書評総数(日付順)

September 11, 2011

業務によく効くAccess 開発現場ワザ

業務によく効くAccess 開発現場ワザ (DB Magazine SELECTION)
業務によく効くAccess 開発現場ワザ (DB Magazine SELECTION)

キーワード:
 星野努、Access、フォーム、連携、設計
MSのOffice製品であるデータベース管理ソフト、Accessを業務で実用的に実装する方法が示されている。はじめにと目次は著者の以下のページを参照したほうがよい。対象読者はどちらかというと、VBAの基礎的な文法が理解できており、さらにはAccessに限らずデータベースの基本的な概念が理解できている人向けとなる。今仕事でAccessを使うことがあるので、読んでみた。

自分はDBの基礎は大学生のときに講義で受講したし、MySQLとかOracle、SQLServerなどを経て実際に触れてみて理解している。VBAに関してもExcel VBAでツールを30個近く、数万行近くはコーディングしているので問題ない。しかし、AccessのDB、もしくはAccess VBAとなるちょっと不安な部分があったので、この本が結構役に立った。

Excel VBAの場合はあまりフォームを使ったものを作ったりしないのだけど、Accessはどちらかというとフォームを使ってデータ操作することがメインで使われやすいので、そのデータの取得方法、見せ方について知っておく必要がある。本書ではフォーム、サブフォーム、さらにはフォーム上に乗せるコントロールなどにかなりページを割いて示している。

図解でキャプチャ画面もあったり、コードのサンプルも載っているのでかなり分かりやすいと思う。初心者向けすぎて冗長な説明もないのが自分には合っていてよかった。脚注にも補足説明がたくさんあるし。

業務でそのまま使えるサンプルが多く示されている。以下簡単にそれらの一部を列挙しておく。
  • 指定ユーザーのみにフォームを開かせる
  • ラベルに今日の日付を表示する
  • ボタンにロールオーバーの機能を持たせる
  • カレント行全体の背景色を変える
  • オブジェクトをメールに添付する
  • CSVファイルへの加工データのエクスポート
AccessとExcelの連携、エクスポート処理についても示されていてよかった。ここが結構知りたかった部分なので。また、Access内でVBAでExcelを直接操作する方法が示されていて参考になった。参照設定を使用するパターンとCreateObject("Excel.Application")で操作する2パターンあるようだ。これはあんまり知らなかったの勉強になった。

Excelと連携してデータエクスポートをしたり、エクスポートしたExcelファイルの書式を設定したりして整形するときに、どこまで連携して自動化するか、そしてExcel, Accessのどちら側をメインにVBAコードを書いていくかが重要かなと思った。そこが設計者の腕の見せ所だね。パフォーマンスなどを考慮して。

以下、このブログで取り上げたAccess本は以下となる。そうえいば、2年前にVBAエキスパートのAccess 2002 VBA スタンダードを取得したのだった。受験料が1万円以上もするくせにあんまり役に立たない資格だねぇww

本書は朝90分、出社前に読み、大体6日間で280ページを8時間20分ほどで読了できた。大体平日5日に90分、日曜日に120分という計算となる。なるべく今後技術本を1週間に1冊のペースで読み込んで行きたい。

あと技術本はボリュームも多いし、網羅的な内容を示せないので、結構恣意的な記事になると思う。いつものことかもしれないけど(笑)。



業務によく効くAccess 開発現場ワザ (DB Magazine SELECTION)
業務によく効くAccess 開発現場ワザ (DB Magazine SELECTION)
著者:星野 努
販売元:翔泳社
(2009-07-31)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • Accessを使いこなしたい人
  • AccessとExcelの連携について知りたい人
  • 仕事でAccessシステムを設計する必要がある人
Amazon.co.jpで『Access』の他の本を見る

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September 09, 2011

一生モノの勉強法

一生モノの勉強法―京大理系人気教授の戦略とノウハウ
一生モノの勉強法―京大理系人気教授の戦略とノウハウ

キーワード:
 鎌田浩毅、勉強、戦略、成功、教養
火山学が専門の著者による一生モノの勉強方法が示されている本。以下のような目次となっている。
  1. はじめに ──大人の勉強は「成功」を目的にするもの──
  2. 第1章 面白くてためになる「戦略的」な勉強法とは
  3. 第2章 勉強の時間を作り出すテクニック
  4. 第3章 効率的に勉強するための情報整理術
  5. 第4章 すべての基本「読む力」をつける方法
  6. 第5章 理系的試験突破の技術
  7. 第6章 人から上手に教わると学びが加速する
(目次から抜粋)
2年前に発売していて、そのとき結構いろんな書評ブログで取り上げられていたのを覚えている。この本は7月くらいに買った。いつだって自分の勉強方法が適切かどうか、問題ないかどうか気になるもので、確かめるように読んだ。

仕事で成果を出すためには「知識」と「教養」の両方が必要で、周りの空気に乗せられてなんとなく勉強してはダメで、自分の将来から逆算して戦略的に勉強することが大切とある。勉強について、著者の今までの体験などからスケジュール、デジカメの写真や書籍の整理方法、本の読み方、試験勉強方法、異業種交流会などについて網羅的に示されている。それらを統合して、その場限りのものではなく、一生モノにしてほしいという願いから本書が書かれている。

恣意的に勉強になったところを示しておく。

第4章の「5.入門書は最低3冊買う」で、良書についての部分。
 大事なのは、本を読み続けるということです。選書眼というのは結局、読むことでしか磨かれません。本は人と同じく一期一会なのです。経験を積めば積むほど、良書に巡り会う確率が高まるのです。
(pp.128)
良書は人からのお勧めに従うのもよいだろう。他にもこの読書ブログのようなものを定期的にチェックして、よさそうなものを読むというのもあり。それでも、自分なりに試行錯誤していったほうが、より見る目が養われるのは確か。

お勧めは本屋に行って5冊だけ買うと決めて、そのときにタイトルかジャケ買いがいい。もう中身なんか一切確認せず直感で選ぶ。もちろん8割型ハズレだね。でも残りの2割が思いがけずキター(AA略)というのに出会えたりする。もともとハズレることを前提に買うから、人のお勧めよりも期待値が低い分、その意外性が面白かったりする。まぁ、最近は本屋でふらふらしながらこれは!!と思うようなタイトルと装丁の本は大体当たりを引けるようになってきた。

同じく第4章の「12.古典は退屈だからこそ意味がある」から以下抜粋。
 しかし、古典は時には退屈でありながら、偉大な真理を必ず持ち合わせています。それを知っている人たちが、長い時間をかけて非常な努力を傾けて古典を後世へ伝えていったものなのです。
 もし古典の中の、退屈な要素を全部排除して、偉大な要素だけを選び合わせたら古典になるかというと、残念なことにそうは問屋が卸しません。退屈な部分に人生や世界に関する本質を突く説明があるからです。というのは、古典の書物自体が、その中に試行錯誤の過程を含んでいるからです。
 このプロセスを追体験することも、古典を理解する大事な一部なのです。このような仕掛けがあるからこそ、古典を読み込むことから偉大な結論や発見が浮かび上がる楽しみが生まれてくるのです。
(pp.150-151)
例えば、古典文学作品を読む場合はもう本当に非効率といっていい。1ページ5分くらいかかることもある。1冊を読みきるまでの時間が普通の本の10倍くらい時間がかかる非効率さを通して、その分だけ普通の本よりも多く考えているということでもある。それが非効率さの利点ではないかなと思う。まぁ、読まされて読んでも苦痛なだけだけどね。

他の勉強本とか読書論では古典なんか読むのは時間の無駄だ!!と主張されるものもあると思うが、それは結局人によるとしか言いようがない。自分自身に関しては、読まれ続けてきたものに価値があり、その非効率さを通してひたすら自分の精神を修練できるという意義を見出している。最近は帰りの電車の中で15分ずつしか読んでないけど。勢いをつけて一気に読もうにも途中で眠くなるし(笑)。

ちなみに古典論は以下がお勧めかな。まぁ、自分でそれなりに何か古典と呼ばれるものを読んでみないことには読む意義があるかどうかの判断がつけられないだろうけどね。

あとは、第6章の「5.自分の考えの枠組みをゆさぶってみる」で異業種交流会について以下のように示されている。
 ここで相手のフレームワークに合う「引き出し」を増やすために、異業種で働く人を知るのは有意義です。異なる価値観、文脈の中で生きる人との付き合いを通じて、自分のフレームワークを相対化できるからです。自分の知らなかった世界での興味深いエピソードを聞くこともできるでしょう。
(pp.208)
これまた本とか人によっては異業種交流会なんか時間の無駄だ!!と主張されるものだけど、これも人によるかなと思う。交流が目的になって行き過ぎてもだめだけど、これはと思うものに関してや、たまには仕事以外の他の業界の刺激が欲しいという人にはいいと思う。ということで、83年会主催の以下の講演会がお勧めですww10月1日(土)開催で、定員38名です!!申込みはお早めに〜。

本書全般に関しては特に目新しいものが書いてあるわけではない。似たような本を多く読んでいる場合は、同じようなこと書いてあるなぁと感じると思う。かといってまったく読む価値がないかというと、そうでもなく。全てではないけど、示されていることが大体できるようになっていると思い、自分の勉強方法は間違っていないことを確認できてよかった。あとは成果が出るまでこの調子でずっと継続するだけかな。

次は自分のIT技術を30歳までに底上げする必要があり、最近また激しい!?修行を開始しつつあるところ。



一生モノの勉強法―京大理系人気教授の戦略とノウハウ
一生モノの勉強法―京大理系人気教授の戦略とノウハウ
著者:鎌田 浩毅
販売元:東洋経済新報社
(2009-04-03)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 勉強方法を確認したい人
  • 成功者になりたい人
  • 教養を身につけたい人
Amazon.co.jpで『鎌田浩毅』の他の本を見る

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September 04, 2011

SEのための「どこでもやれる力」のつけ方

SEのための「どこでもやれる力」のつけ方
SEのための「どこでもやれる力」のつけ方

キーワード:
 野口和裕、SE、成長、独立、自由
自由なSEになるためにはどうするべきかが示されている本。目次よりも前書きに分かりやすい内容が示されている部分があるので、そこから一部引用。
 本書のコンセプトは、エンジニアが独立して「フリーエンジニア」としてやっていくには何が必要で、どういった心構えが大切かを解説するものです。
(中略)
 この時代を乗り切るために、私たちシステムエンジニアも力を蓄えておく必要があります。しかし、一夜にして一気に実力を上げることはできません。どうすれば、その力を身につけられるのか。何を準備する必要があるのか。―それを解説するのが本書の役目です。
(pp.3-4)
著者が示しているフリーなエンジニアというのは、必ずしも会社を辞めてフリーランスになることのみを示しているわけではない。ここでは、「自由」という意味で自由なSE、つまり自分の進む道を自分で選択するSEのなり方が全編に渡って、著者の13年の会社員時代と独立経験から示されている。

本書の構成は、新人SE時代(目安経験は2年目まで)、中堅SE時代(2年目から10年目)、ベテランSE時代(10年以上)の3部構成で示されている。そして、それぞれの期間に身につけるべきものが、4原則、3スキル、3基準として示されている。以下簡単に示しておく。

新人SE時代の目標は「社内でできるやつ」と思われるようになるで、その代表的な悩みは「仕事が面白くない!」となる。その解決策として以下の4原則が示されている。
  1. 自分のために仕事する
  2. 顧客の悩みを考える
  3. 武器を持つ
  4. 与えられたことに全力で取り組む
自分は6年目に突入しているので、さすがにもう新人ではないのだけど、改めてこの部分は参考になった。特にまだ自分の武器がないなぁという点かな。著者は右手にハードウェア、データベース、ネットワークなどの基礎的な技術を身につけろと示している。ここは大学時代からそれぞれの基礎は身につけているのだけど、いざ実践で武器となるほど深められているかというと微妙なので、もっと勉強しなければなと思う。まずは直近の仕事に関係のありそうなDB回りかな。特にテーブル設計など。

左手の武器としては新しい技術がよいとあった。例としては検索技術と示されていた。他には自分が不満に感じているもので、それを解決できる技術が次の有望な技術になると示されている。なんかあるかな?ちょっと考えてみるけど、なかなか思いつかないなぁ。

あともう1つの武器として脳を鍛えるというものがあった。ジャンルにこだわらずに多様な本を読むことが脳を鍛え、感性を磨くことに役に立つと示されている。これはある程度は十分かなと思うけど、今後も継続しよう。

感覚的な自論だが、設計能力やプログラミング時の抽象化能力は、自分の想像力の限界を超えるようなSF小説とか海外の古典文学作品を読むことによって鍛えられるのではないかと思っている。あとは、技術書とのインプットバランスが重要だね。他の本を読みすぎて、技術の勉強がおろそかになってはいけないので。

2部の中堅SE時代では、社外でもウワサになるということが目標で、そのときの悩みとして「自分の力を試す仕事がしたい!」とある。まさに自分は今ここだね。そして、解決策として以下の3つのスキルを身につけるべきと示されている。
  1. コミュニケーション力
  2. チームワーク力
  3. 育てる力
これはどれも今鍛えなければいけないものかなと思う。まさに今新入社員の教育係をやっているので、どう育て上げるか?を割りと毎日真剣に考えている状況だね。なぜなら社会人1年目の成長性でその人のキャリアが大体決まってしまうから。責任重大。

3部のベテランSE時代では、目標が独立して成功するとあり、悩みとして「自分の好きな仕事がしたい!」とある。やるべきこととして、以下の基準を考えろとある。
  1. やりたいこと
  2. できること
  3. やるべきこと
まぁ、ベテランじゃなくても常時考えたほうがいいことだね。独立するしないに関係なく。よくやりたいこと、できること、世の中で求められることの3つの円がベン図で示されるね。これがすべて一致していれば完璧なのだけど、なかなかそうは行かない。今の自分はやっとできることと会社で求められていることの積集合部分(できること(A) ∩ 求められること(B))が多くなってきたところかな。やりたいことはまだ重なっていないけど、まぁ、そこはそのうち重なるだろうと楽観的に考えている。

特に本書を読んでいてなるほどと思った部分を以下に抜粋。2部の中堅SE時代として身につけるべきスキルの育てる力に関して。以前著者は部下を育てることの意義が見出せなかったが、今では以下のように考えているとある。
 自分の育てた部下が転職し、いろいろな会社で活躍する―それは、いわば影響力が社内にとどまらず、広がっていくことを意味します。短期的には無駄のように思えたことが、長期的には各方面からの評判を呼び、あなたが社外でウワサになることにもつながるかもしれません。
 人を育てると影響力が大きくなって、自分も成長し、さらには感謝もされる―大変ですが、そこには大きな喜びがあります。
(pp.178)
プロジェクトベースの仕事の醍醐味は、自分が上司や周りの人に育てられ、そしてそれを部下に継承していき、それが連鎖していって組織、業界が成長していくことなんじゃないか?って最近思い始めた。まずは自分自身が成長しなければいけないけど、それと同時に、もう自分だけのことを考えていれば良い年次ではなくなってきたので、いかに人材育成するか?というのも考えなければいけない。

自分は人を教育するとか、ポテンシャルを発揮できるようになるにはどうするかを考えるのが好きだったりする。誰かのためになりたいという部分が少なからずあるから、こんな読書ブログをやっているくらいだしね。いつかは自分の下についたメンバーが他に行っても能力発揮しまくりで、「あのMasterの下にいたのか!!どうりで抜群にできるわけだ!!」というよいウワサ!?が社内で轟くようになりたいねぇwww

本書全体はかなり読みやすい。著者の実体験からこれからのSEはどうあるべきかが真摯に示されている。技術的な部分は少なめだけど、これからがんばろうという気にさせてくれる。また、この「SEのための」シリーズは以下もお勧め。まだ読んでないものもあるので、地道に読んでいこう。

9月から実質6年目突入になり、そろそろアグレッシブに本業で修行しなければいけない時期にさしかかっているため、しばらくはIT技術本メインで更新予定。



SEのための「どこでもやれる力」のつけ方
SEのための「どこでもやれる力」のつけ方
著者:野口 和裕
販売元:技術評論社
(2008-01-26)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • SEで独立したい人
  • 仕事ができるSEになりたい人
  • 自由なSEになりたい人
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September 03, 2011

泣かない子供

泣かない子供 (角川文庫)
泣かない子供 (角川文庫)

キーワード:
 江國香織、エッセイ、日常生活、女性、本当の話
作家、江國香織のエッセイ。以下のような内容となっている。カバーの裏から抜粋。
子供から少女へ、少女から女へ…時を飛び越えて浮かんでは留まる遠近の記憶、あやふやに揺れる季節の中でも変わらぬ周囲へのまなざし。父の小言、しっかり者の妹、本への愛着、かけがえのない風景、せつない想い―。少女の中に棲む女性と女の中に潜む少女性、虚と実のあいだに広がった、こだわりの時間を柔らかにせつなく描いたエッセイ集。
(カバーの裏から抜粋)
ふとエッセイが読みたくなる周期っていうものがある。正弦波みたいに大体2ヶ月に1回の周期くらいで。5月か6月ごろに西新宿のブックファーストで平積みになっていたはずの本書を買って、しばらく積読していた。そしてなんとなく最近読み始めて読了した。

江國香織さんのことは正直あまり知らない。読んだことのある作品は大学生との不倫小説くらいだった。自分には合わなかった作品としか覚えていない。他の本を何か読んだことがまったくないので、あまり先入観なく読めたと思う。それがよかったのかもしれない。特殊な体験をしているから、もしくは人が目に付かない独特の視点があるから作家になるのかなと思った。仕事などで忙しく流れていくささやかな日々に関して、自分の思うこと、考えていること、こだわりなどが読ませる文章で書かれていて、そんな視点もあるものかと思ったりした。

女性特有の視点とか感情的な部分が男である自分にとってとても新鮮だった。女性はそのように考えるのかといった感じで。まぁ、そうはいっても著者独自の感覚なのだろうけど。作家の生活、読んできた本、旅の話、書く意味などが垣間見れて面白かったと思う。少なくとも読んでいて退屈はしなかった。

でも一気に読むべき本ではないね。どちらかというと仕事帰りにリラックスしながら電車の中で少しずつ読み進めるのが良いかもしれない。1エッセイが5,6ページで終わるから、区切りをつけやすいし。

このようなエッセイを読んでいると、日常生活のふと流れていく部分にも目を向けられるような気がしてくる。さらに触発されて自分も何か日常感じていることをエッセイ風にブログとかに書いてみたくもなるね。でも、自分の場合はTwitterに発散しすぎていてまとまったものはうまく書けそうにないけど。それにこの読書ブログで十分というのもあるしね。そもそも、自分がエッセイみたいなものを書いても読みたい人なんかいるのだろうか?と・・・。

読みやすいし、リフレッシュできるから良かった。またなんかエッセイとか読みたいね。こういうのは本屋で中身を確認せずに直感的に買うのがよいね。あと、何かお勧めのエッセイがある人はぜひ教えていただけたら嬉しい。



泣かない子供 (角川文庫)
泣かない子供 (角川文庫)
著者:江國 香織
販売元:角川書店
(2000-06)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • エッセイが好きな人
  • 日々仕事で忙しいけど精神的にゆとりがほしい人
  • 作家特有の視点を垣間見たい人
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September 02, 2011

仕事は楽しいかね?

仕事は楽しいかね?
仕事は楽しいかね?

