February 25, 2007

「狂い」のすすめ


「狂い」のすすめ

キーワード:
 ひろさちや、仏教、コラム、哲学、発想の転換
宗教評論家による生きにくい現代でうまく生きていくための考え方が書かれている本。以下のような内容となっている。
  1. 「狂い」のすすめ
  2. 人生は無意味
  3. 人間は孤独
  4. 「遊び」のすすめ
今の世の中は結構狂っているのだから、くそまじめに生きていても辛いだけなので、少し考え方を変えてみることで意図的に狂うことが必要だと説かれている。単なる天邪鬼的な発想なのかと思うが、妙に納得できる部分もある。

特に生き甲斐について語られている部分。著者はモームの『人間の絆』を読んだことをきっかけに人生は無意味であるということを理解したらしい。生き甲斐とは、世間から押し付けられるようなもので、それを安易に受け入れることは世間の奴隷になることだと。また人生においての危機についても語っている。以下その部分を抜粋。
 そして、大部分の人間は、世間から押し付けられた「生き甲斐」を後生大事に守っています。その結果、会社人間になり、仕事人間になり、奴隷根性丸出しで生きています。そして挙句の果ては世間に裏切られて、会社をリストラされ、あるいは病気になって働けなくなり、それを「人生の危機」だと言っては騒いでいます。おかしいですよ。それは奴隷が遭遇する「生活の危機」でしかないのです。本当の「人生の危機」は、あなたが世間から「生き甲斐」を押し付けられたときなんです。まさにそのとき、あなはた奴隷になったのであり、自由人としてのあなたは死んでしまったのです。それが、それこそが、本当の意味での「危機」だったのです。
(pp.62-63)
これをどこまで間に受けるべきか。確かに生き甲斐が大事だとよく言われる。自分もそれがほしいと思っていた。でも本当はどこかで違うのではないかと思い始めたときにここの部分を読んで妙に納得した。かなりニヒリズム的な発想だけど。

ほかにも人生に目的を持って生きるのは最悪だと主張されている。たまたま生きているのだからついでに生きればいいんじゃないかという考え。一貫して主張されていることは世間に従属するのではなく、主体性を確立して自由に生きよということだと思う。

仏教の専門家らしくいろいろな古典からの引用が多い。ほかにも自分が体験したことをもとに話を膨らませたりしてる。文章自体はわかりやすい。しかし、この仏教的な考え方が全ての人に受けいれられるとは思えない。自分にとっては妙に納得できた部分があったけど。

読むべき人:
  • 生きづらいと思っている人
  • 仏教に興味がある人
  • 自由に生きたい人
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コメント一覧

1. Posted by シン@偽哲学者   February 27, 2007 13:43

はじめまして。
この本書店で見かけてから気になってたんですよね。
かなり生き辛いと思ってるし仏教も嫌いでないので
この書評を読んで是非とも読んでみたくなりました。
貴重な情報感謝ですm(__)m
ということでポチっとランキング応援しておきますね^^

2. Posted by 師匠   February 27, 2007 23:28

コメント、ランキングクリックありがとうございます。

生きづらさを感じているとついついこのようなタイトルの本を買ってしまいます。

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