May 12, 2011

勝負の終り

勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)
勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)

キーワード:
 デイヴィッド・エディングス、ベルガリアード物語、最終決戦、神、王者
ファンタジー小説、ベルガリアード物語の第5巻目にして、物語の完結巻となる。以下のようなあらすじとなる。
かつての皿洗いの少年ガリオンは今や正統なリヴァ王の後継者として“珠”に認められ、西の諸王国に君臨することになった。王女セ・ネドラとも婚約し、人々に祝福されていたかれだが、ある夜、人知れず邪神が統べる東の国々へと旅立つ。それは、“予言”に定められた対決に挑むためであった。かれの身を案じるセ・ネドラが西の諸王国の連合軍を指揮し、戦争が始まった。神々をも巻きこんで、ふたつの運命がついに激突する。
(カバーの裏から抜粋)
とうとう長大な物語を読み終えた。読了後はなんとも言えない達成感のようなものを覚えた。久しぶりに心躍る物語の世界に没頭できた。

リヴァ王として、そして予言に示される「光の子」として、暗黒の神、トラク討伐に向かうガリオン。14歳のときにファルドー農園を旅立ってから2年以上の時が経過しており、それまでにさまざまな人物の助けを借りて、いよいよ眠りから目覚めつつある、世界を混沌へと導く暗黒の神が待ち受ける、黒い雲で覆われて光の届かない荒廃した街へと潜入する。

目覚めた暗黒の神がふるう漆黒の剣、クトレク・ゴルと光の子が持つ、隕石で鍛え上げられた青く光るリヴァ王の剣がぶつかり合うとき、二つの予言によって導かれてきた世界の運命が決着を迎える!!勝負の行方はいかに!!!!

本当に長い長い物語だった。5分冊で総ページ数は2,724ページ!!ここまで長い物語は今まで読んだことがなかった。しかし、この長さが、このファンタジー物語を濃く深いものにするには必要だったのだと思う。

それぞれの登場人物にはちゃんと結末までの役割がふられている。例えば、表向きは軽業師にして詐欺師、実態は王子でありながら諜報員としてガリオンたちと行動を共にする、シルク。シルクは予言の通りに【案内人】の役割を果たす。特にウィットと毒を含んだ会話を得意とし、道中の物語にスパイスのような味付けをする。

【恐ろしい熊】としてガリオンの守護者である巨漢の戦士バラク。バラクは豪快な戦士であり、ガリオンの身に危険が迫るとき、本当に熊に変身して敵をなぎ倒していく。

ガリオンの妻となるツンデレ少女、【世界の女王】セ・ネドラ。今回はセ・ネドラが使命感に目覚めて、最終決戦に向けて諸外国の軍隊を先導する役割を果たす。

そして、物語の初めから鍵となるガリオンのおばである女魔術師ポルガラ、ポルガラの父、ガリオンの祖父にあたる【愛される永遠なる者】、魔術師ベルガラス。この2人の独特の個性が物語りを彩っている。

これらすべての登場人物は、予言に導かれてガリオンを導く。そう、ダイの大冒険っぽく示せば、『すべての戦いを勇者のためにせよ!! 』と言うことになる。

その他の人物は以下を参照するとよい。この作品を読み進めながら、登場人物について忘れてしまったら、ここを参考にすればよいと思う。

このようにベルガリアード物語の魅力は多彩な登場人物によるところが大きいが、面白さの要素はそれだけではない。最終決戦に向かうまでの、それぞれの人物の内面描写的な部分もしっかり描かれているのも鍵となる。

運命を受け入れられないまま旅を続けていたガリオンだが、次第にことの重大さを受け入れつつ、使命感に目覚め、不安と恐怖心を抱きながら暗黒の神の討伐に向かう。また、王女から女王への使命に目覚めたセ・ネドラが軍を率いる過程で、ガリオンと同じく情緒不安になりがならも決断を下していかなければいけない描写などなど。

最初に第1巻の『予言の守護者』を読んだのは3年ほど前だった。それから大分間が空いて、東日本大震災後に読みかけの第2巻から再度読み始めた。おかけでよい現実逃避となったし、そして濃く深い自分の好きな設定、世界観に思う存分浸ることができた。長大な物語だったけど、最後のほうになるに連れて一気にページが進んだ。早く結末まで一気にたどり着きたい、けれどこの物語が終わってしまうのがとても寂しくなる矛盾がページをめくるごとに忍び寄ってくる。しかし、ベルガリアード物語はついに完結を迎えた。

Belgariad

もうこの世界に没頭し続けることはできないのだろうか!?

否!!まだまだ続きがある!!!『マロリオン物語(全5巻)』、『魔術師ベルガラス(全3巻)』、『魔術師ポルガラ(全3巻)』が残っている!!まだしばらくは現実逃避!?いや、濃密で心躍るファンタジーの世界に没入できる!!さすがに今年読み始めるか分からないけど(笑)。

ベルガリアード物語だけに関して言えば、一気読みしなければ半年は世界観に浸れると思う。しかし、物語が展開するに連れてどうしても加速度がついていくのは避けられない。それほどの物語だからね。

一つだけアドバイスをするなら、登場人物や国、神々が多く出てくるから、なるべく途中で他の物語や本を読んだりしないで、短い期間で読むのがよい。あぁ、結局一気読みを薦めていることになるか(笑)。

運命に翻弄されつつも、使命感に目覚めて戦いに挑むという物語がとてもよかった。それを見習いつつ、自分自身の物語でそろそろ使命感に目覚めつつあるので、それをどこかで体現したいね。



勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)
勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)
著者:デイヴィッド・エディングス
早川書房(2005-06-23)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 濃密で心躍るファンタジー小説を読みたい人
  • RPGばかりやりこんでいた人
  • 自分自身の物語を彩りあるものにしたい人
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