December 2014

December 30, 2014

【ネタ記事】2014年の10冊

今年も残すところあとわずかとなったので、一応毎年恒例の年間まとめ記事を更新しておこう

今年も時間がないので、全記事リンクはなし。今年の記事を確認したい人は、以下の1月5日の『人生の短さへ』からどうぞ。

ちなみに、去年の記事は以下。今年は56冊読めた。去年は31冊、一昨年は38冊なので、例年より読めたほうか。今年は仕事の稼働時間も少なく、また通勤時間が長いプロジェクトにいたときに通勤時に座って読書できたというのもあったのが影響している。

2014年のまとめ記事は、ランキングというよりも、読んでよかった本を10冊挙げることにした。それぞれの本のジャンルと良かった部分のベクトルが異なるので、一概に優劣をつけられいないなと思うので。

さて、今年の10冊を挙げておこう。以下便宜上通し番号を設定するけど、特にランキングではない。また、青矢印のリンク先はすべて書評記事となる。

◇1
CODE COMPLETE 第2版 上
スティーブ マコネル
日経BP社
2005-03-26

CODE COMPLETE 第2版 下
スティーブ マコネル
日経BP社
2005-03-26

今年読んだ本で一番役に立ったのがこのプログラミング本。上下巻で1,200ページ、約12,000円ほどの高額本だけど、買って読む価値はあった。今年はC#メインだけど、プログラミングをがっつりできるプロジェクトにアサインされたので、本書に示されているものを意識してコーディングできたと思う。今年最後のプロジェクトでは相当複雑な仕様のものの改修し、カットオーバー後に障害がほとんどなかったので、品質も担保でき、Mgrにも評価された。きっと本書のおかげで、投資した分の元は十分に取れただろう。◇2
すべての美しい馬 (ハヤカワepi文庫)
コーマック マッカーシー
早川書房
2001-05

今年から近所の図書館で本を借りることにしたのだけど、たまたま何の前提知識もなく手に取って読んでみたらスゴ本だった!!という小説。主人公が馬に乗っている風景や夜の山の描写がとにかく美しく、翻訳が神!!アメリカには大してすぐれた文学作品などないとどういうわけか思っていたのだけど、そんなことはなかったと思わせてくれた本。◇3

今年は積読していた豊穣の海シリーズをすべて読了した。その中でも『奔馬』の主人公の国を憂う気持ちから革命を起こそうという静かな熱情がよかった。あと、かつて『金閣寺』で挫折したのだけど、三島由紀夫作品が読めるようになったのがささやかな喜びとなった。◇4
アメリカの鱒釣り (新潮文庫)
リチャード ブローティガン
新潮社
2005-07-28

これは変な小説で、著者の実体験が半分もとになっているようだけど、どこか荒唐無稽な内容の日記みたいなスタイルなので、小説といっていいのかも微妙な作品。しかし、好きか嫌いかというと、好きな作品。なんか自由だなと。そこがアメリカ的で、またしてもアメリカ文学の多様性というか、奥深さを知った気がした。これは西新宿のブックファーストのフェアでたまたま買ったら当たりだった。◇5

一応今年発売の本。そろそろ資産運用をまじめに考えようと思っていたところで、今年から株式投資を始めてみた。株以外にも勉強になるところが多く、役に立つ内容だったと思う。金融リテラシーは、意識的にこのような本を読んでいかないと身につかないなと思う。ちなみに、本書で世界株ETFを買っておけというアドバイスがあるが、今日の大納会で最高値を更新しているので、間違っていなかったようだ(まったく買ってないけど・・・)。◇6
今年はJavaだ!!と思って、8年近く積読していた本書を再度手に取り、サンプルプログラムも全部打ち込んでJavaの基礎を習得しましたよというだけの本。Java学習の最初にはよいけど、これが最適であるわけではない。Javaだと意気込んだ割には、今年の仕事はVBA, C#だけだった件・・・。◇7
たまたま書店で手に取って買って読んだら、読んでよかったなぁと思った小説。単純に面白い小説も良いけど、なんだか自分のために書かれた小説なんじゃないか!?と思えるようなものに出会えてよかった。◇8
旅行者の朝食 (文春文庫)
米原 万里
文藝春秋
2004-10

スゴ本オフでいただいた食エッセイ。ロシアの文化、歴史にも詳しくなれて一石二鳥な本。食エッセイは読んでいて面白いし、勉強になるが、とても腹が減ってくるのが難点。しかし、自分の見たことも聞いたことのない料理を想像するのが楽しいし、普段の食事もいろいろな観点が見えてくる気がする。良くも悪くも食に人並み以上に関心があるので、食エッセイをもっと読みたいなと思わせてくれた本。◇9

