July 15, 2006

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?


アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

キーワード:
 フィリップ・K・ディック、SF作品、アンドロイド、賞金稼ぎ、模造動物、ブレードランナー
映画『ブレードランナー 最終版』の原作となった作品。映画のほうはまだ見たことがないので見てみたい。

あらすじをカバーより抜粋。
第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では、生きている動物を所有することが地位の象徴となっていた。人工の電気羊しかもっていないリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡していた<奴隷>アンドロイド8人の首にかけられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りをはじめた! 現代SFの旗手ディックが、斬新な着想と華麗な筆致をもちいて描きあげためくるめく白昼夢の世界![映画化名「ブレードランナー」]
(カバーより抜粋)
1968年に出版されたらしい。今から約40年前の作品ということになる。

正直、期待していたわりに、そこまで面白いとは思わなかった。もちろん、この作品を丁寧に解体すれば、この作品のすごさが見えてくるのだろうけど、率直な自分の感想を綴っておく。

まず、何か大きな結末があると思っていたら、そうでもなかった。物語がとてもたんたんと進んでいくような気がした。特に、主人公とアンドロイドの攻防のシーンなんかは素っ気なさ過ぎる。もっと数ページにわたってやるかやられるかという描写があると思っていたら、ほんの数行で一気に決着がついてしまう。あれ、っと思ってしまった。そのため、どうなったのか一瞬混乱する。

また、主人公は警察所属のアンドロイド専門の賞金稼ぎなんだけど、アンドロイドに感情移入していく苦悩らしきものが描かれている。それも思ったほど振幅がなく、それで結末かよと思ってしまった。

この作品の世界観はなんだか独特な気がした。スカイカーやレーザー銃、模造動物、アンドロイド、映話機、アンドロイド判定方法、エンパシーボックス、マーサー教などいろいろなものが出てくる。SFっぽい感じがして、それらを想像するのが楽しい。

マーサー教といったある種の電脳空間上の宗教が出てくるけど、それがいまいち暗喩的でよく分からなかった。そこはわざとぼかしてあり、どういうものかは詳しく説明されていないので少し置いていかれる気がした。

また、この文庫の表紙の絵は、物語中に出てくるシーンを現している。とてもいい雰囲気の絵だと思う。SF作品の文庫の表紙はかっこいいものが多い気がする。

なんだか、アンドロイドと人間の違いは一体何なのかということを考えさせられる作品だなと思った。何かの解説を読めばもっと面白いのかもしれない。

ちなみに、Amazonでの評価はかなり高い。

読むべき人:
  • ブレードランナーを見た人
  • SF作品が好き
  • ロボット物が好きな人
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1. アンドロイドは電気羊の夢を見るか? フィリップ・K・ディック  [ くろにゃんこの読書日記 ]   August 23, 2006 22:29

この本は言わずと知れた超B級映画と名高い『ブレードランナー』の原作本。 私は、学生時代に映画化される以前に読んでいて、映画を見たときは「ずいぶん内容が変わっちゃったなぁ〜」と思ったものです。 それでも、『ブレードランナー』は好きな映画のひとつですが。 レ...

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