キーワード:
 デイル ドーテン、仕事、挑戦、アイディア、試行錯誤
著者の体験から、日々いろんなことを試すことの重要性が短編物語風で示されている自己啓発本。目次は省略。

この短編の物語は、著者の35歳のときの実体験からなる。5月だというのにシカゴのオヘア空港は雪で全便欠航となった。著者をはじめ乗客は空港でひと晩足止めを食らうことになった。そこで子どもたちと戯れている老人がいて、著者に挨拶をしてから話しかけた。

「仕事は楽しいかね?」

と。著者は自分の今までのやりきれない仕事のことを話、それを聞いた老人は次第に著者に対していろいろなビジネスの話、試行錯誤の話、ある経営者たちの話をして啓発していく。その老人はアメリカ中の企業トップがお金を出して話を聞きたいほどの高名な実業家だったという話。

そこから著者はいろいろと試すことの重要性を知る。

至言のような部分がいくつかあったので、それを恣意的に列挙しておく。
  • 『試してみることに失敗はない』
  • 今日の目標は明日のマンネリ
  • "遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る"
  • 目標に関するきみの問題は、世の中は、きみの目標が達成されるまで、じーっと待っていたりしないということだよ。
  • 成功するというのはね、右に倣えをしないっていうことなんだ。
  • "適切な時"とか"完璧な機会"なんてものはないということ。
  • 人は、変化は大嫌いだが、試してみることは大好きなんだ
  • 覚えておいてくれ。"試すことは簡単だが、変えるのは難しい"ということを。
こんなところかね。また、特にいろいろと考えさせられたのは目標に対する考え方の部分。
「目標を設定すると、自己管理ができているような気がするものだ―」
 そこで言葉を切る。そして、いまだ私が手に握りしめている"成功のための戦略"の紙を指差し、それを見るように促した。
「ここをごらん。きみがこの紙のリストにあげた"自分の人生をきちんと管理すること"という項目を。ハハ!人生はそんな扱いやすいものじゃない。僕は人生の中で何をすべきかなんて、問いかけなくなった―どうせ、人生なんて思いどおりにならないからね」
(中略)
 そして尋ねた。「僕がいままでに掲げた目標が一つだけある。聞きたいかね?」
 ぜひ、と私は答える。

"明日は今日と違う自分になる"だよ。
(pp.38-39)
本書はいろいろな思いついたアイディアを試してみることが重要だということが主に示されているのだけど、自分はここが特に気になった。目標設定してそれを達成できるようにアグレッシブに行動するのが自分にはあっていると思う。

人生が思いどおりにいかないということは今まで嫌というほど身にしみているけどね。それはその通りなのだけど、成り行きに身を任せすぎると怠惰な自分が行き着く果てはバッドエンドじゃないか!?ってすごく不安なんだよね。人よりもいろいろと制約とか障害がある分なおさら。

目標を設定するから微妙なのであって、自分のやりたいこと、夢、野望を書いて持っておくというのはいいかもしれない。目標ほどきっちりやりこむべきものでもない、もっとゆるい感じのもの。それがあれば、あとはある程度流れに任せてもいいかな。

他にはポストイットの企業の成り立ちは偶然の産物だということから、その偶然を活かして試行錯誤すると成功できるというようなことが示されていた。この読書ブログだって結構偶然の産物だしね。そこからいろいろな出会いとかもあったりして、今に至る。

180ページで割りとさくっと読める。日々仕事で疲れていて、なんだかどうにもならない閉塞感を感じている人にはよい読み物かもしれない。そして、日々些細なことから試行錯誤していけば何か変わるかもしれない。

さて、何を試しましょうかね?



仕事は楽しいかね?
仕事は楽しいかね?
著者:デイル ドーテン
販売元:きこ書房
(2001-12)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 仕事に疲れている人
  • 目標を設定しないとダメなタイプの人
  • ビジネスで成功したい人
Amazon.co.jpで『デイル ドーテン』の他の本を見る

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August 31, 2011

サマー/タイム/トラベラー

サマー/タイム/トラベラー 1(ハヤカワ文庫 JA)サマー/タイム/トラベラー2 (ハヤカワ文庫JA)
サマー/タイム/トラベラー1 (ハヤカワ文庫JA)
サマー/タイム/トラベラー2 (ハヤカワ文庫JA)

キーワード:
 新城カズマ、ジュヴナイル、SF、TT、未来
生年不詳作家による青春SF小説。以下のようなあらすじとなっている。
あの奇妙な夏、未来に見放されたぼくらの町・辺里で、幼馴染みの悠有は初めて時空を跳んだ―たった3秒だけ未来へ。「お山」のお嬢様学校に幽閉された響子 の号令一下、コージンと涼とぼく、そして悠有の高校生5人組は、「時空間跳躍少女開発プロジェクト」を開始した。無数の時間SFを分析し、県道での跳躍実 験に夢中になったあの夏―けれど、それが悠有と過ごす最後の夏になろうとは、ぼくには知るよしもなかった。
(1巻のカバーの裏から抜粋)
“プロジェクト”を通して、自分の時空間跳躍能力に目覚めていく悠有。いっぽう、辺里の町では不穏な出来事が進行していた。続発する放火事件と、悠有に届 けられる謎の脅迫状―「モウ オマエニ 未来ハ ナイ」。涼、コージン、饗子それぞれの想いが交錯するなか、いつしかぼくは微かな不安に囚われていた―悠有はなぜ過去へ跳ばないのだろう?そして花火大会 の夜、彼女はぼくの前から姿を消した…。全2巻完結。
(2巻のカバーの裏から抜粋)
夏になるとSF小説か青春小説を読みたくなる、というようなことをTwitterでつぶやいていたら、この本をお薦めされた。ということで、夏が終わってしまう前に、読んでみた。

読了後の率直な感想は、面白かった!!1,2巻合計600ページちょいを平日仕事をはさんでも大体4日で読み終えられた。普通はこの分量であれば、2週間くらいかかるのだけどね。

テーマは、『時をかける少女』のようなタイムトラベルものであり、16歳の高校1年生の青春小説でもあり、若干ミステリっぽいところもある。舞台は辺里市という架空の街で、そこでたくさん事件が起こって、スーパー高校生5人の「時空間跳躍少女開発プロジェクト」の暑い夏が繰り広げられていく。

スーパー高校生5人を簡単に紹介しておこう。
  • 卓人(タクト)・・・偏差値70ほどの県で1番の高校に通うIQの高い高校生。子どものころから多言語教育を受けて、現在では英語、ラテン語を読める。ラテン語の要領でスペイン語版ボルヘスの短編集を読み、年間150冊は読書をする秀才。どこかシニカルで、頭が良いだけでは事件にうまく対応できないことを知る。悠有とは幼馴染で母と生き別れた父がいる。
  • 悠有(ゆう)・・・タクトと幼馴染で旅好きなおばさんが経営する喫茶店、「夏への扉」に住んでいる。ある日マラソン大会のゴール付近で世界をすべて置いていくような3秒先の世界に跳躍する能力が発動してしまう。割と天然タイプで何でも素直に受け入れる性格で、他のスーパー高校生よりも普通な感じ。少なくとも衒学的な議論にはあまり参加しない。タクトに受験技術を叩き込まれて同じ高校に通う。
  • 響子・・・タクトと悠有とは別の寄宿生のお嬢様高校に通う才女。一族が創設した学校に通っていて、この街から出ることを許されていない。そのため、お金にもならないようなさまざまな「プロジェクト」を考案しては仲間を巻き込んでいる。また、「倶楽部」を運営し、その参加者を街中でカメラやマイクで監視、記録している。響子語録、もしくは警句の「アエリスムス」がネット上で話題。街に出られないことから跳躍できる悠有に特別な思いいれがある。性格はツンデレ系。いや、デレはなかったか・・・。ちなみに、理想の恋人像はラスコーリニコフ。
  • ・・・街を仕切っているような名家の医者の息子。背の高いかっこいい人で、サッカー部と陸上部と理科学部の物理班とコンピュータ班をかけもちしているすごいやつ。性格は割りと温和だが、いつも響子の尻にしかれている。ハッキングが得意で街の政治的な腐敗を突き詰めている。また、医学部志望だが独自の宇宙論もよく語って、2ヶ月に1つシステム手帳を消費する。
  • コージン・・・タクトとは同級生ではあるが、幼いころの病気のため、2年ほど年齢が先輩にあたる。地元のヤクザをボコったとかスタンガン装備の工業高校の連中に襲われるけどすべて返り討ちにしたりとか、中学時代は寝てばかりでもいつも高得点だったとかいろいろと噂が耐えない街の有名人。あまり表には出さないが、かなり頭もよい。しかし、年上からか一歩引いた感じで他のメンバーの議論を客観的に見て、本質を一言示すタイプ。性格は義理人情的。
そんなこんなで「ありえそうもない」設定のキャラ5人組が悠有の時間跳躍能力をきっかけにひと夏を駆け巡る。

みんなそれぞれキャラの特性があって、頭がよくて、高校1年生の夏休みを必死に過ごしている感じがした。それぞれがディレッタント的、そして衒学的に自論を好き放題に語っている。宇宙論であったり、サリンジャーのライ麦畑を独自の解釈で訳すとか。まずは悠有の時間跳躍能力を調査するために、時間旅行系のフィクション作品を徹底的に洗い出し、それをマトリックスに分類したりしている。

そこでさまざまなSF小説や映画がたくさん示される。それを見ると、読者のSF度をうまい具合に刺激される。ほうほう、その作品が出るのかとか、そんな作品知らないとかいろいろ。悠有の喫茶店、兼住居も「夏への扉」という名前だし、そこで飼われている猫の名前なんて「ピート、もしくはペトロニウス/ジェニィ/ク・メル/チェシャ/ハミイー/アプロ」といろいろと呼ばれている始末だしね。この作品は定番だね。あとはところどころに他の作品の固有名詞やセリフが出てきたりする。ホビット荘とかアナキンとかゴーストがそうささやく、とか「猿の惑星」の解釈とか。もちろんお決まりの時間旅行映画の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」もちゃんと出てくる。読みながら出てくる作品一覧を作れば面白いのではないかと思ってたら、ちゃんと作っている人がいた。まぁ、ここのリストの5分の1も鑑賞してないねぇ。

そんな感じで、最初の50ページくらいまでは、漫画的なキャラの個性に戸惑い、鼻につく感じがするが、慣れてくると自分自身が少し頭がよくなった気分にさせてくれる。そしてどんどん物語の勢いに引き込まれていって、7月はじめから9月半ばまでの2ヶ月間の、決して広くない街にたくさんの要素が詰め込まれたひと夏が描写されている。

時間跳躍能力によって、タクトをはじめ周りの世界を置いていって未来に行ってしまう悠有に対して、911テロの後の2003年の舞台にいるタクトは未来に関して以下のように言っている。
「どうせ何もないぜ。未来なんか」
(中略)
「ろくなもんじゃない」
(中略)
「悲惨な事故とか、戦争とか、原発事故とか。そんなのばっかりでさ。地球温暖化と氷河期とが襲ってきて、もう大変。円もドルも暴落しちゃって。で、その後で年金が大崩壊する。あと、関東大震災パート2な。これは間違いない。東京には住まないのが懸命だね、絶対。
(2巻 pp.289-290)
2011年の現在、このセリフの半分は現実のものとなっている状態だね。中東のジャスミン革命が起きたり、それに連鎖してエジプトでデモが起きたり、911テロの首謀者が死んだり、東日本大震災が起きて津波で街が流されて、そんで今も原発問題が依然残っているし。そんなこんなで最近は超円高でドルがやばいって噂だしねぇ。タクトの予言的中って感じだね。ちなみに、この作品が書かれたのは2005年となる。

そして、悲観するタクトに悠有がほんとに?と問う。
 うそに決まっているだろ、悠有。未来はあるよ。たとえ、ろくなもんじゃなくても。そこには火星もある。星を渡る船もある。たくさんの悲惨とほんの少しの幸福、失敗した都市と綺麗な公園、汚れた海と深い夜空がある。
 ぼくらは押し流されてゆく、可能性という名の圧力によって。悠有は、ほんのちょっとだけ先回りをするだけなんだ。ぼくらはたぶん、何者かになる。コージンも、響子も、涼さえも。ぼくは?さて、それは分からない。でも、きっと何かになろうとするだろう。
(2巻 pp.291)
主人公のタクトは、大学進学に向けてこの街の何もかもを置いて東京に行くことを恐れている。その先に何もない未来が待ち受けているのでないかっていう不安があったりで。自分とは逆だなぁと思った。

地元には人も仕事も、可能性も未来もないと思って高校卒業後、飛び出した。anywhere but here(ここ以外の何処かへ)といった感じで。あれからもう10年近く経って、自分が求めていた未来が手に入ったのか!?と思い悩むときもある。何者かになれたのだろうか?とか、本当に地元は何もなかったのか?って。そんなことをこの作品を読みながら考えた。

物語の結末は結構賛否両論があるかもしれない。そこまで引っ張っておいて、そんな感じかよって思わせられるかもしれない。また、ところどころ、著者の知識レベルというか、ありあえない高校生たちの思考回路に置いていかれそうになることもあるし、SF作品の解釈など細かいところに突っ込みを入れたくなるかもしれない。けれど青春小説として、細かいことを気にせずに一気に勢いで読めばいいんではないかと思う。

ちなみに、以下に著者のインタビュー記事がある。恋愛要素とか思春期特有の内面的な葛藤があまりないかもしれないけど、爽快感抜群で夏を疑似体験するにはとても良い作品だと思う。なんとか8月31日のぎりぎり暦の上での夏が終わる前に読めてよかった。SFと青春小説という二つの要素のいいとこどりで、自分の読書欲を存分に満たしてくれた。

まだまだ暑い日が続くかもしれないけど、僕の中でいろんな意味で夏が終わった気がした。まだ夏を終わらせたくない場合は、この作品の世界観にどっぷりつかって、タイムトラベラーになることだね。



サマー/タイム/トラベラー (1)  ハヤカワ文庫 JA (745)
サマー/タイム/トラベラー (1) ハヤカワ文庫 JA (745)
著者:新城 カズマ
販売元:早川書房
(2005-06-16)
販売元:Amazon.co.jp

サマー/タイム/トラベラー2 (ハヤカワ文庫JA)
サマー/タイム/トラベラー2 (ハヤカワ文庫JA)
著者:新城 カズマ
販売元:早川書房
(2005-07-21)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • SF作品が好きな人
  • 暑い夏の青春小説を読みたい人
  • 未来について衒学的に考えてみたい人
Amazon.co.jpで『新城カズマ』の他の作品を見る

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August 27, 2011

プログラマが知るべき97のこと

プログラマが知るべき97のこと
プログラマが知るべき97のこと

キーワード:
 Kevlin Henney編、プログラマ、格言、達人、とびら
技術本を書いているような世界中で活躍するプログラマ97人+日本人プログラマ10人によるプログラミングに関するエッセイが示されている本。いわゆるオライリー本。なんだかんだ言ってこのブログではじめてのオライリー本だね。技術者としてその出現率の低さはどうかというのもあるけど・・・。

目次を見れば、とてもワクワクする内容を予期させるものではあるが、ちょっと多いので泣く泣く省略。本家のページを参照あれ。この目次を見て読みたさをそそられないプログラマはいないと思う。また、仕事でプログラミングをしたことがある人ならば、この本を読んでまったく参考にならない、勉強にならないとか共感する部分がないということはないのではないかと思う。もしそうなら、もう達人の領域をはるかに超えているか、プログラマとして終わっているとしか言いようがない。それほどたくさん線を引いたし、共感する部分も多かったし、勉強になった。これは間違いなくいい本だね。

本当は線を引いた部分を一つ一つ示しておきたいのだけど、あまりにも多いので本当に厳選したものを示す。それらのピックアップの観点は、今後自分がプログラマとして成長していくために、現状で欠けていると思われる部分となる。

まずはソフトウェアデベロッパ、コンサルタント、メンターの肩書きを持つクリント・シャンク氏の『学び続ける姿勢』から。ソフトウェア開発業で市場競争力を維持するには学び続けるしかないとある。学び続けなければ恐竜のように滅びていくと。以下最後の部分を抜粋。
 映画『マトリックス』のネオのように、必要な情報があれば即時に脳にダウンロードするような能力が私たちにあればいいのですが、あいにくそんな能力はありません。時間をかけ、努力して学ぶしかないのです。とはいえ、起きている時間のすべてを学ぶことに向けることは不可能だし、そんな必要はありません。そのほんの一部でも、たとえば週に1回1時間でも、何もしないよりはずっと良いでしょう。人間には日々の業務とは関係ないことをする時があってもいいし、むしろそうあるべきでしょう。
 技術はすごい速さで変化していきます。学ばなければ置いていかれるのは確実です。
(pp.37)
仕事をし始めてからを振り返ってみると、あまりにも技術習得に関しては不勉強だったなぁと反省した。まぁ、いろいろと迷い、悩みながら来てしまったので仕事どころじゃなくてこんな読書ブログを始めてしまったというのもあるけど。他の分野の本ばかり読んできたけど、それがまったく役に立たないわけではないしね。読解力とかプログラミングにとても重要だしね。今後はもうちょっと技術習得に注力していく必要がある。

また、次はC#、アジャイルソフトウェア開発の専門家でもあるジョン・ジャガー氏の『1万時間の訓練』から抜粋。
 専門的な技術や知識は、ゆっくりと徐々に身につくものです。1万時間が経過した途端、急に身につく、というわけではありません。それでも、ともかく1間時間やる、ということが大切なのです。ただ1万時間と言ってもそれは膨大な時間です。週に20時間なら10年かかることになります。「1万時間努力したはいいけれど、結果、自分にはエキスパートになる素養がないとわかるだけかもしれない」そう心配する人はいるでしょう。そんな心配はいりません。エキスパートには必ずなれます。何かに秀でた人間になるかどうかは、ほぼ、自分がなろうとするかどうかだけで決まるのです。すべてはあなたの意思次第なのです。
(pp.44-45)
1万時間トレーニングをして習熟する、というのは以下の本に詳しく示されている。仕事の総稼働時間だけならもう1万時間に達しているくらいだけど、純粋にプログラミングとなると大体大学生のころからやって、多く見積もってもせいぜい4,000時間くらいなんだよね。

プログラマとして自分は向いていないのではないかと思い悩むときは大学生のときから常にあったけど、まずは1万時間積み上げろ!!ということなのだと思う。継続は力なり、は真で、続けているうちにそれが自分の才能となって武器となるんだよ、と思い込みながらまだまだこれからもがんばろうと思う。まずはもっと技術勉強とかプログラミングをやらなければだけど。あと6,000時間修行だ!!