純粋に今年読んだ中で一番面白かったTheスゴ本!!上下巻一気読みできて、著者があとがきですべてを込めて書き切ったと示しているだけのものは感じられた。山に関心がなくても、山に意識が自然と向かっていく。また、自分自身も何か人生をかけるべきなんじゃないか!?と焚き付けられる。年末年始など休暇中におすすめ。◇10
百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)
ガブリエル ガルシア=マルケス
新潮社
2006-12

今年一番読了までに時間がかった作品。内容そのものの詳細はあまり覚えていないのだけど、半年くらいかけてかつて挫折した作品を最後まで読み切れたので、成長を実感できた。また、これで焼酎の方の薀蓄も語れるようになったはずだ!!wあと、今年の4月にガルシア=マルケスが逝去しているということもあって、本書を取り上げた。今年は技術書と小説をメインで読もうと思っていた。技術書は結局9冊ほどしか読めなかったが、例年よりは多く読めたので良かった。また、小説もいつもよりお多く読めた。それ以外のジャンルの本はときどき思い出したように読んだくらいで、あまり読めなかった。来年は歴史本、経済系の本も読んでいきたいと思うが、あまりジャンルを広げず、しばらく自分の専門技術本、小説でもいいかなと思ったり。

今年から図書館を利用することにしたのだけど、これはかなりよかった。何よりも本代の節約になる。意識としては自腹を切ったものだけが自分の血肉になるのだ!!と思ったりもするけど、さすがに買いまくっていたら資産運用どころではなくなる。小説はほぼ再読することはないのだから、借りて読めばいいかなと。本棚があふれるのを防止できるし。

また、近所の図書館は蔵書数がそんなに多くなくて、最初は貧弱だな思っていたのだけど、よく見るとスゴ本がちらほらあったりするし、絶版になった読みたかった本も置いてあったりして重宝する。貸出期限が2週間なので、締切効果で集中して読めたりするのも利点だなと。

一応ブログ名に『図書館』とつけているのだから、図書館を利用しない手はないと思った。

本の狩場として、自分の趣味嗜好、直感で書店で買うというのもよくやるのだけど、やはりスゴ本オフ経由で手に入れた本、知った本は外れがないということを実感した。おすすめされたスゴ本は高確率で自分にとってもスゴ本になりえるし、自分の趣味嗜好だけでは同じようなものばかりになってしまうが、自分の枠を広げるのにとてもよい。

あと、大型書店のブックフェアもおすすめ。個人的には新宿によく行くので、西新宿のブックファーストでよく買う。西新宿のブックファーストは大体月1でフェアをやっており、そこで選んだ本は良いのが多い。良い本を読むと精神的に豊かになった気がするので、読書はやめられないなと思った。また、こうやって1年を振り返えることができるのは、地道に書き続けた者の特権なのだ、とも思った。

ということで、2014年の読んだ本振り返り記事でした
今年もお疲れ様でした。また来年

(・∀・)

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December 27, 2014

独習Javaサーバサイド編 第2版

キーワード:
 山田祥寛、Java、JSP、MVC、JSTL
JSP、サーブレットの独習本。以下のような目次となっている。
  1. 第1章 イントロダクション
  2. 第2章 JSP(JavaServer Pages)の基本
  3. 第3章 リクエスト情報
  4. 第4章 データベース連携
  5. 第5章 JSTL(JSP Standard Tag Library)
  6. 第6章 サーブレット&JavaBeans
  7. 第7章 デプロイメントディスクリプタ(基本編)
  8. 第8章 デプロイメントディスクリプタ(応用編)
  9. 第9章 JSP&サーブレットで利用可能なライブラリ
  10. 第10章 セキュリティ対策
(目次から抜粋)
本書で技術本カテゴリのちょうど100冊目!!

今年こそJavaを習得して、仕事でもJavaの開発プロジェクトにアサインされたいと思っていた。なぜなら、Java案件の需要がかなりあるし、C#はたまたま自社ではもう取り扱って行かない言語になっていくことが決まっていったので。今までVBA、.NET、C#とやって来ていたので、そろそろJavaを本格的に学習しようと思って本書を手に取ってみた。

最初のイントロダクションの章ではTomcat、MySQLのインストール方法などもキャプチャ付きで示されている。また、JSPの基本、リクエスト情報の章ではPOST、GETの違いなど初歩的な部分から説明されていてわかりやすい。

自分がJSP、サーブレットを最初に学習したのは2006年の入社後の研修時で、そのときに学んだきりで使用することもなかったので、ほとんど忘れてしまっていた。またその時から時間も経っているのでJSPのバージョンも変わり、Javaコーディングに精通していないデザイナ的な人もJSPページを作成しやすいアクションタグのJSTLなども追加されているので、これは知らなかった。各章図説入りでかなり分かりやすい説明だと思う。ダメな技術本は日本語の説明がおかしかったりするが、これはすんなり頭に入ってきた。また、各章の途中に随時練習問題があったり、章末に理解度チェック問題がある。それらをやっていくことで理解が深まるはず。

