July 03, 2016

Amazon Web Services企業導入ガイドブック

キーワード:
 荒木靖宏、クラウド、AWS、移行、計画
AWSの導入時のポイントが網羅されている本。以下のような目次となっている。
  1. #1 [概要編] クラウドコンピューティングとAWS
  2. #2 [概要編] AWSのさまざまな利用シーン
  3. #3 [概要編] AWSのサービス
  4. #4 [概要編] AWSのセキュリティ概要
  5. #5 [戦略・分析編] クラウド導入のプロセス
  6. #6 [戦略・分析編] 現状分析の進め方
  7. #7 [戦略・分析編] クラウド標準化
  8. #8 [戦略・分析編] PoCによる事前検証
  9. #9 [概要編] クラウドにおけるTCOと費用見積り
  10. #10 [設計・移行編] クラウド利用時の開発プロセス
  11. #11 [設計・移行編] クラウドにおけるシステム設計
  12. #12 [設計・移行編] クラウドにおけるサイジングと性能測定
  13. #13 [設計・移行編] クラウドへの移行
  14. #14 [運用・改善編] AWSにおける運用監視
  15. #15 [運用・改善編] クラウド活用の最適化
(目次から抜粋)
自社のシステムがデータセンターで運用をしていて、月々の運用コストがかかっているのでコストダウンを図りたいよね、そしてその後のシステムの拡張性などを考慮するとクラウドに移行がいいよね、いろいろ調べたらAzureよりもAWSかな?、ということで移行よろしく!!という仕事が発生しとき、そもそもクラウドって何?AWSで何ができるの?、そんでいくらコストかかるの!?教えてエ〇い人!!みたいな状況だった。

普通はAWSについて調べようと思と、本家のサイトを見ればよいのだけど、S3、EBS、RDS、VPCなど独自の略語やタカナ語が多すぎるし、あまり構造化されてないのでどっから見ればよいのかわかりにくいし、サービス紹介動画を見ても激しく眠くなるしw、ブラウザ上で何時間も慣れない文章を読むのは疲れる。そんなとき、先月中旬に発売した本書がたまたま目に留まり、速攻で買って読んでみたわけだ。

本書はAWSのサービスの概要、AWSを導入時に検討すべきポイント、サービスのサイジング、クラウド移行の計画の立て方、移行してからの運用監視についてなどが網羅されている。

出回っているAWS本はすでに導入した後の使用時の設定について書かれていることが多いが、AWSを導入するときに何を考慮しなくてはいけないのか?、移行計画とか何を考えればいいんよ?とか導入以前のことがほとんど書いてなかったりする。しかし、本書は僕のような状況時に移行前に知りたいことがほぼ網羅されている印象で大変役に立った。

特に勉強になったのは、クラウド移行の目的を先に明確化すべきというところかな。いくつか示されているが、コスト削減、伸縮自在性や柔軟性の向上、インフラ調達効率の向上などがあり、その中でも優先順位付けをすべきとあった。そして、サービスレベル要件、性能要件、セキュリティ要件などクラウドで達成すべき要件を洗い出すと費用やスケジュールが明確になるようだ。

そして、移行が決定したらどの順番でどのように移行するか、どれくらいコストがかかるのかを判断するための現状分析が必要になるが、その流れが以下のように示されている。
  1. 移行対象の選定
  2. アーキテクチャ検討
  3. ロードマップ策定
  4. コスト試算
プラットフォームの全面移行などの仕事をしたことがある人にとっては、当たり前のことなのだけど、そういう経験がないと、どっから手を付けてよいのかわからないので、このように示されているのは本当にわかりやすくて、そのまま仕事に使える。

あとはAWSは使った分だけ課金するモデル(オンデマンドインスタンスの場合)なので、利用を変動させられるのが特徴である。そのため、固定作業と可変作業のコストを最適化できるので、サービスの直接コスト、間接コストを見積り、比較するための財務指標になるTCO(総所有コスト)をある程度の期間想定して評価することが重要らしい。まぁ、要はいろんなAWSサービスの構成を組み合わせた時にいくらかかって、ROI的にどうなるのか?をしっかり考えるべきと。お金は大事だしね。

実際の見積りには本書では以下のようなツールが示されている。あとは本書には載ってないけど、金額見積りをExcelベースで算出できる割と便利なものが以下にある。全部使ったわけではないけど、とりあえずExcelが楽かな。

本書はAWSの中の人が書いているので、内容としては間違いはないだろうし、何よりもユーザ企業がAWSを導入するときに何を検討すべきなのかがよく分かっているというか、そのような導入時に検討すべきことがナレッジとしてそれなりに蓄積されているのだろうと思われる内容だった。もうすでにAWSを利用して運用している人には、デジャブ感いっぱいの内容かもしれないが。しかし、AWSの移行前に何をすればよいかわからない!!、というときはまずはこれを読むのがよいだろう。

技術本は今抱えている仕事の解決策になるのか、ヒントを得られるのかどうか?を目的として読むので、使える、使えないが割とはっきり評価しやすいが、本書はかなり使える!!と思った。




読むべき人:
  • AWSの概要について知りたい人
  • IT戦略などの意思決定をしなくてはいけない人
  • クラウド移行を検討している人
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