January 02, 2009

人生の100のリスト

人生の100のリスト (講談社プラスアルファ文庫)
人生の100のリスト (講談社プラスアルファ文庫)

キーワード:
 ロバート・ハリス、リスト、旅、エグザイル、夢
旅をしながら多彩な仕事をこなしてきた著者によって、人生で達成したいことの100のリストについて示されている本。以下のような目次となっている。
  1. プロローグ
  2. ファッション・モデルと付き合う
  3. 1000冊の本を読む
  4. アマゾン川をイカダで下る
  5. イルカと泳ぐ
  6. 原宿に自分のサロンを作る
  7. ギャンブルでメシを喰う
  8. 映画を5000本観る
  9. エベレストを間近に拝む
  10. ヒッピーになる
  11. 南の島で放浪者たちの集うバーを開く
  12. 武道の黒帯を取る
  13. モロッコでポール・ボウルズの短編を読む
  14. 結婚する
  15. 映画で殺し屋を演じる
  16. 自伝を書く
  17. パリの「シェイクスピア・アンド・カンパニー」とサンフランシスコの「シティ・ライツ・ブックス」で本を買う
  18. ギリシャの島で小説を書く
  19. 人妻と恋をする
  20. ZEN寺で修行する
  21. バックギャモンの世界チャンピオンになる
  22. 貨物船に乗って『ロード・ジム』を読む
  23. 阿片窟で一夜を過ごす
  24. コルレオーネ村に代わって、『ニュー・シネマパラダイス』村を訪ねる
  25. セラピーを受ける
  26. ブックショップを開く
  27. 娼婦と恋をする
  28. 画廊を経営する
  29. 世界のすべての国と地域へと旅をする
  30. 氷河のオンザロックを飲む
  31. ラジオの番組を持つ
  32. 砂漠の朝焼けを見る
  33. 刑務所に入る
  34. 離婚する
  35. 映画を製作する
  36. 男と恋をする
  37. 自分の家を持つ
  38. 親父より有名になる
  39. 子供を持つ
  40. ヌードモデルになる
  41. 半生を旅人として生きる
  42. 作家、画家、ロックスター、映画俳優たちと対談する
  43. 旅人を主人公にした小説を書く
  44. 100のリストの本を書く
  45. 人生の100のリスト
  46. これからの人生の100のリスト
  47. 文庫版あとがき
(目次から抜粋)
この本は、昨年半年ほど時間をかけて読んでいた。そして、2009年新年の1冊目の書評はこれしかないと思っていた。それほどこの本は新年に読む価値がある。そう、人生はいかようにも面白くもなるということが示されている。


目次は、著者が実際にリストアップした人生の100のリストのうちの実現した43個である。まずは、そもそもなぜ著者は人生の100のリストを作成したのかを示しておこう。

著者は高校を卒業後、すぐに世界をめぐる旅に出て、インドのカルカッタのホステルで手にした雑誌の中で興味深い記事を見つける。それは、「一生のうちにやり遂げたい100の冒険」というリストを作ったアメリカの冒険家の話だった。それを読んで、旅を通して自分の人生を考えたかった著者の頭にフラッシュがたかれたような気がしたらしい。以下その部分の記述を抜粋。

 彼はこのリストを作ることによって、彼独自の人生のシナリオを書き上げたのだ。そしてそれを一つ一つ演出しながら、彼にしか進めない道を歩んでいったのだ。
 今のぼくに必要なのは、まさにそんな具体的なシナリオだと思った。やりたくないことは分かっていたが、やりたいことはあまりにもたくさんあって、方向性というものがまったく見えなかった。ならば、それを一つ一つ書いていって、すべてを目標にすればいい。現状を変えることはできないかもしれないが、自分というものが少しは見えてくるかもしれない。それだけでもやってみる価値はある。
(pp.15)
そして著者は100のリストを書き始めたようだ。リスト作成時には、20,30を上げるのは簡単だが、100になると難しいようだ。「作家になる」とか「世界を放浪する」といった大まかな夢を挙げていくと、とても100まで行かなかったので、「作家になる」は「ギリシャの島で小説を書く」「自伝的な恋愛小説を書く」といったより具体的なものにされたようだ。そして、完成したリストを読めば読むほど自分らしいと思い、楽しくなったらしい。以下、その部分についての記述を抜粋。
誰が何と言おうと、これが自分のやりたいことなのだ。やっていくしかない。これさえあれば、大学がどんな無意味なところであろうと、社会に出てどんなつまらないことをやるはめになろうと、自分の欲望だけは見失わないでいける。
 夢を一つ一つ追求していけば、現実も変わっていくかもしれない。自分の道が徐々に切り開かれていくはずだ。迷った時はこれを読み返して、道標にしていけばいい。とにかくやりたいことをやっていくのだ。 
 そんなことを思い、このリストを心の中に受け入れた。そして急に元気になった。
 この時点で一つの旅が終わり、新しい旅が始まったのかもしれない。他人が決めた道ではなく、自分の選んだ道を進んで行くという旅が。
(pp.17-18)
そして、著者の旅をベースとした人生の100のリストの一部の実体験が自伝的に示されている。

