January 11, 2007

プロフェッショナル原論


プロフェッショナル原論

キーワード:
 波頭亮、プロフェッショナル、公益、顧客第一主義、掟
マッキンゼー出身の経営コンサルタントである著者が、プロフェッショナルとはいかなる存在かを論じた本。以下のような内容となっている。
  1. プロフェッショナルとは
  2. プロフェッショナルの掟
  3. プロフェッショナルのルールと組織
  4. プロフェッショナルの日常
  5. プロフェッショナル達へ
まずは、プロフェッショナルとは何かを示しておく。その部分を抜粋。
プロフェッショナルとは、一言で表すならば、「高度な知識と技術によってクライアントの依頼事項を適えるインディペンデントな職業」と定義することができる。
(pp.15)
高い専門性を持ち、誰にもまねできないような日本一、世界一を目指し、クライアントの抱える問題を解決できるような独立した職業人のことのようだ。また、世間一般でいう高い報酬を稼ぐ人をプロというのではなく、あくまで社会の公益性を求め、顧客第一主義であることを信条とする職業人のことのようだ。そこから、著者がかつて所属していた戦略コンサルティング会社の風土、働き方、考え方、人の行動特性などが紹介されている。

コンサルティングファームでの働き方がものすごい・・・。まず平均睡眠時間は3時間は当たり前、プロジェクトが終わるころには倒れたとかそういう話・・・。顧客の問題解決のためには妥協は許されず、常に自己研鑽に励まなければアップオアアウトという厳しい状況に遭遇する。また、自分の仕事は自分が全権を握っており、単純な株式会社とは全然違い、結果が全てで評価される。これこそがプロフェッショナルな働き方だと圧倒される。

正直、この働き方こそがプロとしての正当なものだというのなら、自分はプロフェッショナルにはなれないなと思った。まず第一に体が持たない・・・。ただでさえ病弱なのに・・・。

また、著者の周りにいるプロフェッショナルな人の行動特性を分析すると、行動的(プロアクティブ)、意欲的(チャレンジング)、個人主義的(インディペンデント)、論理的(ロジカル)という側面があるようだ。なによりすごいと思ったのは思い立ったらすぐ行動する行動力だと思った。みなかなり多忙な生活をしている中で、九州でうまい鰻が食えると聞いたら、次の日の昼にはもう現地で食べているというような行動力。とてもまねできない・・・。

コンサルティングファームでの働き方がものすごい印象を受け、そればかりに目が行きがちだが、この本で一番重要なのは5章の部分だろう。ここでは、昨今の粉飾決算や耐震偽造事件によるプロフェッショナリズムに欠けた仕事を憂慮しており、真のプロとして働く理由は、何よりもお金のためではなく社会の公益のためであるという主張がとても印象的だった。お金のためだけに働いていてはダメなんだということがよく分かった。

プロフェッショナルとして働くのはいかに厳しいものかということがわかった。それだけに、自分には無理かとしり込みする部分もあるが、それでもプロフェッショナルになりたいと少しは思うので、精神論的な部分は自分にも刷り込んでおこうと思った。きっと、ここまで徹底すれば見えてくる世界があるのかもしれないとも思った。自分の職業観を大きく変えるような本だった。

読むべき人:
  • プロとして働きたい人
  • コンサルティング会社に就職したい人
  • 働く意義を見出したい人
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トラックバック一覧

1. 「プロフェッショナル原論」波頭 亮  [ マインドマップ的読書感想文 ]   January 11, 2007 07:00

トラバありがとうございました。「プロフェッショナル」目指して(精神的に)頑張ってください!

2. とんでもない文献に出合った!プロフェッショナル原論  [ No Try, No Win ]   January 11, 2007 17:51

コンサルタントたるもの、最低でも週一回は書店に立ち寄り、新しい話題はないか、どんな話題が旬なのか、注目の著者は何か新しい書籍を出版していないか等々、書店での観察は重要な仕事の一部だと考えています。 先日も、書店に立ち寄りましたが、最近では新書と呼ばれる...

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