November 21, 2008

これならわかるネットワーク

これならわかるネットワーク ― インターネットはなぜつながるのか? (ブルーバックス 1599) (ブルーバックス 1599)
これならわかるネットワーク ― インターネットはなぜつながるのか?

キーワード:
 長橋賢吾、ネットワーク、インターネット、ルーティング、ブラックボックス
インターネットのブラックボックスを「なぜ」という観点から解きほぐそうとする試みの本。以下のような目次となっている。
  1. 第1章 ネットワークとは?
  2. 第2章 インターネットはなぜ生まれたのか?
  3. 第3章 インターネットの約束ごと、TCP/IP
  4. 第4章 インターネットの郵便番号、IPアドレス
  5. 第5章 情報のバケツリレー、ルーティング
  6. 第6章 インターネットの電話帳、DNS
  7. 第7章 インターネットの渋滞とTCP
  8. 第8章 インターネットのこれから
(目次から抜粋)
たまには技術者らしく技術本も読まなければね、ということでネットワーク本。ブルーバックス(ブルーバックス)。実はブルーバックスの本を買ったのが、これが初めてではないかな。自然科学系の本はあまり買わないので。大学時代に図書館で読んだことはあったが。

この本は、小飼弾氏が『それでも、あえて言う。プロを目指すなら、読むべきはこちらだと。』と主張されていたので、読んでみた。(404 Blog Not Found:わかってどうするかが問題 - 書評 - これならわかるネットワーク

この本の特徴は以下のように示されている。
 本書は、このインターネットというブラックボックスを「なぜ」という視点から解きほぐそうとする試みです。従来のインターネットに関する解説書の多くは、トップダウン式に、「こうしたプロトコルがある。それはどういうものかというと・・・・・・」というアプローチでした。しかし本書では、ボトムアップによるアプローチ、すなわち「いままでの技術では解決できない問題点があり、それを解決するためにこのプロトコルが誕生した」という視点から、インターネットのブラックボックスに迫ります。
(pp.8)
この本は、ネットワークの発展の経緯がしっかりと示されていたので、わかりやすかった。既存技術では使えない部分があるので、それをどんどん発展していったところに今のインターネットがあるのだということがよくわかった。

以下、勉強になった部分を少しだけ列挙。
  • インターネットが他の通信ネットワークと比べて革新的なのは、郵便・電話以上に効率のよい通信ネットワークを提供しているから
  • インターネットの誕生の背景は、1957年にアメリカの軍事・宇宙技術を結集した組織、APRAによるもので、ARPAの課題は、旧ソ連からの衛星を経由した核攻撃にも耐えることができるネットワークを構築すること
  • インターネットとは、ある組織と別の組織が接続されているネットワークと定義することができる
  • 「インターネットはネットワークのネットワーク」という意味は、ネットワーク同士がゲートウェイを通じて相互接続していると言い換えることができる
  • 「障害に対する透過性」を提供するのが本来のルーティングの役目と言い換えることができる
もっと示しておきたい部分、例えば、TCP/IPのプロトコルの細かいところなど、たくさんあるんだけど、このブログの読者にとっては需要が少ないのでここまで(笑)

郵便局とインターネットの比較が特に分かりやすいなと思った。IPアドレスと郵便番号の対比で、ネットワーク上のパケットがどうやって配送されるのかが分かりやすい。こういう風に既存のものに例えられる説明が分かりやすいのだと思った。

この本は朝、電車の中で読んでいた。山手線で人身事故が起きて、列車が止まり、別ルートで目的地に着かなければならなかったときがあった。そのとき、自分自身がネットワーク上のパケットになり、障害の透過性を体験している気になった。つまり、インターネットではネットワーク上の障害に対応するために、動的ルーティングが要求され、一部の回線が切断されるなどの障害が発生した場合は、自動的に経路を変更する方式=(ダイナミック)ルーティングが求められるということ。これを感覚的に体感した。

ただ、ネットワーク上のパケットと自分自身で違うのは、ルーティングアドレスはルーターに保存されており、パケットはそのルーティングアドレスを基にルートを選べばいいが、自分自身は自分で目的地を決定しなければならないことだった。さらには、パケットが途中で消滅したら、再送されるが、自分自身が途中で消滅!?しても再送されないこと(笑)当たり前だが。そんなことを頭に思い浮かべながら、仕事先に何とかたどり着いた。そんな擬似ネットワーク体験。

著者は、日本のインターネットの伝道師である、村井純氏(村井純 - Wikipedia)に師事を受けたようだ。なので、このネットワーク本は信頼におけるものだなと思った。

ネットワーク本は、一度読んだだけでは分かった気になるが、本質を理解するには何度も読み返す必要がある。一番いいのは、自分でルーターの設定とかやればいいんだろうけど。



これならわかるネットワーク ― インターネットはなぜつながるのか? (ブルーバックス 1599) (ブルーバックス 1599)
これならわかるネットワーク ― インターネットはなぜつながるのか?

読むべき人:
  • インターネットの基本を知りたい人
  • ルーティングプロトコルがいまいち分からない人
  • 電車の路線図を眺めるのが好きな人
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コメント一覧

1. Posted by hiro   November 21, 2008 23:58

おぉ〜私の本職本だったりします。(未読ですが…)

RIPとかOSPFについても書かれているみたいで。
興味ありですね!
それに気になったのが仮想回線の部分
ちょっと読んでみたいと思います。

2. Posted by Master@ブログの中の人   November 22, 2008 00:10

>>hiroさん

コメントありがとうございます。

この本は結構分かりやすいです。後半はちょっとしすんなり頭に入ってこなかったけど・・・。

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