摘、現実的な直前対策等々です。見る人が見れば、類書とのレベルの違いがすぐにおわかりいただけると思います。
(pp.6)
TOEIC対策歴20年は伊達じゃない!!もうこの一言に尽きる。この年季の違いがその他の凡百の並のTOEIC対策本との決定的な差となって現れている。

例えば、TOEICはとてもお上品なテストなので、devastaging(破壊的な), ugly(醜い), rob(奪う), bankruptcy(倒産)といった過激で否定的な表現、人の気分を暗くするような単語は出ないといったことが示されている。これは知らなかった!!と思った。BankruptcyくらいならPart3に出てきそうだけど、実際は出ないらしい。なので、これが使われている対策本は要注意かもしれない。

他にも公式問題集には「全然本番では出題されないじゃん、こんなの」っていうのがあるらしい。なるほど、これは結構自分も実感した。まぁ、かといってまったく不要でもないけどね。

さらには、リスニングで稀に高得点層の人が多く間違えて、低い点数の人たちが正解しているような問題は不適切問題として採点されないといったこともあるらしい。これは著者が実際にTOEIC運営委員会に問い合わせて確かめられたようだ。これはそんなのあるんだ!!と思った。このようなことは他の対策本にはまず書いてない。

問題に対する具体的なこと、例えばパラフレーズは絶対ではない、といったことなどはあまりネタばれしすぎるとだめなので、もう本書を買って実際に確かめて欲しい。

はじめての』とタイトルについているように、本書は本当にTOEICを初めて受ける人にも分かりやすく示されている。最初にTOEICとはどのような試験か?から解説されており、さらには申し込み方法、受験当日の時間についてとか(一度だけ試験開始直後に著者はくしゃみをしてしまい、隣にいた勝間和代みたいな人に睨まれたことがあるとか(笑))スコアーと実際の英語力の解説などなど、結構受験慣れしていても、なるほどと思うことが多かった。

Part1からPart7まで総合的に対策でき、解説もとてもわかりやすい。要所要所に著者しか書けないだろうなというような解説が示されていたりする。例えば、Part3でもっとも頻繁に登場する人物の名前はSarahだとか(笑)。そんなマニアックな分析は他に見たことがないww

あとはPart7対策で、設問を先に読むか、本文を読んでから設問を読むのはどちらがよいか?という問い対しては、どちらも大差なく、そんなのは読解力試験においては「戦略」にならない、と示していたりする。まぁ、そうだよねって思う。

はじめての』とタイトルについているのは、TOEIC初心者からでも大丈夫という意図の他に、もうひとつあるのではないかと想像する。それは、最初にこの本を取り組くむことで、その他並み程度のTOEIC対策本との比較のためのベンチマークを手に入れられる、という側面もあるように思える。

つまり、このバイブル本を一つの基準としてその他対策本を選んだりしていけばよい、ということだと思った。TOEIC対策に限らず、資格試験は本当によい本かどうかで投下した工数のリターンが得られるかどうかの分かれ道となる。そういうとき、駄本で時間を無駄にしないためにも、最初に優れた本をやっておけば、次に対策本を買うときの目利きになる。

また、実際に問題を解いているときにも、間違えた問題でもこの問題は微妙じゃないかなと思ったりしたとき、長本氏のバイブル本でこのような問題は出ないと確認できたら、そういう問題はスルーしていけばよい、ということになる。

僕は、800点を越えたあたりに本書をやり始めた。そしたら400点の壁を超えられずに停滞していたリーディングの点数がぐんと上がっていった。たぶん解き方が補正されたのだと思う。そして、最終的にトータルで955点まで上げることができた。間違いなく本書のおかげだと思う。その反面、どうしてこのバイブル本をもっと早くから取り組んでいなかったのか!?とも思った。

本書は600〜850点まで狙える!!と表紙にあるとおりだと思う。800点を超えていたら、別にやる必要ないでしょ!?と思うけど、それでは確実に損をしている!!この本をやらなくてもよいのは軽く900点以上取れる人だけで、900点未満の人はまずこのバイブル本を最初にやってほしいと思う。必ずやるだけの価値はあると断言する!!

