December 12, 2009

ロジカルシンキング・リーディング

ロジカルシンキング・リーディング
ロジカルシンキング・リーディング

キーワード:
 大石哲之、ロジカルシンキング、読書法、コンサルタント、選択と集中
戦略コンサルタントによって、最短の時間で最大の成果をあげる読書法が示されている本。以下のような目次となっている。
  1. 第1章 1冊の本からは多くを学ばない
  2. 第2章 読むべき本はこうして選ぶ
  3. 第3章 「ロジカルシンキング」で本を読む
  4. 第4章 読書を確実な成果につなげる
(目次から抜粋)
本書は、著者の大石さんより献本いただいた。基本的に献本は受け付けないが、この本は例外。なぜなら、自分の先輩に当たる方だからだ。ありがとうございます。ということで、読ませていただいた。率直な感想は、入社1年目くらいのときに読みたかったと思った。

この本は、戦略コンサルタントの仕事の経験をベースに、著者が10年かけて、「仕事で成果を生み出すため」の読書法が示されている。

他の書評ブログにも多く取り上げられている本でもあるし、メモを取るときに全体像を要約しても意味がないと示されていたこともあり、自分が特に勉強になった部分、自分ができていない部分を取り上げることにする。

まず自分が全然できていないなぁというのが、『選択と集中』で一点突破で読み込むということだと思った。コンサルタントの仕事は、以下の方法で、短時間に実効性のある問題解決を行っているようだ。
  • 枠組みにそって全体を俯瞰し、重要だと思った点に思い切ってポイントを絞って、そのポイントを仮説思考で掘り下げていく。
そして、それを読書に応用すると、以下のようになるらしい。
  • 「自分が習得したい知識・スキルについて俯瞰して考察して、そこから狙いを1点に絞って、そのあとは集中読書」
  • 読書は仮説検証をしながら読み、すぐに実践に結びつける
仕事に直結する本を読もうとするとき、ついつい目的をブレイクダウンしないまま漫然と読み進めてしまっていて、さらに全体像を把握しようと風呂敷を広げすぎて、なかなか本質までたどり着かずに学習に時間がかかっていたなぁと思った。

しかし、本書では、自分の目的を漫然としたまま読むのではなく、自分が困っていることをより明確にしてからその1点についての本を読むとよいとある。例えば、営業方法の改善というテーマであれば、漫然とした「営業」というくくりで読むのではなく、営業のプロセスを分解し、その中の例えばアポイントメントの取り方、といったより具体的なテーマまで絞り、それに関する本を多く読んだほうがよいと示されている。
 大きなスキルを網羅的に学ぼうとするより、小さいスキルを1つひとつ習得し、それを50個、100個、200個と積み上げていくうちに、実は大きなスキル全体を身につけているという結果になるのです。
(pp.38)
これは、今もあんまりできていないなぁと思った。こういう読み方ができていれば、入社1,2年目のころ、技術も業務知識も両方速習が求められる環境で、もっとパフォーマンスを発揮できていただろうに・・・と思った。

自分の読書傾向を振り返ってみると、ついつい網羅的、総花的に本を読み込んでしまい、選択と集中がなかなかうまくできていないと思った。これは今後改善したい。

あと、いまいちできていないなと思うのは、PDCAサイクルで読書をすることだと思った。PDCAサイクルを読書に当てはめると、以下のようになるらしい。
  1. Plan―なんのために読むか、目的を絞る
  2. Do―本を読む
  3. Check―考える
  4. Action―実践してみる
一応本を買うときになんとなく、Planの部分は考えている。そして実際にDo(読む)こともしている。しかし、Check、Actionがまだまだ弱いなぁと思う。著者によれば、読んだ時間と同じだけその読書について考える時間が必要らしい。
 読書してもしっぱなしで、身につかないという声をよく聞きます。これはあたり前です。多くの人は、ただ読んだだけなのです。
 速く読んだ、たくさん読んだという声は多く聞きますが、たくさん考えた、という話はまったく聞きません。
 本を読んで身につけるためには「考える」ということが不可欠なのです。
 理想を言えば、本を読むのに使った時間と同じだけの時間を、その本に書かれていることについて「考える」ことに使うべきです。
(pp.136)
これはその通りだよなぁと思う。このような読書ブログを運営していると特にそう感じる。読書ブログを始める前は、読みっぱなしで全然考えていなかった。アウトプットし始めるようになって、考える時間が増えたと思う。しかし、本の内容をそのまま要約しているだけでは、本の内容をなぞっているだけで、考えたことにはならない。だから、本書に示されているように、その本の内容に対して自分が考えて、自分なりの言葉でまとめなおしたものがよいとある。