書店でJSP、サーブレットの本をいくつか見比べてみたけど、本書が一番最新バージョンかつ網羅性があり、入門的な内容だった。実際に読んでみると、分かりやすく、特に躓くようなところもなかったかな。実際にサンプルを打ち込んではなく、読んだだけなのだけど。Javaの基本を習得しており、JSP、サーブレットなどWeb系の基礎を習得したい場合は本書が最適と思われるのでおお勧め。

Kindle版もあるようなので、通勤電車で読みたい人はそっちを購入するのがよいと思われる。僕は大型の紙の本を買って学習したのだけど。

来年こそJava案件をやりたい。




読むべき人:
  • JSP、サーブレットを学習したい人
  • アクションタグについて知りたい人
  • JavaのWebアプリケーションの仕組みを勉強したい人
Amazon.co.jpで『JSP/サーブレット』の他の本を見る

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December 25, 2014

ニュークリア・エイジ

キーワード:
 ティム・オブライエン、核、戦争、不安、総合小説
アメリカ文学作品。以下のようなあらすじとなっている。
元チアリーダーの過激派で「筋肉のあるモナリザ」のサラ、ナイスガイのラファティー、200ポンドのティナに爆弾狂のオリー、そしてシェルターを掘り続ける「僕」…’60年代の夢と挫折を背負いつつ、核の時代をサヴァイヴする、激しく哀しい青春群像。かれらはどこへいくのか?フルパワーで描き尽くされた「魂の総合小説」。
(カバーの裏から抜粋)
舞台は1958年から1995年までのアメリカ。主人公ウィリアムは1995年時点で49歳。詩で自分を表現する元フライトアテンダントの妻、ボビと12歳になる娘、メリンダがいる。ウィリアムは核弾頭によってもたらせられる終末を恐れており、妻と娘を守り、自分自身の信じるもののために家の庭に穴を掘り続けている。しかし、妻と娘にはまったく理解されず、気が狂っていると思われている。

1958年の章は、ウィリアムが12歳のところからスタートする。その当時から最後の審判がやってくることを確信し、家の地下室に手製のシェルターを作成している。そして高校生あたりになっても、その傾向は変わらず、結果的に両親に精神科通いを進められるが、自分はいたって正常であり、友達も意図してあまり作らず、常に終末に備えていると担当医に告げる。そして、大学では『爆弾は存在する』と一人で紙をもって活動し始めたところから、元チアリーダーで魅力的なサラ、肉体派のナイスガイ、ラフティー、爆弾狂のオリー、その友達の200ポンドのティナが仲間に加わる。

物語としては、とりわけ面白いわけではない。主人公のパラノイア的な言動が多く、妄想のような心情描写も長く、読み続けていると疲弊するというか、どこか辟易としてくる。また、主人公を愛している、追いかけられたいのと言っている割には、どこか満たされないものを抱えて主人公を翻弄するような典型的な女、サラにもあまり感情移入できない。さらに、60年代アメリカを代表するような政治家、軍事関係者、ロックバンドなどの訳注を参照しなくては分からない固有名詞が頻出している。

しかし、東西冷戦、キューバ危機、泥沼化していくベトナム戦争、核弾頭をいくつも全米の基地に抱え込んでいて、いつそれらが発射されるかわからない60年代から70年代のアメリカの置かれた不安な情勢が主人公を通して描かれていた。パラノイア的に自分が掘っている『穴』に掘れよと催促され続ける主人公。狂っているのは、主人公なのか、それともその主人公を取り巻く世界なのか!?そういうこともいろいろと考えさせられる。

著者はベトナム戦争に歩兵として参戦しているらしい。また、『世界のすべての七月』にもベトナム戦争に従軍して人生がよくない方向に変えられた人物が出てくる。本作の主人公はベトナム戦争への徴兵を忌避し、国外逃亡している。そういう部分もあって、著者自身の全編ベトナム戦争など戦争や紛争に対する恨みつらみが込められているようでもあった。翻訳は村上春樹で、村上春樹自身の文体と著者の物語が相互作用しているような気がする。おなじみの「やれやれ」も多く出てくる。村上春樹の作品を読んでいるような気にさえする。また、村上春樹は訳者あとがきで『それぞれの読者に対して異なった捉えかたを要求する小説である』と示している。そして以下のようにも示している。
僕はこの小説を読み終えたあとで、誰かとすごく話しあいたかった。そしてもし誰とも話あえないのなら、(中略)何かすがるべき言葉が、空白を埋めてくれるべき言葉がほしかった。
(pp.650)
よって、読了後に空白をもたらす作品であると。そのため、この作品を『現代の総合小説』と呼びたいとあった。