また、生命維持システム、国際プロジェクト、フレームワークなどの多種多様な経験を持つ、クラウス・マルカルド氏の『いろいろな言葉を学ぶ』から以下抜粋。
 プログラマにとって、抽象度の異なる複数の言語を学ぶことは重要です。1種類の言語だけでは、中には非常に表現することが困難な概念があります。優秀なプログラマなら、日々の業務をこなす以外に、自分の時間を割いて別の言語を学ぶ努力をするでしょう。業務で使うものとは目的が異なり、違った概念の表現に適した言語を学ぶのです。この努力は、いつか必ず報われるはずです。
(pp.96)
今の自分にはこれが足りないなぁと思う。仕事で使う以外の言語をプライベートで学ぶことはあまりなかった。ちょっと入門書を読んで終わりというのばかりだった。まぁ、プログラミング言語の枠以外を含めていいのなら、ここ1年半くらいは必死で英語を習得していたのだけど。あとは、日々読書して日本語による読解能力を高めていたのだと言い訳してみる(笑)。でも、読書量が多い人、読解力が高い人は新言語習得が速いと思うよ。たぶんね。

ちなみに今まで触れてきた言語に関して示すと、最初のプログラミング言語は大学1年の講義のときにScheme、その後Cをがっつり、そんでPHP+MySQLでWeb系、社会人の研修でJavaちょっと、仕事でPL/SQL、T-SQL、VB.NETちょっと、そんで今は3年ほどどっぷりVBAという変遷。オブジェクト指向系のものをプライベートでしっかり学んでいこうかと思う。とりあえず自分の本業にも関係してきそうなC#あたりを習得しようと思う。

最後にプログラミングの講師でもあり、メンターでもあるピート・グットリフ氏の「よいプログラマになるには」からなるほどと思った部分。
 ここに書いてあることに興味を持ち、最後まで読んだ人はおそらく、プログラミングが好きで、良いプログラマになりたいという熱意を持った人でしょう。是非これからもプログラミングを楽しんで欲しいと思います。難しい問題を見事解決できるプログラム、自ら誇りに思えるプログラムを書きましょう。
(pp.183)
この本を読む前は、オライリー本ということもあり、気後れしていたけど、実際に読んで見ると難しくなかったし、割と読みやすかった。そして毎朝の通勤時間に少しずつ読み進めて、最後まで読めた。読みながらだんだんワクワクしている自分がいたのに気付いた。今まで本業としてIT技術者を続けていこうか迷っていたけど、なんだかまだまだやれる気がした。まだプログラミングを楽しめる、もっと挑戦し続けられると再認識できた。それくらい自分のキャリアを変えるかもしれない良書になるものかもしれない。

この本の中では他の本にも言及されている。一番言及されていると思われるのは以下だね。これもプログラマ必読書だね。

本書を読んで、今後やるべきことを簡単に以下に示す。
  • 技術本をもっと読み、週1回くらいブログに更新できるようにする
  • C#プログラミングをプライベートでも実践する
  • 問答無用で1万時間プログラミングの修行をする!!
ということで、年次が変わる9月から本気出す!!www



プログラマが知るべき97のこと
プログラマが知るべき97のこと
販売元:オライリージャパン
(2010-12-18)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • プロプログラマになりたい人
  • プログラマとして向いていないと思っている人
  • プログラミングで修行したい人
Amazon.co.jpで『オライリー』の他の本を見る

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August 21, 2011

僕の好きな人が、よく眠れますように

僕の好きな人が、よく眠れますように (角川文庫)
僕の好きな人が、よく眠れますように (角川文庫)

キーワード:
 中村航、大学院生、不倫、バカップル、すきま
中村航という作家の大学院生の不倫恋愛小説。カバーの裏からあらすじを抜粋。
「こんなに人を好きになったのは生まれて初めて」。東京の理系大学で研究を続ける大学院生の僕の前に、運命の人が現れた。春、北海道からゲスト研究員でやって来た斉藤恵―めぐ。だが直後の懇親会で、彼女はある事情から誰ともつきあえないことを知る。やがて日夜研究を続けて一緒に過ごすうちに、僕はめぐへの思いを募らせ、遂に許されない関係に踏み出してしまった。お互いに幸福と不安を噛みしめる2人の恋の行方は。
(カバーの裏から抜粋)
この記事タイトルを見たとき、君はきっと言葉では言い表せない「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。でも、これは僕のことではないんだ。小説のタイトルなんだ。僕自身も帰省中に地元の大型書店でまんまとタイトルに釣られて買って読んでみたんだ。あらすじは、一言で示すとこうだ。4月に大学院2年生になった「僕」の元に、北海道から既婚の大学院1年生のめぐがやってくる。春にあった懇親会のその日から惹かれあって、「僕」のほうから抑えきれない気持ちから好きだと言ってしまう。それから、お互いを確かめ合うように1年中好きだと言い合っている。これから待ち受けている現実に目を背けるようにも。

正直なんでこの作品がAmazonで評価が高いのか感覚的に分からなかった。恋愛小説だからダメなのか、それとも単にこの作品に合わなかったからだろうか、もしくは、不倫がテーマで現実離れしていて、もっと現実を見ようよと突っ込みたくなったからだろうか?

でもお互いはたから見ればバカップルのように好き好きと言い合えるのはある意味羨ましくも思うけど、めぐが北海道に残してきた夫のことはどうするのだろうと激しく気になった。夫の立場ないなぁと思った。ほとんど空気みたいな扱いだったし。夫とのやり取りの末、これからのふたりの関係に決着をつけて欲しかったのだけど、そこまでの描写はなく物語が終わっている。

あまりこの作品に共感できなかったので、僕は恋愛小説を読むことすら向いていないのではないかと不安になってしまった。もうちょっと若いときに読めば違ったのかもしれないけどね。でも主人公の「僕」とめぐの会話のやりとりはなんだかほほえましい感じがした。

ここ1週間は夏休みだというのに、若干風邪気味で毎日眠りながら咳き込んでいた。わき腹が筋肉痛かつとても浅い眠りで、うなされてもいた。
 ―僕の好きな人が、よく眠れますように。いつの日も、これからもどんなことがあっても、健やかに眠れますように。
(pp.220)
今日はよく眠れるといいなぁ。そんなこんなで短い夏休みは今日で終わり。もっといろいろ読書したかったのだけど、全然思うように読めず。そして、また明日から現実的な仕事へ。



僕の好きな人が、よく眠れますように (角川文庫)
僕の好きな人が、よく眠れますように (角川文庫)
著者:中村 航
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
(2011-01-25)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 恋愛中の人
  • 自分の感受性を試してみたい人
  • 現実的に生きていきたい人
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August 20, 2011

ぶっちぎり理論38―落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!―

ぶっちぎり理論38―落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!―
ぶっちぎり理論38―落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!―

キーワード:
 後田良輔、マナー、一般常識、気配り、モテ
広告代理店で副部長を務める著者によって、ビジネスにおけるささいなことで失敗しないための具体的なノウハウが38の理論として示されている本。目次は省略。本書は83年会同志、督促OLさん経由で頂いた。ありがとうございます。著者は中山美穂と結婚したいという超不順な動機でなんとか一流の広告代理店に入社したのはよかったが、仕事が全然できず、損害を出したりで失敗続きで先輩、後輩、はてはお客さんからもダメ社員の烙印を押される。

それらの原因は広告ビジネススキル、学力、知識が足りなかったことではなく、「気配り」や「心遣い」、「配慮」、「やさしさ」が足りなかったからと気付く。さらにうつ状態になるようなどん底から抜け出すことができたのは、以下の3つのルールを設けたからとある。
  • ルール1:ビジネスマナーなど、「できるのが当たり前のこと」で絶対に失敗しない
  • ルール2:目上の人や先輩、お客様から気に入ってもらえる人間になる
  • ルール3:「人を喜ばせる」だけではなく「自分も喜べる」ような行動をとる
そしてこの3つのルールから、つまらない失敗をして自分の評価を下げないために、超具体的なところまで気配りを限定したものが著者独自の38の理論として示されている。

38の理論のネーミングが面白いので、いつもなら全部は列挙しないのだけど、全部示しておく。そして、すでに自分も大体できているなといえるものは緑、まだできていない、これはぜひ実践したいと思うものを赤で示しておく。
  1. 赤ちゃん肌理論
  2. 大波小波理論
  3. 郷ひろみ理論
  4. 20メートル手前理論
  5. ンフ理論
  6. バタバタ理論
  7. 切符奉行理論
  8. どうぞ理論
  9. 三角形理論
  10. やまびこ理論
  11. ウォッチマン理論
  12. ビッグノートメモ理論
  13. 倍倍理論
  14. 根回し理論
  15. トイレ奉行理論
  16. 支払い645理論
  17. つむじ理論
  18. 送りバント理論
  19. 皇室御用達理論
  20. 缶コーヒーおごり理論
  21. 逆締切り理論
  22. その場でアマゾン理論
  23. フィードバック理論
  24. お父さん、お母さん、ありがとう理論
  25. 8時50分理論
  26. 家族構成理論
  27. お醤油の達人理論
  28. ドラフト1位理論
  29. 逆チョコ理論
  30. 拝む理論
  31. 無礼スイッチ理論
  32. 胸ハリハリ理論
  33. 眉間理論
  34. 犬の散歩理論
  35. 名刺専用座布団理論
  36. 中づり理論
  37. 地平線理論
  38. 地雷撤去理論
すべて解説はできないので、いくつかは以下のダイヤモンド社の記事を参考にしてもらいたい。まず、自分ができていると思う緑色で示した、理論をいくつか解説。「支払い645理論」は、コンパやデートの支払いは、男性6:女性:4(上限5000円)の割合で払うと良いらしく、得られる効果は、女性の心理的負担を軽くでき、好印象を残せるというものらしい。これは最近飲み会(という名の合コン!?)で幹事をやっているときに結構意識する。自分が結果的に数千円損することになっても、計算できない人のふりをして(あ、実際に酔うとできませんww)きりのいい数字で押さえて女性分は少なくしている。効果を実感できているかは・・・、これからに期待しようww

そんで飲み会ネタ関連で「お醤油の達人理論」は、会食の席では、配膳に徹し、刺身醤油を小皿に入れて、人数分用意し、配るとよいらしく、得られる効果は「気が聞く人」であることを表現でき、「先読み力」を伝えられ、信頼関係が育まれる、というものらしい。想定する状況は、お客さん先との接待などの会食で、このような小さな気配りをすることで、経営者クラスの人から褒められるようになるらしい。まぁ、これは合コンでも応用可能だね。

次は自分が全然できていないもの、もしくはまったく知らなかったもので、ぜひやってみようと思うものを示す。

まずは、「ンフ理論」で。これは外国人と話すときは、相手の話がわかってもわからなくても、「ンフ」「アハ」と相槌を打つとよいらしく、効果は英語力ゼロでも、外国人と「5分間」いい感じになれるというものらしい。これにより、著者はTOEIC235点の英語力で外国人相手でも、数千万円の大口取引を受注できたらしい。これはぜひ自分も実践したい。

また、「その場でアマゾン理論」では、信頼できる人物から商品やサービスを勧められたら、その場で購入するとよいらしい。効果は、よい商品(情報)がすぐに手に入り、「自分の情報を大切に扱ってくれる」ことを印象付けられるようだ。これは全然できてないなぁと思った。

読書ブログをやっているような立場なので、よくお勧め本とか教えられたりする。けれど、メモしたり、せいぜいAmazonのほしいものリストに入れるけど、買うということまではなかった。結局それで、その人のお勧めがなんだったのか忘れてしまったりして、チャンスを失っていることにもなる。もちろん、買ったらぜひ読むべきで。

ということで、「その場でアマゾン理論」の効果を4倍に高める「フィードバック理論」がある。これは、人からいただいた情報や行為には敬意を示し、早めにきちんと結果報告するとよいらしく、効果として、有益な情報を引き出すことができ、その後も相手とつながることができるようだ。これがけっこう実践しようとすると難しい。

お勧めが必ずしも自分の興味関心を引くものではないことが多い。しかし、そう感じてもすぐに実践できるかどうかで相手に対する印象はずいぶん違うものになってくるのだと思う。また、実際に興味がなくても試してみると、新たな発見や気付きが得られるかもしれないので、最近は人のアドバイスや情報をあまり深く考えずに素直に受け入れて実践していることにしている。

お勧め本はすぐに買って読む、お勧めのお店はなるべく早く行くとかね。本書も頂き物だから、普段は献本拒否だけど、例外的にフィードバックとしてこのように記事を書いた。

他にも理論を紹介したいのだけど、さすがに紹介しきれない。どれも著者の実体験から導き出されたもので、難しく考えずにまねするだけでよい。また、どれもイラストつきで面白おかしく読める。

全体的な内容としては、社会人としてある程度当たり前だよね?ということが多い。しかし、その当たり前のことをただ知っているのと、実際に実践して成果を出しているのでは天と地ほどの差がある。仕事をするときのちょっとした気配り、ちゃんとできている?自分本位になってない?そんな感じで少し振り返ってみるにはよい。

また、著者は新規で飛び込み営業をするようにいろんな人と接する仕事で、そこから38の理論が導かれている。自分はまだ一等兵レベルのSEで基本的にお客さんと接する機会があまりないので、上記全ての理論がそのまま使えるということはないけど、参考になる部分が多かった。新入社員や営業を仕事としている人にかなり有益な内容かなと思う。

著者の失敗体験が面白おかしく示されていて好感が持てた。いかに女性にモテるかを意識したKAH(こんなの はじめて ありがとう)理論とかも面白かった。以下にその理論の著者によるyoutube動画を示す。



実際にやるかどうかは・・・でも夏場は半袖着てたら「おねだり腕時計」できないwww(;´Д`)

本書の全体的なデザインもよく読みやすい。理論のネーミングもよく、ぜひ読んで実行してみるとよい。



ぶっちぎり理論38―落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!―
ぶっちぎり理論38―落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!―
著者:後田 良輔
販売元:ダイヤモンド社
(2011-07-29)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 営業職の人
  • 現状でダメ社員の人
  • 女性にモテたい人(笑)
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August 19, 2011

第四間氷期

第四間氷期 (新潮文庫)
第四間氷期 (新潮文庫)

キーワード:
 安部公房、未来、予言、SF、断絶
幻想的作家の異色SF作品。以下のようなあらすじとなっている。
現在にとって未来とは何か?文明の行きつく先にあらわれる未来は天国か地獄か?万能の電子頭脳に平凡な中年男の未来を予言させようとしたことに端を発して事態は急転直下、つぎつぎと意外な方向へ展開してゆき、やがて機械は人類の苛酷な未来を語りだすのであった…。薔薇色の未来を盲信して現在に安住しているものを痛烈に告発し、衝撃へと投げやる異色のSF長編。
(カバーの裏から抜粋)
この作品は実に面白かった。久しぶりに純粋に物語に没頭して、読了後になんとも言えない達成感と著者の作品特有の後味の悪さみたいなものを体感した。約50年ほど前に書かれた作品なのだけど、よくも半世紀前にここまでのものを書けるものだなと感嘆した。

この作品は自分の想像の斜め上を行く、ぶっ飛んだ内容であり、ネタばれすると面白さが半減してしまう。まぁ、ネタばれというほどのどんでん返しがあるわけではないのだけど、カバーの裏のあらすじ程度の予備知識だけで先入観なしで読んだほうが確実に面白い。最初はSF系サスペンスなのだと思っていたら、最後は全然違った。

主人公は妻子持ちの40代の政府系研究所の研究員で、肩書きはプログラマーである。扱う対象は今で言うところのスパコンのシュミレーターである。予言機械、モスクワ1号。それが対象の名前。この予言機械に雇用状況や次期総選挙の予想など政治に影響が出ないような予言のテストをすることになった。そこで偶然街で見かけた男の未来を予言させることになるが、その男が何者かに殺され、さらにその情婦までも死に至る。

主人公とその助手は死んだ男の肉体を手にいれ、その肉体の情報を予言機械に読み取らせ、人格を予言機械の中で再生することに成功し、そこから事件の真相を追うことになる。自分たちに嫌疑がかけられるのを逃れるために奔走している間、どこからともなく脅迫電話がかかり、主人公は殺し屋に狙われ、妊娠3週目の妻が何者かの組織によって堕胎させられる。主人公は、その鍵が別の研究所で進められている水棲犬にあると助手にほのめかされ、それを見に行く。

次第に自分自身が作り出した予言機械の描き出す未来に主人公は翻弄され、最後はまったく予想もしない展開になっていった。

この作品のテーマ性などはAmazonのレビューを見れば何となく分かると思う。自分はあまりこの作品のテーマ性をうまくここでは書けないので、この作品に似たものを示しておくことにする。

最初はサイバーパンク的なものだなと思った。徐々に攻殻機動隊を想起した。サスペンス要素が強く、どんどん続きが気になって物語を読み進めていくと、今度は手塚治虫的なSF作品を思い出した。どの作品かはあえて示さないけど、なんだか似たものを感じた。

見たこともない世界観をまるで見てきたかのように書かれている文章力は抜群なのではないかと思う。医学部卒で数学的なものにも造詣がある著者なので、生物の変態状況や予言機械の変数や函数(本文中の表記に習った)などの入出力的なもの割とイメージしやすく描かれている。その文体が実に精緻で、主人公が翻弄されていく心理描写もすばらしい。

物語を読む意義として、不条理な出来事が起こったときの対処法を学ぶという側面もあるが、このようなSF作品を読むことで、自分の発想力を飛躍させるということも期待できるのではないかと思う。特にプログラミングなど、ただの仕様をコードに落とすだけの作業ではなく、アート的に、もしくはまったく新しいサービスを展開させるにはこのような発想の飛躍を日ごろから鍛えておくのが良いのではないかと思う。その発想力を鍛えるのが優れていてかつ自分の想像力をはるかに超えるSF作品なのではないかと思う。

主人公は日本でも数えるほどしかいないプログラマーでプログラミングについて以下のように示している。
 プログラミングとは、要するに質的な現実を、量的な現実に還元してやる操作である―
(pp.159)
また、安部公房作品で過去に取り上げたものは以下となる。18歳のときに『砂の女 (新潮文庫)』を読んでからというもの、安部公房作品が好きで定期的に読みたくなってくる。大体それが夏だったりする。

夏休みに異次元に誘ってくれるSF小説を読みたかった。本作品はその要求を存分に満たしてくれた。本当に面白い。間違いなく今まで読んだ安部公房作品のベスト3に入る作品だと自信を持って言える。300ページほどの分量だが、たぶん一気に読めると思う。



第四間氷期 (新潮文庫)
第四間氷期 (新潮文庫)
著者:安部 公房
販売元:新潮社
(1970-11)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • プログラマーの人
  • 未来とは何か?を考えたい人
  • 自分の想像力を試して見たい人
Amazon.co.jpで『安部公房』の他の作品を見る

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August 17, 2011

物語が生きる力を育てる

物語が生きる力を育てる
物語が生きる力を育てる

キーワード:
 脇明子、物語、絵本、児童文学、生きる力
比較文学が専門の著者によって、子どもたちにとって物語がなぜ重要か?が示されている本。以下のような目次となっている。
  1. 第1章 昔話の不思議な力
  2. 第2章 昔話のメッセージ
  3. 第3章 昔話から物語へ
  4. 第4章 感情体験の大切さ
  5. 第5章 物語で味わう自然
  6. 第6章 ゆっくりと、心にしみこむように
  7. 第7章 願いがかなうことと成長すること
  8. 第8章 鳥の目と虫の心
(目次から抜粋)
この本は松丸本舗の『本人(ほんびと)』コーナーで発見した。本の読み方とか読書論が置かれている本棚。最近自分自身は物語に引き寄せられるのはなぜか?そして、それは生きていく上でどういう意義があるのか?と考えていたので、内容をあまり確認せずにタイトル買いした。本書は、小説ではなく、神話や伝記、御伽噺といった物語に焦点が当てられている。物語には良質なものからダメなもの、毒になるものまであるので、子どもの読書は、何でも与えればよいというのではなく、適切に提供することが重要と示されている。そして、古今東西の絵本、児童文学が多く挙げられており、それらに対する子どもへの影響が解説されている。

内容をよく見ないで買ったので、示されている内容はどちらかというと学校の先生や子どもを持つ親向けなのではないかなと思った。まぁ、そこは大人になった自分自身に照らし合わせながら読んだ。

良質な絵本で得られるものがいろいろと示されている。例えば、『不快感情の体験と物語の役割』では、怒り、憎しみ、妬み、悲しみといった感情を増幅したり破壊的な行動に走ってしまわないようにするには、幼いうちから年長者相手にうまく手助けしながらそのような不快感情を処理するべきとある。そして、優れた物語でそのような不快感情を追体験することでその方法を学べるとある。以下その部分を抜粋。
優れた児童文学のなかには、子どもの心のなかで起こっていることがいきいきと描かれていて、感情移入しながらそれを読んでいると、自然にさまざまな不快感情を味わうことになるものがたくさんあります。もちろん物語での体験は実体験には及びませんが、不快感情の体験にかぎっては、物語で味わうほうがいい部分も多いことがわかってきました。まず言えるのは、子どもにいろんな不快感情をわざわざ体験させるわけにはいかないけれど、物語なら多様な体験ができる、ということです。大切な人を亡くした悲しみなどは、現実に体験しないですめばそれに越したことはありませんが、物語のなかでならそういうことにだって出あえます。もうひとつ言えるのは、現実につらい状況に陥ってしまうと、そこからいい形で抜け出せるとはかぎらないけれども、ちゃんとした物語なら納得できる形で抜け出せて、しかもその体験が意味のあることだったと感じることもできる、ということです。そんな物語に出あっていれば、現実に似たような出来事にぶつかったとき、たとえ対処の仕方の参考にはならないとしても、「いつかは抜け出せる」という希望を持つ助けくらいにはなるはずです。
(pp.84-85)
そして、そのような不快感情の体験をさせてくれるよい作品としていくつか挙げられている。それらを恣意的に一部以下に列挙。読んだことのあると思われるのは、「あーんあん」と「ぐるんぱのようちえん」くらいか。内容はさっぱり覚えてないけど、確か読んだ気がする。「ラチとらいおん」はよく本屋で見かけるので気にはなっている。

