November 2015

November 30, 2015

ジョコビッチの生まれ変わる食事

キーワード:
 ノバク・ジョコビッチ、グルテン、小麦、食事、自伝
ジョコビッチによるグルテンフリー推奨健康本。以下のような目次となっている。
  1. 序章 私を生まれ変わらせた食事―わずか18カ月でドン底から世界王者へ
  2. 第1章 バックハンドと防空壕―すべてのプロテニス選手が富裕層のカントリークラブから出てくるわけではない
  3. 第2章 夢を叶えた、私の食べ方―私はどうやって世界一のテニスプレーヤーになったのか?
  4. 第3章 オープンマインドになるだけで体は変わる―あなたの人生を激変させる14日間
  5. 第4章 あなたの動きと思考を邪魔するもの―頭と体を密かに鈍らせているものの正体
  6. 第5章 食事に関する、私のルール―勝利するための食卓
  7. 第6章 圧倒的成果を出す、思考のトレーニング―集中力強化とストレス解消戦略
  8. 第7章 誰でもできる簡単なフィットネスプラン―ビジネスにも日常にも活かせるエクササイズ
(目次から抜粋)
ジョコビッチ、と言う人はテニスプレイヤーだというくらいの認識しかなかった。どこの出身で世界ランキング何位かも全く知らなかった。食事に関して学ぶところがあると、お勧めされて読んでみた。ジョコビッチは上位テニスプレーヤーであったが、どうしても勝ちきれないでいた。試合中に動きが鈍り、胸は締め付けられて、呼吸もできなくなり昏倒してしまうということがあった。トレーニングを見直し、メンタル面も強化しても同じようなことが続き改善しないでいた。いろいろあって、原因は普段食べている小麦に含まれているグルテンという物質であり、そのグルテンを摂取しない食事を心がけたところ動きが改善されて世界ランク1位になれたとある。

本書はジョコビッチの食事内容をそのままトレースするようなものではなく、食事からフィジカル、メンタルまで総合的に見直しをして健康的になりましょうという本。ジョコビッチ自身も示しているように、肉体は一人ひとり違うので、ジョコビッチの最高の食事をそのままとってもらいたいわけではなく、読者にとっての最高の食事が何かを知る術を伝えたいとあった。

そもそもグルテンは小麦やライ麦、大麦などの穀物に含まれているタンパク質で、これを食べることによって速く血糖値を上げてしまい、そこで大量のインシュリンが体内で必要になり、内臓脂肪が蓄積され、毒物を放出し肉体のさまざまな部分に炎症を起こし、長期的に健康に影響をもたらすらしい。よってジョコビッチのような一流のアスリートだけではなく、普通の人もグルテンフリーの食事が推奨だと示されている。

そしてグルテンが含まれている食べ物はパン、パスタ類、ケーキ、ドーナツなどのスイーツ全般、小麦で作られたスナック類、ビールや麦芽から蒸留されたアルコール飲料、ソーセージなどの加工食品、一部の卵・ナッツ製品、マリネおよび調味料、一部の乳製品、加工チーズ、揚げ物の肉と魚などにまで多岐にわたる。これらをまず2週間できるだけ摂取しないようにすると、ジョコビッチの体の動きは各段に改善されたようだ。

本書の医学的根拠の説明の部分があまり詳しく示されていないので、本当に正しいのか?という部分は若干気になるところである。東洋医学的の研究例として、ポジティブな言葉をかけた水とネガティブな言葉をかけた水の違いが云々という記述などはいかがなものかと思うが、そこはジョコビッチ自身研究者でも専門家でもなく、本書全体を通して自分がうまく行った事例を紹介しているだけなので大目に見るべきところか。グルテンフリーの仕組みや根拠については別の本を参照したほうがよさそうだ。

僕は腎臓障害を患っているので、1日のタンパク質の摂取量を合計40gまでにする食事制限をしなくてはならないから、結果的にある程度グルテンフリーになっている。乳製品は極力取らず、パンもほとんど食べず、お菓子も基本的に食べない。パスタやビールは好んで飲み食いしてしまうので、それらを制限して2週間断つくらいはできる。しかし、揚げ物、特に大好物である冬場のカキフライを2週間も断つことはできるだろうか!?と激しい葛藤に襲われるwころもをつける前に小麦粉をまぶしたり、ころもそのもののパン粉に小麦粉が使用されているからね。ということで、実際にグルテンフリーをやるなら春以降かな。

