December 09, 2006

受験エリートがビジネスエリートになる


受験エリートがビジネスエリートになる―格差社会を勝ち抜く「超」勉強法

キーワード:
 和田秀樹、ビジネス、受験、仕事、方法論、エリート
精神科医、和田秀樹氏の本。世の中は格差社会であり、ビジネスにおいて勝ち組になるには、一流大学の入試を突破してきた受験エリートのほうが圧倒的に有利ですよという主張の本。まえがきの一番最初の部分を抜粋。
本書は、原則的に、大学受験で合格した際にはエリート、あるいは受験「勝ち組」と言われた人、具体的に言えば、旧帝大と言われる国立大学や東京工大、一橋大学などの単科大学(厳密な意味では単科大学ではないが)のトップ校、あるいは早慶や同志社大学のような私立の一番手校の卒業生を対象に書かれた本である。つまり、それに該当する人たちが、どのように自分の能力を引き出し、受験の「勝ち組」を世の中の「勝ち組」につなげていくかを考えるためのものだ。
(pp.3)
自分はこのような対象読者ではないが、仕事を進めていく上でのヒントとなるものが何か得られないかと思って読んでみた。

最初のほうで、格差社会の現状を軽く触れていて、その後ビジネス界で勝ち組になるには受験勉強をしっかりやってきたほうが有利だと主張されている。その理由として、難関入試を突破できるようになるために必要な能力は、ビジネスの世界で要求されているスキルに応用できるからのようだ。ビジネスの世界で仕事ができる人が持っている能力が以下のように挙げられている。
  1. 目標設定能力
  2. 問題処理・問題解決能力
  3. コミュニケーション能力(人間関係力)
  4. 記憶力
  5. アイデア力(発想力)
  6. タイムマネジメント能力
これらが、受験を通して間接的に身についてくるので、あとはそれらをビジネス上に応用するだけだとある。これはなるほどと思った。

特に、受験数学は暗記によって解法パターンをたくさんストックしておくことで成績は上がり、それによって問題解決能力が磨かれていくといったことが主張されている。それをビジネスで応用して売り上げの向上、新商品の開発、消費者動向の把握といった問題解決に応用できると示されている。

また、コミュニケーション能力に関してはIQよりEQを磨くべきだとある。つまり、他者との良好な関係を築いていくことができる能力により成功に必要な人脈ができていくようだ。受験エリートはEQが低いのではないかといったことが懸念されることの反論として、受験エリートは受験に対する不安やストレスに対処する能力も高いので、EQは高いだろうと主張されている。

他にも推論力が一番役に立つといったことや、常識を持ちつつ常識を疑うことで独創性をトレーニングできるといったことが示されている。

精神科医らしく、医学的な根拠を示しながら説明しているので説得力が増すように思われる。

結局成功者になるには、受験時や大学時、社会人になってからも常に勉強しなければならないということだと思った。その一番効率的な方法が、一流大学を卒業するということなのだろう。かといって、一流大学卒業ではないからといって、まったく成功できないものでもないとも思う。一流大学卒の人が持つコンピテンシーを自分なりに身につけていけばよいのではないかと思った。

やたらに受験崇拝的なのことが書かれているので、あまり受験によい思い出がない人は読まないほうがいいかもしれない。それでも、なぜ一流大学卒の人の方が仕事ができる人が多いのかということを知りたい場合にはよい本かもしれない。

読むべき人:
  • 難関大学出身の人
  • ビジネスで成功したい人
  • 受験勉強など意味がないと思っている人
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