先ほど引用した部分は、子どもだけに限らず、大人が物語を読むべき理由にもなる。自分の内面が消化しきれない感情に覆われていると、どうにもならなくなってくることがある。そういうとき、優れた物語に没頭し、主人公に共感し、それなりに長い時間をかけて紐解き、結末を迎えてカタルシスを得る必要がある。このような過程で、やりきれない感情がちゃんと消化(もしくは昇華)される。

他にも現実に襲い掛かってくる不条理に備えるために、物語で疑似体験しておくというのもよい。もしくは、すでにそれが身に降りかかってきたのなら、そこから抜け出すためのヒントを得たり、精神的に強くなったり、自分の未来に希望を抱くことができる。だから生きていく上で、大人になってからも物語が必要で。

あと「速読という落とし穴」に物語を速読することの弊害が以下のように示されていた。
 そんなふうに筋だけを追う読書では、情景や心情を想像してみる暇などありませんから、想像力は育ちません。出来事のつながりを意識して、なるほどと納得したり、先を予想してみたりする余裕もありませんから、思考力も育ちません。なるべく短時間で読み終え、終わったらさっさと忘れて次の本を読むわけですから、記憶力も育ちません。想像力を働かさなければ、感情体験や五感体験はできませんし、ましてや「心の居場所」が見つかるはずはありません。さらに問題なのは、「何がどうしてどうなった」という大筋だけを拾っていたら、細部までしっかりと書かれ、ちゃんと読めば深い感情体験や五感体験ができるような作品も、矛盾だらけの薄っぺらな作品も、区別がつきにくいということです。それどころか、たとえ矛盾だらけでも、出来事のめりはりがはっきりしているほうが、筋が拾いやすくていい、ということにもなりかねません。
(pp.124)
対象は児童なのだけど、これは大人になっても言えることかなと思う。もちろん、ビジネス書とか他の分野の本であれば、必要に応じて速読して拾い読みするとよいときもある。けれど、小説などの物語に関しては速読すべきではないかなと思う。

物語に没入して、それを自分のものとするにはある程度の時間が必要じゃないかと思う。筋を追うだけならもちろん速読すればいいのだけど、情景を想像して、セリフ一つ一つに共感しながら読むと、時間がどうしてもかかる。しかし、そのかかった時間分だけ、主人公の体験を疑似体験し、それだけその物語を通して長く考えた、と言えるのではないかと思う。その積み重ねが自分の内面的なものを耕していってくれて、自分にとっての特別な物語になるのだと思う。

もちろん、推理小説とか面白い作品だとどんどん引き込まれてページが一気に進んで、結果的に速く読み終えてしまった!!ということはときどきある。なので、情景描写が難しい、古典文学作品とか良いかと思う。じっくり時間をかけて主人公を通して長く考えたい場合には。とはいえ、作品によっては、1ページ読むのに5分かかる場合もあって、挫折しやすいのだけど・・・。

本書は、教育者や子どもを持つ親である人にとってとてもよい本なのではないかと思う。子どもに何を読ませるべきかというのがこの本を読めば分かる。いろんな絵本とか物語のタイトルが列挙されているので、とても参考になると思う。

今は、夏休み中なので、物語、小説を読むようにしている。
今の自分に必要なのは、復活と栄光の物語。



物語が生きる力を育てる
物語が生きる力を育てる
著者:脇 明子
販売元:岩波書店
(2008-01-29)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 幼稚園、小学校の先生の人
  • 小さい子どもを持つ親の人
  • 物語の力を確認したい人
Amazon.co.jpで『脇明子』の他の本を見る

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August 14, 2011

ザ・ウォーカー

ザ・ウォーカー (角川文庫)
ザ・ウォーカー (角川文庫)

キーワード:
  ゲイリー・ウィッタ、運び屋、ディストピア、SF、兵器
映画原作のディストピア系SF作品。あらすじは以下。
最終戦争により人類は滅び、焼けただれた大地が残った。その荒地を進む生存者が1人。名はイーライ。人間社会復興の鍵となる“本”を守り、西へと運ぶ使命を背負った男。やはり“本”の価値を知り探していた、無慈悲な支配者カーネギーが行く手に立ちふさがったとき、イーライの闘争本能に火がつき、すさまじい戦いがはじまる。“本”とは何か?そして、人類の未来はどうなるのか。
(カバーの裏から抜粋)
本書は先月末に新宿駅南口の紀伊国屋書店の『本』フェアでたまたま見つけたものだった。カバーと裏のあらすじを読んで面白そうだったので買ってみた。2010年に公開された映画の小説なのだけど、こういうSF映画が好きなのにまったく未チェックで、何の先入観も予備知識もなく読んだ。主演はデンゼル・ワシントン、敵役はゲイリー・オールドマンのようだ。これはよさそうな配役だなと読了後に映画ページを見て思った。

また、タイムリーにこんなスレが更新されていたので、若干ネタバレありで(笑)。作品の世界観は最後の審判以降の荒廃した世界。つまり世界の全面戦争により人類の大半が死滅し、さらにはオゾンホールの破壊により紫外線が増大し、死の大地と化した。それから約30年後の世界。人々は文字も読めなくなり、略奪が頻繁に発生しているような世界で、マチェット(山刀)とショットガンを背負ったサングラスの黒人がある本を西に運んでいる。

世界観で一番分かりやすいのが、北斗の拳のようにヒャッハーとか言っているようなやつらが出てくる感じのものwwもう主人公が襲われるシーンとかまんま黒尽くめのモヒカン男たちを想像してしまうwwそしてある街を支配している50代の男、カーネギーが手下を従えて、ある本を探していた。その本は兵器ともなる力を秘めた本。

その本は戦争の原因となり、焚書対象として焼き払われ、世界で1冊だけとなった。しかし、人々を支配し、世界を意のままに操れるほどの神の力を秘めており、カーネギーはそれを兵器として利用し、第二のバビロニアを築こうとたくらんでいた。

この本、あえて何なのかは言明しないけど、世界中で一番読まれているもので、流通数は約4000億冊で、みんな知っているあの本(世界史か倫理で必ず習うから)。自分はまともに読んだことはないけど。世界が破滅した後、スーパーマーケットの店員だった黒人の男、イーライが声に導かれてこの本を西へと運ぶことになり、ギャングに追われながら使命を果たすというお話。

まぁ、突っ込むべきところは、4000億冊もの本がこの世に1冊だけになるというのはいくらなんでも設定に無理があるようなと思った。焚書しても、必ずレジスタンス的なやつらが、『表向き世界からなくなってはいるけど、われわれが極秘にコピーを保管していた!!』とかそういう展開があるはず。それに絶対生き残った人個人がそれぞれ隠し持ったりするでしょう。それくらいかな。

あとは、ギャングのボスのバビロニアの復活の野望がいまいちピンとこなかったな。その本がもつパワーをもっと実感させてほしかったな。ある一定条件を満たして、その本を読みながら呪文を唱えると海の水が二つに割れるとかね。そういう描写が何もなかったから、ギャングのボスは単なる本の収集家みたいな小物に成り下がってしまう。むしろ、統制によって人々を導くとか言っているからもしかしていいやつ!?とか思ったり。

映画原作だからついつい辛口になってしまうな。割と好きな世界観、設定だけになおさら。やはり本関係のSF作品なら以下でしょうね。これは断然面白い。夏休みに読みたいSF作品だね。

本書は映画を基にした小説なので、難しい描写はなく、情景がイメージしやすい。なのでさくさくとテンポよくページが進む。集中してちょっと速めに読めば3時間くらいで読了できるのではないかと思う。250ページくらいだし。

iPodやスターバックス、ケンタッキーといった固有名詞も出てくる世界観で、主人公は山刀で敵をなぎ倒していき、旅の仲間として黒髪ロングの魅力的な二十歳の娘も出てくる。アクションも派手な感じ。映画DVDも見たくなってきた。ところどころ描写が削られているようだけど。

夏はSFを楽しみたいと思っていたので、手軽に鑑賞できてよかった。ちなみに、今は夏休みで21日まで休み。今のうちに更新をできるだけしておきたい。



ザ・ウォーカー (角川文庫)
ザ・ウォーカー (角川文庫)
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
(2010-05-25)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • ディストピアSF作品が好きな人
  • 北斗の拳が好きな人
  • 本の持つパワーを信じている人
Amazon.co.jpで夏の文庫フェア2011を見る

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August 07, 2011

本当に好きなことをして暮らしたい!

本当に好きなことをして暮らしたい!
本当に好きなことをして暮らしたい!

キーワード:
 バーバラ・シェール、好きなこと、人生、エクササイズ、ワクワク
好きなことをして自分の人生をワクワクできるようになるためのエクササイズが示されている本。以下のような目次となっている。
  1. 第1章 やる気になるスタイルはひとりひとり違う
  2. 第2章 なぜサポーターが必要なのだろう?
  3. 第3章 感情って何だろう?
  4. 第4章 ためこんでいるものは何ですか?
  5. 第5章 才能って何だろう?
  6. 第6章 あなたを引き止めるものの正体
  7. 第7章 リサーチしよう
  8. 第8章 リハーサルを始めよう
  9. 第9章 「記憶セット」と「願いごとセット」
  10. 第10章 ワクワクする人生って何だろう?
(目次から抜粋)
日々忙しさに流されていくと、自分自身が好きだったことを見失いがちになる。そしてある日ふと振り返ったとき、はて、今の自分の仕事、生活は好きなことで満たされているのだろうか?とか、そもそも好きなことってなんだったのだろう?と途方に暮れるときもある。そんなときに自分の好きなことをして、ワクワクする人生を送り、そして幸せになるためのステップが示されている本書が役に立つ。

著者はセラピストかつキャリアカウンセラーで、シングルマザーでもあった。育児をしながらやりたかったことを実現したいと思い、いろいろな自己啓発プログラムをやってみたけど、それらをうまく使いこなせなかった。それは自分が悪いのではなく、自己啓発プログラムが悪かっただけで、自分自身を変えようと努力する必要はなく、自分にあうルールを見つければよいという結論に達した。そして、著者の示すプログラムであれば、無理なく夢に到達できると示されている。

全てのプログラムを示すことはできないので、一つだけ自分が実際に実践したものを示す。第5章の『才能って何だろう?』で自分の好きなことを見つけるというもの。その前提として、才能は自分の好きなものによって導かれ、その才能を活かした仕事をするべきだとあった。まずはその部分を抜粋。
 では、自分の才能はどうすれば分かるのでしょうか?答えはいたってシンプルです。今までの人生で、自分が本当に楽しんできたことをすべて思い出すことです。それが得意かどうかに関係なく。楽しんできたこと、すべて。
 これまで、どんなものに心を惹かれましたか?動物、建築物、車、芸術、さわやかな風・・・・・。あなたのまわりの人が、同じものにまったく関心を示さなかったことはありませんでしたか?それは、あなたが独自の感覚を持って生まれてきている証拠です。あなたが最も幸せに感じることは、あなたの中に埋め込まれているのです。だから才能は「贈り物(ギフト)」と呼ばれます。
(pp.146)
ということで、自分が過去に好きだったこと、そしてそれがなぜ好きだったのかを探り、それが自分の才能であるということを探るもののようだ。簡単に示すと以下の手順となる。
  1. パート1―ページの一番上に自分が好きだったものを書く
  2. パート2―それぞれのことで一番好きだった点をページの左側に書く
  3. パート3―右の余白の上に、自分が見抜いた人生のテーマを書く
  4. パート4―想像力を限界までかき立て、自分の最高の職業について空想しながら書く
  5. さらに(4b)として、その空想で一番好きだった点を左の余白に書き入れる
  6. (4c)として、新しいテーマが見えたら、そのテーマを右の余白に書く
  7. パート5―最高の職業の空想を広げて、五年後の未来を書く
  8. パート6―さらにその五年後の未来を慎重に考えて書く
このプロセスを過去好きだったもの複数に対してやるとよいらしい。

ということで、自分も実際にやってみた。好きだったことは、昔、小学生低学年くらいから現在進行形で『読書をすること』と設定してみた。読書ブログをやっているくらいだからね。画像はクリックで拡大。

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どうやら自分で本を書くようだ。まぁ、書くことに関してはそれなりに自信があるし、あとはテーマ設定ときっかけがあれば出版すると思う。とはいえ、今すぐに何かそんな書けるものがあるわけではないけどね。まずは自分の本業のIT技術に関することで1冊書きたいと思う。

エクササイズは他にもたくさんあるのだけど、あまりやりたさをそそられなかった。なんというか、本書は文字ばかりで図解が少ないので、何をどうやれば良いかのぱっとみの分かりやすさが欠けている気がした。だからなんだかやりたいと思えなかった部分が少なからずある。内容がそれなりによいだけに少しそこは残念だと思う。

このような自分をより知るための本は、必ずワークをやるような内容が示されている。単に本を読むだけではあまり意味がないので、必ず最低1つはやるべきだと思う。そうじゃないと、以下のような状態になるよ。まぁ、昔の自分のことだけどねww

何かを好きだといったことややりたいこと、夢、野望を自信を持って周りの人に言うのはとても勇気のいることだね。必ず頼んでもないのにやたらと客観的な実現可能性を説いてくる人がいるもので。でも、そういうのは華麗にスルーするのがよいよ。重要なのは、今できるかどうかではなくて、自分自身が今後どうなりたいかをちゃんと確認することなのだと思う。

そのため、あえてこのような自分がやったワークをここで示しているし、自分がやりたいこと、好きなことを宣言し慣れていくという目的もある。また、野望とかやりたいことをちゃんと宣言できるようになっていると、それが自分のアイデンティティとして認識されやすく、自分のことを説明する1つの手段となるはず。それに、自分のやりたいこと、好きなこと、野望をちゃんと言えない世界なんて息苦しいと思わないかい?

世間や社会、他の人の価値基準だけで流されるように生きてもそれは本質的に自分の人生を生きたことにはならない。自分の人生なんだから好きなことをしてワクワクして生きたい。嫌いなことをやっているほど人生は長くないよ。そう思って今いろいろと考えているところ。

自分の人生について振り返りたい人は本書を読んでみたらよいと思う。絶版だからマーケットプレイス経由でしか手に入らない感じだけど。



本当に好きなことをして暮らしたい!
本当に好きなことをして暮らしたい!
著者:バーバラ シェール
販売元:ヴォイス
(2003-06-01)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 好きなことについて考えてみたい人
  • なんとなく現状に危機感を持っている人
  • ワクワクして面白がって生きたい人
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August 04, 2011

おおきなかぶ、むずかしいアボカド

おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2
おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2

キーワード:
 村上春樹、エッセイ、アンアン、日常、ひきだし
村上春樹氏のエッセイ。女性ファッション雑誌、アンアンで2009年ごろから再連載されていたものが収録されている。全52の短めのエッセイが載っている。全てを示すのは冗長なので、目次は以下のリンク先を参照。このエッセイは、村上春樹氏の日常生活で体験したこと、くだらない疑問、普段考えていることなどが面白く示されている。このエッセイを読めば、ビールが飲みたくなり、散歩したくなり、1人で料理(特に牡蠣フライ)が作りたくなり、オープンカーに乗りたくなり、そして海外に住みたくなる、はず。

普段何げなく過ごしていると見過ごしてしまいそうな気付きが得られる。例えば映画のセリフに「夢を追わない人生なんて野菜と同じだ」というものがあり、そこからいろんな野菜の心や事情に思いをはせて、そして自分の人生を考えこんでしまったり。

もしくはソックスに右左形が違うものがあるのを最近知って、そこから右利きと左利きの話になり、世の中は右利き用にいろいろと作られているから左利きの人は大変ですねとか。さらには携帯電話のない世界を思い浮かべながら、ビールの栓抜きがなかったらどうかと試案してみたり。くしゃっとつぶれたビールの空き缶に切なさを見出したりといろいろ。

普段忙しくて日常生活で見落としていることを、このエッセイを読みながらいろいろと気付かされた気がした。あまりにも忙しく生きすぎると、何もかもが通り過ぎて無味乾燥なものになってしまったような気もするけど、このようなエッセイを読むと、ふむ、自分の日常生活も悪くはないな、ちょうどよい、と思えたりもするもので。エッセイを書くような視点に立てば、自分の生活に満足感を見出せるような気もしてくる。

僕は村上春樹氏の長編作品は全て読了済みで、エッセイもそれなりに読んできた。そのたびにいつも思うのは、長編小説では暴力的で不条理なことが描かれているのに、エッセイでは日常生活の割と健全なささやかなことが多く示されていて、そのギャップが大きいなぁとひしひしと感じることだね。だってね、「海辺のカフカ」でジョニー・ウォーカーの猫の虐殺を描いたり「ねじまき鳥クロニクル」の拷問による人間の皮膚を剥ぐなんて恐ろしい描写をする作家がね、アリクイにディープキスされるところを想像してたりするんだよね。

このエッセイの文体もかなりマイルドで親しみやすいしね。著者的な観点から示せば、それは作家としてのさまざまなひきだしを持っているということなのだろうと思う。いいね、ひきだし。そういえば自分が箪笥代わりに使っているボックスの引き出しはいつも着ない服であふれているね。どうでもいいことだね。

各エッセイの最後に『今週の村上』という一言文が載っていて、それがとてもくだらなくて面白い。3つだけ抜粋。
  • 「婚約破棄」と聞くといつも捨てられたコンニャクを思い浮かべるんだけど、下らないですね。(「手紙が書けない」 pp.73)
  • そうえいば僕はスターバックスで普通のコーヒー以外のものを飲んだことがないな。人生で損をしているのだろうか?(「キャラメル・マキアートのトール」pp.145)
  • 僕は「ハンマー」と「メンマ」で韻を踏んだ歌詞を書いたことがあります。これもお手軽なのかなあ?(「ジューン・ムーン・ソング」pp.213)
普段はエッセイとかには線を引いたりしないのだけど、著者の本は思わず引かざるを得ないところがはっと出てくる。そこの部分を抜粋。「ベネチアの小泉今日子」というエッセイの最後の部分から。
 人はときとして、抱え込んだ悲しみやつらさを音楽に付着させ、自分自身がその重みでばらばらになってしまうのを防ごうとする。音楽にはそういう実用の機能がそなわっている。
 小説にもまた同じような機能がそなわっている。心の痛みや悲しみは個人的な、孤立したものではあるけれど、同時にまたもっと深いところで誰かと担いあえるものであり、共通の広い風景の中にそっと組み込んでいけるものなのだということを、それらは教えてくれる。
 僕の書く文章がこの世界のどこかで、それと同じような役目を果たしてくれているといいんだけどと思います。心からそう思う。
(pp.217)
これはね、僕もこのような読書ブログを書いていると、本当にそう思うね。ネットワーク越しのどこかのだれか(これを読んでくれているあなた)のためになっていればいいなと思って、今日もがんばって早起きして更新した。

過去に取り上げた村上春樹氏のエッセイは他には以下がある。本書は村上ラヂオ2なので、前作と引き続き、大橋歩さんの銅版画が各エッセイに添えられていて、よい感じになっている。