日々の食事が自分の体にどれだけ影響を与えているのかを見直す良いきっかけになった。もしかしたら普段何気なく食べているものがアレルギー反応を起こして持病に影響している可能性も無きにしも非ずなので、ジョコビッチがやったように食物アレルギーの検査でもしようかと思ったりした。

本書はグルテンフリーや睡眠やストレッチについて主に言及されているが、ジョコビッチのセルビア・ベオグラードでの戦争下での生い立ちやテニスプレーヤーになるまで、テニスで勝つためにはコーチも含めたチーム戦であるということなどの逸話も興味深く読める。また、ジョコビッチの人徳というかプロフェッショナリズムがにじみ出てくるような内容で、そういう部分が健康志向とは別に参考になった。



ジョコビッチの生まれ変わる食事
ノバク・ジョコビッチ
三五館
2015-03-21

読むべき人:
  • グルテンフリーに関心がある人
  • 日々の食事を見直ししたい人
  • テニスプレイヤーの人
Amazon.co.jpで『グルテンフリー』の他の本を見る

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November 14, 2015

ペンギンの憂鬱

キーワード:
 アンドレイ・クルコフ、皇帝ペンギン、追悼、疑似家族、不条理
ウクライナの作家によるロシア語小説。以下のようなあらすじとなっている。
恋人に去られた孤独なヴィクトルは、憂鬱症のペンギンと暮らす売れない小説家。生活のために新聞の死亡記事を書く仕事を始めたが、そのうちまだ生きている大物政治家や財界人や軍人たちの「追悼記事」をあらかじめ書いておく仕事を頼まれ、やがてその大物たちが次々に死んでいく。舞台はソ連崩壊後の新生国家ウクライナの首都キエフ。ヴィクトルの身辺にも不穏な影がちらつく。そしてペンギンの運命は…。欧米各国で翻訳され絶大な賞賛と人気を得た、不条理で物語にみちた長編小説。
(そでから抜粋)
新潮クレストブックは好きなレーベルであるが、大型書店でもまとまって置いてあるところは少ない。本書は地元の紀伊國屋書店で面陳されていた。タイトルとイラストを見て、もうこれは直観的に面白いに違いない!!と思ってジャケ買いした。

主人公は40歳くらいで、売れない小説家で、短編小説ならいくつか書いたことがあるが、長編は書いたことがなかった。一人暮らしで、動物園で規模縮小のために引き取った皇帝ペンギンを飼っている。しかし、その皇帝ペンギンは後になって憂鬱症を患っていると知る。また、主人公は新聞社に短編小説を売り込みに行ったら、文才を認められるが、生きているわけありの大物の人物たちの追悼記事を書く仕事を依頼され、淡々と書いて、新聞社に届けていたところ、あるときその人物たちが次々と実際に死に始める。

また、新聞社の編集長の知り合いの男が友人の追悼記事を書いてくれとやってきて、その男の4歳くらいの娘、ソーニャを預かってくれと言い、主人公は引き取ることになる。後でソーニャのペビーシッターとして20歳くらいのニーナという娘も加わり、皇帝ペンギンと幼女と若い女性との共同暮らしが始まって淡々と日常が進んでいくが、次第に主人公の周りで事件が起きていく。

不思議な雰囲気の生活が描かれている小説だなと思った。ウクライナの首都キエフ - Wikipediaというところはなんとなくロシア的な陰鬱な街並みなのだと勝手に想像するけど、そこで主人公は派手な暮らしでもなく、かといって貧乏というほどでもなく淡々と追悼記事を書いている。朝目覚めてコーヒーを飲み、ハムとかの食事を作り、皇帝ペンギンのミーシャには冷凍のタラとかサケを皿に入れてやると勝手に食べる。時折風呂場に水を貼ってやると水浴びしたりする。ソーニャがやって来てからはペンギンと出かけて散歩したり遊んだり、ソーニャはミーシャの意思が分かるようでもある。

皇帝ペンギン(コウテイペンギン - Wikipedia)のミーシャは1メートルくらいの背丈であるが、物言わずペタペタと部屋の中を歩き回っている。犬のように特に主人公に対して愛情表現とか従順な態度を見せるわけでもないが、たまに主人公の膝当たりを抱きついたりする。本来南極で群れで生活するらしいが、1匹だけ南極より暖かいところにいるので憂鬱症を患っているらしい。そういうのも含めて、この物語はミーシャがとても重要な役割を担っている。また、ペンギンを飼うのもいいな、と思うけど、ペンペンではあるまいし現実的ではない。

