December 03, 2012

サラダ好きのライオン

サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3
サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3

キーワード:
 村上春樹/大橋歩、エッセイ、日常、余暇、抽斗
村上春樹氏のエッセイ。雑誌アンアンに連載されていたエッセイが本になったもの。挿絵は大橋歩さんによる銅版画で作成されたものが挿入されている。

村上春樹氏のまえがきで、いい歳したおっさんがなんで若い読者の女性誌にエッセイを連載しているのかは自分でもよく分からないと示している。だから、「共通する話題なんてない」といったん腹をくくり、自分の興味関心の赴くままに好きなことを書いているらしい。なるほど。

エッセイのテーマは村上春樹氏の興味関心がよく表れている。犬であったり、好きな猫だったり、見た映画、食べた料理、作ったことのある料理、外国の動物園とかホテル、イベントとか学生のころのお話、トライアスロンとか自分の性格とか作家としての自分の意識などなど。

面白かったエッセイのタイトルをいくつか示しておこう。
  • 愛は消えても
  • 真の男になるためには
  • シェーンブルン動物園のライオン
  • プレゼントする人、される人
  • カラフルな編集者たち
  • 信号待ちの歯磨き
まぁ、全部面白いのだけどね(笑)。あと各エッセイの最後に「今週の村上」という一言コメントがある。それも面白いので一部引用。
  • 暇なときにラブホテルの名前をよく考えます。「それなりに」なんていいんじゃないかな。(「献欲手帳」pp.49)
  • 「何回読んでも難解だ」という文章が、意味もなく頭から離れません。なんとかしてほしい。(「岩にしみ入る」pp.101)
  • 犬の名前ではポチというのがわりに有名だけど、ポチっていったい何のことだろう?(「猫に名前をつけるのは」pp.165)
暇なことを日々考えておられるのだなぁと思う。まぁ、そういう発想がないとよい小説が書けないのだろうけど。

村上春樹のエッセイがかなり好きな方で。長編作品はすべて読了しているし、長編作品よりもエッセイとか旅行記をよく読んでいたというのもあるし。不思議なことをよく考えているんだなぁと。日々の生活で見過ごしてしまうようなことなど、改めて気づかされることが多いね。こんな風に考えていけば、もっと日常生活を楽しめるんじゃないかと思えてくる。

あと、最後に一ヶ所文章でなるほどと思ったところがあるので、そこを引用。「昼寝の達人」というタイトルの最後の部分。
 僕の個人的な意見ですが、若いうちに社会にもまれてしっかりと傷ついておけば、年を取ってからそのぶん楽になるような気がする。もし嫌なことがあったら、布団をかぶってぐっすり寝ちゃう。なんといってもこれが一番です。がんばって下さい。
(pp.145)
これは別のエッセイでも書かれていた気がするけど、そうなんだ、寝ればいいんだと思った。嫌なことがあったり、精神的に不安定になってきたら、ぐっすり寝ればなんとかなるんだなと。あとは、こういう本を読んでリラックスしながら気分転換もいいね。

村上ラヂオシリーズは以下2冊がある。どれも読みやすいので、すぐに読み終えてしまう。しかし、一気に読むのはもったいない。寝る前に2タイトルずつくらい読んだりとか、カフェでマターリしながらちょっとずつ読んでいくのがいいね。



サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3
サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3
著者:村上 春樹
販売元:マガジンハウス
(2012-07-09)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 日常生活を楽しみたい人
  • 日々忙しくて精神的にゆっくりできない人
  • 箪笥の引き出しを増やしたい人
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