日常生活をほんの少し実りのあるものにしたい場合は、ゆっくりと本書を堪能するのがよい。ビールでも飲みながら。



おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2
おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2
著者:村上 春樹
販売元:マガジンハウス
(2011-07-07)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 日常生活の気付きを得たい人
  • 忙しすぎていろいろ考えられない人
  • 作家のひきだしに触れてみたい人
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August 01, 2011

人生で一番大切な 20代の生き方

人生で一番大切な 20代の生き方
人生で一番大切な 20代の生き方

キーワード:
 和田秀樹、20代、人生、生き方、ライフプラン
精神科医で映画監督とか受験技術などにも精通している著者によって、20代のよりよい過ごし方が示されている本。以下のような目次となっている。
  1. 第1章 後悔しない人生を送るために、ライフプランを立てる
  2. 第2章 仕事では、今いる場所で最高の結果を出す
  3. 第3章 キャリアチェンジのために勉強する方法
  4. 第4章 一生を豊かにする趣味、娯楽を見つける
  5. 第5章 人との上手な関わり方を知る
  6. 第6章 仕事は長期戦。心身を健康に保っておく
(目次から抜粋)
人生80年の時代ではあるけど、実りある豊かなものになるのかどうかは20代をどう過ごすかで決まるので、長い人生を見据えたライフプランを立てたほうが良いと示されている。それが仕事であったり、結婚であったり、趣味娯楽、人間関係、健康まで言及されている。

気になった部分をメモ代わりに以下に列挙しておく。
  • 自分はどうやって生きていくのか、何をして食べていくのかというライフプランを何も立てていなければ、相当な秀才であろうが、容赦なく下流に振り落とされてしまう危険性があるのです。(pp.24)
  • 20代で自分は今後どの道を選ぶのかを決めれば、それによって、今の職場でどう働けばいいか、何を身につければいいかが見えてきます。(pp.31)
  • 30代でこうするという目標を、20代のうちに設定して、それに向けて準備のスタートを切れば、予定どおり30代で目的地に到達できる可能性は高くなります。(pp.44)
  • 今の職場で評価が高い人のほうが転職に絶対に有利であることも忘れてはいけません。(pp.107)
  • やりたいことや夢があり、その夢をあきらめずに済むように、食べていける道を確保する(pp.124)
  • キャリアチェンジをするなら、そのキャリアでどんなことをしていくかという目標を設定し、その職業に就くための難易度がどれくらいなのか、時間や費用はどれくらいかかるのかという点を考えることです。(pp.128)
  • 自分にとっての楽しみや趣味をずっと続けていくにはどうすればいいかを考えるようになると、それがキャリアプランを立て直すきっかけになるかもしれません。(pp.146)
  • 楽しみながらいろいろな世界が学べるのが恋愛のメリットだと思います。(pp.152)
  • 睡眠や食生活など、生物学的な健康にかかわることについて、意識的に注意を払うようにする必要があります。(pp.202)
まぁ、こんなところでしょう。本書全体に目新しいことが示されているわけではない。けれど、再確認という観点から参考になる部分が多かった気がする。

今の自分に必要なのは自分の人生のライプランを設定することである。これは割りと真剣に考えている。やりたいことを列挙して、いつまでに何をどこまで達成したいかを設定してみようと思う。なんとなく成り行きに任せて流れに身をゆだねすぎるよりも、目標設定しないと自分はよりよく生きられないタイプなので。なので、本書の主張に割りと納得できた。

目標設定をする必要があるのは、どうしても日々の生活に忙殺されていって自分が到達したいところをだんだん見失ってしまうから。目標設定しておけば、予期せぬ不測の事態に陥っても、自分の現状の立ち位置とゴールのギャップを把握できるし、何とか対応して軌道修正できるはず。

もちろんライフプランのように目標設定しても、必ずしもすべて順調にうまくいくわけではないのは分かっている。自分の20代のキャリアのスタートはいろいろと想定外のことが起こりまくったりしたから実感しているけどね。けれど、ちゃんと目標設定するかどうかで到達できる領域が全然違ってくるのではないかなと思う。いろんな自己啓発本に先に目標設定したほうがよいとあるし。もちろん成り行きに身を任せろという主張の本もあるけど、自分はあまりそれを信用していない。

最近20代に限らず、いろいろな年代を想定したタイトルがつけられている本が売られている気がする。本書はとっぴなことが示されているわけではないし、結構そうだよねと既知の部分が多かった。まぁ、読みやすいし、あまりこういう本を読んでない人には良いかもしれない。

自分は20代本を昔から読んできた。過去に本ブログで取り上げたものは以下となる。結構読んでいたなぁ。割と似たようなことが書いてあるね。20代は大切で、ちゃんと目標設定しましょうとかね。これらを読んできて思うような20代を過ごせてきたのかというと、まだまだ現時点で27歳なので何とも言えないね。試行錯誤、迷いの20代で。でもそれらがあったから30代、40代以降が光輝くものであったと将来言えるようになりたい。



人生で一番大切な 20代の生き方
人生で一番大切な 20代の生き方
著者:和田 秀樹
販売元:中経出版
(2011-07-26)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 20代で自分の人生について考えてみたい人
  • 成り行きに身を任せすぎて危機感があまりない人
  • 自分の20代の過ごし方を振り返ってみたい人
Amazon.co.jpで『和田秀樹』の他の本を見る

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July 27, 2011

新TOEICテスト 誤答選択肢大攻略

新TOEICテスト 誤答選択肢大攻略
新TOEICテスト 誤答選択肢大攻略

キーワード:
 長本吉斉、TOEIC、解説書、誤答集、神
TOEIC講師歴キャリア20年もの大ベテラン著者による、TOEICの誤答問題にフォーカスした解説書。目次はPart1から7まで列挙されているだけなので省略。代わりに前書きから著者のメッセージを抜粋。
本書は、異例の企画コンセプトとして、TOEIC試験において「なぜ人は誤答を選んでしまうのか」ということにフォーカスした本です。言うまでもなく、世の中のほとんどの参考書は、「なぜそれが正解なのか」は説明してくれますが、「誤答」についてはサラッと説明されているものが大半です。しかしながら、多くの受験者のスコアーが伸び悩んでいる大きな原因の1つは、知らず知らずのうちに自分が誤答に誘導されてしまっているということにあります。本書の目的はそこに光を当てることにより、自分の英語の弱点をより一層意識し、再度本番にチャレンジしていただくことです。
(pp.2)
この企画を提案されたときから気が狂いそうになるほどの1年以上の死闘の末、本書が完成したようだ(笑)。そして、前書きの最後に『この本の実力は、読む人が読めば、わかるはずです。(pp.4)』とある。この本はまさにその通り!!著者はTOEIC界に君臨する神といっても過言ではない!!www別に著者の関係者とか回し者ではないけど、素直に感嘆した。断然スゴ本。もう以下の記事は読まなくていいから、TOEICで点数上げたければ速攻でアマぞれ!!

では、どこがどうすごいのか?これを徐々に解説していこう。

TOEICを受験すると体感するのだけど、受験直後は結構解けた気がする!!と思うのだけど、結果を見ると予想外に点数が低かったりする。そういうとき、まんまとTOEICが仕掛けてくる巧妙な罠にひっかかっているのは間違いない。

兵法で有名な孫子の言葉に『敵を知り、己を知れば、百戦危うからず。』というものがある。本書はまさにこれを体現しているような解説本である。つまり、著者の徹底的な分析と解説により、TOEICが仕掛けてくる攻撃!?を知り、本試験でその攻撃にひっかからないようにできる。

受験者が惑わされるひっかけをひかっけパターンとして各Partごとに示されている。たとえば、Part3では以下のようなひっかけパターンがある。
  1. 音のひっかけ
  2. イメージ反応の罠・・・会話の中の一部の語句や会話の流れから正しいと思わせてしまうひっかけ
  3. 論外・・・会話からは想像だにできない50〜200人に1人だけ選ぶ選択肢
  4. 時間差攻撃・・・(主に)第3問目で見られるひっかけ。順序を正しく聞き取れているかどうかを試す設問に含まれるひっかけ
  5. 立場逆転の落とし穴・・・設問で聞かれている人物ではなく、その話相手または第三者がした、またはするかもしれない動作と勘違いさせるひっかけ
  6. 前問固執狙い・・・前の設問の選択肢から影響を受けて、流れで選ばせようとするひっかけ
まぁ、こんな感じでひっかけパターンが示されている。そして、Part3での解説で、他の類書には書いてないこととして、「会話の中に聞こえてきた単語が、正解の選択肢にもそのまま入っていることが多々あります。(pp.92)」とある。他の本では、会話の単語はパラフレーズ(言い換え)されているから違うとあったりする。それなりに何度も受験しているけど、著者の主張は結構その通りだなと思う。

また、Part7では、ひっかけパターン以前の引っかかってしまう根本原因が以下のように五段階あると示されている。
  • 第1段階の原因 ボキャブ不足⇒パニック
  • 第2段階の原因 文字が似ているボキャブの勘違い
  • 第3段階の原因 問題文の読み間違え
  • 第4段階の原因 本文と同じ単語が入っているから
  • 第5段階の原因 本文からイメージしてしまうから
これらはあるあるwwと思うものばかり。特に自分は単語の読み間違えとか問題文の読み間違えが多かったりする。NOT問題ではないのに、NOT問題だと思い込んで解いていて、あれ?どこにも正しい記述が見当たらないとか(笑)。このような根本原因を把握しておくのはとても大事。

細かい分析についてはもう本書を実践してもらうしかない。本書は著者も示すように、問題集ではなく、解説書の位置づけである。そのため、問題数は少なめであるが、解説はダントツで秀逸。各選択肢一つ一つになぜだめなのか?が示されている。本当に解説メインの本。

マニアックな分析として、Part1では「若い恋人同士・家族」の写真がまったく出ないらしい。著者の推測によれば、TOEICは独身者、既婚子なしの人が多く受けるテストだからではないかと。へーと思った。やはり心理学者や社会学者が製作に関わっているからだろうね。

つまり、日曜日の昼間にわざわざ1人で試験を受けに行って、く、リア充爆発しろ!!って思わせるような問題が出たら、みんなそこで躓いて意図した点数調整ができなくなるからだろうと(笑)。そんな気遣いもあったりで、他には政治色を出したくないので、政府を示すgovernmentという単語よりもcouncil(議会)が好んで使われたりするようだ。

冒頭で著者は神!!と言ったのは、先日7月24日(第164回)のTOEICテストを半年振りに受けたときに、本書に示されている例題とほぼ同じ問題が2問ほどピンポイントで出題されたから。これはもう解いていてキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!!!とちょっと思ったwwPart6のWithoutのあとは動名詞を選ぶ問題と、Part7のボキャブ問題で、Reflectの言い換えはどれか?というのが出た。ほとんど本書と同じ内容だった。

また、TOEICは徐々に進化しているので、TOEIC対策本の対策をTOEICがやって簡単にならないようになっているらしい。著者は以下のように示している。
「長本が本を出すと、その半年後くらいから傾向が変えられて出題される部分が出てくる」という、大変申し訳ないのですが、元も子もない現実を頭の片隅に入れておいてください。
(pp.289)
つまり、この本の発売日は6月末なので、この本の賞味期限は今年いっぱいということになる(笑)。これが本当なら、TOEIC運営委員が長本氏の本を評価していることの証でもある。つまり、TOEICを難しくしているのは著者ともいえるwwそれがある意味神であるゆえんともなる。

本書は確かに解説書で、いかにTOEICの仕掛けてくる巧妙な罠にひっかからないかを示す、ある意味テクニック系の本である。しかし、著者も示すように、テクニックではない根本的な英語力がないとTOEICでは高得点は望めないとある。自分もその通りだなと思う。なので、本書の内容を熟知しつつも、対策本以外で根本的な英語力を身につける必要があると思う。

そうはいっても、本書をやるのとやらないのでは大違いだと思う。今からTOEIC勉強を始める人が羨ましいね。これほどの良書を初期から利用できるのだからね。また、本書に示されているように、本書以前に以下の著者の本をやっておくのが推奨。両方やってから本書をやったほうがより著者の意図が分かると思う。

今からTOEICで高得点を速攻で取得したければ、最初に本書を含めて著者の本3冊を丸暗記するくらいやりこんだほうがよい。それから他の問題集をやったほうが絶対効率的。

本書は本当にスゴ本。絶対著者にしか書けない内容で、迷わず買いの一冊。



新TOEICテスト 誤答選択肢大攻略
新TOEICテスト 誤答選択肢大攻略
著者:長本 吉斉
販売元:東京書籍
(2011-06-29)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • TOEICで思うように点数が取れてない人
  • 面白いTOEIC解説本を求めている人
  • 神の領域に触れてみたい人(笑)
Amazon.co.jpで『長本吉斉』の他の本を見る

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July 17, 2011

エンジニアとしての生き方

エンジニアとしての生き方  IT技術者たちよ、世界へ出よう! (インプレス選書)
エンジニアとしての生き方  IT技術者たちよ、世界へ出よう! (インプレス選書)

キーワード:
 中島聡、エンジニア、IT、キャリア論、指南書
グローバルに活躍をしているITエンジニアである著者による、若いITエンジニアへの指南書。以下のような目次となっている。
  1. はじめに
  2. プロローグ
  3. 第1章 “世界を舞台に働いてみないか?”
  4. 第2章 日本のエンジニアは大丈夫か?
  5. 第3章 勝てば官軍、負ければガラパゴス
  6. 第4章 自分を変えて自由になろう
  7. 第5章 エンジニアとして世界で成功する
  8. おわりに
(目次から抜粋)
著者は高校生のときからプログラマとして活躍しており、大学院卒業後はNTT研究所に入る。その後すぐに転職してマイクロソフト日本法人、米国本社へ渡り、Windows95,98,IE3,0などの開発に携われている。そして今も現役エンジニアとして、コードを書いておられる。

本書は著者のブログの記事を編纂したものとなり、閉塞状況が漂う日本のIT業界を憂い、そこで働いていて、行き先を見失っている若い人に向けたメッセージとなるような本となる。著者のブログは以下。自分もRSSリーダーに登録して、ある程度内容を追っていた。とはいえ、本書は2006年の記事も含まれていたりするので、そこまで昔の記事内容を知らない身としては、本書のようにまとまっているのはとても良かった。

最近自分が考えているのは、30歳まであと数年というときに、ITエンジニアとしてやっていけるのかどうか、もしくはやっていく上でどうキャリアを積み上げるか?を考える必要がある時期かなと思っていた。そんなときに本屋で本書を見かけて買って読んでみた。前から存在は知っていたのだけどね。

本エントリでは、本書の内容を網羅的に示すというのではなく、著者の考えをもとに、自分自身のITエンジニアとしての今後をどうすべきか?を考えてみたいと思う。

いきなり4章あたりから。「まずは第一に考えるべきは自分のキャリアパス」から一部引用。
 では、現時点でIT業界で苦しむSEやプログラマーの人たちは何をしたら良いのだろうか。

 とても難しい問題ではあるが、まず第一に考えるべきは自分のキャリアパスだ。五年後、一〇年後に自分がどんな仕事をしていたいか、どこで勝負をしたいか、どのくらいの価値のある人間になりたいのか、どんなスキルや知識をみつけていたいか、などなどである。

 それが見えてきたら、自分の日々の仕事と、自分の立てたキャリアパスを出来るだけシンクロさせるように努力すべきだ。
(pp.119)
大学生のときは何となく海外志向だった。だからなんとか外資系企業に運よく入った。しかし、理想と現実のギャップにひどく苦しめられて今後どうすべきか本当に悩んだ。それからいろいろとあり、なんとかいろいろと収束させることができて、今後改めてどうすべきかを考える必要がある。

まだまだ自分の能力とかスキルレベルはこれといったものが何もない。何となく日々が過ぎてしまってきた感じがする。なので、目標設定をちゃんとすべきかなと。まずは5年後くらいか。32歳前後。マネジャークラスにはなっていたいのだけど、自分の現状の昇進スピードではちょっと厳しい。

その前にマネジメント系で行くのか、バリバリコーディングするタイプのほうで行くのかという選択肢も考える必要がある。まぁ、もっと技術スキルをきっちり勉強するべきなのは目に見えている。問題は何を?という部分になる。それにはやはりなりたいイメージ像から選択する必要がある。

漠然とではあるが、10年後は海外をまたに駆けて働いてみたいと思う。著者も海外に目を向けるべきだと終始主張しており、そのためには英語が絶対必要だとも示している。一応海外志向でもあるので、英語は何とかTOEICトレーニングを通して基礎的なレベルまでは身につけられた。あとは実戦で使いこなすだけではあるが。幸い外資系という環境を活かして海外プロジェクトにアサインされるとかも考えて行きたい。

まぁ、そもそも10年後くらいはITエンジニアをやっていないということも可能性としてありえる。でもせっかく大学4年間IT教育をみっちり受けて、しかも適職診断ではほぼ必ずプログラマとかIT技術者が一番に出るから、特性はあるはずなので、どこまで自分がITエンジニアとして通用するかを試してみたいというのもある。そのためには激しく修行する必要があるのだけど。

また、「自分の適正を見つめ直す」から。
 以上のようなことを考えた上で、自分がこの業界に対してどんな価値を提供できるのか、自分は何が得意で、理想的には何がしたいのかを問い直してみる。

 自分が得意なのは、ユーザーインターフェイスの設計なのか、スケーラブルなウェブサービスの設計なのか、業務系のアプリケーションを作ることに情熱を燃やせるタイプなのか、ゲーム作りが大好きなのか?ハードウェアに近いところでソフトウェアを作りたいのか、ハードとはできるだけ離れた上位レイヤーでのアジャイルな開発が好きなのか?
(pp.141)
何となく設計よりも純粋にプログラミングで作り上げるほうが好きだと思う。ここ3年間、ExcelVBAツールでひたすらコーディングしてきた経験から、そこまでプログラミングが出来ないわけではないし、案外自分の思い通りの脳内設計でエレガントにコーディングできて一人で(・∀・)ニヤニヤしている部分もかなりある(笑)。大学生のときは課題をこなすためのプログラミングとかで、あまり楽しさを感じていなかったので、これは大きな発見かもしれない。

ではずっとVBAレベルのスタンドアロン系のものを作っていて満足かと言うと、それはないなぁと思う。Web系の言語で何かサービスを独自に作ってみたいなぁとか思うけど、最近流行の言語とか技術トレンドに疎いので、ここをもうちょい網羅的に勉強する必要がある。たぶん何かを作り上げるのが好きで、修練を重ねて自分のコーディングレベルがどこまで通用するかも試してみたいというのがある。これはTOEIC900点突破トレーニングの成功体験によるものだと思う。

あと「キャリアパスを考える」から以下のようにある。
 目標を設定する際に大切なことは、「そんなことは自分には無理」と最初からあきらめずに、高めの目標を設定すること。「少し高望みかな?」と思えるぐらいがちょうど良い。イメージは具体的であればなるほど良い。実際のこの業界で活躍している誰かを自分のロール・モデルとして目標設定するのも悪くない。
(pp.143)
これはよく自己啓発本に書いてあることかな。そして自分もやはりそうすべきかなと思う。何度もTOEICの例を挙げてばかりだけど、900点取るという目標は、設定当初内心無理じゃないかと思っていたけど、何とか達成できた。この体験が自分の精神的な壁を一つ壊せたのだと思う。つまり、選択と集中で日々修練を継続していけば、必ず到達できるのでないかと。だから、目標設定するときもちょっとというか、かなり高めの目標を設定して、日々修行するほうがよいし、そのほうが日々精神的に充足感を得られるタイプだし。

そこで、自分のIT技術者としての目標、野望とは何かを改めて考える必要がある。今何となく思い浮かぶのは、以下かな。
  • プログラミング言語を3つ極める
  • 独自のWebサービスを作り上げて、どこかに買収される
  • 英語を使って仕事し、自分の専門分野の技術書を書く
とかかな。まぁ、どう考えても少し高望みというレベルではなく、現状では困難だろうけど、目標に向かって修行するのが好きだから別に結果などについてはこの際気にしない。あえてこのような場でオープンに宣言することが重要かなと。自分自身の志向性を把握するためにも。

最後に一箇所だけ抜粋。「好きだからがんばれる、だから成功できる」から。
 長々と書いてしまったが、まとめると、せっかく職に就くのであれば、給料とか社会的地位とかを基準にするのではなくて、自分が好きなことをやりたいこととマッチした職を選ぼう、というのが私の人生論である。若いうちにいろいろなものに触れておき、自分が本当に何がしたいのか、何になら夢中になれるのかをできるだけ早いうちに見つけ出すことはその後の人生にとって人生にとって大きなプラスとなる。そんな「天職」を得るための努力なら惜しむことはないし、けっして無駄にはならない。そうやって「好きなことをして生きていく」ための努力を続けている限り、(ほかの人にとっては)つらいことも苦痛ではなくなるし、楽しい人生がおくれる。一度しかない人生、思いっきり楽しもうぜ。
(pp.169)
IT業界で今後もやっていくべきかどうかを考えなくてはならないのは、どうしても日本でITといった場合、土方とかデスマとか過労死するとか出会いがないとか(笑)負の側面ばかりに目を向けがちだからね。そうではなくて、もっと正の部分にも目を向けつつ負の側面を回避するようにしていけばいいのだと思った。

また、ITに限らず、他の職に就いたとしても好きかどうか、楽しめるかどうかという部分がポイントなのだと思う。ここだけは自分をごまかさず、自分の内面に正直に従いたい。

自分と同じようにIT技術者で、キャリアとか今後の方向性について考えてみたい人、悩んでいる人はぜひ読んだほうが良い。

さて、あとはもっと目標設定をきっちりやって、日々修行に励むだけだね。



エンジニアとしての生き方  IT技術者たちよ、世界へ出よう! (インプレス選書)
エンジニアとしての生き方  IT技術者たちよ、世界へ出よう! (インプレス選書)
著者:中島 聡
販売元:インプレスジャパン
(2011-03-11)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • IT技術者でキャリアを考えたい人
  • グローバルなITエンジニアになりたい人
  • IT技術者を辞めようとかな思っている人
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July 09, 2011

はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル

はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル
はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル

キーワード:
 長本吉斉、TOEIC、対策本、バイブル、スゴ本
TOEICなどの英語資格学校の講師よるTOEIC総合対策本。目次はそんなに重要ではないので省略。この本はもう間違いなくスゴ本!!TOEIC対策をやるなら、まず最初にこれだ!!