何気ない生活を送っている主人公なのだけど、やはりこの作品は不条理作品であるので、人が死んだり、主人公が自分のあずかり知らぬところでいろんなことが勝手に進んで巻き込まれていく。そういうのが僕の好みの展開とテーマ性であった。そして訳者のあとがきに以下のように示されている。
 最近、村上春樹の作品が数多くロシア語に訳され、ロシア語読者の間ではたいへんな人気なのだが、クルコフも『羊をめぐる冒険』が気に入っているとのこと。じつは、本書を訳している最中、どことなく村上春樹の雰囲気に似ているような気がしてならなかった。読者の皆さんはいかが感じられたであろうか。
(pp.315)
これは中盤あたりから感じていた。会話とか日常生活の描き方とかコーヒーを飲んだり、「やれやれ」と言う部分とか。ここら辺は読んでみればわかると思う。また、この雰囲気がやはり僕の好きな感じでもあった。

今年に入ってから新潮クレストブックを多く読んでいる。ほとんど当たり。以下読んだものを列挙。表紙と紙質がとてもよく、もちろん中身もよいので上質な小説を読んでいるっていう体験ができる。これは電子書籍では味わえない感覚である(もちろん電子は電子の良さはあるけどね)。

僕の直観は正しかった。面白かったし、不条理作品で何とも言えない読後感が残った。



読んでいるときについついペンギンが見たくなって、上野動物園に行って見てきた。いるのはケープペンギン - Wikipediaで一回り小さい。

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本物の皇帝ペンギンを見ようと思ったら南極に行くのがよいのだけど、旅費で最低100万円はかかるらしいので無理そうなので、現実的にはアドベンチャーワールド名古屋港水族館で見れるらしいのでそこに行くべきかな。いつか行こう。




読むべき人:
  • 不条理系作品が好きな人
  • ウクライナでの不思議な生活を体験したい人
  • ペンギンが好きな人
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November 08, 2015

その幸運は偶然ではないんです!

キーワード:
 J.D.クランボルツ、キャリア、偶然、自由、行動
心理学者によって偶然を味方にしてキャリアを切り開いていく方法が示されてる本。以下のような目次となっている。
  1. 第1章 想定外の出来事を最大限に活用する
  2. 第2章 選択肢はいつでもオープンに
  3. 第3章 目を覚ませ!夢が現実になる前に
  4. 第4章 結果が見えなくてもやってみる
  5. 第5章 どんどん間違えよう
  6. 第6章 行動を起こして自分の運をつくりだす
  7. 第7章 まず仕事に就いてそれからスキルを学ぶ
  8. 第8章 内なる壁を克服する
(目次から抜粋)
一般的に仕事などでキャリアプランを考えるときには、30歳までに係長になって、40歳までに成果を出して課長になろうとか計画的に考えることが一般的である。そのときに30歳までに部下をマネジメントできるようになる、売上を10%増やすなど目標も立てることが推奨される。

しかし、現実的にはキャリアは自分の計画通り、思い通りに行かず、想定外の出来事に見舞われてこんなはずでは・・・となったりする。そこで本書では自分の周りに起こることはコントロールできないが、自分の行動をコントロールし、偶然の出来事からより良い結果が得られる確率を高めることはできると示されている。以下概要が示されている部分を抜粋。
 この本を通して私たちがあなたに伝えたいのは、結果がわからないときでも、行動を起こして新しいチャンスを切り開くこと、偶然の出来事を活用すること、選択肢を常にオープンにしておくこと、そして人生に起きることを最大限に活用することです。私たちは、決して計画を立てることを否定するわけではありません。ただ、うまくいってない計画に固執するべきではないと考えているのです。
(pp.2)
そして各章に2,3人行動によってキャリアを好転させた事例が示されている。例えば、報道番組の仕事に就きたいと思っていて、イタリアに留学していたエレナという女性は、交通事故にあってしまい、入院してしまう。しかし、そこで出会ったボスニア戦争で負傷したボスニア兵と知り合い、その後資金援助をしことがきっかけで、自分が本当にやりたかったことは難民援助であり、非営利組織でボランティア活動を行い、その組織の理念に沿ったプロモーションビデオを制作するようになるという事例がある。いろいろな人のキャリアの好転事例は読んでいて面白い。

また、各章の最後には練習問題として自分自身のことを考えるための問いが用意されており、書き込むことができる。これは実際に全部書き込んでやってみたが、やってよかったと思う。ついつい読みっぱなしで考えるのを怠ってしまうので。せっかくだから1章の練習問題の内容と回答を示しておこう。

