May 13, 2007

読んでから死ね!名著名作


読んでから死ね!名著名作

キーワード:
 久我勝利、古典、名著、必読書、読書論
挑戦的なタイトル。生きている間に名作名著を読みたい、そしてその名作名著を読みきった後、自分だけの100冊を選びたいというような趣旨の本。以下のような内容となっている。
  1. 積読本を読了本に!
  2. はやく読むか、ゆっくり読むか―読書の達人たちに学ぶ
  3. 知の殿堂、岩波文庫を攻略する―読まずに死ねるか!古典・名著
  4. 私の岩波文庫読書録
  5. 大長編に挑戦する―『失われた時を求めて』を三ヶ月で読破する方法
  6. 幻の図書館をめぐる―アレクサンドリア図書館と桃華坊文庫
  7. 極私的読書日記
  8. マイ・ベスト100を選ぶ―「人生の必読書」の傾向と対策
  9. 付録 読書技法一覧
古典作品を多く解説しているというよりも、著者の読書論や面白い本の紹介がメインとなっている。

最初のほうで速読について触れられている。読書のスピードは読書量に比例するとあり、速読してたくさんの本を読むほうがよいとある。かといって速読に向かない本もあるので、見極めも重要だとある。また、速読の練習には新書がいいとある。

2章は岩波文庫に豊富にある難解な哲学書、思想、政治の本の読み方などが示されている。特になるほどと思ったのは難解書を読むときの鉄則。以下に抜粋。
  1. 哲学書は、時代の古いものから順番に読む。
  2. とくに哲学書・思想書の場合は、入門書を読んでから読む。
  3. 一字一句にとらわれない。
  4. 読書にルールはない。
特にカントの三大批判書などは普通に読んでも理解できるものでもないので、入門書を先に読み、また一部だけでも分かればよしとするべきとある。ここは結構参考になった。

長編に挑戦するという部分では、毎日ノルマを決める、文書のリズムと体のリズムをシンクロさせるといった方法が示されている。毎日25ページほどを1時間読んでいけば、『失われた時を求めて』は3ヶ月で読めるようだ。

最後のほうは、著者独自のマイ・ベスト100冊が示されている。主に岩波文庫に出てきそうな古今東西の思想書、古典、文学作品が示されている。100冊のうち、まだ自分が未読で読んでみようかと思ったものを列挙。
  • 『人生の短さについて』 セネカ
  • 『存在と時間』 ハイデッガー
  • 『戦争と平和』 トルストイ
  • 『城』 カフカ
  • 『豊饒の海』 三島由紀夫
決して著者が列挙している100冊のうち既読が多いというわけではない。なんとなく前から読もうかなと思っているものを列挙してみた。

タイトルの割には結構散漫な内容だなと思った。とりわけ古典作品を深く解説しているようなものではない。どちらかというと著者の読書体験を語っている随想のようなものなので、読みやすい。かといって、本当にここに列挙されているものそれぞれを読みたくなるかというと、案外そうでもないかもしれない。

世の中には自分の知らない本が多くあるのだなと思った。たくさん本が列挙されているけど、自分が既読なのは1割もないなと思った。もっと古典を読まなければと思わせてくれる本。

読むべき人:
  • 古典作品が好きな人
  • 教養を身につけたい人
  • 読書論が好きな人
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