僕はTOEIC対策のために、本屋で売られているTOEIC対策本、問題集、参考書などを30冊ほどこなしてきたけど、この本はダントツでスゴイ!!と言わざるを得ないほどの対策本。まさにタイトルにあるように『バイブル』という名に恥じない内容である。表紙のカバーのユニコーンもかっこいいしね(笑)。

どこが優れているか?、を示す前に著者の熱い想いが示されている部分を引用しておこう。
この本は、私のこれまでの20年以上に渡るTOEIC受験経験や授業の中で気づいたことの中で、特にこれからはじめてTOEICを受験する人、また、すでに受験経験があり、スコアーが停滞気味の人に対して、有用だと思われることを集中的にまとめてみたものです。

具体的には、個別問題に関するここ数年の流れ、TOEIC独特の傾向の分析、TOEIC側の出題意図の推測、多くの受験者が陥ってしまう誤解、TOEIC独特の引っかけパターン、類書に典型的に見られる誤った対策指南についての指摘、現実的な直前対策等々です。見る人が見れば、類書とのレベルの違いがすぐにおわかりいただけると思います。
(pp.6)
TOEIC対策歴20年は伊達じゃない!!もうこの一言に尽きる。この年季の違いがその他の凡百の並のTOEIC対策本との決定的な差となって現れている。

例えば、TOEICはとてもお上品なテストなので、devastaging(破壊的な), ugly(醜い), rob(奪う), bankruptcy(倒産)といった過激で否定的な表現、人の気分を暗くするような単語は出ないといったことが示されている。これは知らなかった!!と思った。BankruptcyくらいならPart3に出てきそうだけど、実際は出ないらしい。なので、これが使われている対策本は要注意かもしれない。

他にも公式問題集には「全然本番では出題されないじゃん、こんなの」っていうのがあるらしい。なるほど、これは結構自分も実感した。まぁ、かといってまったく不要でもないけどね。

さらには、リスニングで稀に高得点層の人が多く間違えて、低い点数の人たちが正解しているような問題は不適切問題として採点されないといったこともあるらしい。これは著者が実際にTOEIC運営委員会に問い合わせて確かめられたようだ。これはそんなのあるんだ!!と思った。このようなことは他の対策本にはまず書いてない。

問題に対する具体的なこと、例えばパラフレーズは絶対ではない、といったことなどはあまりネタばれしすぎるとだめなので、もう本書を買って実際に確かめて欲しい。

はじめての』とタイトルについているように、本書は本当にTOEICを初めて受ける人にも分かりやすく示されている。最初にTOEICとはどのような試験か?から解説されており、さらには申し込み方法、受験当日の時間についてとか(一度だけ試験開始直後に著者はくしゃみをしてしまい、隣にいた勝間和代みたいな人に睨まれたことがあるとか(笑))スコアーと実際の英語力の解説などなど、結構受験慣れしていても、なるほどと思うことが多かった。

Part1からPart7まで総合的に対策でき、解説もとてもわかりやすい。要所要所に著者しか書けないだろうなというような解説が示されていたりする。例えば、Part3でもっとも頻繁に登場する人物の名前はSarahだとか(笑)。そんなマニアックな分析は他に見たことがないww

あとはPart7対策で、設問を先に読むか、本文を読んでから設問を読むのはどちらがよいか?という問い対しては、どちらも大差なく、そんなのは読解力試験においては「戦略」にならない、と示していたりする。まぁ、そうだよねって思う。

はじめての』とタイトルについているのは、TOEIC初心者からでも大丈夫という意図の他に、もうひとつあるのではないかと想像する。それは、最初にこの本を取り組くむことで、その他並み程度のTOEIC対策本との比較のためのベンチマークを手に入れられる、という側面もあるように思える。

つまり、このバイブル本を一つの基準としてその他対策本を選んだりしていけばよい、ということだと思った。TOEIC対策に限らず、資格試験は本当によい本かどうかで投下した工数のリターンが得られるかどうかの分かれ道となる。そういうとき、駄本で時間を無駄にしないためにも、最初に優れた本をやっておけば、次に対策本を買うときの目利きになる。

また、実際に問題を解いているときにも、間違えた問題でもこの問題は微妙じゃないかなと思ったりしたとき、長本氏のバイブル本でこのような問題は出ないと確認できたら、そういう問題はスルーしていけばよい、ということになる。

僕は、800点を越えたあたりに本書をやり始めた。そしたら400点の壁を超えられずに停滞していたリーディングの点数がぐんと上がっていった。たぶん解き方が補正されたのだと思う。そして、最終的にトータルで955点まで上げることができた。間違いなく本書のおかげだと思う。その反面、どうしてこのバイブル本をもっと早くから取り組んでいなかったのか!?とも思った。

本書は600〜850点まで狙える!!と表紙にあるとおりだと思う。800点を超えていたら、別にやる必要ないでしょ!?と思うけど、それでは確実に損をしている!!この本をやらなくてもよいのは軽く900点以上取れる人だけで、900点未満の人はまずこのバイブル本を最初にやってほしいと思う。必ずやるだけの価値はあると断言する!!

長本氏の対策本は、以下の文法本もある。こちらもあわせてやっておきたいところ。

TOEIC対策本はやっていて苦行のように感じる本が多い。例えばイ・イクフン本の極めろ!と解きまくれ!シリーズとか。これらはとても価値の高い対策本ではあるが、やりこなすのは正直しんどい。

しかし、本書は、長本氏の講義を実際に聞いているようで、解説も文章も面白みがあるので、なんだかやり進めたいという意識がわいてくる。そしてかつ内容もお墨付き。これほどのTOEIC対策本は、しばらくは出てこないだろうと思う。それほどのスゴ本。

本書の出版前まではキム・デギュン氏の『「正解」が見える』本がバイブル的な存在だった。本書はその双璧となる本だろう。TOEIC対策本でまず最初にやるべきバイブル本なので、絶対これを3回転は繰り返してものにすべし!! されば、おのずと点数に結果が反映されるだろうm9(・∀・)ビシッ!!



はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル
はじめての新TOEICテスト 完全攻略バイブル
著者:長本 吉斉
販売元:PHP研究所
(2009-10-06)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • TOEICを初めて受験する人
  • いろいろやったけど点数が伸び悩んでいる人
  • バイブルを体感してみたい人
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July 03, 2011

きみの行く道

きみの行く道
きみの行く道

キーワード:
 ドクター・スース、絵本、道、人生、一歩
ドクター・スースという絵本作家の作品。目次は特にないので、本書との出会いについて示しておこう。

この本は、以前参加したスゴ本オフで頂いたもの。そのときのテーマが『元気をもらった本』というもので、そのときにあみだくじで引き当てた。本書は以下の文からスタートする。
おめでとう。
今日という日は、きみのためにある。
外の世界にむかって
きみは、いま、出ていこうとしてるんです。
(pp.5)
本書は明確なストーリーがあるわけではない。主人公に何か問題があって、その問題を解決して、最後にめでたしめでたしと終わる起承転結な物語でもない。あえて言うなら、この作品の主人公は、読者である『きみ』だからね。

自分の道を歩むとき、常に順風満帆で進めるわけではない。時には迷ったり、障害にぶち当たったり、スランプに陥ったり、あまり居るべきではない場所にたどり着いたり。一人ぼっちだったり、妖怪ハッケンクラックが出てきたりもするかもしれない。

それでも、ひるまずに歩み続けよう。そうすれば、98と3/4パーセントの保証で成功するよ!!と著者は示している。

とてもよいタイミングで読めたなぁと思った。元気が出てくるし、それ以上に勇気付けられた気がした。

今までの人生を振り返ってみると、僕は迷い、思い悩みながら日々生きてきた。どこに属していても、ここは本当の自分の行くべき道ではない、もっと他にあるんだと常に模索してきた。そして今に至り、2011年の後半戦に突入しつつある今、また自分の進むべき方向性をきっちり決めなくてはいけない時期にさしかかっている。

そのような進むべき道を決めるとき、そして一歩を踏み出すときに本書のようなほんの少し後押しがあるのとないのではやはり全然違うのだと思う。特にこれはと思った部分を以下に抜粋。
迷うだろうけど、迷ってとうぜん。
きみはもうわかっているでしょう。
進むにつれて、きみは、へんてこな連中のあいだに迷いこむ。
だから、足を踏み出すときは
一足一足、まちがいなく、頭をはたらかせて。
おぼえといてほしいのは
人生ってのは、いつもつなわたりだってこと。
わすれちゃいけないのは
かしこく、すばやく、ぬけめなくってこと。
もっとたいせつなのは、ぜったいに
右足のつもりで
左足を出したりしちゃいけないってことですよ。
(pp.45)
迷いのない人生はない。ずっと迷いながら生きてきたけど、そう思っていいのではないか?と本書を読んで思った。それが現在進行形で人生を深く味わっているという証拠なんだよ、と思っておくことにした。

しかし、迷っているときは歩みを止めてしまいたくなるときがあるんだよね。どこに進んでいけばよいか分からない、先は真っ暗、何が待ち受けているか分からない、そして疲労とともに途方に暮れる。まぁ、そういうときは休めばいいよ。でもずっと留まっていることはできないのだと分かってくる。

そしてまた一歩一歩、歩き出せる。迷いつつも、どこに向かっているのか分からなくても、歩みを止めない限り、必ず何かしら道は開けてくるんだって最近実感してきた。そんなときに、本書のような存在があれば、迷いつつも恐れずに一歩を踏み出せる。

本書は頂いていてからしばらく積読状態にしていた。そして、ある日、たまたま家でトム・ハンクス主演の「ターミナル」のDVDを見ていた。そしたら何か見たことのある表紙の本を主人公が持っているなぁと思って、よく見たらこの絵本だった!!主人公が空港の本屋で、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ演じる美人フライト・アテンダントと話をしているシーンで、主人公が右手に持っていた。本書についての言及は何もないけど、行き場所を失った主人公が行く道を求めていることを暗喩しているのかなと思った。

この読書ブログのヘッダ部分に『道に迷ったら、先人の智慧を借りればいいと思うよ。』と示している。まさにこの絵本がそのキャッチフレーズを体現しているような本ではなかろうか。

人生の節目に何度も読み返したい1冊。プレゼントにもどうぞ。



きみの行く道
きみの行く道
著者:ドクター・スース
販売元:河出書房新社
(2008-03)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 道に迷っている人
  • 日々思い悩んで過ごしている人
  • 決意を新たに一歩踏み出そうとしている人
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July 02, 2011

TOEICテスト650点突破!文法講義の実況中継

TOEICテスト650点突破!文法講義の実況中継
TOEICテスト650点突破!文法講義の実況中継

キーワード:
 長本吉斉、TOEIC、文法、基礎、土台
TOEICにおける文法の基礎的な力をつけることができる本。目次は多すぎなので省略。

著者はTOEIC講師歴15年という長いキャリアがあり、TOEICが始まった当初、TOEIC対策本が書店に数冊しかなかったころからずっとTOEICの動きを観察されてきたようだ。そんな著者しか示しようがない文法のポイントがぎっしりと詰まったものが本書となる。

タイトルに650点突破とあるように、主に現在400〜600点前後の方に作成された文法・語法のための一冊とある。そして、本書は瑣末なテクニック本ではなく、力をつけるための本とあり、文法の基礎が身につけられる内容となっている。

本書の特徴が示されている部分があるので、その部分を列挙。
  1. 説明はわかりやすく、単語のレベルは落としていません。
  2. 文字を聞くように読んでください。
  3. 初めから順に読み進めてください。
  4. TOEICになじみ、親しみを感じるようになります。
  5. 問題・英文は全て入念なネイティブチェックを経ています。
  6. 同じ事項が必要なだけ繰り返し言及されます。
  7. 長年のTOEIC研究の成果を公開した耐久性のある本です。
    (pp.2-5)
著者の語学学校での講義内容をもとに本書が作られているので、講義を聞いているような文体で読み進めやすいと思う。

また、ところどころに「鉄則」として押さえておくべきポイントが示されており、その鉄則が47個示されている。これはと思う鉄則を3つだけ示しておく。
  • 鉄則1 名詞、形容詞、副詞の品詞の問題は、今までも、そしてこれからも出題され続ける最頻度項目。(pp.10)
  • 鉄則19 TOEICの数量詞関連の問題は、時に似たような品詞を2つ出して、知識が曖昧でないかどうかを試してくることがある。(pp.99)
  • 鉄則37 不定詞を入れるか動名詞を入れるかの判断問題は、簡単なゆえに落とせない。いかに正確に、かつ、すばやく判断するかが勝負。(pp.195)
基礎的な文法事項から、著者の長年のTOEIC分析経験から導かれるものまで幅広く示されている。

650点を突破することが目標とあるので、それ以上点数がある人は読まなくてもよいと思うでしょう。実際、自分も800点を超えていたときに、本書を書店で見かけたときにあえて読む必要があるかどうか1,2ヶ月迷った。しかし、どうしてもリーディングの点数が伸び悩み、その原因が文法知識の理解が完全ではないのではないかと思って、思い切って買って読んでみた。

800点を超えていたら本書の内容は全部楽勝で分かるでしょうと思っていたけど、実際に読んで見ると、例えば、名詞の前につく数や量を表す単語、several, each, a few, few, a little, little, much, enoughなどが可算、不可算名詞のどちらで使えるかといった理解が曖昧だった。こういう曖昧な部分が実際のTOEICでの判断ミスにつながり、結果点数を取りこぼしているのだと思う。

短期間で効率よくTOEICの点数アップを図るなら、文法の基礎、土台がしっかりしていないと絶対に無理だと思うんだよね。文法の土台がしっかりしていないうちに無駄に模試とか問題集を解きまくっていても、それら似たような問題には対処できるが、見たこともない問題には対処できなくなる。そういうとき、文法の土台があると、見たことのない問題に遭遇しても、基礎の考え方は同じなので、何とか対処できるようになる。

また、リスニングにおいても文章構造がある程度型として身についてないと、長めの会話文のときに、内容が分からなくなる。逆にしっかり型が身についていると、最初の出だし数単語だけで次につながる節などはある程度想像できるようになる。それはリーディングでも同じ。Part7の読解スピードを上げるのにも鉄板の文法理解があって初めて可能となる。

本書は本当に読みやすいし、他のTOEICの文法本などとレベルが全然違う。著者の長年の経験則から導かれる今まで知らなかったようなことが結構示されている。かなりの良書だと思われる。

また、600点が壁となっている人が間違えやすい部分、理解が曖昧だろうと思われる部分がポイントを絞って示されている。こういう部分をきっちり押さえるだけで、文法に対する苦手意識はなくなると思う。そして結果的にTOEICの点数に反映されると思う。

実際、800点を超えていたけど、リーディングが400点を超えられなかったときに読んでから、文法知識の基礎を強化でき、リーディングでも400点を超えられるようになった。なので、860点以下、もしくはリーディングで400点以下の人はこれを読み込んだほうがよいと思う。自分が苦手な分野が絶対あると思うので、そこを強化すればよい。

いくら400〜600点の人を想定しているといっても、まったく文法知識がないのに本書を読み進めるのは厳しいかもしれない。そのため、同じ出版社の以下の文法本を先に読み込んでおくのがよい。これも講義内容の実況中継タイプなので、読みやすい。TRY AGAINと本書を短期間でそれぞれ3回転読み込めば、文法の基礎はバッチリだと思う。それから文法問題集を解きまくっても遅くはない。

スポーツでも仕事でもTOEICでも基礎がとても大事だと思う今日このごろ。伸び悩んだらもう一度基礎的な部分を復習するのも大切。TOEICに関して言えば、文法の基礎をきっちり押さえたら必ず理解が進み、ぐんと点数が伸びる!!



TOEICテスト650点突破!文法講義の実況中継
TOEICテスト650点突破!文法講義の実況中継
著者:長本 吉斉
販売元:語学春秋社
(2008-09)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 「直前△日間で○点アップ」というような本をやってもできなかった人
  • 問題を解いて、解説を読んでも曖昧感が残る人
  • 文法事項を基礎から総ざらいで確認したい人
Amazon.co.jpで『長本吉斉』の他の本を見る

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June 29, 2011

働かないって、ワクワクしない?

働かないって、ワクワクしない?
働かないって、ワクワクしない?