1. 子供の頃になりたいと思っていた職業・やりたいと思っていた仕事を三つ挙げてください
  • サッカー選手
  • 科学者
  • ゲームクリエイター
2. 実際にその仕事に就いたことはありますか?
⇒いいえ

3. 2の答えが「はい」の場合、子供の頃に持っていたその仕事のイメージと現実はどれくらい同じですか?
⇒選択肢は、ほとんど同じ、すこし違う、とても違う、の3つだけど「いいえ」なので未回答。

4. あなたが今の仕事(もしくは一番最近の仕事)に就くにあたり、最も影響を与えた想定外の出来事は何ですか?
⇒高校3年生のときにセンター試験をしくじりまくって、当時の担任の勧めで情報系の地方公立大学に進学する(ちなみに後期試験で、過去問も一切やらずにぶっつけ本番だったけど、入試成績は1番だった)。

5. その出来事を経験することになったのは、その前にあなたがどんな行動をとったからですか?
⇒もともとゲーム制作の専門学校に行こうかと思っていたけど、見学に行ったらなんか違うなと思って、高校3年生の7月くらいに急遽受験勉強を開始して一応大学進学を目指したから。そして担任(高校3年間同じだった)を信じたから。

6. その出来事がもたらしたチャンスを活かすために、その後あなたはどんなアクションを取りましたか?
⇒高校生のときにもっとしっかり勉強しておけば将来の選択肢に困ることはなかった!!と反省して、大学生になってほぼ勉強しかしなかった。あとは専門バカになってしまうと将来の選択肢に困ると思って、大学の図書館に引きこもってたくさん読書した。

7. あなはた今の生活にどれくらい満足していますか?
□とても満足している
■部分的には満足している
□満足していない

8. 今の生活に満足度をさらに高めるために、質問5や6であなたが取った行動をどのように応用できるでしょうか?
  • 自分の直観に従うこと
  • ダメ元で挑戦してみる
  • 時間をかけて自分を熟成させる
就職先も大学で学んだことを活かそうと思って決めた。しかし、10年近く働いてきて、やはり今違うなと思っているところ。そして以下の部分がとても参考になった。
 人生のある一時期に行った選択が、もはや適切なものではなくなったと気づく人は少なくありませんが、その状況に罪悪感を感じる必要はまったくありません。人生の早い時期に行ったひとつの選択に縛られる必要はないのです。あなたにはたくさんの選択肢があるのですから。
(pp.37)
大学でプログラミングやシステム開発を学んで、職業もSEになって、ITを軸にしてきたけど、ずっとITに縛られる必要はないんだということで。SEが向いてないなら他に行ってもいいんだよ、と後押しされた気がした。ずっとITでなくてはいけないという囚われから解放されたのは大きい。精神的に楽になれた。今後の展開は自分でもまだよく分からないけどね。

いろいろとサンプル事例が載っていて、本当にそんなすべてうまくいくか?と思うかもしれないけど、想定外の出来事を柔軟に受け入れて、良い方向になるように随時行動していけばいんだよというような本で、一般的なキャリア論よりも少し毛色が違うが、僕には合っている気がした。また、以下の本のキャリア・ドリフトという考えにも似ている。こちらも偶然を受け入れていこうという本で、お勧め。

本書はスゴ本オフの『ハッピー』がテーマの時にたまたま存在を知り、そして最後にじゃんけん争奪戦で買って得られた。それは本当に偶然の出来事のようなもので、そして読んでみると今後の自分の方向性をどうしようか?と漠然と考えていたところなので、良いタイミングであったし、内容も今の自分にピッタリな内容であった。



その幸運は偶然ではないんです!
J.D.クランボルツ
ダイヤモンド社
2005-11-18

読むべき人:
  • 転職しようと思っている人
  • 思ったほど計画的なキャリアを歩めていない人
  • 行動して幸運をつかみ取りたい人
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November 02, 2015

投資バカの思考法

キーワード:
 藤野英人、投資、お金、未来、人間
ファンドマネジャーによるお金と投資の本。著者は投資のプロとしての25年間の経験と知識を1冊に凝縮し、予測不可能な未来に対してどのように捉えて決断していくべきかを以下の7つの力として示されている。
  1. 洞察力…主観を排除し、情熱をフラットにとらえる力
  2. 決断力…やらないことを捨てる力
  3. リスクマネジメント…変化を受け入れる力
  4. 損切り…過去にとらわれず、今を評価する力
  5. 時間…時間を味方につける力
  6. 増やす力…経済とお金の本質を知る力
  7. 選択力…未来の希望を最大化する力
すべての力について詳細に紹介はできないので、一部だけ紹介していこう。

