November 05, 2006

知ることより考えること


知ることより考えること

キーワード:
 池田晶子、哲学的エッセイ、ニヒリズム、傲慢、時事問題
哲学的な文章を書く文筆家による、世の中の事象に対してけちをつけている本。正直あまりよいとは思わなかった。

この本は、『週刊新潮』の連載コラム「人間自身」というものまとめたものらしい。そのため、一つの話題にだいたい3ページの内容となっている。扱っている内容は、世の中の政治、教育、科学、医療、格差社会、ライブドア事件などいろいろ。それらを哲学的に屁理屈を述べているような本。読んだあとに、何かためになるのもではない。

何が自分に合わないかというと、傲慢さがにじみ出ている文体。まるで世間の一般大衆を愚民とみなし、自分は高みの見物をしながらその愚民に警鐘を鳴らしていますよというような感じに受け止められなくもない。主張している内容が納得のいくものならまだしも、なんか違うようなというものがないでもない。

一貫して共通していることは、自分自身が存在していることの理由なんかない、そんなことは考えたところで答えはない。しかし、そのように考えることがとても重要だとある。それは確かにそうだけど、なんで世の中の事象に関して無理に哲学的に屁理屈を述べなければならないのかと思った。また、生死観に関してもなんだかニヒリズム的な印象を受ける。また衒学的な印象も。

しかし、まったく共感できないものでもなかった。品格に関する部分で、人間は不平等だということはあたりまえで、品格に関してもグレードがありますよという部分。そこはもっともだと思った。

なんとなくタイトルに惹かれて衝動買いしたけど、ちょっと期待はずれだった。

読むべき人:
  • 世の中を斜視している人
  • ニヒリスティックな人
  • 毒舌な文章が好きな人
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1. 知ることより考えること / 池田晶子  [ たかこの記憶領域 ]   March 15, 2009 15:08

3 知ることより考えること池田 晶子新潮社 2006-10-17売り上げランキング : 90709おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools === 新潮社より 情報ばかりが先行する現代ニッポン、そしてそれを吸収することにしか興味がないニッポン人。その先にあるのは、アンチエイジン....

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1. Posted by bucky   November 05, 2006 19:35

TBありがとうございました。
私もこの本については、同じような感想を持ちました。
もっと「マシな」内容かと期待しましたが・・・

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