語り合いたいとまではいかないけど(語る場も特にないし、だからここに書くしかない)、主人公のようにずっと自分や家族を脅かす存在に対する不安に決定打を打ち出せないまま生きながら、自分自身のよりどころとなるものを獲得しようと奮闘し続きながらもがいている部分に共感できたし、他の作品に比べてここに何か書き落としておきたいという気にさせられた。

60〜70年代のアメリカの情勢、空気感が村上春樹のコメント付きの詳しい訳注もあって、よくわかった。と同時に、普段の生活で覆い隠されている自分自身に内在する不安とか飢餓感、恐れているものを掘り起こされるような、そんな作品でもあった。



ニュークリア・エイジ (文春文庫)
ティム オブライエン
文藝春秋
1994-05-10

読むべき人:
  • 戦争小説を読みたい人
  • 60年代以降のアメリカの情勢を知りたい人
  • 何かに恐れを抱きながら生きている人
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December 24, 2014

百年の孤独

キーワード:
 ガルシア=マルケス、幻想、歴史、孤独、陶酔
ノーベル賞作家による幻想小説。

本書について書こうとすると、一筋縄とはいかない。本書の解説担当者も、一体どういう「解説」が可能なのか、途方に暮れると示している。なので、まずは同名の焼酎から語ることにする。

焼酎の「百年の孤独」は、宮崎県の酒造メーカー、黒木本店によって生産されており、店主が本作品に惚れ込んで名前を付けたらしい。いわゆるプレミアム焼酎の分類で、定価2,900円ほどのものが定価で購入することは難しく、ネット上の販売価格を見ると大体8,000円前後となっている。居酒屋などで飲もうとすると、1杯800〜1,000円ほどになる。

アルコール度数が40度でウイスキーのような洋酒に近いといろいろと書かれている。実際に居酒屋で2回ほど飲んだことがある(直近だとこれを読んでいる途中に1回)が、個人的にはズブロッカの癖のある草っぽさを緩和したような味で焼酎っぽくはなく、ウォッカが好きなので個人的には好きな味だった。

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ちなみに、この焼酎を定価で購入する方法がある。以下にまとめられたページがあるので参考に。飲みの席などで『百年の孤独』がメニューにあった時に、これはノーベル賞作家であるガルシア=マルケス(今年2014年に逝去)が書いた同名の小説が元ネタなんだよと、薀蓄を語るときが来るかもしれない。そんな時のために、備忘録もかねて書いておこう。この作品を一言で説明すると、コロンビアに架空の都市『マコンド』が作られて、そこでブエンティア家が100年にわたって世代を重ねながら、様々な事件やイベントが発生し、最後にはマコンドが消滅するまでのお話。

もちろん、改行がほとんどなく、びっしりと書き込まれた480ページ近くの重厚な作品を一言で示すのは無理がある。100年の間に、マコンドができた当初の様子、そこで幽霊が出てきたり、雨が3年間やまなかったり、物体を動かす超能力を持つ人間がいたり、大食い競争をやったり、鉄道が近くで敷かれたり、革命のようは戦争が起こったり、美しい少女に見とれて足を滑らせて死んだ人間がいたり、いろいろと情事もたくさん発生している。それらのエピソードを挙げていくときりがない。

しかも、ホセ・アルカディオ・ブエンディアをはじめとして、アルカディオ、アウレリャノなど世代間で名前を継承しているので、誰が誰だかわからなくなってくる。心情描写もあまりなく、途中の数々のエピソードや長い文章で、改行がない状況が続くと、自分自身がこの物語に埋没していくような、そんな不思議な体験をする。読んでいてもよくも悪くもまったく内容が頭に入ってこないこともときどきあるが、振り返ってみると、確かに自分もそこにいてぼんやりと神の視点でマコンドの様子を俯瞰的にずっと見ていた、そんな感覚が確かに残る。

この作品を最初に読んだのは今から10年ほど前の大学生のころだった。大学の図書館に置いてあって、確か2chの文学スレか何かを見てから、この作品の存在を知り、試に読んでみることにした。そのときは、大学の図書館で少しずつ読んでいたのだけど、その本は2段組みでフォントが小さく、今ほど読書経験が多くなかったので、まったく頭に入ってこず、強烈な睡眠薬のようでもあった。それでも精神修行だと思って、表面の字面だけを追って、最後数十ページと言うところで、結局挫折した。

それから社会人になって、改訳版が出版されているのを書店で見かけて買って、5年近く積んでいた。そしてようやく今年の夏ごろから少しずつ読んでみた。やはり読みやすいとは言い難い小説で、1日で物語の区切りとなる20ページぐらいずつしか読めなかった。読んでいても、途中で自分が物語に置いてかれ、10年前と同じように睡魔に襲われることもしばしば。それでもなんとか最後まで読了できた。内容の詳細についてはあまり頭に残っていないのだけど。