まずなるほどと思ったのは、日経平均株価の予測は誰にもわからないのだから、日経平均株価だけを判断するのはギャンブルに他ならないと。なので、個別に会社が伸びるか伸びないかを判断する必要があり、そのときに長期的に「営業利益と株価は、ほぼ一致する」と示されている。あまり営業利益を見ずに銘柄をチェックしていたので、これは注視していきたい。

また、会社の価値は、会社を取り巻くすべての人たちの思惑と行動で成り立っているので、安定した投資家として勝つためには「人間に対する理解」が不可欠とある。これはなるほど!!と思うと同時に、なんとなく僕も同じようにそんなことをぼんやりと考えていた。

そして人間観察のセンスは「読書」、特に著者の読書経験から文学作品から磨かれたとある。これはやはりそうだよねと思った。Amazonで何かの投資本のレビューで、投資で勝つにはドストエフスキーを読むのがよいと書いている人がいて、マジか!?と思ったことがあったけど、今ではそうかもしれないなと思ったりする。結局は会社といえど、社長、従業員、その会社の顧客もすべては人だから、著者の示すように、人に対する理解が重要なんだと思う。

さらに勉強になるのは、決算書などの情報はワンテンポ遅れた情報で、リアルタイムで実情を知るには街を歩いて情報収集するのがよいとある。そのときのポイントとして以下が示されている。
  • 大手家電量販店を定点観測する
  • 話題の店に行ってみる
  • 電車やバスの車内で、乗客を観察する
  • 聞き耳を立てる
  • 写真を撮る
聞き耳を立てる、以外はなんとなくやっていたけど、もっと意識的にやってみよう。特に電車内で観察するのはお勧め。例えば、スマフォ片手にゲームをしている人が多いけど、男性はだいたいパズドラをやっているけど、女性はどちらかというとディズニー ツムツムをやっている人が多いという印象がある。そういうのを観察しながら次に来るソシャゲ銘柄はどこか?と考えたりするのは面白いと思う。

著者の示す投資方法は最低でも3~5年は期間を見ましょうという感じなので、ファンダメンタルよりでもあるし、ファンダメンタルのようにPER、PBR、ROEなどの各種表面的な数値の指標だけに頼っていない、もっと人間的な部分に注目しているのが特徴だった。デイトレやテクニカル分析をメインとしたスイングトレードなどの短期のトレードにはチャートや気配値、出来高などをチェックしていくので、人に対する理解などと悠長なことは言ってられないだろうけど、各自好きな投資スタイルに合わせて適宜取り入れていくのがいいと思う。

僕としては、著者の考え方と似ているというか、人間的な部分に注目して投資し、中長期でやっていくのがあっていると思うので、この本の内容は結構勉強になるし、実践してみようと思った。

また、著者の以下の本もお勧め。実際に株式投資を2年前くらいから少額で始めているけど、投資を始める前はそんなリスクは負えないと思っていた。しかし、やってみると信用取引とかやるのではない限りそこまでリスクではないし、著者も示すように資産を貯金だけで保有していることの方がリスクだと分かってきた。また、世の中に対する理解とか関心とか、見え方も少しずつ変わってきて、面白くなった気がする。何よりも金儲けと考えるよりも、ゲームだと思ってやるとさらに面白い。

かといって、常勝できるわけでもなく、今年の6月ごろにボーナスを某ソシャゲ株に突っ込んで3倍になってキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!!!と思ってしばらく静観してたら、突然下がりまくって売り時を逃して結局マイナスになって泣く泣く損切りもしたけどね・・・。買い時はなんとなくわかってきたけど、損切り、利確タイミングはいまだによく分からい。

そもそも投資をしようと思ったのは、持病もあるのでいつまでまともに自分の労働だけで収入を確保できるかわからないという危機意識があるから、早めに対策を立てておきたいというのもある。ということで、株式投資を初めていろいろと試行錯誤している状態。個人的には今年の相場は年末までまた一波乱ありそうかなと思う。11月4日に郵政銘柄各種が上場するしね。

本書は読みやすいし、難しい株式の知識などは特に不要で気軽に読める。株式投資だけの話でもなく、お金や生き方などの考え方全般を変えるきっかけになるような本だと思う。



投資バカの思考法
藤野 英人
SBクリエイティブ
2015-09-11

読むべき人:
  • 投資について気軽に学習したい人
  • 資産を貯金でしか保持していない人
  • ライフプランを見直ししたい人
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