November 26, 2006

「書ける人」になるブログ文章教室


「書ける人」になるブログ文章教室

キーワード:
 山川健一、ブログ、文章、書き方、小説、なぜ書くのか?
小説家によるブログにおける文章読本。以下のような内容となっている。
  1. 「タダの日記」ではいけないのか?
  2. 記事、論文、コラム、エッセイ、小説
  3. あなたのブログがつづかない三つの理由
  4. なぜ書くべきか、何を書くべきか
  5. 読みやすく魅力的な文章とは何か―文体をめぐって
  6. ブログ文学の誕生
  7. ブログを書籍化する
  8. 小説を書くためには
なぜ人は文書を書くのかといったことを本質的なテーマに捉え、ブログでの文章作法が示唆されている。けっこう線を引く部分が多かった。どの章も重要だが、普通の文章読本と違って、ブログをテーマにしているのでブログに関する部分を主に取り上げてみる。

ブログは、気軽に書ける半面、テーマを絞ることが重要だと示されている。そのときに自分の得意分野は何かということを考え、例えば映画なら映画論を書いていけば読者に喜ばれるとある。自分の場合だと、このブログのように読書ブログということになる。

3章では、ブログで気をつけなければいけないことが示されている。例えば、炎上を防ぐ方法。以下に示されていることを引用する。
  • 誤解を与えそうな表現を避け、可能な限り正確な文章を書く。
  • 自分が書いた文章によって誰かを傷つけることがないかどうかを考える。
    (pp.75)
正直、ブログのようにネット上で文章を書くということはいろいろな人の目にとまる可能性があり、コメントを受け付けている場合は、いろいろなことを書かれる可能性がある。そのため、これは自分自身かなり気をつけなければいけないと思った。

また、アクセス数を伸ばすためには、本音を書く必要があると示されていて、それもなるほどと思った。

文書を書くことはどういうことかといったことが示されている部分がある。以下その部分を引用。
 文章を書くという行為は、「自分はどんな人間なのだろう」ということを不断に問いつづけることなのではないだろうか。それを問いつづけることの延長線上に、自分は誰に何を伝えたいのか、ということがぼんやりとながら見えてくるにちがいない。
 それこそがテーマであり、想いであり、あなたが書きたいことなのである。
(pp.101)
この部分がこの本で一番なるほどと思った部分だった。自分自身この書評ブログ以外に日記のような記録ブログを持っているが、過去の書き込みを振り返ってみると、そのとき自分はどのように考えていたのかがよく分かって、結果的に自分自身がよく分かる気がする。

また、ブログを書籍化することも可能になるが、その場合は書き手自身が編集者にならなければならないといったことが示されている。

最後には小説家らしく小説の書き方が示されている。ここは別にブログに限った話ではなかった。

結構いろいろな引用が多い。ブログは日記形式がほとんどで、それは日本に古くからある習慣だということを示すために平安時代の枕草子などを例に挙げたり、万葉集が出てきたり、エッセイの部分では谷崎純一郎がなども引用されている。また、ブログがテーマなので、既存のブログの文章も引用される。

一般的に小説家などの作家は、ブログなどネット上の素人の文章をあまり評価しないような傾向にある。しかし、この著者はむしろブログなどの表現形態を高く評価しており、自身もブログを書いているようだ。また、アメーバブックスでブログの書籍化の編集も行っているようだ。そういう部分も結構参考になった。

ただ、文章を書くということをテーマにいろいろなことが網羅されている反面、一つ一つの項目がそこまで深掘りされていないような気がする。どうも主題から外れてあっちへいったりこっちへいったりし、具体的なことがあまり示されていない。

小説家らしい観点からブログの書き方が示されていて、新鮮だった。結構良書だと思う。

読むべき人:
  • ブログの書き方が分からない人
  • 文章がうまくなりたい人
  • 編集関係の仕事をしている人
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1. 読書狂のひとこと読書感想文〜「書ける人」になるブログ文章教室  [ 【読書狂のひとこと読書感想文】〜ちょっと辛口、かもしれない ]   November 27, 2006 14:47

◆読書狂のひとこと読書感想文 ◆「書ける人」になるブログ文章教室/山川健一 「書ける人」になるブログ文章教室山川健一 (2006/11/16)ソフトバンククリエイティブ この商品の詳細を見る 山川健一が、こういう本を書くとは怯n??

2. 「書ける人」になるブログ文章教室  [ なころぐ ]   November 27, 2006 18:35

 ここのところブログの更新頻度も落ちてきたなぁ、内容も堕ちて来たなぁ、なんて思っていたところ、この本を見つけてしまいました。そして不覚にも買ってしまいました。 「書ける人」になるブログ文章教室posted with amazlet on 06.11.21山川健一 ソフトバンククリエイティ...

3. 「書ける人」になるブログ文章教室 出版する時の大問題は  [ ハムりんの読書 おすすめの本 感想とあらすじ  ]   March 13, 2007 14:57

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コメント一覧

1. Posted by しーさん   November 26, 2006 23:36

はじめまして。ブログの文章について、参考になりました。読書も好きだし、ブログもやっているので、興味もって読ませてもらいました。充実したブログですね。私のブログは、特にテーマは決まっていなくて、名刺代わり的な内容になっています。

2. Posted by 師匠   November 27, 2006 07:47

コメントどうもありがとうございます。ようやく書評ブログとして充実してきたところです。

3. Posted by しーさん   November 29, 2006 20:12

師匠さん、返信、ありがとうございます。読書好きな方なので、もう読まれたかもしれませんが、私が感動して、また読み返しているのは、「なぜ生きる」という本です。「どううまく生きるか」に夢中でしたから、後ろから肩をたたかれたような気分になりました。この本についてのブログを見つけました。
http://blog.goo.ne.jp/myroom2005
ではまた。

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