どのエピソードもとても面白い。全部示しておきたいが、3つだけ示しておこう。

まずは『ブックショップを開く』というリスト。著者は中学時代から本にはまり、暇があれば洋書店に通っていたので、チャンスがあれば自分の理想のブックショップを経営してみたいと思うようになっていたようだ。理想のブックショップは、アーティストやボヘミアンが集うアンダーグラウンド文化の中心となるようなもので、毎日好きな本に囲まれて、作家や詩人やアーティストたちと文学や芸術について語り合い、暇を見つけては小説とか日記を書くという生活を送りたかったようだ。そして、リストに書いてから11年後の1978年に、著者はシドニーにある大きな書店のマネージャーとしてサラリーマン的な生活をしていたが、ある日それではまずいと思っていたときにチャンスがめぐってきたようだ。

あるとき、シドニーでも1番ボヘミアン的なブックショップが売りに出され、夢をかなえる絶好のチャンスと思い、それを購入したようだ。そして、店の名前は、アウトサイダーたちという意味を込めて、『EXILES BOOKSHOP』と名づけられたようだ。

本屋を開けば好きな本を毎日読んでいられるかと思ったらそうでもなく、店の準備から人の対応に一日中追われていたようだ。それに加えて、店にやってくる連中は、ドラッグ関連の本ばかり買っていく弁護士や毎月ゲイの雑誌や小説を買いにやってくる有名な知事、著者目当てにやってくるゲイのおっさん、売れない詩人、LSDでイカれてしまった青年、上半身裸のトップレス・バーのウェイトレス・・・など実にさまざまな奴らが来店したようだ。スゴイ世界だなぁと思った。結局5年経営したが、遊びすぎでお金を使いすぎて破産してしまったようだ。そして、その店は手放すことになったらしい。面白いエピソードだなと思った。

もう一つは『映画を製作する』というもの。著者は小さいころから映画に魅せられていたので、映画の製作に関わるというのは夢のまた夢であり、脚本家として、または監督として製作スタッフの一人としてでもいいからぜひ映画を撮ってみたかったらしい。そしてチャンスはリストに書いてから20年たった1987年に、オーストラリアの国営テレビの字幕翻訳家として働いていたときにめぐってきたようだ。

日本人がらみのテレビ映画が製作されると聞きつけた著者は、スタジオに出向き、監督と会いチャンスをつかんだようだ。最初は日本人兵のインタビューの英語への翻訳で、次第に脚本を書く立場になり、さらにはディレクター、アクターとして現場にも出て演技をしたりしたようだ。共演者には若きころの石田純一がいたりして、撮影が終わるとクラブに入ってナンパしたりギャンブルをしたりしていたようだ。この映画を製作するというエピソードが1番濃い内容になっていて、映画好きな自分としても、とても面白く読めた。

著者の100のリストで、自分も実現しているものがある。それは『1000冊の本を読む』だ。著者は中学生くらいから文学作品を読むようになり、読書にはまっていったようだ。高校に入ると、いろいろなものに目覚めていき、知りたいことが山ほどでてきたようだ。以下その部分を抜粋。
知りたいこと、分かりたいこと、疑問に思うことが山ほどあった。恋に溺れれば溺れるほど、自分のことも、女性のことも、分からなくなったし、社会の価値観とかシナリオに疑問を持てば持つほど、自分の将来が見えなくなった。何を糧にどんな生き方をしていけばいいのか。理性と感情のバランスは、どうやって取っていけばいいのか。欲望に忠実になることは、良いことなのか悪いことなのか。ジェラシーとは一体何なのか。親や学校に対する怒りや反発心は、どう処理していけばいいのか・・・・・。そういった疑問や質問に対する回答を、ぼくは本に求めていたのだと思う。
(pp.26)
これは自分と同じだなぁと思った。自分が本を読む理由は単純な成功志向ではなく、著者のように内に抱いた純粋な疑問を解消するためだ。そして、著者は大学を入学するころ、自分の宿命とか役割をじっくり見つめるために1000冊の本を読破することを目標にしたようだ。
1000冊読んだからといって、すべての問題がクリアになるとは思わなかった。でも、これからどんな本と出会い、どんな作家に影響を受けていくのか、これを追っていくだけでも自分のスタンスとかスタイルとか方向性といったものが、少しぐらいは見えてくるかもしれない。それだけでも充分だと思った。
(pp.27)
これも自分と同じような考え方だなと思った。著者は大学に行っていた4年間で1000冊の目標は達成したようだ(正確には、高校時代にすでに200冊読了済みで、残り800冊を4年間で読了)。これも自分と似ていると思った。自分の場合は、大学1年から始めて、ちょうど4年前の大学3年時の1月3日に達成している。ツァラトゥストラはこう言った 上 岩波文庫 青 639-2ヘッセの読書術著者の1000冊目は、ニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』だったようだ。自分の場合は『ヘッセの読書術』と記録が残っている。ちなみに、『ツァラトゥストラはかく語りき(ツァラトゥストラはこう言った 上 岩波文庫 青)』も上下巻で読了済みで、682、683冊目と記録が残っている。まったくどんな内容だったか思い出せないが・・・。

