September 24, 2008

成功する名刺デザイン


成功する名刺デザイン

キーワード:
 長友啓典 / 野地秩嘉、名刺、デザイン、顔、哲学
グラフィックデザイナーによってかっこいい名刺のデザインとは何かが示されている本。以下のような目次となっている。
  1. 序章 福を呼び込む招福名刺
  2. 第1章 トモさんと名刺
  3. 第2章 名刺デザインを考える
  4. 第3章 発注者の気持ち
  5. 第4章 それぞれの名刺哲学
  6. 第5章 名刺で幸せになる
  7. 第6章 これからの名刺
(目次から抜粋)
著者である、長友氏は、グラフィックデザイナーとして飲食店や芸能人、経営者など多数の人の名刺を作ってきたようだ。そんな著者が手がけてきた名刺の写真とともに名刺のデザインや名刺の本質について示されている。

書店で検索して何気なく何も考えずに買ってみた。実際に読んでみると、セミナーなどで名刺交換をしたときに気を引くような名刺の作成方法のノウハウが載っているわけではない。そのため、直接なるほどと思って自分の個人名刺作成時に参考にした部分は少ない。しかし、名刺のデザインや名刺を持つ意味という思想的な部分は結構なるほどと思った。

直接なるほどと思った部分は、カッコいい名刺とカッコ悪い名刺の特徴が示されている。まず、カッコいい名刺とは、本人の名前の漢字の画数によって文字のデザインを変えるとよいらしい。曰く、『亀倉』のように画数の多い漢字でごつごつした立派な名前の人には、格調の高いデザインがよく、反対に『小谷』といったあっさりとした名前の人は、格調よりも軽やかな感じのデザインに仕上げるほうがいいようだ。また、著者が名刺交換したときに「カッコいいな」と感じたときは、面談した本人の印象がよかったという事実があるようだ。そのため、名刺交換時はにこやかに爽やかに振舞うことが肝要だと示されている。デザインだけでなく、本質は人を見られるということだろう。

カッコ悪い名刺の特徴として、以下が示されている。
  1. 情報が多すぎて整理されていない名刺
  2. 本人の写真や似顔絵が入った名刺
  3. 色の着いた名刺
  4. 流行遅れのデザインの名刺
1はなんとなく想像がつくと思う。名刺はチラシではないということを確認しろとあった。

2は、営業マンなどが会社から写真つきのものを持たされているのを見て、微妙としか言いようがないとあった。本人が恥ずかしがるような名刺を持たせる会社には将来性がないとばっさり切り捨てている。しかし、かっこ悪くても名刺入れに入ったときの印象の残り方は抜群なので、自分を印象付けたい場合は、写真は必須だと思う。また、写真にお金をかけて気合を入れていけば、渡すときに恥ずかしいという気はあんまりない。これは実体験。ちなみに写真は、伊勢丹写真室がお薦め。

3は、ピンクや薄い紫といった色つきの紙を用いてセンスのいいデザインを施すのはそうとう難しいようだ。そのため、色つきは使わないほうが無難で、まっとうな商売をしている人間に色の着いた紙の名刺は似合わないようだ。まっとうでない人は使っていいようだ。自分はまっとうな人間ではないのかなぁと思った。まぁ、本業の名刺ではないし、個人名刺だから多少まっとうでなくていいと思うことにしよう。

4は、書体、デザインにも流行があるので、昔はやったサイケデリック調のものをまだ持っているのはどうかと思うとあった。

そして、カッコ悪い名刺のまとめとして、以下のように示されている。
 こうした例がカッコ悪さの代表だが、要するに「何かが過剰」なのだ。センスの良さとは、情報を取捨選択して、シンプルに仕上げることだと私は思う。それはけっしてデザイナーだけが担当する仕事ではない。
 「名刺に何を記載するか」を決めるのは本人だと思う。名刺をデザイナーに依頼するならば、まず情報を整理することだ。
(pp.23)
これは自分で個人名刺をデザインするときにかなり参考になった。著者のデザインした名刺はどれも表に名前、肩書き、住所、メールアドレスのみといった情報で、スペースがかなりあり、シンプルなものが多い。名刺に情報を詰め込みすぎると、さすがにデザインとしてはどうかなと思ったので、なるべく表は情報を減らした。名刺そのものに自分自身のブランドイメージを託すので、そこはかなり気を使ったつもり。

ブログを宣伝する場合は、ブログ名刺を作ればいいとあった。表にはブログタイトルのみ、裏はURLアドレスやQRコードのみを載せておくというシンプルなつくりのものが示されていた。これはいいなと思った。ブログ名刺も作ってみようかな思った。一応自分の個人名刺は、ブログデザインをイメージしたものになっている。

著者曰く、デザインの最後に必要なことは気合を入れることらしい。以下その部分を抜粋。
 そうそう、デザインでいちばん大事なのは最後の最後ですな。出来上がった見本を口の前に持ってきて、ふーっと息と気合を吹きかける。やっぱり、なんかわからんねんけど、気合いを吹き込むのと吹き込まないのではぜんぜん違う。気合いを入れた名刺を使っている人は、間違いなく儲かってます(笑)。
(pp.60)
自分の場合は、デザインは自分でして、ネット経由で印刷を頼んだので、見本に気合いを入れることはできなかった。しかし、デザイン中はかなり気合いを入れたつもり。儲かってくれますかねぇ。

4章の名刺哲学では、名刺デザインを仕事にしているグラフィックアーティストやアートディレクターに名刺の本質のインタビューが載っている。一番なるほどなと思ったのは、岡本一宣氏のコメント。『企業と個人の名刺は、デザイン面でどう違う工夫をされるべきだと思いますか?』という質問に対しての答え。
 いい名刺っていうのは、もらった人がすごく気持ちがよくなるんですよ。これは企業でも個人でも、名刺を作るうえで重要なことです。でもノウハウというのはないですね。クリエイティブな作業だから、あくまで作る人のセンス。そしてあとは目的。
 (中略)
アーティストとか、個人でフリーランスの仕事をしている人の場合は名刺が「顔」になるから、その人の個性をどう出すか。文字を手書きにするとかね。
 どちらも、何を大きく伝えたいのか。それによるかな。
(pp.133)
これはすごくなるほど!!と思った。と同時に、自分の配った個人名刺はもらった人の気持ちによい影響を与えられたのだろうか?ということが気になってしょうがない。気持ちワル!!とか思われていたらと思うと・・・。また、個性をどう出すかということに関しては、自分の場合は、自分のイメージカラーである青をすごく意識した。これはブログデザインも同じ。また、名刺のデザインと自分のイメージが合致していればいいけど、ずれていたらだめだよなぁと思った。

グラフィックデザイナーの視点から、名刺一枚をどのようにデザインするべきか?よい名刺のデザインとはどのようなものか?が示されており、それらを学べてよかったと思う。自分を印象付けるノウハウの部分は少なかったけど、逆にこっちのようにデザインの視点からも名刺を考えることができてよかったと思う。

名刺デザインをどのようにするべきか?と少し考えている人はそれなりにヒントが得られるかもしれない。少なくとも、自分は個人名刺をデザインする前にこれを読んで、ヒントを得られた。

ちなみに、この本は、デザイン系の内容なので、どのカテゴリにも合致しないので、新カテゴリ『デザイン、芸術系』に設定。

あと、自分なりの名刺作成ノウハウのネタ記事は明日以降少しずつアップ予定。

読むべき人:
  • 名刺のデザインを考えている人
  • グラフィックデザイナーの人
  • 名刺デザインのサンプルを見たい人
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