April 21, 2010

MW

MW(ムウ) (1) (小学館文庫)
MW(ムウ) (1) (小学館文庫)

キーワード:
 手塚治虫、毒ガス、米軍基地、テロリズム、狂気
手塚治虫の漫画。あらすじをWikipediaの記事から一部抜粋。
梨園に生まれたエリート銀行マン・結城美知夫(ゆうきみちお)には、狂気の連続凶悪犯罪者としての顔があった。犯行を次々に重ねては、その後に教会を訪れ、旧知の神父・賀来巌(がらいいわお)のもとで懺悔を行なう美知夫。しかし、2人は同性愛者として、肉体関係を結んでいた。

かつて美知夫は、少年時代に南国の沖ノ真船島(おきのまふねじま)を訪れ、この地にたまたま来ていた不良少年グループにかどわかされた経験をもつ。その際、同島に駐留する某外国軍の秘密化学兵器「MW(ムウ)」が漏れた。島民が相次いで変死する地獄絵を目の当たりにしたトラウマと、自らも毒ガスを吸ったショックとから、美知夫は心身を蝕まれる。
もうちょっと詳しく見たい場合は、以下から参照。手塚作品は何百作品もあり、自分もいろいろと読んできたけど、これはかなり狂気じみた内容だなぁと思った。間違いなく18禁。中学生でもまだ早い内容だなぁ。

強姦、殺人、脅迫、男色、テロリズムなどなどと、ムウガスによって狂わされたエリート銀行マンの執念じみた犯罪が繰り返し描写されている。手塚作品にはいろんな悪役が出てくるけど、ここまで冷酷なキャラはそうはいないんじゃないかなぁと思った。他の作品は悪にも理由が描かれているような気もするが、これはほとんどそれが描かれてない。

結城美知夫が望むのは、ムウガスによる世界の破滅であり、徹底的に慈悲もなく殺しまくる。それはムウガスによって善良な部分が犯されてしまった結果であるとも示されている。結城美知夫もまた考えようによっては、ガスの被害者とも取れる。

軍事基地のモデルは、米軍基地のようで、田中角栄をモデルにした政治家なども出てくる。現在普天間基地問題が起こっている中、これを読むといろいろと考えさせられる。もしそんな大量殺戮兵器があったら?と考えたりするとね。杞憂だと思うけど。

この作品は映画化されており、気になっていた。まだ見てないけど。同性愛描写があるのかどうか気になるところだが、Wikipediaによると、スポンサーの意向でカットされたらしい。腐女子じゃあるまいし、そんなボーイズラブ展開を期待してもしょうがないが・・・。

面白いことは間違いない。しかし、ラストの衝撃と読了後の後味の悪さもあいまって、他の手塚作品ほど正面から受け止められないのも確か。怖いもの見たさで読めばよいかもね。漫画なのに読み進めるのが若干ためらわれる。

こういう作品は、以下の作品に似ているかもしれない。もちろん、これも読み進めるのが若干というか、かなり躊躇させられる内容だけどね。

2巻で完結の作品。狂気に触れてみたい人はどうぞ。



MW(ムウ) (1) (小学館文庫)
MW(ムウ) (1) (小学館文庫)
著者:手塚 治虫
販売元:小学館
発売日:1995-02
おすすめ度:4.5

読むべき人:
  • 普通の漫画に読み飽きてきた人
  • 米軍基地問題に関心がある人
  • 狂気について考えてみたい人
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