June 18, 2011

ことばの教養

ことばの教養 (中公文庫)
ことばの教養 (中公文庫)

キーワード:
 外山滋比古、ことば、教養、手紙、所感
大学教員である著者によって、ことばの雑談が示されているエッセイ。目次は多いので省略。

一つのエッセイについて5ページくらいで著者の所感が示されている。例えば、手紙の内容であったり、テンとマルについてだったり、本、読書、早口とか国語辞書とか、読む、書く、話す、聞くといったことすべてに関わる言葉について示されている。

なるほど、そのような考え方もあるものか、と思うと同時に、若干時代遅れではなかろうか?と思う分部分もあった。どちらがよいか悪いかではなく、考え方の違いか。別にそんなにたくさんこれは違う、といったものがあったわけではないけど。

いくつか恣意的に気になった部分を引用しておこう。『年賀状』というタイトルのものから。
 若いときは、すこしでも広い世界へ出たい。ひとりでも多くの新しい知り合いがほしい、と思う。それがあるところへ来ると、逆に、世界を狭くして生きたいと思うようになるから不思議である。
 マラソンを走るとき、かけ出しのうちは、すこしでも早く出発点から遠ざかることを考える。それが、折返点をまわると、こんどはその出発点へ向かって走る。Uターンである。人生のレースは出発点とゴールとが同じところにあるとはかぎらないが、とにかく、いつまでも同じ方向へ走っていてはいけないことだけはたしかだ。
 拡大したものは縮小する必要がある。そして、ひろげるよりも縮める方が大体においてはるかに難しい。
(pp.64-65)
若いとき、とはどのくらいの年齢なのかは人にもよるのかもしれないが、自分もまだ若いに収まる年齢だろう。でもまぁ、自分は30歳から人生の折返し地点と考えている節があるので、30歳以降は結構絞る必要があると思っている。いつも示しているように『選択と集中』が重要かなと思う。

でもまだまだ世界を広げていきたいと思うし、絞るには早いかもしれない。けれど、絞るときが来たときに、迷わずにこれは必要、これは要らないと判断できるようになっていたい。そのために今、漠然とではあるが、いろいろと考えている。

もう一つは読書についての部分。『読みいそぎ』というタイトルから。
 頼まれもしないのにブックレヴューでもするような風に本を読んでいることがすくなくない。たいへんな勢いで読む。読み終わったらすぐ感想をもとうとする。一度で何とか全部わかってしまおうとするのである。それで結局、浅いところしか汲みとれないでしまうことになる。秀才の読書の泣き所である。もうすこし頭の悪い読書を心がける必要があるのではなかろうか。
 ささやかな読書歴を振りかえってみても、本当に影響を受けたと思うのは、たいてい、はじめはよくわからなかった本である。わかれば安心してすぐ忘れる。わからぬからいつまでも心にかかって忘れない。反芻していうるうちに、だんだん心の深部に達するようになるのである。
 本を読めば、読むに値する本を読めば、頭の中かがかき廻される。あとは、すこし休んでやる必要がある。濁った水が澄むのには時間がかかる。立てつづけに本を読むのは、どうもあまり賢明ではなさそうである。
(pp.129-130)
これは特にこのような書評ブログをやっている場合は耳が痛いものである。3年前ほどの自分はまさにこのような感じだった。更新のための読書をしていた気がする。分かりやすい本で、同じような本ばかり読んでいて、結局表面的なところで終始していた。

それから大分いろいろと考えて、更新のための更新はしないと決めた。これはブログのネタになりそうとか、更新しやすいから分かりやすい本(別に特に必要性もないもの)を読むといったことをやめた。更新頻度は下がったけど、自分自身が本を読む意味、読書ブログを継続する意義を考えると、別にいいかなと思うようにした。

まぁ、著者が示す読書に近くなりつつあるのだけど、これは時と場合と目的によるのではないかとも思う。特に仕事に関係する本は短い期間で複数パラレルに速習する必要があるし、勢いで速読、多読しなければいけない、もしくはそうした方がよい時期があったりするのでね。

本当に重要な本は3回読んで初めて理解できるような気がする。そういうことをTOEICトレーニングで問題集を繰り返す重要性を実感してから思うようになった。まぁ、繰り返して読むに値する本に当たるまでひたすら多読しなくてはいけないという側面もあるけどね。

以前読んだ本で、経営コンサルタントの堀鉱一氏が教養があるとはボキャブラリーが豊富なことだと示していた。その通りだなぁということを思ったし、『ことばの教養』を読んでいても思った。語彙が豊富であるということは、それだけ世界を多面的に知っているということに他ならないのではないかと思う。

仮にも『賢者』と名乗るのだから、ことばに関しては敏感になっておきたいところで。ちょっとした言い回しから日常発していることばまで。まぁ、その前にブログ記事の誤字脱字をなんとかしろと言われるかもだけど・・・。

最近は読書量が少なめ。いろいろと考える時間を増やしている。

あと、毎回TOEIC本とか英語本ばかりの更新だと書いているほうも飽きてくるので、週1回はまったく別のジャンルを更新していきたいと思う。



ことばの教養 (中公文庫)
ことばの教養 (中公文庫)
著者:外山 滋比古
販売元:中央公論新社
(2008-10)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 気軽にエッセイを読みたい人
  • 教養を身につけたい人
  • 使うことことばを洗練させたい人
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