最後にこの本で一番重要な、やりたいことをリストに書き出すことについて示しておく。『リストの力は書き記すことにあるのかもしれない』という節で以下のように示されている。
 リストに関してもう一つ言えることは、何かを夢見、それをただ空想したり人に言うだけでなく、紙に書き記すという行為はやはり、その実現に至るプロセスに何らかの影響を与えるのではないか、ということである。確かにぼくはこれまでほとんどの夢を何となく達成してしまったと言ったが、その一方で、夢を書き記したことによって自分の運命そのものを大幅に変えてしまったのではないか、と思う時もある。この本の中でも何度となく言ってきたが、一度強く願ったものは往々にして叶ってしまうものである。なぜそうなるかのかはぼくにもはっきりとは分からない。願うことによって潜在意識が刺激され、無意識的にその夢の達成に適した状況、環境、精神状態をぼくは作り上げていったのかもしれないし、または願いそのものが独自のエネルギーを持ち、ぼくの想像を超えた、何か大きな力を引き寄せてくれたのかもしれない。言霊という言葉があるように、人の思いは天を動かし、運の流れまでも変えてしまうぐらいの生命力を持っているのかもしれない。ぼくがリストに手を加え続け、新しい夢を書き足し続けるのも、心のどこかで、この思いを願うことの持つ力を信じているからなのだと思う。
(pp.394)
目標を達成する方法が示されている自己啓発本やビジネス書と同じようなことが示されているなと思った。よく夢の実現の第一歩は、紙に書いて壁に貼っておくことや常にそれを持ち歩くことと示されている。そしてその紙に書かれた夢を見続けることによって潜在意識に取り込まれ、それが実現につながるとある。

本書がそのようなビジネス書と大きく違うのは、読んでいてとても面白いし、実際に夢が実現しているので、証拠として信じられるし、何よりもロールモデルとなり、自分もリストを作成してみたいと思える点だ。なので、目標を設定しましょうと主張されている自己啓発本、ビジネス書を10冊読むくらいなら、新年の休日の間にこれを1冊熟読してリストを作ったほうが絶対にいい!!これだけは断言してもいい!!

この本は読み物としても本当に面白い。著者には、文学、恋愛、自由、独立、ギャンブル、トラブル、酒、音楽、仲間、映画、そして常に世界をまたにかける旅があった。一人の人の人生がここまで面白いものなのかと気づかされる。ひきこもって読書している場合ではなく、旅に出なければ!!という気にさせてくれる。ページのところどころに、著者が影響を受けてきた本、映画、当時の写真なども示されていて、それらを追うだけでも楽しい。あまりにも一気に読むべきではなく、ゆっくりと世界の情景を思い浮かべつつ、そして自分の100のリストを考えながら読むのがいいと思う。どこかのBarでウィスキーとかカクテルを飲みながら、本書を片手に夢想にふけるのがいいかもね。



さて、100のリストという本を読んだだけで、まさか終わりということはない。しっかり自分の人生の100のリストを勢いで作成!!新年早々このブログをチェックしているあなた!!、そんなあなたのために今から3日間限定で自分の100のリストをダウンロード可能!!これを見て、(・∀・)ニヤニヤするもよし、m9(^Д^)プギャーするもよし!!むしろ自分も100のリストを作りたい!!と思った人、ちゃんとExcelファイル内のシートにテンプレートが用意してあるよ