それでも、この作品を読むというのはとても贅沢な行為なんだと思った。ネットが発達し、読みやすくて短いネット、スマフォ的な文章がインスタントに好んで消費され、人々が読書をしなくなったと特集番組が放送されるような時代に、こんなに読了するまでに時間がかなりかかる傑作を悠長に読むのだから。時間的にも精神的にも余裕がないとまず無理だなと(ついでに値段的にも。また、図書館で借りたとしても、貸出期間2週間とかで読了は難しい)。

さらには1度読んだだけでは完全に頭に入ってこないので、また後で再読した時もきっと新鮮な状態で読めることだろう。また10年後に読み返したい1冊だな。そのときは、焼酎を手元に飲みながら、幻想的な物語と酒とを同時に陶酔したいものだ。



百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)
ガブリエル ガルシア=マルケス
新潮社
2006-12

読むべき人:
  • 幻想的な小説が読みたい人
  • 焼酎が好きな人
  • 贅沢な読書体験をしたい人
Amazon.co.jpで『ガブリエル ガルシア=マルケス』の他の作品を見る

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December 21, 2014

カウント・ゼロ

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キーワード:
 ウィリアム・ギブスン、SF、サイバーパンク、箱、伯爵
サイバーパンクSF小説。以下のようなあらすじとなっている。
新米ハッカーのボビイ、別名カウント・ゼロは、新しく手に入れた侵入ソフトの助けを借りて電脳空間に没入していた。だが、ふとしたミスから防禦プログラムの顎にとらえられ、意識を破壊されかけてしまった。その時、きらめくデータの虚空の彼方から、神秘的な少女の声がきこえてきた……!SF界の話題をさらった『ニューロマンサー』と同じ未来を舞台に、前作を上まわる衝撃的なヴィジョンを展開するギブスンの長篇第二作!
(カバーの裏から抜粋)
livedoorブログのAmazonリンクに書影がなかったから自分で撮って設定した。

『ニューロマンサー』がいろいろなSF作品に影響を与えたのは、SF好きな人にとって見れば語るほどのことでもない、常識的なものになっている。その『ニューロマンサー』をはじめとする<スプロール>3部作と言われる2作目が本書。『ニューロマンサー』の記事は以下。本作品では、『ニューロマンサー』とは別の人物が主人公となっている。主人公は3人いて、それぞれ章ごとに視点が変わる。

まずはタイトルにもなっている『カウント・ゼロ』のハンドルネームでハッキングの腕試しをしている新米ハッカーのボビイ。年齢は17歳ほどの少年で、ある日手に入れた侵入ソフトで電脳空間<サイバースペース>に没入<ジャックイン>して、映画データを盗み取ろうとしたところ、アイス(侵入対抗電子機器、攻殻機動隊の攻性防壁のイメージ)で自分の精神が破壊されそうになる。そしてマフィアのような組織に家を襲撃され、その仕事<ラン>を受けた人物たちに助けられる。

次の人物はターナーで、体躯のよい30歳くらいのフリーの傭兵。かつてインドで爆破されて肉体がバラバラになるが、バイオテクノロジーによって再生している。ある企業から別の企業に移籍をしたいという博士を安全に移送するための転職屋として、コブラのようなリヴォルバの銃を装備し、チームを指揮する。しかし、そこで博士の代わりにその娘と接触し、その娘と行動を共にしていく。

最後はマルリイ・クルシホワ。美術商で小さな画廊を営んでいたが、ある日肉体的には病で死んでいて、精神だけが電脳空間だけで存在する富豪で美術コレクターであるヨゼフ・ウィレクから、コラージュ作品のようなガラクタを詰めたような『箱』を探してくれと依頼される。その『箱』の作成者を巡って宇宙まで行く。

最後のほうまでそれぞれの人物が全く交差することなく、独立して物語が進む。それぞれの人物が電脳空間に常時没入しているという感じでもない。どちらかというと、電脳空間は物語での補助的な位置づけのように、現実世界でそれぞれの人物が動いていく。

Amazonのレビューには『電脳空間3部作の中ではいちばん詩的な作品だ』と評されている。なるほどなと思う。主人公たちを取り巻く周囲の些末な部分を含めた描写が細かく、個人的には三島由紀夫のような情景描写をSF風にしたような、そんな印象を受けた。

派手に爆発したり格闘するような部分は少ない。もちろんレールガンのようもので建物が吹っ飛ばされたり、レーザー光線で人の首が吹っ飛んだりする描写もあるが、それらは控えめ。サイバーパンク要素としては、デッキから伸びている電極を額に設定し、そこのコンソールをいじってマトリックスの世界にジャックインするし、精神だけの存在となった大富豪がサグラダファミリアを模した電脳空間で商取引をしたり、AIの暴走を監視するチューリングという組織があったり、耳の後ろのソケットにマイクロソフトと呼ばれるソフトを入れると飛行機の操縦が可能になったり、多言語の翻訳もできる。

