November 17, 2008

細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!

細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!
細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!

キーワード:
 細野真宏、数学的思考力、指数関数、全体像、リテラシー
カリスマ受験講師によって、数学をはじめとした世の中の全体像をつかむ思考力を磨くことができる本。以下のような目次となっている。
  1. 第1回 飛躍的に劣等生から抜け出せる方法!・・「у=x2」的な勉強法について
  2. 第2回 飛躍的に自分の理解度を深める方法!・・「数学的思考力」について
  3. 第3回 飛躍的に話を分かりやすくする方法!・・「思考の歩幅」について
  4. 第4回 飛躍的に説得力の有無を見抜く方法!・・「思考の骨太さ」について
  5. 第5回 飛躍的に論理の質を鋭く見抜く方法!・・「論理洞察力」を鍛える実戦演習
  6. 第6回 飛躍的に情報を正確に理解する方法!・・「ニュースとの接し方」について
  7. 第7回 飛躍的に数学的に考えられる方法!・・・「思い込みの激しい人」について
  8. 第8回 飛躍的に情報を正確に選別する方法!・・「仮説」と「検証」について
  9. 第9回 飛躍的に数学が素早く分かる方法!・・・確率の問題を使って実戦演習
  10. 第10回 飛躍的に経済が素早く分かる方法!・・デフレの記事を使って実戦演習
  11. 第11回 飛躍的に難しいものが分かる方法!・・「情報の基盤」の作り方
  12. 第12回 飛躍的に最新ニュースが分かる方法!・新聞記事を使って実戦演習
(目次から抜粋)
この本は本当にすごくいい本、通称スゴ本!!もうこれは衝撃的なくらい内容が素晴らしい!!もう以下の書評記事を読まなくていいから、即効Amazonアタックしてもいいくらい(笑)内容は保証する!!もう、なんでこれをもっと早く出版してくれなかったの!!と言いたくなるくらい。

Amazonでの評価もかなりの高評価なので、先にそっちを読んでくるというのもありだが、一応自分なりの書評も示しておこう。


著者のそもそもの出版の動機はやはり重要で、スゴ本ほどそこが丁寧に示されている。この本もしっかりと示されている。

著者は数学が専門の予備校講師であるが、かなり分かりやすい経済の本を書いている。そこから、数学や経済の本質をつかむには、全体像の把握が重要であるとある。そして、その全体像をつかむ能力は数学的思考力によって鍛えられ、そこから、「自分の考えを人に伝えられる力」と「考える力(応用力)」という能力が身につけられるようだ。そして、それらの能力は、経済や数学にとどまらず、あらゆる分野への応用が可能であるようだ。以下前書きの最初の部分を抜粋。

 つまり、この本を読み終えた時には、
「脳」における「思考回路」の全貌(全体像)が見え、
驚くほど飛躍的に思考力が磨かれる
のです!

 ただ、すべての始まりは「数学」なのです。
(pp.9)
著者は、高校時代は数学がぜんぜんダメだったようだが、全体像を把握することに勤めて勉強していくうちに格段に数学が理解できるようになり、その経験から数学だけでなく、経済まで指数関数的に物事の理解が進んでいったようだ。

うーん、線を引きまくったところが多すぎるので、どうやって内容を取り上げようか迷う・・・。どれもなるほど!!とか、やっぱりそうだよね!!、激しく同意!!と思う部分があまりにも多すぎたので。この本のテーマが、数学だけにとどまらず、世の中の全体像を俯瞰する能力を身につけろ!!ということなので、なるべく全体像が分かるようにしよう。まぁ、全体像把握の手がかりの一つが目次になるが。

