June 05, 2008

はたらくって何?―あたらしいシゴト論


はたらくって何?―あたらしいシゴト論

キーワード:
 小沼純一、仕事、フリーランス、やりたいこと、シゴト論
会社員を経てフリーランスの文筆業をしている著者の仕事論。以下のような目次となっている。
  1. 第1章 シゴト観のリセット
  2. 第2章 「仕事」さがしとしてのバイト
  3. 第3章 将来いかにはたらくべきかを考える
  4. 第4章 シゴトの時間
  5. 第5章 「組織」って何?
  6. 第6章 熱中と「自分」
  7. 第7章 「自分」さがしか、「自分」らしさか
  8. 第8章 はたらくって何?(斎藤由香・小沼純一対談)
(目次から抜粋)
仕事について考えずに淡々と仕事をするのもよいし、仕事をしながら考えてみるのもよいだろう。ただ、仕事というものをやってみないと、わかるものもわからないし、感じられるものも感じられないので、しりごみせず仕事をしてみようということが主に書いてある。

著者は、大学卒業後に製薬会社に入社し、コンピュータ関連の部署に配属されてプログラマーをやっていたようだ。そして、音楽が好きなこともあって、雑誌で音楽や映画、小説などといったテーマで書いていたりしたようだ。それからフリーランスになって、大学の教員までなったということが示されていた。

参考になったのは、アルバイトと仕事の違いについて。アルバイトは、時間の労働の対価として金銭を受け取るが、仕事はアルバイトの特性プラス責任や学習など、個々の人のスキルアップが可能であるということらしい。そして、会社で一生安泰に暮らせると思うような発想や、ただ金をくれればいいという風に考えて会社に行っているようでは、会社のアルバイト化ではないかとある。そのような状態では、1日8時間を何の思い入れもなしでやっていけるのかというと、それは難しいのではないかとあった。なるほどなと思った。働くからには、アルバイト化にはなりたくないな。

また、好きなことを仕事にするということに関しては、やりたいことができていいだろうと思う部分もあるが、1日中好きなことに携わっている大変さというものがあり、仕事と好きなことの距離がなくなってしまうようだ。そして、趣味を仕事にすると、アンケートなどで趣味欄を答えるときに、書くことがないと愕然とするらしい。そんなものなのかなと思った。とはいえ、好きだからこそ、その仕事をする意義がより強く理解でき、自分のものにできるということはたしかにあるとも示されていた。

著者はフリーランスとして働いているので、それまでの経緯やフリーランスの大変さなども示されていて、参考になった。

一番なるほどと思ったのは、仕事という名のゲームという部分。以下にその部分を抜粋。
 でも、何か「集中」するものが、それはそれで生みだせるものがあったりします。そのために、学問をしたり、仕事をしたりする。恋愛をしたりする。とりあえず生きているこの現在のありようのなかで、おもしろいと思えることをやる、法や倫理に触れないかたちで、そうしたことを実践するひとつのゲーム、それが仕事である、と考えるのはどうでしょう。
(pp.148)
仕事は集中するためのゲームだという考えは、新鮮だった。あとはいかに自分の仕事をおもしろいと思えるかが重要なのではないかと思った。

全体的に少し随想的な内容であったので、これといったはっきりとした主張が示されているわけではなかった。主に著者の仕事の経験から、仕事について示されている。しかし、よ著者のこれまでの経験が多く示されている分、一人の人の仕事観というケーススタディとしてとても参考になる。自分自身は、仕事について一般化された主張よりも、その人がどのように生きてきて今があるかということのほうに関心があるので、これはこれでよかったと思う。

また、ところどころにしりあがり寿氏のイラストが載っている。

仕事について、じっくり考えたい人は読むとよい。

読むべき人:
  • 仕事について考えたい人
  • 就職活動中の大学生
  • フリーランスで仕事をしたい人
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