October 30, 2008

キャリアをつくる9つの習慣

キャリアをつくる9つの習慣―これが価値を生み出す最新の働き方だ (ピンポイント選書)
キャリアをつくる9つの習慣―これが価値を生み出す最新の働き方だ

キーワード:
 高橋俊介、キャリア、仕事習慣、分析、プロ論
好ましいキャリア形成の方法が分析的に示されている本。以下のような目次となっている。
  1. 1 9つの習慣その1 勝負能力
  2. 2 9つの習慣その2 現場体験
  3. 3 9つの習慣その3 ネットワーク
  4. 4 9つの習慣その4 仕事に意味付け
  5. 5 9つの習慣その5 個人ブランディング
  6. 6 9つの習慣その6 相手の価値観を理解する
  7. 7 9つの習慣その7 ポジティブに巻き込む
  8. 8 9つの習慣その8 経験と気付きで学ぶ
  9. 9 9つの習慣その9 仕事の言語化、仕事の見える化
  10. 10 これからのキャリアの条件
(目次から抜粋)
戦略系ファーム、マッキンゼー、人事系ファーム、ワトソンワイアットを経て慶応大学の教授である著者は、10年近くキャリアの研究をされてきたようだ。数千人に渡るビジネスパーソンへのアンケートや数十人のインタビューから、日本を代表する企業で自他共にも認めるキャリア形成をしている人を分析すると、彼らには共通する9つの習慣があるようだ。それがこの本にまとめられている。そして、そうした好ましいキャリアをつくれるようになることが、この本の目的であると示されている。

この本は、smoothさんのところで『結構スゴ本!!』と紹介されていたので、買って読んでみた。確かにこれはページ数が少ない割りに濃い内容だと思った。線を引きまくりで朝の書評をしずらい本・・・。なので、細かいところは、smoothさんのところを参考にされたい。

【キャリア形成】「キャリアをつくる9つの習慣」高橋俊介:マインドマップ的読書感想文

好ましいキャリアをつくっている人というのは、以下の特徴を持つようだ。
  1. 価値を創造し提供している人
  2. 仕事を楽しんでいる人
  3. 貪欲に成長している人
この3つがキャリア形成で特に重要なようだ。

また、以下本当に特になるほどと思った部分のみを厳選して列挙。
  • どんなに布石と投資をしようと、結局は自分が発信した世界観や人間観にふさわしい人しか集まってこないので、人間関係というのは自分自身の鏡だといっていい
  • 仕事と趣味の違いは、価値を創造し提供してるかどうかという点
  • 仕事というのは意味が重要なのであって、いくら動機に基づいていたとしても、意味がはっきりしなければ、継続的にやりがいを感じることはできない
  • 自分の仕事の意味を知るには、まず、自分の顧客は誰なのかを明確にし、次に、その顧客にどんな価値を提供しているのかを確認するといい
  • 顧客自身も気づいていない欲望や欲求を先回りして発見し「あなたのほしいものはこれですね」と価値を提供できるのが、本当のプロフェッショナルなのである
  • 「私はこういう価値を提供している」ということを自覚し、それを踏まえた行動を取り続けることで周囲に証明し、認めてもらうというのが個人ブランディングなのだ
  • 仕事が自分にあっているかどうかなどということは、実際に自分で働いてみないかぎりわかりはしない
コンサルタント出身らしい主張が多い。また、以下特になるほどと思った部分を抜粋。プロフェッショナルとサラリーマンの違いについての部分。
 プロフェッショナルとサラリーマンの違いはなにかといえば、それは仕事を通じて価値を生み出し、それを顧客や社会に提供することを常に意識しているかどうかの差だ。自分の仕事が誰にとってどんな意味をもつものなのかなどということには思いを馳せたこともなければ、自分がどんな価値を提供できているかにも無頓着。ただ、上司から言われたことを無難にこなしているだけ。そういう人を指してサラリーマンと呼ぶのである。
(pp.65)
『サラリーマンは気楽な家業ときたもんだ♪』という歌があったけど、自分が目指すのはやはりプロフェッショナルなので、これはとても身にしみた主張だと思った。あと1年でこの意識を体得しなければね。

あと、もう一つ特になるほどと思ったのは、ワークライフ統合の時代という部分。若干長いが、抜粋。
 それではなぜワークとライフは統合したほうがいいのか。 
 ワークとライフを区別するというのは、要するに公私混同はまかりならんということだ。しかし、現在のような変化の激しい時代には、むしろ公私混同、あるいは公私混流して、開かれた多様な社会関係資本をつくっている人のほうが、仕事でも多くのベネフィットを得ることができるのである。
 それに、ライフを軽視してワークばかりしていると、その仕事でしか通用しない狭い能力しか磨かれない。これでは予期せぬキャリアチェンジが起こったときに耐えられない危険性が大きい。
 またキャリアチェンジに見舞われなかったとしても、仕事を取り巻く環境はどんどん変化しているから、それに応じて仕事の内容は必要な能力が変わるのは当然だ。ところが、新たな能力を求められても、仕事以外の場所でそれを育ててこなかった人は、とっさに応じられない。皮肉なことに現代は、仕事しかしていないと、かえって仕事の能力が身につかない時代なのだ。
 個別の仕事の専門性が深くなりすぎて、ひとつのことしかやっていないという状態は、人間としてバランスが悪いといういい方もできる。「創造性か論理思考か」ではなく、その両方に頭を使っていないと、変化の時代に一番肝心な学習能力が低下する。
(pp.122)
ここの部分は、他のキャリア論にはまず書いていないことだと思った。これは新しい考え方だと思った。旧世紀までは一点特化型でよかったのかもしれないが、現在の世の中は複雑系なので、何がどこで役に立つか分からず、いつでもキャリアチェンジに備えておけというのはなるほどと思った。

また、これは自分の志向性と同じだと思った。特にこの書評ブログでジャンルを絞り込まないのは、多様性を身に付けることと、自分へのインプットのバランスを取っておきたいという理由からである。ビジネス書、自己啓発書しか読まないのは、やはり人間としての幅が狭くなりがちになると思う。それをワークライフの統合として当てはめていくと、予期せぬキャリアチェンジに応じられるので、このまま多様性を意識して書評ブログを続けていきたいと思う。

このキャリア論は、巷にあふれる精神論で書かれているものではなく、かなり客観的、かつ分析的でなるほど!!と思う部分がかなり多かった。本当にお薦め。おかげで読了時間、書評時間が大幅にBehind・・・。本当はもっといろいろ示したいが、遅刻するのでこの辺で。ちなみに読了時間は45分、この書評記事は45分ほど。

読むべき人:
  • 分析的なキャリア論を読みたい人
  • プロフェッショナルとは何かを考えたい人
  • ワークライフバランスに関心がある人
Amazon.co.jpで『高橋俊介』の他の本を見る

bana1 毎日クリック感謝です☆  にほんブログ村 本ブログへ



トラックバックURL

コメント一覧

1. Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文   November 03, 2008 01:30

Masterさん、こんばんは。
お礼が遅くなりましたが、ご紹介ありがとうございました。

いや、この本そんなにページは厚くないのに中身は濃かったですよね!

私はどちらかというと、「目標設定しなくていいタイプなのかも!」と喜んでたんですが(笑)。←そこかよw

2. Posted by Master@ブログの中の人   November 03, 2008 06:40

smoothさん

コメントありがとうございます。

「目標設定しなくていいタイプなのかも!」と思えることがこの本のよい点だと思いました。

自分は逆にある程度目標を設定しないと、よそ見してどこにも行きつけなくなるタイプです(笑)

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星