August 01, 2006

20代会社員の疑問―いま、働くこと


20代会社員の疑問―いま、働くこと

キーワード:
 山本直人、20代、会社員、仕事観、不安、疑問、エッセイ的
企業でコンサルタント、人材育成などの仕事にかかわり、そこから独立した著者による若手社員の疑問に答えるような仕事観が書かれている本。以下のような内容となっている。
  1. 会社員というもの
  2. スキル、スキルって言うけれど・・・
  3. 上司と部下
  4. 天職とキャリア
  5. ネット情報とコミュニケーション
  6. 夢とやり甲斐
若手社員の悩みや不安に一つの考え方を示すような内容となっている。例えば、『負けん気だけで仕事はできるのか』というタイトルがついているもので、他者の反発からがむしゃらに働いている知り合いに、それでは限界があるのではないかと対話する。そして、それはスターウォーズのダークサイドのようなパワーであるので、それでは本当にやりたいことはなんなのか見失ったりして行き詰ってしまうと。そしてその知り合いには将来のイメージをゼロベースで考えるようにと、赤ん坊のライオンをイメージしてみてはどうかと説く。

このように、他の人との対話によって、物事の本質を見出していこうという感じである。そのため、いろいろな人が著者に相談する内容などは、結構どこにでもみらるもので、その著者の答えに、そう考えればよいのかと思う。

他にも、スキルに関する話題で、必要な能力とは『感応力』とある。これは、人の話をよく聞き、そこから問題を発見できる能力で、優秀と評される人に共通して持つ特徴のようだ。これもなるほどと思った。

また、『ネットがあれば本はいらないか』というタイトルの話題で、読むべき本にこまったら古典の名作を読めとある。その理由が述べられているところを以下に抜粋。
なぜか。名作というのは、長い時間の評価に耐えてきた作品である。無数の出版物のトーナメントに勝ち残ってきた本だ。今まで残ってきたということは、今後もしばらくの間は通用する知恵とか価値が含まれている可能性が高い。新しい本に目移りする前に、まず読んでおけばいいと思う。
(pp.157)
さらに、名作を読むことは、時代をまたがって人が共通に考えてきたことを知ることであるという主張が述べられてる。なるほどと思った。これが、古典を読む意義かと思った。よく古典を読む意義は、どこかの大学教授によって語られるが、ビジネスシーンで活躍している人に述べられると新鮮だった。なぜなら、直接ビジネスに役に立つわけではないので、自分自身古典を読んでいる時間は無駄なのではないかと思ってしまっていたからだ。しかし、この主張によりすっきりした。要は、情報の真の価値を見分けることができるようになるようだ。

結構線を引く部分が多かった。著者は徹底的に対話して一つの考えかたを導き出していく。それはなんだか産婆術みたいな感じだ。また、単純なビジネス書というよりは、どちらかというとエッセイ的で、気軽に読める。

また、初版が2006年5月と結構最近なので、時代錯誤なことはあまり書いていない。

自分自身、今の状況は、休職から復帰し、今後どのように働いていくかということを模索していたので、かなり参考になった。若い人に共通する仕事の不安や不満によく対処されていると思う。

読むべき人:
  • 20代の若手社員の人
  • 上司の愚痴をつい言ってしまう人
  • 仕事に対して漠然とした不安を持っている人
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