April 15, 2007

自分は死なないと思っているヒトへ―知の毒


自分は死なないと思っているヒトへ―知の毒

キーワード:
 養老孟司、自然、都市化、生老病死、意識
著者のいくつかの講演がまとまって本になったもの。主に世の中の都市生活に関して自然を排除した都市化が進んでいると論じている本。同じことを何度も繰り返して主張している印象がある。講演録だけに。

現代人は自分を死なないと思っている。それは徹底的に死を排除してきたからであるとある。昔は死ぬ場所はほとんど家だったが、今では病院が多いとある。それは日常生活から死を遠ざけてきたことにより、死が「現実」ではないことになったためだとある。そうなのかなと思った。

自然であるものを徹底的に排除した結果、今の都市がすべて人間の意識の上で管理されてできあがっているとある。だから、自然な存在のゴキブリが部屋にうろついていると徹底的に排除したくなるというようなことが書いてあった。

他にも生老病死が自然なことであるとあり、納得した。

語り口調で書かれているのでそこまで難しくはない。解剖学者らしい観点から死体は何も変わらないが、生きている人は常に変化していくなどなるほどなと思う部分が多かった。また著者の好きな虫の話もよく出てくる。

読むべき人:
  • 養老孟司が好きな人
  • 自然論が好きな人
  • 虫が好きな人
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