この本は、受験参考書のように、ポイントとなる部分が枠線で囲まれている。その全部で34あるポイントのタイトルを全て列挙しておくことにしよう。
  1. 特殊な頭の使い方
    1. Point 1  「y=X」的な勉強法とは?
    2. Point 2 「y=X^2」的な勉強法とは?
  2. ”分かったつもり”の抜け出し方
    1. Point 3 「数学的思考力」について
    2. Point 4 ”分かったつもり”から抜け出す準備
    3. Point 5 ”分かったつもり”から抜け出す準備
    4. Point 6 ”分かったつもり”から抜け出すには
    5. Point 7 ”分かったつもり”から抜け出すには
    6. Point 8 「思考の歩幅」とは?
    7. Point 9 「わかりやすく話を伝えられる」ための方法
    8. Point 10 「人に説明してみる」ことの重要性について
    9. Point 11 「思考の持久力」とは?
    10. Point 12 「相手に話が伝わる」ためには?
  3. 情報に惑わされない思考法
    1. Point 13 「思考の骨太さ」とは?
    2. Point 14 「話に説得力を持たせる」ためには?
    3. Point 15 「思考の骨太さ」と「予想確率」の関係
    4. Point 16 「基礎」を本当の意味で身に付けるには?
    5. Point 17 「論理的洞察力」の重要性について
  4. バイアスからの抜け出し方
    1. Point 18 「思い込み」をしないための準備
    2. Point 19 「同じ間違い」から逃れるためには?
    3. Point 20 「間違い」や「失敗」の捉え方について
    4. Point 21 「思い込み」をしないためには?
    5. Point 22 「バイアス」と「先読み能力」の関係について
    6. Point 23 「思い込み」をしないためには?
    7. Point 24 「情報を正確に伝える究極的な方法」とは?
  5. 「情報の本質」の見つけ方
    1. Point 25 「情報の本質」を見抜くには?
    2. Point 26 「フローチャート」の”ワナ”について
    3. Point 27 「数学」や「経済」が分かるためには?
  6. 「情報の基盤」の作り方
    1. Point 28 「相手に話が伝わる」ためには?
    2. Point 29 「ニュースが分かる人」になるためには?
    3. Point 30 「毎日の情報の活用能力」を上げるには?
    4. Point 31 「情報の基盤」を作るための情報の接し方とは?
    5. Point 32 「本質を見抜ける人」になるための準備
    6. Point 33 「本質を見抜ける人」になるには?
    7. Point 34 「数学的思考力」とは?
本当はどれも内容を示しておきたいが、特に自分にとって印象的だったPoint2の『「y=X^2」的な勉強法とは?』と、この本の核であるPoint34の『「数学的思考力」とは?』のみを示しておくことにする。まずは、Point2から。
 「y=x^2」的な勉強法とは、「新しい知識」が得られた時に「それまでに得られた知識」との関係を考えていく勉強法。情報が1つ得られると、その「新しい知識」が「それまでの情報」と一緒に掛け合わさって、飛躍的に多くのことが分かるようになる。
(pp.16)
なぜこのPoin2を取り上げたかというと、これが自分の書評ブログの根本的な理念に通じると思ったからである。そもそもの自分の書評ブログの始まりのきっかけの一つとして、『世の中を体系的に理解したい』という思いがあった。書評ブログをやりながら書籍から得られる断片的な情報を有機的に組み合わせていくことで、自分が生きているこの世界を俯瞰しながら理解するには、この『y=x^2的な勉強法』がとても重要になる。よって、このポイントを取り上げた。

次のPoint34は、この本の総まとめのような内容となっている。以下抜粋。
 「数学的思考力」とは、簡単に言うと「物事の仕組みを一つひとつ整理して考えることができる能力」のことで、この能力を使いこなす上で重要なのは、情報と接する時に自分の「バイアス(ゆがみ)」を取り除くことによって素直に客観的に情報と接することである。

 つまり、「数学的思考力」とは、
自分のバイアスを取り除くことで的確に情報を”色分け”でき「どこがポイントなのか」を的確に見抜いた上で
「仮説」と「検証」によって「本質」を見極められる能力のことである。
 
 そして、さらに「数学的思考力」とは、
論理性を駆使して、それらの「本質」を見極められる能力のことである。
 
 そして、さらに「数学的思考力」とは、
論理性を駆使して、それらの「本質」を繫ぎ合わせることで「情報の基盤」を作れる能力のことである。
(pp.281)
この能力こそが、この複雑系の世界を生きるうえで絶対に必要なものになってくるといっても過言ではない。単純に新聞、テレビなどのニュースを鵜呑みにして思考停止状態になるのではなく、著者が示すように、”素朴な疑問”を持って、本当にそうなのか?と問い直しながら物事の本質を見抜いていかなければならない。そのような「論理洞察力」を持っているかどうかで、今後の自分の人生の幸福度まで変わってくるのではないかなと思った。だからこそ、これらの能力を早めに身につけておく必要がある。

