June 27, 2008

「独りバー」はこわくない


「独りバー」はこわくない―カウンター初心者用バイブル

キーワード:
 根津清、酒、バー、歴史、文化
ジャーナリストによる世界の酒のエピソードが示されている本。以下のような目次となっている。
  1. 第一夜 今宵は定番スコッチで楽しみたい
    1. 1杯目 「カティサーク」―これを飲んで順風満帆といきましょう
    2. 2杯目 「ジョニー・ウォーカー」―世界一有名な酒って本当?
    3. 3杯目 「オールド・パー」―これを飲めば、長寿間違いなし
    4. 4杯目 「ザ・フェイマス・グラウス」―どうして雷鳥なんだろう
  2. 第ニ夜 気分を変えてスピリッツはいかが
    1. 5杯目 「ビーフィーター」―最初は腎臓の薬でした
    2. 6杯目 「キャプテン・モルガン」―カリブの海賊の大好物
    3. 7杯目 「スミノフ」―アメリカの恐妻家が世界の酒にした?
    4. 8杯目 「マーテル」―コニャックこそ、蒸留酒の女王様
  3. 第三夜 華やかなリキュールの世界へ
    1. 9杯目 「リカール」―水割りにしたらミルクみたいに・・・・
    2. 10杯目 「カンパリ」―紅色の甘い顔した苦いヤツ
    3. 11杯目 「ベネディクティン」―坊さんたちが酒造りに励んでいたとは!
    4. 12杯目 「ドランブイ」―王子と島娘の情が生んだ酒
    5. 13杯目 「カルーア」―コーヒーも酒も一緒に楽しめる
  4. 第四夜 ワインの仲間たちを味わおう
    1. 14杯目 「チンザノ」―色気さえ感じる親しみやすさ
    2. 15杯目 「ティオ・ペペ」―世界で愛されるペペおじさん
    3. 16杯目 「サンデマン」―パイオニアの誇りと自信
    4. 17杯目 「ドン ペリニヨン」―泡を食うほどうまかった
  5. 第五夜 最後の夜は、各国自慢のウィスキーを
    1. 18杯目 「プッシュミルズ」―北アイルランドの歴史に思いを馳せて
    2. 19杯目 「ワイルド・ターキー」―アメリカ大統領の七光り
    3. 20杯目 「山崎」―日本のウィスキー、復活なるか
    4. 21杯目 「ザ・マッカラン」―ぶれない信念と貫禄
    5. 22杯目 「ボウモア」―カモメのように飛び立とう
(目次から抜粋)
目次が長すぎ・・・。本当にもう、出版社の怠慢によって、全部タイピング・・・。入れ子構造だからさらにマンドクセ。おかげで書評意欲が半減・・・・。やはり、小飼弾氏も言うように、目次は全部必須だよ。省略するなー!!

気を取り直して書評。

この本は、タイトルにあるように、バーの初心者が独りでもバー通いができるようになるためのテクニックが書いてある・・・・というわけではなく、世界の酒の歴史やエピソードが多く示されている。この本も明らかにタイトルと内容が乖離している。バーの話はどっちかというとおまけに過ぎない。バーの歴史やバーでの飲み方などが書いてあるということを期待してはいけない。バーの話は、コラムで以下のように示されているだけだ。
  1. 手始めはホテルのバーで
  2. 注文する時の注意
  3. 飲みたい酒の伝え方
  4. 値段の心配
  5. バーで役立つ試し飲み
  6. いいバーの条件とは
  7. 酒も喜ぶグラス選び
  8. バーデンダーになるには
  9. 本場のバーと比べると
  10. ロンドンおすすめのパブ
これらが1項目1ページのみの分量となっている。

ホテルのバーは、それほど高くはないらしい。普通のバーと大差ないようだ。また、いいバーの条件は、著者によれば「あそこにいけば何かいいことがある」と思えるバーらしい。

バーの話はもういいや。

それより、せっかく目次を打ち込んだ酒の話を取り上げよう。むしろこの酒の話がこの本では主題になるのだし。ポイントを絞って簡単に列挙。
  • ジョニー・ウォーカーは1820年、スコットランドのエア州キルマーノックで酒も扱う小さな食料品店を開いた
  • オールド・パーは、1483年イングランドで生まれ、152年生きたいう記録が残っている男
  • ビーフィーターは、1660年のオランダのシルヴィウス医学教授が、アルコール液にネズの実を浸して蒸留し、腎臓薬(利尿剤)、解熱剤として薬局に販売したことから始まる
  • ワインを蒸留して最初にブランディーを造ったのは、スペイン生まれの医師兼錬金術師アルノ・ド・ヴィルヌーヴで、彼はこれを「アクア・ヴィテ」(生命の水)と呼んだ
  • カルーアは氏素性も生い立ちもはっきりしておらず、1930年代にメキシコで作られたといことぐらいしか分かっていない
  • 「チンザノ」はスティル・ワイン(普通のワイン)に薬草、香辛料、色素などを加えて造るアロマタイズド・ワイン(香味付けワイン)の中のヴェルモットというカテゴリーに属する
  • ドン ペリニヨンは、17世紀のドン・ペリニヨンという修道士がワイン造りとして造った
  • 世界五大ウィスキーは、スコッチ、アイリッシュ、バーボン、カナディアン、ジャパニーズ・ウィスキー
こんなところか。ほとんど世界史の話といってもいいくらい、酒はその当時の文化に根付いているのだなと言うことがよく分かった。著者も相当酒が好きなんだなということがよく分かる内容だった。あとがきにも楽しんで書けたとあった。

取り上げられている酒は、ほとんど飲んだことがないし、知らない酒ばかりだった。飲んだことがあるのは、カルーア、カンパリなど、度数が低めのカクテル系か。この本の読みかけのときに、チンザノを飲んでみたが、これは、フルーティでおいしかった。ワインベースもいいなと思った。

飲んだことのないのもで、自分が気になるのは、ビーフィーターかな。腎臓を病んでいる身としては、今度飲んでみたい。他にもジョニー・ウォーカー。ジョニー・ウォーカーといったら自分は村上春樹の小説の『海辺のカフカ』のカフカ君の父を思い浮かべる。あの恐怖のジョニ赤の・・・。

酒は奥が深いなと思った。バーめぐりとかもしたいなと思った。成功者を気取って高級ホテルのバーラウンジにでも行ってみようかな。

酒の薀蓄や歴史、文化を知りたい人にはお薦めの本。

読むべき人:
  • 独りでバーに行きたい人
  • 酒の薀蓄を語れるようになりたい人
  • 世界史が好きな人
Amazon.co.jpで『根津清』の他の本を見る

にほんブログ村 本ブログへ bana1 ランキングへ



トラックバックURL

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星