あとは日立、富士通、東芝、朝日新聞、ソニー、千葉、東京、ヤクザなど日本的な固有名詞も多く出てきて、80年代のバブルのころに書かれたサイバーパンクのアクセントにもなっている。

『ニューロマンサー』は5年前に読んだのだけど、1日10ページほどしか読めず、読了に3ヵ月もかかった。しかもギブスンが示す電脳空間に自分の想像力が追い付いていかず、内容はあまり頭に入ってない。しかし、本作は割とすんなり読めた。もちろん、普通の小説、SF作品に比べて読みにくい部類だとは思う。それでも、1日数十ページは読めた。それでも、ちょっとでも気を抜くと独特の描写によって文章の森で迷子になってしまうようなことはよくあったけど。

本書は絶版になっている。たまたま近所の図書館に行ったら、3部作と『クローム襲撃』が置いてあったので借りて読んだ。これが絶版になっているのはもったいない。ぜひ復刊してほしいと思う。

サイバーパンクSFなんだけど、どこか純文学的でもあるような、そんな印象を受けた。また、それぞれの登場人物が最後には直接的にまたは間接的に交差する展開が面白かった。



ウィリアム・ギブスン
早川書房
1987-09

読むべき人:
  • サイバーパンクSFが好きな人
  • マトリックスが好きな人
  • 詩的な世界観を堪能したい人
Amazon.co.jpで『ウィリアム・ギブスン』の他の作品を見る

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December 16, 2014

酒仙

キーワード:
 南條竹則、酒、救世主、教養、阿頼耶識
ファンタジー小説。以下のようなあらすじとなっている。
酒星のしるしをおびた人間は、いずれその使命を果たすまで、酔って酔って酔いまくらなければならん――。こうして仙人に命を救われた暮葉左近は、酒飲み修行に明けくれる日々を送っていた。ところがある日、邪悪な<魔酒>を醸す三島業造が現れて……。古今東西の美酒珍味と、古典文学からの引用が満載された抱腹絶倒の「教養」小説。第5回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。
(カバーの裏から抜粋)
スゴ本オフ『食とエロ』のテーマの時に頂いた小説。ちょうど2年前に参加したので、2年近くも積んでしまったようだ。

主人公の暮葉左近は江戸時代から続く豪商の家系に育った30歳で、その家系は酒豪でもあった。しかし、代を重ねるごとに没落していき、主人公はとうとう60億円もの負債を抱えて自分の人生にけりをつけようと風呂場に老酒をためて、そこで酒池肉林のごとく酒池をやって死にかける。そんな状況で仙人に助けられ、主人公の酒飲みの気質を見出されて、ひたすら酒を飲んで酒徳積んだ救世主になれと言われる。そして、そのために必要な聖杯と聖徳利を手に入れようとするが、魔酒を広めようとする三島業造と奮闘するという話。

独特の世界観で蓬莱山の仙人や妖怪、天使などいろいろな人間以外の人物がたくさん出てくる。主人公自身も千年に一度の聖酒変化という儀式で世の中に酒を満たし、至福が訪れるようにするための酒仙となっている。そして主人公の太鼓持ちのどぶ六とひたすら飲み歩いている。ファンタジーな登場人物、仙界などが出てくる反面、小岩の中華料理屋、浅草の泡盛屋、新橋のショットバーなど現実的なところが舞台にもなっているのが面白い。それぞれの店名が出てきて、調べてみると実在する(すでに閉店していたりするけど)ものもあったりする。

いろんな人間以外の登場人物が多数出てくるから、『千と千尋と神隠し』のようなジブリアニメで映像化したらはまるだろうなと思った。20歳以上の酒飲みの大人のためのアニメとして映像化してくれないかなと思った。

また、この作品で特筆すべきは漢詩からペルシアの歌など古今東西の酒にまつわる詩歌や酒のうんちくの引用が満載となっている点。それらの過剰とも思える引用が一見衒学的で酒の席でうんちくを垂れたがるおっさんのような嫌味がしそうだが、キャラの特性もあって不思議とそれがない。むしろ文化や歴史も含めていろいろと勉強になるなぁと思った。

ゴルゴダの丘で貼り付けになったイエスも酒仙だったとか、おとものどぶ六が「酒(しゅ)よ、酒よ、なぜ旦那をお見捨てになったのですか?」と言うセリフがあるが、それは解説によると新約聖書のイエスが死の直前に述べた言葉「主よ、主よ、なぜ私をお見捨てになったのですか」というのがネタらしい。このような教養的なパロディ要素も多くみられ、自身の教養レベルが高ければ高いほど楽しめる内容のようだ。もちろん、歴史や文化、宗教に疎い僕はそこまで気付かないのだけど。教養を深めた後に再読すればきっと面白さも増すはず。