示されているテーマはかなり網羅的である。著者の数学嫌いを生み出している根本的原因の考察や、ゆとり教育の弊害、マスコミの情報に対するつっこみの仕方、宝くじの仕組み、郵政民営化の是非の考察、ハゲタカファンドの考察、今後の日本経済の核となる地方分権まで本当に幅広い。それらに一貫するのが、数学的思考能力を駆使し、物事の本質つかみ、全体像を把握しましょうということになる。

ロジカルシンキング、PDCAサイクル(PDCAサイクル - Wikipedia)、仮説思考などを学習済みで、物事の本質をつかんで体系的に理解することに慣れている人にとっては、示されていることについて、若干何をいまさらと思うかもしれないが、これらのことが一冊の本で、しかもかなり分かりやすくまとまっているものは、自分の知る限りこれ以外はない。それほど体系的にかつわかりやすく、しかも面白いという本当にスゴ本!!なので、正直、この本はもっと早く読みたかった。出版が今年の9月なのだから、しょうがない。大学時代に読みたかったなぁ。

この本を読んで、さらに数学的思考能力を高めたいと思う人は、『ロジカル・シンキング(書評記事)』を読めばいいと思う。この本もバイブル的な本になっている。

ちなみに、この本のカバーデザインや本文中の素朴なくまやワルパンダ!?の絵も著者が自分でデザインしているらしい。いいなぁと思った。また、自分が書きたい本はこういう本だなぁと思った。なので、本書の構成や構造などはとても参考になる。自分の出版のロールモデルとも言える。

この本は、間違いなく今年読んだ本の中でTOP3に入るほどのスゴ本!!殿堂入りどころじゃないwww著者が最後に示すように”分かったつもり”になるのではく、繰り返し読んで本当の意味で”分かった”と言えるようにすべき!!とあったので、これはもう完全理解を目指して、何度も読み返すしかない。

絶対読む価値ありで、1200円では安すぎるほどの内容!!受験を控えた高校生、就職活動をし始めている大学3年生、社会人になる直前の大学4年生(大学院2年生)、新社会人、数学的思考力を身につけたい人などは全員買って読め!!(笑)



細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!
細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!

読むべき人:
  • 数学的思考力を身につけたい人
  • 複雑系の日本社会をサバイバルしていきたい人
  • この書評ブログを読み続けたい人(笑)
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1. 先週購入した本(2008/11/17-11/23)  [ 読書人の行き着く先 ]   November 24, 2008 18:36

実家に帰るとあれやこれやと仕事があって、なかなかブログには手が回りません。 とはいえ、同じ時間を使っても、実生活から学べる経験の方が「本を読む」「ブログを書く」といったことから得られるものよりも、貴重なことの方が多いとも感じています。 実際に、この連....

2. 数学的思考法は、そんなお勉強じゃ身に付かないってば  [ ホットコーナーの舞台裏 ]   November 26, 2008 05:49

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3. 細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本  [ ウメくんの拷問読書生活 ]   May 02, 2009 23:29

今週1冊目。累計83冊目。自分のように数学が苦手な文系人間が飛びつきそうなタイトル。読んでみたら数式がほぼ出てこないロジカルシンキング本でした。深い内容ではないけれどすご...

コメント一覧

1. Posted by トーマス   November 19, 2008 20:25

いつも興味深い書評ありがとうございます。

超ハイテンションな赤文字に押されて、思わず本書を買ってしまいました。
今読んでいるところですが、わかりやすい語り口の一方で、突然本質をガツンと突きつけてくるアツイ本だと感じました。

紹介ありがとうございました。

2. Posted by Master@ブログの中の人   November 19, 2008 23:04

>>トーマスさん

ご購入、ありがとうございます!!
普段は、めったにハイテンションでプッシュしないのですが、これは例外です(笑)

本当に自信を持って薦められる本です。
満足いただけて、こちらも嬉しいです!!

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