January 02, 2008

「人間嫌い」の言い分


「人間嫌い」の言い分

キーワード:
 長山靖生、人間嫌い、孤立、世界観、救い
人間嫌いな著者による、人間嫌いとはどういうことかを考察している本。内容は以下のようになっている。
  1. 人間嫌いの世界観
  2. 人間嫌いVS.つるみ系
  3. 人間嫌いの考えるモラル
  4. 友達がこわい
  5. 怒る理由、不機嫌の矛先
  6. 人間嫌いの喧嘩作法
  7. 縁遠くなる人々――かぐや姫症候群と「人間嫌い」
  8. 結婚しても孤独
  9. わがままの達人は美人になる
  10. 晩年に強い人間嫌い
人間嫌いとはどのような存在かを示している部分があるので、その部分を抜粋。
 世間一般の多数意見に異議を唱えたり、みんなが多数決で決めたことに従わない人々。とはいえ、声を大にして反対したり、裏に回って多数派工作をするわけでもなく、ただむすっとして従わない人。会社やご近所にも一人やふたりは必ずいるタイプ。それが本書の主人公である「人間嫌い」だ。
(pp.19)
実在の人物や物語で出てくる人間嫌いが多く紹介されている。『吾輩は猫である』の苦沙弥先生、著者曰く3大人間嫌いである、会津八一、内田百開、永井荷風などさまざまな人物が出てくる。

面白かったのはかぐや姫症候群と人間嫌いの関係で、かぐや姫症候群とは、かぐや姫が結婚相手に無理難題な条件を求めるように、一見結婚する気があるように思わせるが、年収1千万円で高学歴、高身長など高い理想を求めることで相手が見つからず、結婚できないという状態。そのようなかぐや姫症候群に陥っているのは、実は人間嫌いでありながら、世間の人間嫌いへの非難が刷り込まれているので、自身が人間嫌いであることを認められずにいるということが一因として考えられるようだ。これはなんとなくわかるような気がする。このような状態の人は、よくまわりにいい人がいないとか言うようだ。

人間嫌いとは、一般的に世間から非難の対象となったりし、人とつるむことで安住するようなつるみ系から攻撃されたりもする。けれど、人間嫌いでも結構楽しいことがあり、つるんでいる人たちは安全で保障されているわけではなく、自分を貫くという人間嫌いのほうが幸福かもしれないと示されている。他にも線を引いた部分を抜粋。
 人間はひとりでは生きられない。だが、それをいう前に、まず人間は自分自身というものをきちんと持たなければ、本当に生きたことにならない。人間嫌いとは、ほかでもない自分自身に帰属する生き方である。他人と本当に豊かな「関係」を結べるのは、妥協をせず、また他者にも妥協を強いない自分を持っている人間だけだ。
(pp.221)
非属の才能』とかなり似た主張が多い。非属の才能はどちらかというと、個人の内面に焦点を当てているのに対し、この本では人間嫌いを取り巻く環境に焦点が当てられている気がする。

自分は人間嫌いなのか?と思って読んでみたが、やっぱり安易に群れたり妥協したりできないんだなということを再認識し、今の自分を貫こうと思った。

2008年1冊目がこんな本。今年もよろしくお願いします・・・。

読むべき人:
  • 人間嫌いの人
  • 友達がいないことに対して負い目を感じる人
  • 明治時代の文学作品が好きな人
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1. 全て答えをだしてマニュアルを作成  [ 完全なる不労所得を得る事が出来る ]   January 02, 2008 21:22

 この情報を知ってしまえば稼ぐ事がこんなにも 簡単になってしまうんです。

2. 長山靖生『「人間嫌い」の言い分』  [ itchy1976の日記 ]   January 02, 2008 23:49

「人間嫌い」の言い分光文社このアイテムの詳細を見る 今回は、長山靖生『「人間嫌い」の言い分』を紹介します。本書は、必要以上に群れたがる人たちに対して、仲間に媚びず自分の信念を貫く人(本書では、こういう人たちのことを「人間嫌い」と呼んでいる。)のことを悪く...

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