January 11, 2007

ドリアン・グレイの肖像

ドリアン・グレイの肖像

キーワード:
 オスカー・ワイルド、若さ、肖像画、芸術、罪、美貌
オスカー・ワイルドの小説。残念ながら結末はカバーに書いてあるので、ネタバレしたくない人は以下のあらすじを読まないように。
舞台はロンドンのサロンと阿片窟。美貌の青年モデル、ドリアンは快楽主義者ヘンリー卿の感化で背徳の生活を享楽するが、彼の重ねる罪悪はすべてその肖像に現われ、いつしか醜い姿に変り果て、慚愧と焦燥に耐えかねた彼は自分の肖像にナイフを突き刺す…。快楽主義を実践し、堕落と悪行の末に破滅する美青年とその画像との二重生活が奏でる耽美と異端の一大交響楽。
(カバーより抜粋)
ドリアン・グレイは純真無垢であるが、ニヒリストで快楽主義者のヘンリー卿に影響され、そして罪を重ねるごととに内面が変っていく様が面白かった。

なんだか若さ、美しさが全てと主張されているような気がした。特にドリアンを感化させるヘンリー卿の言説がどれも極端だ。表面的な美しさを認めないものは浅薄な人間だとみなしており、また当時のロンドンの現状を皮肉ったりしている。また、ヘンリー卿の会話だけがかなり長い。まるでワイルドがヘンリー卿に自身の世の中の不平不満、持論を語らせているように思えた。

罪悪を重ねるごとに肖像画のほうが醜く変わっていき、自分自身は歳をとらず若さを保っているという設定はSF的で面白いなと思った。また、展開が少し罪と罰に似ているとも思った。

この作品は半世紀前ほどに映画化されているようだけど、今また映画化されたら面白いと思う。主人公は、自分のイメージでは、ヘイデン・クリステンセンがぴったりだと思う。リーグ・オブ・レジェンドというSF映画に不死の紳士がいたけど、この作品が元ネタらしい。ちなみにその俳優はスチュアート・タウンゼント。

Amazonの画像リンクは古いカバーのものしかなかった。改訂版のものはもっといいものなのに、そこが少し残念。

若さや美しさとはどのようなものかということを考えさせられるような気がした。

読むべき人:
  • 芸術が好きな人
  • いつまでも若くありたい人
  • 美男子が好きな人
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1. ドリアン・グレイの肖像  [ EncycRopIdia 〜漫画・映画・書評・グルメなどなど ]   June 29, 2007 11:57

 '''あらすじ'''  美貌の'''青年貴族、ドリアン・グレイ'''には「秘密」があった。  この世のあらゆる悪など露も触れないような、'''何年も変わらぬ無垢で美しいかんばせ''&...

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