だから、書評ブログ、読書ブログで毎日更新することは、考える、というプロセスをおろそかにすることだよなぁと思って、無理に毎日更新することはやめた。

他にもできていないことは、本を全部読んでしまうことか。特にビジネス書は全部読む必要がないのだから、著者によれば、理解度が高くなくても(Dirty)でもどんどん実践して先に進めていったほうがよいらしい。そのときに本代に1500円も払ってしまったのだからと考えるのではなく、1500円の紙を買ったと思って、買う行為と読書の行為を分断しておけばよいらしい。なるほど。そう思い込んでみるか。

ビジネス書1冊に過剰に期待しすぎているから、ついつい精読してしまうんだよね。少なくともビジネス書を読むときは、理解度25%で十分と考えるようにしよう。

大体できていたものは、本の選び方と本の内容のメモの取り方かな。さすがによい本かどうかの目利きは、何百冊も読んでこれば、行き着くところは同じかなぁと思った。メモに関しては、この読書ブログかな。ただ、あまり要約にこだわりすぎず、自分が重要だと思ったところをメモすればよいとあったので、その通りだと思った。

コンサルタントらしい論理的な内容で、図解もそれなりに載っており、わかりやすいと思う。ロジカルシンキング、とタイトルに入っているけど、難しい印象はまったくなかった。

また、戦略系の人はこうやって仕事しているんだなぁということがよくわかった。こういう読み方を、社会人の早いうちにできるようになれば、成長スピードは早いだろうなぁと思った。それだけにもっと早く読みたかったなぁと思った(笑)まぁ、それはしょうがない。これからだね。

さて、来年はもうちょっと選択と集中を意識し、本の内容を全部読まないということを意識しようかな。そして、読みっぱなしにせず、実践できるようになるまで何度もこの本は読み返そう。



ロジカルシンキング・リーディング
ロジカルシンキング・リーディング
著者:大石 哲之
販売元:ベストセラーズ
発売日:2009-08-26
おすすめ度:4.0

読むべき人:
  • 仕事で成果を出したい人
  • コンサルタント志望の人
  • 本を読みっぱなしで終わっている人
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コメント一覧

1. Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文   December 15, 2009 13:09

Masterさん、ご無沙汰です。

この本、私もオススメです!
こないだの「ビジネス書大賞」にもノミネートさせて頂きました。
ちなみに、大石さんのその前の「過去問で鍛える地頭力」も個人的には大好きです(フェルミ推定を見直しました)。

2. Posted by Master@ブログの中の人   December 15, 2009 20:52

>>smoothさん

こちらこそ、お久しぶりです!!

大石さんの本は、やはりよいですねぇ。
地味に先日読書パーティーで、大石さんにお会いしたばかりです

よい本でしたと何とか伝えられました
他のフェルミ推定本などもチェックしてみたいと思います。

3. Posted by 大石哲之   December 04, 2012 18:57

以前、ロジカルシンキング・リーディングの書評をいただき、ありがとうございます。
このロジカルシンキング・リーディングですが、皆様の評判もよく、好意的な書評をいただいたのですが、あまり流通しなかったため、すぐに絶版となってしまいました。私としては、この内容をどうしてももっと多くのひとに伝えたい、電子書籍をつくるなら、まずはこれを再販したい、という思いがずっとありました。
そして、この度、kindle版として、タイトルあらため「コンサルタントの読書術」として、リニューアル版を発行させていただくことになりました。
基本的な内容は一緒ですが、再度編集しなおし、自費出版ながら、表紙や文字組にもこだわって、プロのクオリティで出来たと満足しています。
ぜひ多くのかたに読んでいただきたいと思い、思い切って、価格も安く抑えました。紙の本の五分の一の価格にしました。
ぜひ一度ご覧いただけますと幸いでございます。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00AFZVMOS/den2-22/

4. Posted by Master@ブログの中の人   December 04, 2012 22:14

>>大石さん

ロジカルシンキング・リーディング、絶版になってしまわれたのですね。それは残念です。

Kindle版、確認してみます

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