ダウンロードマンドクセ('A`)と思う人、雰囲気だけを知りたい人は、以下、自分の100のリストから、10の倍数のもののみを示しておくので、参考にして欲しい
  1. 入社3年目論の本を出版する
  2. 書斎、ミニシアターつきの自分の城をキャッシュで買う
  3. ピカソの『ゲルニカ』をこの目で見る
  4. ハリウッド女優とデートする
  5. ピラミッドを見に行く
  6. パルテノン神殿の近くでソクラテスなどのギリシャ哲学者の本を読む
  7. 自分なりの格言、名言を残す
  8. 一国のトップと世界情勢について英語で熱く語る
  9. セレブなパーティーに美女2人と腕を組みながら気取って入場する
  10. 人生の100のリストの本を書く
われながらオリジナリティあふれるリストだwwwリストを作っているときは、著者も示しているように本当に楽しかった。今年は本気の年なので、このリストの内容ももちろん本気

実際にリストを作ってみると、100個埋めるのは著者も示すように結構大変だった。勢いで40個くらいはすぐに思いつくんだけど、そこからが地味に大変。明らかに似たようなものになっていたり、明らかにこれはいらんだろとか・・・。ポイントは、思いつきでもいいから勢いで躊躇せずに書き込んでいくことだと思う。そして100が近づいてきたら、似たような項目を除外したりしてリストを整理していけばいいと思う。

気後れしてこんなリストを作る気が起きない方、そんなあなたに以下の格言がある。
誰かに向かって「それは不可能だ」などと言ってはいけない。神はその不可能なことをやってしまうほど無知な者をずっと待ち続けているのかもしれないのだから。
by ジョン・アンドリュー・ホームズ
さて、新年の休みの間に人生の100のリストはいかが?

この本は、もっと早く読みたかったと思った。できれば大学卒業までに。それでも、25歳を目前にして読めてよかったと思う。自分なりのリストがどれだけ叶って、叶わないかが楽しみになってきた。人生を楽しむためにも、人生の100のリストは有効だろう。



人生の100のリスト (講談社プラスアルファ文庫)
人生の100のリスト (講談社プラスアルファ文庫)

読むべき人:
  • 旅行記や自伝が好きな人
  • ひきこもり体質で行動力が乏しいと思う人
  • 自分なりに人生の100のリストを作成したい人
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コメント一覧

1. Posted by sugiyuzu   January 02, 2009 01:53

私もこの本読みました!
かなり刺激的な内容も多いですが、Masterさんの言うとおり、下手なビジネス書なんかよりよっぽど参考になりますね。
けっこう前に読んでので、もう一度読み返したくなりました。
あっ、Masterさんのリスト見ました!
感想は、そっと心にしまっておきます。笑

2. Posted by Master@ブログの中の人   January 02, 2009 02:15

>>sugiyuzuさん

この本は本当にいいですよね!!

リストの感想は、まぁ、大体想像がつきます(笑)

3. Posted by (・ω・)   January 02, 2009 23:39

あけましておめでとう!

いやはや、我がゴミ記事に君がコメントしてくれたお陰で下手気に削除→再投稿できなくなっちゃったじゃないか(笑)

>紙に書き記すという行為はやはり、その実現に至るプロセスに何らかの影響を与えるのではないか、ということである。(ry)夢を書き記したことによって自分の運命そのものを大幅に変えてしまったのではないか、と思う時もある。

というのは確かにそーかも知れないと思い当たるフシがあるので、とりあえず俺もそこら辺の紙に直近で実現したい、いや実現せねばならないコトを10回くらい書いておいた。書初めってこういうコトなのかも知れないね。

リストはお約束通りm9(^Д^)プギャーさせてもらった☆俺もテンプレに書き込んで師匠宛に送りつけてみようかな。

ってなワケで今年もよろしゅう♪

4. Posted by Master@ブログの中の人   January 03, 2009 00:25

>>(・ω・)さん

ゴミ記事の件、申し訳ないです(笑)

リストは結構ネタっぽいけど、結構真面目です

リストを送ってくれたら、真面目にコメントするよ!!

あと、こちらこそ今年もよろしく!!

5. Posted by 本のソムリエ   September 05, 2010 18:24

人生100のリストいいですね。

私も作りました。

でも、書いてみると、自分の欲求はこんなものなんだ、と再確認できますね。


もっと大きなことを書いておけばよかった!

なんてことになりそうです。

6. Posted by Master@ブログの中の人   September 05, 2010 18:40

>>本のソムリエさん

コメントありがとうございます!!

自分の場合は、自分のやりたい野望を徹底的に書きました(笑)

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