長本氏の対策本は、以下の文法本もある。こちらもあわせてやっておきたいところ。

TOEIC対策本はやっていて苦行のように感じる本が多い。例えばイ・イクフン本の極めろ!と解きまくれ!シリーズとか。これらはとても価値の高い対策本ではあるが、やりこなすのは正直しんどい。

しかし、本書は、長本氏の講義を実際に聞いているようで、解説も文章も面白みがあるので、なんだかやり進めたいという意識がわいてくる。そしてかつ内容もお墨付き。これほどのTOEIC対策本は、しばらくは出てこないだろうと思う。それほどのスゴ本。

本書の出版前まではキム・デギュン氏の『「正解」が見える』本がバイブル的な存在だった。本書はその双璧となる本だろう。TOEIC対策本でまず最初にやるべきバイブル本なので、絶対これを3回転は繰り返してものにすべし!! されば、おのずと点数に結果が反映されるだろうm9(・∀・)ビシッ!!



はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル
はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル
著者:長本 吉斉
販売元:PHP研究所
(2009-10-06)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • TOEICを初めて受験する人
  • いろいろやったけど点数が伸び悩んでいる人
  • バイブルを体感してみたい人
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July 03, 2011

きみの行く道

きみの行く道
きみの行く道

キーワード:
 ドクター・スース、絵本、道、人生、一歩
ドクター・スースという絵本作家の作品。目次は特にないので、本書との出会いについて示しておこう。

この本は、以前参加したスゴ本オフで頂いたもの。そのときのテーマが『元気をもらった本』というもので、そのときにあみだくじで引き当てた。本書は以下の文からスタートする。
おめでとう。
今日という日は、きみのためにある。
外の世界にむかって
きみは、いま、出ていこうとしてるんです。
(pp.5)
本書は明確なストーリーがあるわけではない。主人公に何か問題があって、その問題を解決して、最後にめでたしめでたしと終わる起承転結な物語でもない。あえて言うなら、この作品の主人公は、読者である『きみ』だからね。

自分の道を歩むとき、常に順風満帆で進めるわけではない。時には迷ったり、障害にぶち当たったり、スランプに陥ったり、あまり居るべきではない場所にたどり着いたり。一人ぼっちだったり、妖怪ハッケンクラックが出てきたりもするかもしれない。

それでも、ひるまずに歩み続けよう。そうすれば、98と3/4パーセントの保証で成功するよ!!と著者は示している。

とてもよいタイミングで読めたなぁと思った。元気が出てくるし、それ以上に勇気付けられた気がした。

今までの人生を振り返ってみると、僕は迷い、思い悩みながら日々生きてきた。どこに属していても、ここは本当の自分の行くべき道ではない、もっと他にあるんだと常に模索してきた。そして今に至り、2011年の後半戦に突入しつつある今、また自分の進むべき方向性をきっちり決めなくてはいけない時期にさしかかっている。

そのような進むべき道を決めるとき、そして一歩を踏み出すときに本書のようなほんの少し後押しがあるのとないのではやはり全然違うのだと思う。特にこれはと思った部分を以下に抜粋。
迷うだろうけど、迷ってとうぜん。
きみはもうわかっているでしょう。
進むにつれて、きみは、へんてこな連中のあいだに迷いこむ。
だから、足を踏み出すときは
一足一足、まちがいなく、頭をはたらかせて。
おぼえといてほしいのは
人生ってのは、いつもつなわたりだってこと。
わすれちゃいけないのは
かしこく、すばやく、ぬけめなくってこと。
もっとたいせつなのは、ぜったいに
右足のつもりで
左足を出したりしちゃいけないってことですよ。
(pp.45)
迷いのない人生はない。ずっと迷いながら生きてきたけど、そう思っていいのではないか?と本書を読んで思った。それが現在進行形で人生を深く味わっているという証拠なんだよ、と思っておくことにした。

