May 03, 2012

老人と海

老人と海 (新潮文庫)
老人と海 (新潮文庫)

キーワード:
 ヘミングウェイ、漁、カジキマグロ、サメ、死闘
ヘミングウェイの作品。以下のようなあらすじとなっている。
キューバの老漁夫サンチャゴは、長い不漁にもめげず、小舟に乗り、たった一人で出漁する。残りわずかな餌に想像を絶する巨大なカジキマグロがかかった。4日にわたる死闘ののち老人は勝ったが、帰途サメに襲われ、舟にくくりつけた獲物はみるみる食いちぎられてゆく…。徹底した外面描写を用い、大魚を相手に雄々しく闘う老人の姿を通して自然の厳粛さと人間の勇気を謳う名作。
(カバーの裏から抜粋)
ヘミングウェイの作品は読んだことがなかった。ずっと積読にしていたのだけど、最近になって読んでみた。あらすじは、引用した部分でもう十分なほど。85歳のサンチャゴは孫の少年と漁に何度か行ったりしていた。しかし、不漁が85日ほど続いて、老人は一人小舟を出して、大物を狙いに行く。大きなカジキマグロを引っ掛けられるが、そこからカジキマグロとの死闘、そしてそれを仕留めて船の横に括り付けた後に、サメとの死闘が始まる。

老人は海の上で一人孤独に漁をしている。孫と漁に出なくなってから、大声で何でも思ったことを言うようになった。鳥にはなしかけたり、シイラが近くにいることを発見したり、死闘を繰り広げるカジキマグロに話しかけたり。釣り上げた小ぶりのマグロやシイラ、トビウオを食べて体力の回復しなくては、とか。

4日間の死闘を繰り広げるのだけど、その描写が鮮明にイメージできるような感じだった。文章も読みやすく、難しいことは書いていない。カジキマグロとの死闘で手を痛めたり、カジキマグロが飛び跳ねたり、なんとかカジキマグロをモリで仕留めたり。今度は、それを狙うサメたちとの死闘で、モリで顔面を刺したり、オールでたたきつけたりと臨場感あふれる描写だった。

本編もよいのだけど、訳者によるアメリカ文学の解説もまた勉強になった。アメリカ文学がなぜヨーロッパ文学に比べて浅いのかということから、この作品がその底の浅さを打破するような作品である理由などが解説されている。それは文学論のようでもあり、なるほどと思った。あんまりアメリカ文学を読んだことがなかったのでなおさら。

ページ数も150ページなので、勢いで読める。ただ、この作品は読む場所が重要な気がする。舞台はキューバで、メキシコ湾に向かって漁に行くので、なるべく海の近く、漁港がいいかもしれない。そんなに大きな漁港ではなく、ちょっとさびれているのがいいかもしれない。かといって、日本海のように暗雲が立ち込めて陰鬱な気分になるようなところはダメだな。できれば太陽が熱く照っているような海がいい。

ということで、僕は先週初めての海外旅行としてニューカレドニアに行ったときに、青い海辺のアメデ島のビーチで海を眺めながら読んでいた。

DSC09530

ここまで青い南の島の海だとちょっと雰囲気は違うと思うけど。しかも実際に読了したのは帰りの飛行機の中で。

ちなみに、ニューカレドニア旅行記を日記ブログに書いているので、暇の人はどうぞ。この物語に出てくるシイラという魚をどうやら旅行中(3日目の夕食)に食べていたようだ。現地ではマヒマヒというらしい。

海の見えるカフェバーみたいなところで、ビールでも飲みつつシーフードをつまみながら読むのが、贅沢なこの作品の楽しみ方かもしれないね。



老人と海 (新潮文庫)
老人と海 (新潮文庫)
著者:ヘミングウェイ
販売元:新潮社
(2003-05)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 魚介類が好きな人
  • 海が見えるところに旅行しようと思っている人
  • 死闘を繰り広げている人
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1. 『老人と海』  [ 観・読・聴・験 備忘録 ]   May 03, 2012 18:09

ヘミングウェイ 『老人と海』(新潮文庫)、読了。 たまには「名作」とされる海外の作品を・・・と思い、 とりあえず手元にあった短めの作品に挑戦。 登場人物もストーリーも場面展開も極めて単純。 描...

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