February 16, 2014

なれる!SE 2週間でわかる?SE入門

キーワード:
 夏海公司、SE、ネットワーク、ツンデレ、仕事
SEの実態が描かれたラノベ。以下のようなあらすじとなっている。
平凡な社会人一年生、桜坂工兵は厳しい就職活動を経て、とあるシステム開発会社に就職した。そんな彼の教育係についた室見立華は、どう見ても十代にしか見えないスーパーワーカホリック娘で!?多忙かつまったく優しくない彼女のもと、時に厳しく指導され、時に放置プレイされながら奮闘する工兵。さらには、現場を無視して受注してくる社長のおかげで、いきなり実際の仕事を担当させられることになり―。システムエンジニアの過酷な実態をコミカルに描くスラップスティック・ストーリー、登場。
(Amazonの商品の説明から抜粋)
2年前くらいにネットで話題になっていて、存在は知っていて気にはなっていた。最近以下の著者インタビュー記事を読んでから、より関心がわいて、ためしに1巻をKindleで買って読んでみた。著者はバリバリのSE経歴があり、物語の半分は実体験が元になっているらしい。へーと思った。大変だねとも思ったw

シリーズ化されていて、この記事投稿時点で11巻まで刊行されているようだ。第1巻目は、主人公工兵が就職活動を経てシステム開発会社になんとか就職するも、そこは従業員が少なく、しかも社員が会社で寝泊まりしているようなブラック企業!?だった!!文系卒で何もシステム、コンピュータのことがわかっていない状態で、中学生のような容貌のツンデレ女性上司、室見から無茶ぶりでCiscoルーターのコンフィグ設定のタスクを投げられる。設定内容がさっぱりわからない状態で、締め切りは今日中という無茶ぶり!!そして2週間の試用期間の評価が悪ければクビに!!どうする、工兵!?というお話。

表面上はラノベの体裁で、文章は短く、改行も多く、主人、工兵の一人称で物語は進むのでかなり読みやすい。登場人物も平凡な新卒文系社員の工兵(もう名前からしてソルジャー社員じゃないか!?ww)、その上司である年齢不詳の中学生のような容貌の室見(ツナ好き、仕事人間、嫌いな人には無関心、怒るとドライバーが飛ぶ!!wでもツンデレ)と派遣社員のカモメ(Excelのショートカット使いまくりで目にも止まらない速さで事務処理をこなす!!、裏設定で麻雀ゲームが最強レベルで電気系にも地味に強い)などなどラノベっぽい設定とお決まりなドキドキな展開!?が繰り広げられて楽しめる。

しかし、この物語の本質は単純なラノベではなかった。なんとうか、これはSE入門書というか、本質は仕事論の物語であるなと。

SEというとよくネット記事で残業地獄で心身ともに壊れたりしたり、2次受け、3次受けの独特の受注階層構造になっていたりし、低賃金だったりプロジェクトは火を噴きまくりでIT土方、奴隷など揶揄されている。僕も職業はSEなので、まぁ、そういう部分もあるなと実感する。すべてではないけど。あと、ちょうど最近以下のスレがあったので参考に。それでもSEとしての面白さ、醍醐味が工兵の成長を通して描かれている。たとえば、SEのやりがいとして、本作では『「何かを自分の手で作り上げる快感」』というものが示されている。あぁ、そうだよねと思った。他社ベンダーから引き継いだクソな設計、しかもドキュメントなし、コードもイケてないものを保守しなくてはならないときはそういったものをあまり感じられないけど、自分で設計、プログラミング、テストまでこなし、そしてカットーバーを迎えると得も言われぬ達成感があるのは間違いない。僕は過去にそんなにたくさんそれを経験したことがあるわけでもないけど、そういう経験があったなぁと思い出した。

あとは工兵が仕事を始めたばかりで、母親との電話での会話部分から。
「ねぇ、働くって大変だね」
(中略)
『あたりまえじゃない、何言ってるの。みんなその大変なことをやって暮らしているのよ』
(58%部分)
まぁ、そうだよね。実際に自分の母親も働いていて、そんなことを言っていたような気がした。

一応エンタメ作品であるから、工兵のようにすぐに1年目でやりがいとか面白さを感じられるかは人によるとしか言いようがないかな。そもそも向き不向きというのが少なからずあるからね。それでも3年目まで必死でやって、こういうやりがいとか面白さを感じられればいいね。必死でやってもしんどいだけで得るものもやりがいもないと思ったら、さっさと見切るのもよしかな。

工兵と室見のラノベ的なやり取りで(・∀・)ニヤニヤしたり、ドキドキしたりしつつも、上司が鬼軍曹みたいなのだったり、顧客に無茶ぶりされたり、納期がやたらと短かったり、納入機器のバグがあって危機的状況に陥るという部分もあるある!!wと突っ込みつつも、自分の仕事に当てはめて想像して逆の意味でドキドキ(胸の動悸w)がして、よくも悪くも精神的に揺さぶられてくる。そして、読み物としても面白いんだな。

表紙はラノベ丸わかりなので、本として電車で読む場合はカバーを付けたほうがいいかもね。僕は主にスマフォのKindleアプリで読んだ。これだと表紙とか分からないし。あと、読了してみて、スマフォのKindleとラノベは相性が良いなと思った。文章がもともと短いし、改行が多いので、スマフォの1ページ当たりがちょうどい文章量になる気がする。また、電車待ちなどの隙間時間に数ページずつ読んで区切っても、難しい描写もないし、シーンも数行で変わったりするので、途中から読んでもすぐに内容に没頭できるし。なので、紙より安いので、Kindle版がオヌヌメ!!

続編もいろんな展開になり、純粋に勉強になる部分が多い感じなので、全部買って読もうと思った。あと、本書は技術者向けなので、この本のブログのカテゴリは『文学作品』ではなく、『技術本(コンピュータ関連)』に設定した。

これから就職活動をする人は、これがすべてではないけど、SEの仕事としては割とリアルな内容なので参考になるし、実際にSEとして働いている人は萌えながらも勉強になったり、きっと自分の仕事を頑張ろうと思えるはずだ!!



なれる!SE 2週間でわかる?SE入門 (電撃文庫)
夏海 公司
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
2012-10-04

読むべき人:
  • 就職活動中でSE志望の学生の人
  • 現役SEとして働いている人
  • 自分の仕事について考えてみたい人
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