キーワード:
 アーニー・J. ゼリンスキー、人生、仕事、幸福、自由時間
人生の自由時間について示されているガイドブック的な本。以下のような目次となっている。
  1. 第一章 あなたも、のんきで気楽な生活ができる
    第二章 ものの見方が生き方を変える
    第三章 仕事人間は奴隷と同じ
    第四章 あまり働かないことは健康にいい
    第五章 失業―自分がどんな人間かを知る真のテスト
    第六章 私を退屈させているのはこの私
    第七章 誰かがおこした火で温まるのではなく、自分で火をおこそう
    第八章 受身の活動だけでは何も得られない
    第九章 禅の教え―今この瞬間に生きよ
    第十章 くだらない仲間といるよりひとりになれ
    第十一章 優雅な生活に大金はいらない
    第十二章 終わりは、今、始まったばかり
(目次から抜粋)
本の装丁とタイトルから、なんだか無職のすすめとかネオニートみたいなものを想像しがちではあるが、本書は、どんな状況であろうと自由時間をもっと楽しみ、充足を感じるためにはどうすればよいかが著者の経験などから示されている。

本書の全体的な概要などは網羅的に示せないので、ところどころなるほどと思った部分を引用しておく。

人生で本当に大切なこと』という節タイトルから。
本当の成功は、所有するモノや仕事で測るものではない。私たちのアイデンティティはモノとは別の次元にある。結局、重要な唯一のことは、現在、私たちがどう生きているかということだ。何を学び、どれだけ笑い、どれだけ遊び、どれだけの愛を周囲の世界に注いでいるか。それこそ、人生で本当に大切なことだ!
(pp.63)
日々の仕事の忙しさに追われていると、自分の人生で本当に大切なものは何だったのだろうか?と分からなくなっていく。そうゆう状態がしばらく続くと、夢とか野望とか、そういったものも知らない間に社会や組織が持たせようとする意識にとって変えられてしまう。

第四章では働きすぎて、健康を害してしまっては何の意味もないというようなことが示されている。仕事中毒ではいけない、余暇を楽しもうとも示されている。そして、『あなたの使命は何?』という部分で、以下のように示されている。
 成功した人が幸福なのは、自分の使命を持っているからだ。毎朝、起きるのがつらいなら、あなたは自分の使命をまだ見つけていない。人生において重要な使命を持つことは、真に生きていることを意味する。使命があれば、毎朝、これからの一日に興奮と情熱を感じるだろう。雨が降っていようが雪が降っていようが、カンカンと日が照っていようが、早く動き出したくてたまらない。あなたの使命は、魂によって定めされる人生の務めだ。あなたの真髄であり、この世に生まれた理由なのだ。
(pp.97)
使命感に目覚めること。これが直近の自分のテーマだったりする。例えば、このブログに限って言えば、『自分の読んできた本と実体験をベースに、本当に必要としている人に自分が読んだ本を共有すること』となんとなく定義付けている。まだまだ体現できているか分からないけど。

ブログでは設定できているけど、仕事のほうはどうだろうか?本書によれば、使命感は何も仕事だけではなく、ボランティア活動や娯楽、趣味などの自由時間を通じても果たせると示されている。それでも、日々の生活で多くの時間を費やすのだから、仕事でも使命感に目覚められたらなぁと思う。まだまだ眠れる獅子!?みたいな状態で。

さらに、第七章では、『自分の欲求をテストする』というものが示されており、そこには以下のようにある。
 自分がしたいと思うことを、あまりにも長く犠牲にしてきたために、それが何だったのか忘れてしまったのかもしれない。本当に欲しいものが何かわからないという人は、自分自身を発見するために時間と努力を惜しんではならない。自分の欲求をはっきりさせることは、自分自身で、また、他の人の助けを借りてできるはずだ。
 本当に欲しいものを発見するために、欲しいと考えるものを全部書き出してみる。そうやって目に見える形にしてから、それが本当に自分が望むものかどうかテストする。
 紙に書いたり、黒板に書いたり、パソコンに入力したりして自分が欲しいと思うものを記録する。そしてそれについてじっくり考え、その望みがどこから来たのか明らかにする。自分自身がそう望むのか、それとも誰かに言われてそう望んでいるのか、はっきりさせることが重要だ。
(pp.179)
何となく周りの空気とか世間体を気にしすぎてやりたいことが刷り込まれている可能性だってある。もしくは本当にやりたいことがあるのに、周りの人に言えなかったりするかもしれない。自分自身もそういう部分が少なからずあったりした。

3ヶ月以上前に発生した東日本大震災後ということもあり、人生はいつ終わるかわからない、という人生の有限感みたいなものを以前より強く実感しつつある。なので、自分のやりたいことを今一度再考する必要がある時期かなと思う。本書でもやりたいことの楽しい活動のリストがたくさん示されているが、同様にヒントとなるのが以下の本。3年前に自分も100のリストを作成したが、電子データがなくなっていることもあったり、あれからいろいろとあったりしたのでまた新しいリストを作成しようと思っている。これはとてもワクワクする作業だよ。

あと1箇所第九章の『究極的なゴールはプロセスだ』から抜粋。
 自由時間は、自動的に実りある時間にはならない。充実した人生を送るためには、努力して何かを達成する必要がある。何か重要なことを達成するには、活動を始め、それを続けなければならない。
 人生において幸福な人々は、幸福になるために外部の状況に頼っていない。自分で行動し、自らものごとを起こしている。自ら行動する人たちは、目的もなく漂流し、行き当たりばったりに生きることでは満足しない。ゴールを定め、それに到達するために行動を起こすのだ。いったんゴールが決まれば、ゴールに到達するより、ゴールに向かって努力する方が重要になる。
(pp.244)
ゴールなんかなくてもなんとなくは生きていけるのは事実。しかし、自分は、どう考えても適切なゴール設定がないと日々充足感を得られないタイプ。TOEIC900点突破を目標に設定して、毎日修行していたときのほうが精神的に充実していた。今までずっとそうだった。だから、自分の人生を賭けるに値する目標を設定したいと思うし、30歳が徐々に近づいている今、それをきっちり定義する時期だと直感的に思っている。

最後に、本書に示されている自分の使命を明確にするためのワークを簡単にやっておこう。

1. あなたが情熱を傾けるものは何?

読書とかブログ更新とか本に関係することかな。さらには映画を見たり、漫画を読んだりすること。最近ではゴルフを始めて、それは自分自身が何か上達する達成感みたいなものを感じられるものかな。資格試験対策とかも。

2. あなたの強みは何?

まぁ、この問いはストレングス・ファインダーと同じことを書くことになるかな。最近体得した一番の強みは、貪欲に継続して努力し続けられることではないかと思った。あとは人よりも圧倒的な物量を書くことができることかな。社内でも自分の作る図解入りの資料はかなり評価が高いしね。

3. あなたのヒーローは誰?

生き方のお手本になってくれる人を有名、無名なんでもよいから3人挙げろと示されているが、特に思いつかない。フィクションの世界もありなら、ロールモデルとして、ジェームズ・ボンド、コブラとか島耕作とかかな。全員強かったり圧倒的にモテたりするからねwww

4. あなたが発見したいこと、学びたいこと何?

探求したいテーマや分野は何か?ということだが、これは何だろう。直感的なキーワードとして『物語』がある。フィクション、ノンフィクションも含めて、なぜ人は物語を作成してきて、またそれに惹かれるのだろうか?っていうもの。質問1で示したように、漫画、映画、小説などの物語になぜ自分は惹かれるのか?というのを一旦深く考えたいと思っている。

まぁ、こんなところでしょう。ワークは他の事柄に関してもたくさん示されている。

本書は300ページほどの分量で、翻訳ものでも読みにくいとはあまり感じなかった。文中のところどこに偉人や賢人、有名人の格言が引用されているので、そういう部分を読んでいくのも楽しい。

3年ほど積読状態だったけど、最近になって1ヶ月くらい時間をかけて読んだ。一気に読めないタイプの本だし、じっくりと焦らずに考えながら読むべきタイプの本。本書のキーワードが「自由時間」なんだからそんなに急いではダメさ。ところどころに出てくるワークをやりながら、自分の人生についてワクワクしながら読むとよい。

ただ残念なのは、本書はすでに絶版になっているようで、Amazonのマーケットプレイスでは2200円ほどの値がついている。定価は1800円。大型書店に行けば、もしかしたら在庫があるかもしれない。

今日は午後から病院で検査の日だったこともあり、病欠で仕事を休んだ。検査まで飲み食いするなと言われていたし、今日は灼熱な天気だし、そんな状態で出社したり、移動したりするとリアルに危険だったし。なので、平日のこの時間まで働かないでブログ更新してた。ワクワクするね(笑)。

割と時間的に余裕がある人とか、自分の人生について考えてみたい人はぜひ本書を手に入れて読んでみたらよいと思う。何度も繰り返して読みたい1冊。



働かないって、ワクワクしない?
働かないって、ワクワクしない?
著者:アーニー・J. ゼリンスキー
販売元:ヴォイス
(2003-09-01)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 日々仕事に忙殺されている人
  • 時間的余裕がある人
  • 自分の人生の今後について考えてみたい人
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June 25, 2011

新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―860点・990点

新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―860点・990点
新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―860点・990点

キーワード:
 キム・デギュン、TOEIC、900点、単語、最強
TOEICのバイブル本の著書がある著者による単語本。基本的なコンセプトは以下の単語本と同じ。結論から示すと、この単語本が最強!!900点以上取りたかったらこの本の単語を全部覚えろ!!

TOEIC用に限らず優れた単語本は他にもある。例えば、DUO。DUOはとても効率よく覚えられるし、例文が面白いからよいんだよね。しかし、DUOの単語ではせいぜい730点を取れるかどうかっていう内容だったりする。では、TOEIC用の定番単語本の出る順英単語ではどうかというと、表紙には860点までOKとあるが、まぁ、800点くらいかなと思う。完全に覚えれば860点は行くかもだけど。しかし、これらだけでは900点の壁はなかなか超えられない。900点以上のレベルとなると、必要なのは文法とか回答テクニックとかいった瑣末なことではなく、最後は単語となる。その900点レベルの単語が多く収録されているのが本書となる。

著者はTOEICを10年ほど受験し続けてきた経験があり、その過程で本当に本試験で出た単語が収録されている。これは他の単語本とはわけが違う。出る順英単語と比較してみよう。

例えば、『furnace』という単語。これは本書では860点レベルの部分に収録されているもので、意味は名詞で「炉、暖房用ボイラー」とあり、Part1,3,リーディング部分で出てくると示されている。これはいかにもPart1の写真描写問題で出てきそうで、この単語が分かってないとまず落とす問題となる。これが出る順英単語には載ってない。

他にも『appraisal』。意味は名詞で「評価」というもので、いかにもPart7の求人広告問題に出てきそうなものだし、実際に本試験でも見たことがある。これも出る順英単語には出ていない。

990点レベルの章にある『editorial』は出る順英単語にも収録されている。出る順英単語では形容詞として「編集者の、編集(上)の」としかないが、本書では名詞で「社説」と示されている。同じ単語でも収録されている範囲が違う。

さらには『giveaway』という単語。意味は「景品、おまけ、無料サンプル」。いかにもTOEICが好きそうな単語で、complimentary とか free of charge といったものにパラフレーズされそうなもので、これも出る順英単語には収録されていない。

他の単語本は持ってないので比較しようがないが、このような本当に出る単語の差がそのまま点数差に反映されていく。800点を越えたあたりから単語を知っているかどうかで点数が削られていくので、最後は本当に出る単語を知っているかどうかが勝負になってくる。

本書の収録単語数は938、熟語数は180ほどで、割とコンパクトにまとまっているほうだと思う。赤シート、CD音声もあるので覚えやすいと思う。

この本の使い方は、知らない単語にチェックをつけて、その単語と意味を速読でチェックしていき、大体20分以内で本書を1回転するのがよいと思う。単語は1日10個というように分割して覚えるのではなく、多くの個数を毎日同じだけ総チェックして回転数を上げたほうが覚えやすいとか科学的な根拠があったはずなので、それがよいと思う。

実際自分はこの単語本を帰りの通勤時間中の15分で1回転するというのを繰り返し、大体少なくとも30回転はやったと思う。それでも990点レベルの章の単語はまだ完全ではないけど、おかげで955点を取得できたと思う。

自分が使っている単語本がいまいちいけていないのではないか?とか、収録語数が4,000とかあるやつのほうがいいのではないか?と思ったりして、いくつも並列でやりたくなってくるけど、それはあまり意味がないのでお薦めしない。本当に信頼性の高いコンパクトにまとまっているものを徹底的に繰り返したほうが確実。その信頼性の高い単語本が本書だと自信を持って言える。

明日は6月のTOEICの本試験だね。受験直後に微妙に単語が分からないなぁと思う人は、帰りに書店でこの単語本をパラパラ眺めてみるとよいよ。この単語出てた出てた!!とか、こういう意味だったのか!!というのが結構あるから。自分は毎回受験してこの単語本を繰り返すたびにそのように感じていた。

あと単語チェック時には修行するイメージで熱い気持ちでスピードをつけてやったほうがいい。熱い気持ちになれるお薦めアルバムはこれ!!

ETERNAL FLAME(DVD付)ETERNAL FLAME(DVD付)
アーティスト:Do As Infinity
販売元:エイベックス・エンタテインメント
(2009-09-30)
販売元:Amazon.co.jp

もうタイトルとジャケ写真からして燃え上がっているでしょうwwwこのアルバムの『最後のGAME』っていう曲が熱くていつもTOEIC当日に受験会場まで向かうときに聞いていた。『Play The Game 始まる 最後の勝負俺とお前とどちらが勝つか〜♪』って感じで熱い気持ちになれるwww本書はCD、赤シート付きで著者のTOEIC受験10年の経験値が凝縮されており、本当に出る単語が収録されているので絶対これをお薦め!!これで1,200円は超お買い得!!これを完璧に暗記すれば900点は間違いない!!



新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―860点・990点
新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―860点・990点
著者:キム・デギュン
販売元:旺文社
(2008-06)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • TOEICで900点以上取りたい人
  • 信頼性の高い単語本を求めている人
  • 最強の単語本で修行したい人
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June 24, 2011

新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―600点・730点

新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―600点・730点
新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―600点・730点

キーワード:
 キム・デギュン、TOEIC、単語、点数別、核心語彙
TOEIC本のバイブルの著者によって点数別に単語が収録されている本。目次は特に示すほどのものはないので省略。本書は、TOEICを10年以上継続して受験してきた著者によって本当に出る単語が点数別に収録されている本。

キム・デギュン氏といえば、TOEIC本のバイブルとして以下の本がある。この本の最後の方に『核心語彙』として単語が406個示されているが、それをもっと拡張したのが本書だと思われる。

本書の特徴を簡単に示しておこう。

本書はタイトルにあるとおり、600点、730点レベルの単語が収録されている。600点レベルを7日間、730点レベルを7日間の計14日間で学習できるように章立てされている。1日当たりの単語数は約70ほどとなる。各章の最後に熟語も示されており、14個ほど収録されている。

本書の構成としては、まず単語の横に四角いチェックボックスがあり、そこで覚えたかどうかのチェックを記入できる。そして単語、単語の品詞、意味が2,3個示されている。また、本書の特徴として、その単語がPar1,2,リーディングなどとどのパートに出やすいかが示されている。これは他のTOEIC単語本にはあまりない特徴だと思う。

また、各単語には1,2個の例文が示されているので、文章で単語を覚えることができる。さらに派生語も収録されている。さらに、CD付きなので、音声でも単語を覚えることができる。そのため、単語1つあたりの情報量は割りと多いほうだと思う。

ただ、CD音声は、英単語の発音とその日本語の意味のみが淡々と続き、各単語の例文までは収録されていない。そこはちょっと残念な部分ではあるが、リスニングにおける単語の音と意味を紐付けるトレーニングとして聞き込んでおくのがよいと思う。

TOEICの単語帳の定番といったら出る順英単語がある。出る順英単語を1冊やれば十分とお思いでしょう。自分もそう思っていたけど、出る順英単語は抜け漏れがある!!これは連続してTOEICを受験しているとかなり実感する。出る順英単語の単語選定は、市販の問題集や模試から統計分析して選定しているので、本試験のものを正確には反映していない。

しかし、キム・デギュン氏の本書は10年TOEICを受験し続けた経験値から単語が選定されているのがよく分かる。例えば、『mop』という単語。意味は「〜モップでふく」という単純な動詞で、本書の600点レベルのところに収録されているが、出る順英単語には収録されていない。これ、実際にPart1の写真描写で出てきたのを実感した。

他にも『streetcar』。730点レベルのところに収録されている単語で、「路面電車」という意味。これも出る順英単語には出ていないが、いかにもPart1の写真描写に出そうで、電車の写真を見ながらtrainを思い浮かべていて、『Some passengers are getting off from the streetcar.』という音声だった場合、車と電車どっちよ!!と混乱してそこでリズムが狂うのが目に見えるwww。こういう微妙な本当に出た単語を知っているかどうかが点数を稼ぐポイントなのだと思う。

なので、TOEIC本試験直後にこの単語本をパラパラと見返すと、出てた出てた!!っていうのが結構あった。もちろん、出る順英単語と重複する部分がほとんどだけど、その抜け漏れを埋めることができるのが本書と思われる。

本書の使い方は、覚えていない単語のチェックボックスにチェックを入れて、15分でその単語だけを見ながら速読で本書を1回転するのがよい。それをできれば1日1回やっていけば、大体単語は覚えられる。そんで通勤時間などに歩きながらiPodなどで音声を聞き流していれば、1ヶ月あれば大体覚えられると思う。

速読で1回転するには激しい音楽がお薦め。でもまぁ、最近Lady GaGaさんが来日してきているし、自分が去年の今頃はまっていたので、以下をお薦め。

ザ・フェイム-デラックス・エディション-(DVD付)ザ・フェイム-デラックス・エディション-(DVD付)
アーティスト:レディー・ガガ
販売元:ユニバーサルインターナショナル
(2009-07-22)

GaGaさんはマジッパネェwwwいや、ホンとこのアルバムも最近の『Born This Way』もよいよ☆あと、リスニングが450点以上超えると大体歌詞も聞き取れるようになるよ。

ということで、単語も地道に修行して覚えるのみ!!