しかし、迷っているときは歩みを止めてしまいたくなるときがあるんだよね。どこに進んでいけばよいか分からない、先は真っ暗、何が待ち受けているか分からない、そして疲労とともに途方に暮れる。まぁ、そういうときは休めばいいよ。でもずっと留まっていることはできないのだと分かってくる。

そしてまた一歩一歩、歩き出せる。迷いつつも、どこに向かっているのか分からなくても、歩みを止めない限り、必ず何かしら道は開けてくるんだって最近実感してきた。そんなときに、本書のような存在があれば、迷いつつも恐れずに一歩を踏み出せる。

本書は頂いていてからしばらく積読状態にしていた。そして、ある日、たまたま家でトム・ハンクス主演の「ターミナル」のDVDを見ていた。そしたら何か見たことのある表紙の本を主人公が持っているなぁと思って、よく見たらこの絵本だった!!主人公が空港の本屋で、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ演じる美人フライト・アテンダントと話をしているシーンで、主人公が右手に持っていた。本書についての言及は何もないけど、行き場所を失った主人公が行く道を求めていることを暗喩しているのかなと思った。

この読書ブログのヘッダ部分に『道に迷ったら、先人の智慧を借りればいいと思うよ。』と示している。まさにこの絵本がそのキャッチフレーズを体現しているような本ではなかろうか。

人生の節目に何度も読み返したい1冊。プレゼントにもどうぞ。



きみの行く道
きみの行く道
著者:ドクター・スース
販売元:河出書房新社
(2008-03)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 道に迷っている人
  • 日々思い悩んで過ごしている人
  • 決意を新たに一歩踏み出そうとしている人
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July 02, 2011

TOEICテスト650点突破!文法講義の実況中継

TOEICテスト650点突破!文法講義の実況中継
TOEICテスト650点突破!文法講義の実況中継

キーワード:
 長本吉斉、TOEIC、文法、基礎、土台
TOEICにおける文法の基礎的な力をつけることができる本。目次は多すぎなので省略。

著者はTOEIC講師歴15年という長いキャリアがあり、TOEICが始まった当初、TOEIC対策本が書店に数冊しかなかったころからずっとTOEICの動きを観察されてきたようだ。そんな著者しか示しようがない文法のポイントがぎっしりと詰まったものが本書となる。

タイトルに650点突破とあるように、主に現在400〜600点前後の方に作成された文法・語法のための一冊とある。そして、本書は瑣末なテクニック本ではなく、力をつけるための本とあり、文法の基礎が身につけられる内容となっている。

本書の特徴が示されている部分があるので、その部分を列挙。
  1. 説明はわかりやすく、単語のレベルは落としていません。
  2. 文字を聞くように読んでください。
  3. 初めから順に読み進めてください。
  4. TOEICになじみ、親しみを感じるようになります。
  5. 問題・英文は全て入念なネイティブチェックを経ています。
  6. 同じ事項が必要なだけ繰り返し言及されます。
  7. 長年のTOEIC研究の成果を公開した耐久性のある本です。
    (pp.2-5)
著者の語学学校での講義内容をもとに本書が作られているので、講義を聞いているような文体で読み進めやすいと思う。

また、ところどころに「鉄則」として押さえておくべきポイントが示されており、その鉄則が47個示されている。これはと思う鉄則を3つだけ示しておく。
  • 鉄則1 名詞、形容詞、副詞の品詞の問題は、今までも、そしてこれからも出題され続ける最頻度項目。(pp.10)
  • 鉄則19 TOEICの数量詞関連の問題は、時に似たような品詞を2つ出して、知識が曖昧でないかどうかを試してくることがある。(pp.99)
  • 鉄則37 不定詞を入れるか動名詞を入れるかの判断問題は、簡単なゆえに落とせない。いかに正確に、かつ、すばやく判断するかが勝負。(pp.195)
基礎的な文法事項から、著者の長年のTOEIC分析経験から導かれるものまで幅広く示されている。

