November 11, 2007

アマチュア論。

キーワード:
 勢古浩爾、アマチュア精神、プロ、誠実、生き方
プロ論ではなく、プロ以前の持つべき精神態度、アマチュア論が示されている本。以下のような内容となっている。
  1. みんな「プロ」になりたい?
  2. 生きる方法としてのアマチュア
  3. こんな「プロ」はいらない
  4. こんな素人もいらない
  5. こんなアマチュアになりたい
  6. これが負けないアマチュア的思考
  7. アマチュアは人間のゼネラリストである
アマチュアとは何かが示されている部分を抜粋。
けれど「プロ」と呼ばれなくても、仕事や人間関係や人生にたいしてつねにまっとうであろうとする人はいる。そのようなひとをわたしは人間としての「アマチュア」と呼ぶ。
(pp.3)
このアマチュア精神は、プロの下に位置し、対立したりする概念ではなく、自分の生き方が美しいか美しくないか、正当か不正かなど自分はどのように生きるのかを決定する個人的思考と示されている。そこには倫理観や責任感や誠実さを身に着けており、これらはプロのように一過性ではなく生涯にわたって通用する。そしてアマチュアであることは、まともなプロフェッショナルになるためにも必須の資質であると示されている。

このアマチュア論を示すきっかけになったのが、自称プロによるプロフェッショナルの低落に対する危惧らしい。要は、世間では金が全ての拝金主義が跋扈しており、そのためには消費者を騙したりするような悪徳企業が出現しており、そのようなエセプロになるよりは、まっとうな生き方を目指すアマチュアになったほうがよいと示されている。

プロフェッショナルとは何かと考えていたので、この考えはとても参考になった。また、アマチュア論の格言が26個示されている。いくつか共感したものを抜粋。
  • 自称プロにろくなプロなし。安易な他称のプロにもろくなプロはなし。
  • お題目ばかり立派で実体の不明な「プロ」を目指すより、人間としてのより良き「アマチュア」を目指すほうがいい。
  • 一流のプロフェッショナルはかならず見事なアマチュア精神を持っている。
  • 「プロ」に偽者の「プロ」はゴマンといる。だが、アマチュアに偽者はいない。アマチュアは本物ばかりである。
  • プロは人から評価されてはじめてプロである。
  • ホンモノの思考などない。自らの生き方をかけた覚悟の思考があるだけである。
  • より良きアマチュアになることができるなら、一個の人間としては申し分ない。
  • 自分の価値観を持つということは、自分だけの「意味」を持つことである。
  • ひとは金には感動しない。人間にしか感動しない。
  • 世間の言葉に従って安心を手に入れるよりも、自分で考えて間違うほうがいい。
3,4,5章は著者独自の毒舌が多いので適当に読み流してもいいと思う。後半はアマチュアを体得している人の具体例が示されており、参考になる。現代の人では、サッカーのキング・カズとか登山家の山野井氏など。とても参考になった。

プロを自称する前に、一度自分の行動規範としてのアマチュアを考える必要があるのではないかと思った。

読むべき人:
  • プロ論が好きな人
  • プロフェッショナルとは何かを考えた人
  • 誠実に生きたいと思う人
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