目的達成のために、主人公はひたすら道中で老酒や琉球泡盛、葡萄酒、マティーニ、ウイスキー、日本酒などなどを飲みまくっている。そして回りからは気持ちいいくらいにいい飲みっぷりだ評されるほどである。そして読んでいると飲んでいるわけでもないのにほろ酔い気分になってくるから面白い。また、酒だけではなく、一緒に食べている中華料理などの描写もおいしそうで腹が減ってくる。

読んでいたら間違いなく何かしら酒を飲みたくなってくることは間違いない。本書を酒の肴に読むのもよいし、その独特の世界観の中での主人公の飲みっぷりに一緒に酔いしれるもよし。忘年会シーズン突入中ということもあり、すべての酒好きにおすすめのファンタジー「酒」教養小説!!



酒仙 (新潮文庫)
南條 竹則
新潮社
1996-09

読むべき人:
  • お酒が好きな人
  • 中華料理や中国文化に関心がある人
  • 自分の教養レベルを試してみたい人
Amazon.co.jpで『南條竹則』の他の本を見る

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December 12, 2014

神々の山嶺

神々の山嶺〈上〉 (集英社文庫)神々の山嶺〈下〉 (集英社文庫)

キーワード:
 夢枕獏、山、エヴェレスト、人生、求道
山岳小説。以下のようなとあらすじとなっている。
カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。そのカメラはジョージ・マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかどうか、という登攀史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。カメラの過去を追って、深町はその男と邂逅する。羽生丈二。伝説の孤高の単独登攀者。羽生がカトマンドゥで目指すものは?柴田錬三郎賞に輝いた山岳小説の新たなる古典!
(上巻のカバーの裏から抜粋)
その男、羽生丈二。伝説の単独登攀者にして、死なせたパートナーへの罪障感に苦しむ男。羽生が目指しているのは、前人未到のエヴェレスト南西壁冬期無酸素単独登頂だった。生物の生存を許さぬ8000メートルを越える高所での吐息も凍る登攀が開始される。人はなぜ、山に攀るのか?永遠のテーマに、いま答えが提示される。柴田錬三郎賞に輝いた山岳小説の新たなる古典!
(下巻のカバーの裏から抜粋)
昨年夏のスゴ本オフ『山』のテーマの時に紹介されていた。そのときから気になっており、以前西新宿のブックファーストのフェアでも取り上げられていたので、その時に買って積んでいた。そして最近読んでみた。読んでみたら評判通りのTheスゴ本!!って感じの圧巻の小説。

山に憑りつかれるように魅せられた男、そしてその山屋を追っていくうちにその男自身に惹きつけられる男の話。一言でいうなら、ルパン三世のテーマ曲にある『男には自分の世界がある』というような内容が書き表されている。

ネパール語でサガルマータ、チベット語でチョモランマ、英語でエベレスト(エベレスト - Wikipedia)。世界最高峰のこの山の絶壁部分の南西壁の冬季、無酸素、単独で登頂しようする伝説の日本人クライマー、羽生丈二。中卒で山に登り始めてから、山のために定職には就かず、人間関係も希薄で、誰もやったことがない登山に挑戦し続けている。山に金とか女とか目的などがあるわけではない。人生で山しかない羽生丈二には明言できるような登る理由もなく、それは何のために生きるのか?に転換されても答えはない。それでも最高峰の神の領域に足を踏み入れて、命がけで挑戦していく。

そしてその羽生丈二に出会ってしまって生き方を変えられたカメラマンの深町誠。最初はジョージ・マロリーのカメラを手に入れたことから羽生丈二と関わることになり、羽生丈二のこれまでを間接的に取材し、そしてエベレスト付近で羽生丈二と行動を共にすることで、ジョージ・マロリーが1924年にエベレストの登頂に成功したのかどうかのフィルムの情報を得るつもりが、次第にその本来の目的も忘れ、羽生丈二の生き様に惹きつけられ自分の中にどこか満たされず燻っていたものが焚き付けられていく。

この小説の何がスゴいのかというと、文章のリズム感だろうか。夢枕獏の作品はあまり読んだことがないが、短い文章で改行が多く、一見詩のような文体のようになっている。しかし、それが登山での足の歩み1歩、1歩を間接的に表現されているようにも思える。と同時に、それぞれの登場人物の登攀中の苦しみ、辛さ、葛藤、自問自答など極限状況の心情がダイレクトに読み手に流れ込んでくる。

