October 19, 2014

何かが道をやってくる

キーワード:
 レイ・ブラッドベリ、ファンタジー、ハロウィン、悪夢、時間
ファンタジー作品。以下のようなあらすじとなっている。
ある年の万聖節前夜、ジムとウィルの二人は13歳だった。そして彼らが一夜のうちに大人になり、もはや永久に子供でなくなってしまったのは、その10月のある週のことだった……。夜の町に訪れるカーニバル、その回転木馬の進行につれて、時間は現在から過去へ、過去から未来へと変わり、それと同時に魔女や恐竜が徘徊する悪夢のような世界が現れる。抒情詩人が贈る一大ファンタジー。
(カバーの裏から抜粋)
物語はある年の10月24日の真夜中の3時を過ぎたころから始まる。あらすじにある万聖節前夜というのは、ハロウィンのこと。家が近所同士のジムとウィルは、ある日やってきた見慣れないカーニバルの一団の一味が真夜中に回転木馬に乗っているのを目撃する。乗っていた人間は回転木馬が1周するごとに若返っていき、大人から12歳くらいの少年の姿に!!また鏡やガラスの見世物小屋に入ると、年老いた自分に出会ったりし、その世界に捉えられてしまう人が出てくる。カーニバルを率いるダーク、その仲間の盲目の魔女、一寸法師、骸骨男、その他奇妙な奴らはみな闇の住人だった!!少年二人とウィルの父親で54歳、図書館の管理人をしているチャールズがそいつら闇の住人に恐れつつも対峙する!!というお話。

読む前は何も予備知識がない状態だったから、ファンタジー、というのだからもっとほんわかした感じだと思っていた。ハロウィンがテーマだからもっと楽しい感じかと思っていたら、思ったよりもダークな内容だった。読んでいる途中はなんだか夢に出てきてうなされそうだなと思った。残虐なシーンとかはないけど、それでもチャールズが痛めつけられたり、ダークの蛇などの入れ墨がうごめいていたり、盲目の魔女が魂のに臭いを頼りに気球に乗ってきたりと不気味だが、図書館でチャールズとダーク、魔女などが対峙するシーンなどはハラハラしつつ読んだ。

主人公たちが13歳だから、その年齢くらいに読めば冒険譚のような感じで読めると思う。もちろん僕もそっちのほうを意識して読んでいたのだけど、注目すべきはウィルの父親のチャールズではないかとも思う。ある意味裏主人公的なポジション。妻と子供がいて、図書館の管理人をしているが、特にそれ以外にとりえもなく、なんとなく過去や若さに対する郷愁を抱いている。そして、回転木馬によって若返る闇の敵たちと対峙することで、もう一度その郷愁の根本を追体験しているような、そんな印象がした。だから、もうちょっと歳をとってから再読するとまた違った印象を受けるのだろうなと思った。

没頭できるシーンがあれば、そうでない部分もある。ブラッドベリ独特の描写もあって読ませるのだけど、続けて読み進めるのがしんどかった。そもそもフォントが小さいし、あとAmazonのレビューを見ているとどうも翻訳がよろしくないようだ。いまいち全編没頭しきれなかったのは、きっとそのせいだ!!ということにしておこう。

あとレイ・ブラッドベリの他の作品で読んだのは以下。日頃くたばれハロウィン!!、日本では流行らないんだよ!!(特に深い意味も体験もないけど)と思っている身としても、なかなか楽しめる作品だったw



何かが道をやってくる (創元SF文庫)
レイ・ブラッドベリ
東京創元社
1964-09-30

読むべき人:
  • ハロウィンが好きな人
  • 10代の少年の人
  • 60歳くらいの過去ばかり回想している人
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