650点を突破することが目標とあるので、それ以上点数がある人は読まなくてもよいと思うでしょう。実際、自分も800点を超えていたときに、本書を書店で見かけたときにあえて読む必要があるかどうか1,2ヶ月迷った。しかし、どうしてもリーディングの点数が伸び悩み、その原因が文法知識の理解が完全ではないのではないかと思って、思い切って買って読んでみた。

800点を超えていたら本書の内容は全部楽勝で分かるでしょうと思っていたけど、実際に読んで見ると、例えば、名詞の前につく数や量を表す単語、several, each, a few, few, a little, little, much, enoughなどが可算、不可算名詞のどちらで使えるかといった理解が曖昧だった。こういう曖昧な部分が実際のTOEICでの判断ミスにつながり、結果点数を取りこぼしているのだと思う。

短期間で効率よくTOEICの点数アップを図るなら、文法の基礎、土台がしっかりしていないと絶対に無理だと思うんだよね。文法の土台がしっかりしていないうちに無駄に模試とか問題集を解きまくっていても、それら似たような問題には対処できるが、見たこともない問題には対処できなくなる。そういうとき、文法の土台があると、見たことのない問題に遭遇しても、基礎の考え方は同じなので、何とか対処できるようになる。

また、リスニングにおいても文章構造がある程度型として身についてないと、長めの会話文のときに、内容が分からなくなる。逆にしっかり型が身についていると、最初の出だし数単語だけで次につながる節などはある程度想像できるようになる。それはリーディングでも同じ。Part7の読解スピードを上げるのにも鉄板の文法理解があって初めて可能となる。

本書は本当に読みやすいし、他のTOEICの文法本などとレベルが全然違う。著者の長年の経験則から導かれる今まで知らなかったようなことが結構示されている。かなりの良書だと思われる。

また、600点が壁となっている人が間違えやすい部分、理解が曖昧だろうと思われる部分がポイントを絞って示されている。こういう部分をきっちり押さえるだけで、文法に対する苦手意識はなくなると思う。そして結果的にTOEICの点数に反映されると思う。

実際、800点を超えていたけど、リーディングが400点を超えられなかったときに読んでから、文法知識の基礎を強化でき、リーディングでも400点を超えられるようになった。なので、860点以下、もしくはリーディングで400点以下の人はこれを読み込んだほうがよいと思う。自分が苦手な分野が絶対あると思うので、そこを強化すればよい。

いくら400〜600点の人を想定しているといっても、まったく文法知識がないのに本書を読み進めるのは厳しいかもしれない。そのため、同じ出版社の以下の文法本を先に読み込んでおくのがよい。これも講義内容の実況中継タイプなので、読みやすい。TRY AGAINと本書を短期間でそれぞれ3回転読み込めば、文法の基礎はバッチリだと思う。それから文法問題集を解きまくっても遅くはない。

スポーツでも仕事でもTOEICでも基礎がとても大事だと思う今日このごろ。伸び悩んだらもう一度基礎的な部分を復習するのも大切。TOEICに関して言えば、文法の基礎をきっちり押さえたら必ず理解が進み、ぐんと点数が伸びる!!



TOEICテスト650点突破!文法講義の実況中継
TOEICテスト650点突破!文法講義の実況中継
著者:長本 吉斉
販売元:語学春秋社
(2008-09)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 「直前△日間で○点アップ」というような本をやってもできなかった人
  • 問題を解いて、解説を読んでも曖昧感が残る人
  • 文法事項を基礎から総ざらいで確認したい人
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