そして、8000メートル級の世界ではどんなに高地トレーニングを積んでも高山病になり、酸素は薄く1歩の歩みで喘ぎ、テントの中でも寝ているだけで体力を消耗し、幻聴を聞いたり幻覚が見え始め、風速50メートルほどのジェットストリームによる風が襲い、上から石が降ってきて直撃すると致命傷になり、ほんの少しの気の緩みで滑落して死が待ち受けているマイナス25〜40度の過酷な世界にあたかも自分もそこにいるかのような感覚になってくる。そして文体もあるが、面白さも相まってページがどんどん進む。

やはり何もかもを捨てて自分の人生、生命をかけてまで挑戦したり果敢に何かを成し遂げようとうする人物に魅了される。『月と六ペンス』では画家ポール・ゴーギャンがモデルの主人公、ストリックランドが貧困に陥るがただ絵を描きたいのだと言って妻子など他のすべてを捨てて、絵に生涯を投じていた。それと同じように羽生丈二という男は山にすべてを賭けていた。入念な準備をし、エベレストを地道に調査し、8年がかりで50歳近い年齢で挑戦している。こういうものを読んでしまったら、なんとなくぼーっと過ぎていく毎日を送る自分に、このままでいいのか?こんな生き方をすべきじゃないのか!?と自分自身も深町のように焚き付けられてしまう。人によっては今後の人生観に影響が出そうなほどの内容となる気がする。ちょっと山に行(逝)ってくるという人がいてもおかしくないくらい、いろんな意味で危険な作品でもある。僕は行かないけど。

登山などほどんどやったこともないし、それほど関心がない僕でも楽しめてかつそれに命を懸けた男の生き方にも魅了された。
 それを成し遂げるには、その行為者が神に愛されねばならない。
(下巻 pp.132)




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December 06, 2014

窓際のスパイ

キーワード:
 ミック・ヘロン、スパイ、窓際、組織、落ちこぼれ
落ちこぼれスパイ小説。以下のようなあらすじとなっている。
〈泥沼の家〉と呼ばれるその部署は、英国情報部の最下層だ。不祥事を起こした部員はここに送り込まれ、飼い殺しにされるのだ。若き部員カートライトも訓練中のミスのせいでここに放り込まれ、連日ゴミ漁りのような仕事をさせられていた。もう俺に明日はないのか? ところが英国全土を揺るがす大事件で、状況は一変した。一か八か、返り咲きを賭けて〈泥沼の家〉が動き出す! 英国スパイ小説の伝統を継ぐ新シリーズ開幕!
(カバーの裏から抜粋)
主人公はイギリス国内のテロ対策などに対応する保安局、通称MI5に所属している。ある日昇進試験としてテロ犯を捕まえるという訓練中に致命的なミスを犯し、通称「泥沼の家」に左遷されて出世の道から外れ、事務処理などの些末な仕事をする日々を送っている。郊外にあるビルの1室の「泥沼の家」には同じように職務で失敗したものやアルコール中毒の人間など、「遅い馬」と呼ばれる落ちこぼれたちが集まっていた。

そんなときにパキスタン人の19歳の大学生が誘拐されてネット上に監禁されている動画が流される。その事件解決を独自にやろうと「泥沼の家」のメンバーが奮闘する!!というお話。

スパイというとジェームズ・ボンドのようにMI6所属で海外を飛び回ってテロ組織と対抗したり銃撃戦をしたり、ボンドガールとの情事があったりとスケールの大きなものを想像しがちだけど、これは全く逆。なぜなら主人公は30歳前で落ちこぼれて無能扱いされて、ロンドン市内だけの話にとどまっている。そんで「泥沼の家」でそこのボスからの指令の仕事もまたミスったりしている。それでも本人は自分は無能ではない、左遷されたのは何かの間違いだ!!と思いながら出世のメインストリームに返り咲くことを切望して悶々としているという状況。

舞台のスケールは狭く、派手さはあまりない。敵のイデオロギーみたいなものも特にないし、どちらかというと本部とわき道にそれた「泥沼の家」の内部対立のような組織小説?のような感じで読むと面白い。主人公が落ちこぼれで僕と年齢が近いというのも、個人的に共感できる部分。実際は無能ではない設定になっているが、本作ではあまり活躍しておらず、主人公の存在が薄いのだけど。

一般的なスパイ小説として読むとどこか物足りない。しかし、落ちこぼれた人間たちが一致団結して活躍する小説として読めば面白い。割と読みやすくページも結構すんなり進み、引き込まれるような感じなので。これがシリーズ化されてあと2作続くようなので、主人公の活躍は次の2作に期待したい。



窓際のスパイ (ハヤカワ文庫NV)
ミック・ヘロン
早川書房
2014-10-10

読むべき人:
  • スパイ小説が好きな人
  • 部署内の対立を経験している人
  • 落ちこぼれてしまった人
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