July 30, 2006

孤独と不安のレッスン


孤独と不安のレッスン

キーワード:
 鴻上尚史、孤独、不安、対処法、考え方、ニセモノ、本当
劇作家である著者が孤独と不安の本質を考え、それにどう対処するかをエッセイ風に書いてある本。

基本的に孤独と不安というものからは一生逃れられない。そのため、それとどう対処していくかが重要なようだ。

孤独には、本当の孤独とニセモノの孤独がある。ニセモノの孤独とは、独りでいることが恥ずかしいと思う孤独で、本当の孤独とは、自分と対話することができる状態であり、そのときに人は成長すると主張されている。

また不安に関しては、前向きの不安と後ろ向きの不安があり、前向きの不安は生きるエネルギーになるが、後ろ向きの不安は逆にエネルギーを奪い、最悪自殺にいたらせるものとある。さらに、不安なのはしょうがないことで、自信を最終的に保障してくれる根拠などないと主張されている。

特になるほどと思った部分を引用しておく。
「若い頃に『孤独と不安』に耐えて、慣れておいた方がいいと僕が言っている理由はね、大人になっても『孤独と不安』は増えることはあっても減ることはないからなんだ。たぶん、年を取れば取るほど、『孤独と不安』は増していくんだ。だから、エネルギーのある若いうちに、『孤独と不安』に耐えて、慣れる練習、やりすごす練習、負けない練習をしておくことが、人生の智恵だと思ってるんだ。簡単に言えば、『もっとたくさんの孤独と不安がやってくるから、今のうちに練習しよう』ってことなんだ。その方が、大人になった時に、楽だからね。うんと乱暴な例え話だと、若いころに運動を一杯して、基礎体力をつけておいた方が、年を取っても楽だって言うだろ。あれと同じだね」
(pp.215)
会話調なのは、著者が早稲田大学で教えていいたときに、学生に説明しているという回想部分だから。この部分が、この本の核のような気がし、この部分のためにもこの本を買う価値はあると思う。あと、この引用部分の冒頭の『若い頃に』とあるのに、最後から2つ目の文には『若いころに』となっている。結構いい加減だな。そういうところは。

23のトピックが著者の体験などから語られている。それらの最後にレッスンのポイントとして箇条書きしてあるので、分かりやすい。

結構線を引く部分が多かった。著者もまた、孤独と不安に苦悩したのだろうと思った。また、今の自分にぴったりの本だと思った。

読むべき人:
  • 孤独感から脱却しなければと思っている人
  • 毎日不安が尽きない人
  • もっと楽に生きたい人
Amazon.co.jpで『鴻上尚史』の他の本を見る



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1. 「孤独と不安のレッスン」鴻上尚史  [ ひげたまの「日々むむむ」読書日記 ]   October 23, 2006 00:55

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コメント一覧

1. Posted by たもと   July 30, 2006 22:50

TBありがとうございます。

この本は、読みやすく一気に読みました。でも、著者がこんな人だったなんて想像していませんでした。

2. Posted by ひげたま   October 23, 2006 00:47

Type5w4さん、こんにちわ。
別記事ですがトラックバックありがとうございました。

この本、私も読みました。
お暇な時にでもご覧ください。
http://blog.so-net.ne.jp/higetama/2006-06-14-3

トラックバックが通りませんでしたので、コメントにて失礼します。

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