新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―600点・730点
新TOEICテスト 一発で正解がわかる英単語―600点・730点
著者:キム・デギュン
販売元:旺文社
(2008-06)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 単語を効率よく覚えたい人
  • 出る順英単語は微妙だと思う人
  • TOEICで点数を地道に稼ぎたい人
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June 22, 2011

本は、これから

本は、これから (岩波新書)
本は、これから (岩波新書)

キーワード:
 池澤夏樹編、本、電子書籍、紙、読書論
作家の池澤夏樹氏が筆頭となって、紙の本についていろいろと論じられている本。紙の本に携わってこられた各界の識者37人がやはり紙の本がいい、と言うようなことを示している。それらの識者は全部示すと冗長なので、岩波新書の以下のページを参照。やはり気になるのは、初めから紙の本のアンチテーゼとして電子書籍が捉えられている部分か。紙の本を脅かす黒船来航、という位置づけでiPadやKindleを筆頭とする電子デバイスを捉えられている気がした。それはそれで仕方のない部分があるかもしれない。

ここで意見を述べられてる識者の平均年齢は大体60歳前後なので、紙の本の出版や執筆、そして読書を長く携わられてきた方々だろう。誰だって長く携わってきたものに対しては愛着がわいて、それに対する評価にバイアスがかかり、客観性を保つことは難しいだろう。そして、そもそもこれらの方々がどれほど電子デバイスを使いこなしているか?ということが気になった。

PCやIT技術の発展と共に育ってきた平均年齢が40歳前後の識者たちで執筆陣を構成したなら、きっと電子デバイス礼賛が多かっただろう。けれどそこには別に紙がダメだという意見もたぶんそんなにないだろうと思う。

結局、紙か電子かの単純な二項対立で終始するのは違うのではないか?と思った。紙と電子の両方の特性を理解したうえで、では本はこれからどうあるべきか?ということを考えていくべきではないのかなと思った。

とはいえ、この本はとてもいろいろと考えさせられることが多かった。例えば、内田樹先生の『活字中毒患者は電子書籍で本を読むか?』というタイトルのもの。内田先生によれば、電子書籍の場合は「宿命的な出会い」が起こらないと示している。曰く、電子書籍で読む場合は、事前に読みたい本が分かっていて検索して読むことができる。

しかし、その場合は著者もタイトルも知らなかった本をたまたま手にとって出会うという偶然性がなくなるらしい。宿命の本との出合いには、『独特のオーラに反応して、引き寄せられるように手に取った』という物語が必要で、それは紙の本でしかありえないらしい。

これはなるほどと思った。これはよく大型書店に行くと実感する。本の背表紙とか装丁のデザインに引き寄せられ何となく買った本が当たりだった!!ということは結構ある。その反面はずれもあるけど、そういう偶然性の楽しみがあるから書店に行くかな。まだ電子デバイスを使いこなしてないから、本当に電子デバイスだと偶然性が起こりえないのかは確認できないけどね。

あとは柴野京子さんの『誰もすべての本を知らない』で示されていること。曰く、電子書籍の出版状況に限らず、インターネット書店の発展もあり、世の中に本があふれている状況となっている。そのような状況での本を選択することの難しさが示されている。以下その部分を抜粋。
 ごく単純に考えて、人が認識し、現実に見ることのできる本の量には限界がある。選べる対象がいくらふえても、こなせる量がふえるわけではあるまい。むしろ選択肢がふえればふえるほど、選ぶのにエネルギーを費やさなくてはならなくなる。早くて便利な検索エンジンは、この問題をたやすく解決してくれるかのようにみえるが、時間と手間が短縮されたからといって余裕が生まれるとは限らない。にもかかわらず、知らないうちに「すべての本の中から〔最適なものを〕選ぶ」ということだけが、無条件によいこととしてスタンダードになっている。
 いかに「すべて」を網羅して「最適」なアルゴリズムを設計するか、が問題になっている。けれども、ほんとうはどう考えても「すべての本」を見ることなどできないし、人間がそこから「最適な一冊」を選びとることなどできはしない。それにどういう回路を経てきたとしても、一冊の本が一冊の本でしかないのなら、手の届く範囲でめぐってきた本を読むことと、何万、何億という書物のなかから最適として選び出されたものを読むことに、どれほどの違いがあるだろうか。
(pp.110)
大型書店で本を買うとき、新たに本を読み始めるとき、この読書ブログで記事を書くときにいつも本を選択することについて意識させられる。読みたい本は大量にある。けれど、こちらの本を読めば、あちらの本は読めなくなる。攻殻機動隊のような電脳化が実現されない限り、常に読むべき本を選択せざるを得なくなる。

そういうとき、いつも悩む。目的を絞って選択的に読むべきか?それともたまたまめぐってきた本、自分の興味関心、直感に従って読むべきか?前者は仕事で成果を出すといった場合にはとても重要な観点。後者は自分自身の生き方、幅を広げるには必須。それぞれ一長一短があり、使い分ける必要がありそうで。しばらくは選択と集中がテーマなので、前者でいこうと思う。

生きている間に読みたい本は全部読めないだろう。
 人はさまざまなことをきっかけに、一冊の本を手に入れる。あたりを見渡せば、あらゆるところに本はある。その中で、納得できる何冊かの本とほどほどに出会える才能がありさえすれば、たとえ「すべての本」に行きつかなくても人は幸福に生きていくことができると思うのだ。
(pp.111)
とても励まされる言葉で。そして、この本もまた、お薦めされて手に取った本となる。そういうのがとても楽しい部分でもあるし、だからすべて読めなくてもいいかなと思い込むことにしよう。足るを知るという境地で。

電子書籍か紙か、という媒体で終始していると本質を見失うのではないかなと思う。これから生き残る出版社は、紙とか電子とかいった媒体を売るようなところではなく、それらの中身、もっと言えば読者の需要を満たす良質なコンテンツを供給するところだろう。

電子化の流れは止められない。電子書籍になる分、出版の敷居が低くなって、出版点数はもっと増えるだろうね。そうなると、よりコンテンツが重要になる。一読者として、必要なのは紙とか電子といった表層的な媒体ではなく、その中身なのだ。

個人的には漫画、技術書、ビジネス書、写真集とか旅行記、レシピ本などはもう全部電子でいい。カラー写真とかと相性がよいし検索性にも優れているからね。特に漫画は本当に全部電子化してほしい。本棚があふれかえっている状況だし。逆にフィクション、物語、小説、エッセイなどは文庫サイズの紙の本がよいかなと思う。

紙も電子も含めて、本は、これからといったところか。そして、本書が読書ブログを始めて600冊目の記事となる。このブログもまだまだこれから、ということだね。



本は、これから (岩波新書)
本は、これから (岩波新書)
販売元:岩波書店
(2010-11-20)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 紙の本が好きな人
  • iPad、Kindleなどの電子デバイスで本を読んでいる人
  • 本のこれからについて考えてみたい人
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June 21, 2011

スコア900へのTOEICテスト パーフェクトリーディング

スコア900へのTOEICテスト パーフェクトリーディング
スコア900へのTOEICテスト パーフェクトリーディング

キーワード:
 甲斐幸治、TOEIC、リーディング、900、トレーニング
TOEICのPart7対策本。本書の構成は、第1章が『「パラフレーズを見抜く」集中トレーニング』、第2章が『パターン別 練習問題』、第3章が『模擬試験』となっている。

本書の特徴が示されている部分があるので、それを抜粋。
  1. 従来のPart7対策書のほとんどは、ただ単に練習問題を解いて、答え合わせをするというものであるが、本書はまず最初に「パラフレーズを見抜く」集中トレーニングを徹底的に行うことからスタートする。この読解メソッドにより、Part7を解く基礎的な読解力をしっかりと養うことができる。
  2. Single PassageとDouble Passagesの豊富な数の練習問題が、分野・パターン別で配列されており、高得点を取る人は頭の中でどのような思考を行いながら問題を解いているのかが論理的な解説により、はっきりと理解できるようになっている。まるで家庭教師の先生がていねいに1つずつ長文問題の解き方を説明してくれるような臨場感あふれるユニークな解説といえる。
  3. 最後に、本番のPart7と同じ量、同じレベルの模試にチャレンジできる。模試問題のクオリティーの高さ、詳しい解説、役に立つ語句注など、かゆい所に手が届く編集は満足度100%である。
(pp.1)
Part7対策本には2種類あって、1つは模試に近い構成で解説が少なめで、ひたすら問題を解きまくるタイプのもの。イ・イクフン氏の解きまくれ!シリーズがそれに当たる。もう1種類は、解き方の解説本となる。本書は後者に該当する。

本書を一言で示すと、ゴルフで言えばフォームの確認用トレーニングができる!!という感覚に近い。

特徴に示されているように、まず第1章のパラフレーズトレーニング問題では、スキャニング、スキミングを駆使して、文章中のどこを見るべきかが示されている。文章中のキーワードには色づけ、番号付けされており、それが設問の選択肢のどれに対応するかが示されている。

語彙力が足りない800点未満の状態だと、パラフレーズ、つまり語句の言い換えが正解への障壁となる。同じことを示しているのに文章中と設問2種類の表現が理解できないと、正解を導き出すことができない。そのときに、どういうところでパラフレーズされているのかを知っているのと知らないのでは、全然解き方が変わってくる。

パラフレーズされやすい箇所をある程度型として身につけていれば、スキャニング、スキミングで該当箇所だけを読み取って時間を短縮して進められる。こういうパラフレーズ問題に言及している対策本はあまりない。

本書は特徴で示しているだけあり、解説がかなり詳しい。まず、広告、記事、メールといった典型的な文章の特徴を示している。例えばエンジニアの求人広告の場合、『1.自社の紹介→2.募集職種→3.補足説明、という典型的な流れを押さえておく』というようなことが示されている。

そして各設問の解説としては、『思考の軌跡』として、まずはどこに注目するべきか、そして文書中の根拠を探し当て、回答を選ぶための判断など正解に至るまでの3,4ステップが示されている。ここまで詳しいものはあまりないので、この部分が特徴で示されているように家庭教師の先生がついているような感覚、という表現の通りだと思う。

読解問題において重要なのは、思い込みで問題を解かないことだ。そして正解を選択するときに、あてずっぽうでこれに違いない!!とマークするのではなく、この記述は本文中にないから除外、この選択肢が本文とパラフレーズされているからこれが正解!!とかならず根拠をもとに回答しなければいけない。適当にあてずっぽうでマークするものはほぼ不正解と思っていて間違いない。それはTOEICの巧妙な罠にひっかかっているから(笑)。

タイトルに900とあるので、若干難しめ。特に記事問題が本文と設問ともに本試験よりも長文な気がする。そのため、全文読み込みしていたのでは若干時間が足りないかもしれない。どちらかというとスキャニングなど該当箇所だけを読み込んで読解していくタイプのトレーニングができる対策本なので。

また、単語も若干難しいものが含まれている。出る順英単語の後ろのほうに出てくるものが結構含まれている印象。結果、模試は本試験よりも若干難しい気がする。48問あり、44問正解でスコア900点突破のボーダーと示されている。

ちなみに、去年の9月25日にこの模試を実施したが、51分30秒かかり、31問正解だった。そして、10月31日実施の本試験のリーディングは380点だった。まぁこのころはまだ語彙力と読解スピードがまだ微妙だったときかな。妥当な正答数と点数だと思う。

解説が詳しく、リーディングの解き方の型を習得できるので、730点を越えたあたりから取り組むのがよいかもしれない。それ以前の点数では、他の問題集をやったほうがよい。900点超えたい人は、長文が含まれているこの模試で全文読み込みしても時間を余らせられないとダメかな。

全体的な構成も丁寧な作りだと思うので、リーディング対策本としてはかなり良書の部類に入ると思う。集中すれば1週間で1回転はできるとと思うので、解き方の型を習得したい人にはおススメ。



スコア900へのTOEICテスト パーフェクトリーディング
スコア900へのTOEICテスト パーフェクトリーディング
著者:甲斐 幸治
販売元:桐原書店
(2010-09-07)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • リーディングの解き方が分からない人
  • 難しめの対策本をやりたい人
  • ゴルフなどのスポーツをやっている人
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June 18, 2011

ことばの教養

ことばの教養 (中公文庫)
ことばの教養 (中公文庫)

キーワード:
 外山滋比古、ことば、教養、手紙、所感
大学教員である著者によって、ことばの雑談が示されているエッセイ。目次は多いので省略。

一つのエッセイについて5ページくらいで著者の所感が示されている。例えば、手紙の内容であったり、テンとマルについてだったり、本、読書、早口とか国語辞書とか、読む、書く、話す、聞くといったことすべてに関わる言葉について示されている。

なるほど、そのような考え方もあるものか、と思うと同時に、若干時代遅れではなかろうか?と思う分部分もあった。どちらがよいか悪いかではなく、考え方の違いか。別にそんなにたくさんこれは違う、といったものがあったわけではないけど。

いくつか恣意的に気になった部分を引用しておこう。『年賀状』というタイトルのものから。
 若いときは、すこしでも広い世界へ出たい。ひとりでも多くの新しい知り合いがほしい、と思う。それがあるところへ来ると、逆に、世界を狭くして生きたいと思うようになるから不思議である。
 マラソンを走るとき、かけ出しのうちは、すこしでも早く出発点から遠ざかることを考える。それが、折返点をまわると、こんどはその出発点へ向かって走る。Uターンである。人生のレースは出発点とゴールとが同じところにあるとはかぎらないが、とにかく、いつまでも同じ方向へ走っていてはいけないことだけはたしかだ。
 拡大したものは縮小する必要がある。そして、ひろげるよりも縮める方が大体においてはるかに難しい。
(pp.64-65)
若いとき、とはどのくらいの年齢なのかは人にもよるのかもしれないが、自分もまだ若いに収まる年齢だろう。でもまぁ、自分は30歳から人生の折返し地点と考えている節があるので、30歳以降は結構絞る必要があると思っている。いつも示しているように『選択と集中』が重要かなと思う。

でもまだまだ世界を広げていきたいと思うし、絞るには早いかもしれない。けれど、絞るときが来たときに、迷わずにこれは必要、これは要らないと判断できるようになっていたい。そのために今、漠然とではあるが、いろいろと考えている。

もう一つは読書についての部分。『読みいそぎ』というタイトルから。
 頼まれもしないのにブックレヴューでもするような風に本を読んでいることがすくなくない。たいへんな勢いで読む。読み終わったらすぐ感想をもとうとする。一度で何とか全部わかってしまおうとするのである。それで結局、浅いところしか汲みとれないでしまうことになる。秀才の読書の泣き所である。もうすこし頭の悪い読書を心がける必要があるのではなかろうか。
 ささやかな読書歴を振りかえってみても、本当に影響を受けたと思うのは、たいてい、はじめはよくわからなかった本である。わかれば安心してすぐ忘れる。わからぬからいつまでも心にかかって忘れない。反芻していうるうちに、だんだん心の深部に達するようになるのである。
 本を読めば、読むに値する本を読めば、頭の中かがかき廻される。あとは、すこし休んでやる必要がある。濁った水が澄むのには時間がかかる。立てつづけに本を読むのは、どうもあまり賢明ではなさそうである。
(pp.129-130)
これは特にこのような書評ブログをやっている場合は耳が痛いものである。3年前ほどの自分はまさにこのような感じだった。更新のための読書をしていた気がする。分かりやすい本で、同じような本ばかり読んでいて、結局表面的なところで終始していた。

それから大分いろいろと考えて、更新のための更新はしないと決めた。これはブログのネタになりそうとか、更新しやすいから分かりやすい本(別に特に必要性もないもの)を読むといったことをやめた。更新頻度は下がったけど、自分自身が本を読む意味、読書ブログを継続する意義を考えると、別にいいかなと思うようにした。

まぁ、著者が示す読書に近くなりつつあるのだけど、これは時と場合と目的によるのではないかとも思う。特に仕事に関係する本は短い期間で複数パラレルに速習する必要があるし、勢いで速読、多読しなければいけない、もしくはそうした方がよい時期があったりするのでね。

本当に重要な本は3回読んで初めて理解できるような気がする。そういうことをTOEICトレーニングで問題集を繰り返す重要性を実感してから思うようになった。まぁ、繰り返して読むに値する本に当たるまでひたすら多読しなくてはいけないという側面もあるけどね。

以前読んだ本で、経営コンサルタントの堀鉱一氏が教養があるとはボキャブラリーが豊富なことだと示していた。その通りだなぁということを思ったし、『ことばの教養』を読んでいても思った。語彙が豊富であるということは、それだけ世界を多面的に知っているということに他ならないのではないかと思う。

仮にも『賢者』と名乗るのだから、ことばに関しては敏感になっておきたいところで。ちょっとした言い回しから日常発していることばまで。まぁ、その前にブログ記事の誤字脱字をなんとかしろと言われるかもだけど・・・。

最近は読書量が少なめ。いろいろと考える時間を増やしている。

あと、毎回TOEIC本とか英語本ばかりの更新だと書いているほうも飽きてくるので、週1回はまったく別のジャンルを更新していきたいと思う。



ことばの教養 (中公文庫)
ことばの教養 (中公文庫)
著者:外山 滋比古
販売元:中央公論新社
(2008-10)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 気軽にエッセイを読みたい人
  • 教養を身につけたい人
  • 使うことことばを洗練させたい人
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June 15, 2011

解きまくれ!リーディングドリルTOEIC TEST Part 7

解きまくれ!リーディングドリルTOEIC TEST Part 7
解きまくれ!リーディングドリルTOEIC TEST Part 7

キーワード:
 イ イクフン、TOEIC、リーディング、ドリル、修行
解きまくれ!シリーズのPart7対策問題集。目次は載せるほどのものではないので省略。

TOEIC対策本コーナーに行くと、現状ではPart7に絞ったリーディング問題集があまり置かれていない。あっても問題の解き方本が中心で、それらに対する不満は適切な分量がこなせないこと。繰り返すのは重要だが、問題収録数が少なすぎて適度なトレーニングとはならない。かといって模試だと他のパートまで含まれているので、Part7だけ集中的にトレーニングするときに若干冗長となる。

そこでこのイ・イクフン氏による解きまくれ!シリーズの最終巻、Part7対策本となる。この本の初版発行は2010年9月30日となっている。去年TOEIC対策をやっていたときに、どれほどこの問題集の出版を待ちわびたことか。

去年の夏場ごろ、リーディングが伸び悩んでいた。そこでいろいろとリーディング問題集をやっていたけど、どれもしっくりこなかった。すでに解きまくれ!のPart5&6問題集が出ていたし、姉妹編の極めろ!のPart7対策本も秀逸だったので、きっとこれから出版される解きまくれ!のPart7対策本も期待できると思っていた。そして毎週TOEIC本コーナーに通って出版を待った。

出版されてすぐにやった。期待は予想通り、本書はTOEICのPart7対策本でダントツで優れていると評価をつけて間違いない!! いや、これはすごいよ。解きまくれ!は至高www

優れている点を簡単に示しておこう。

まずイ・イクフン氏の対策本の基本である、問題収録数の多さにある。本書はPart7のシングルパッセージ、ダブルパッセージ問題がテスト8回分、それぞれ224問、160問の計384問収録されている。ここまでの分量が収録されている問題集は他にはない。この絶対量がトレーニング時に必要で、1回転解き終わっただけでぐんと力がつく。

また、ページ構成がやはりよい。見開きページで左ページに問題文、右ページに設問、そしてページをめくった見開きページ2ページで左に訳、右に解答と解説、問題中に出題されている語句の訳が多数収録されている。これはちゃんと読者のことを考えて作られているページ構成となる。

問題量が多いので、ページにまたがって問題が載っていたり、問題によってページ構成が違っていると継続して勉強するのに地味に支障が出てくる。

問題の質に関しては、本試験よりも若干難しめの問題が多めに収録されている印象を受ける。何よりも、あまり本試験に出ないような話題、テーマが出題されている気がする。そのため、単語も若干難しい。しかし、単語に関しては解説に簡単なものまでチェックボックス付で訳が多く示されているので、本書を繰り返してやることで語彙力も相当増強できる。

しかし、ちょっと微妙な点は、問題文のフォントがすべて同じとなっているところか。本試験やその他の模試などでは、広告や記事、メールによってゴシックであったりポップ体であったりイタリックであったりするが、本書はすべて同じなので、そういうフォントの違いの英文読み込みのトレーニングができない。本試験中にゴシック体の次にいきなりイタリックとかが出てくるとかなりリズムを崩されるんだよね。まぁ、そこは他の模試でカバーするしかない。

本書を解くときには、かならずストップウォッチ、もしくはキッチンタイマーを使って1問1分ペースを体に叩き込むこと。そのためのこの問題収録数なのだと思う。解くときはリーディングスピードを上げるためにも全文頭から読み込むことかな。最初に設問を読み(選択肢は除く)、それから問題文を全文読み込みしていけばよいと思う。最初の1回転目はなかなか1問1分ペースを守るのは厳しいけど、2回転目以降は単語も分かってくるので、大体いけると思う。

Part7対策だけは問題集をこなしているだけでは大幅な点数アップを臨めないが、問題を解くときの型を本書で繰り返して習得したほうがよい。日々英文記事を読み込みしつつ、本書で1問1分ペースで解けるようになれば、本試験では時間が余ると思う。それほどやった分だけ必ず成果を実感できる優れた対策本だと思う。

また、たんたんとこなしていかないとなかなか進まないので、気合を入れながらやるとよい。熱くなれる音楽を聞きながらやるのがおススメ。

Meteora (Dig)Meteora (Dig)
アーティスト:Linkin Park
販売元:Warner Bros / Wea
(2003-03-25)
販売元:Amazon.co.jp

大学生のとき夏にかけてこれを聞いていて熱い気持ちになれたのを思い出す。スピードに乗って取り組むなら、これをおススメ!!これを聞きながら熱い気持ちで解きまくれ!!

これで自分がこなしたイ・イクフン本シリーズはすべて紹介した。以下書評記事。イ・イクフン氏の極めろ!と解きまくれ!シリーズをすべて3回転やれば860点は余裕で行くと思う。なので、TOEIC対策本でどれを買うべきか悩んだら、迷わずこのシリーズで修行だ!!



解きまくれ!リーディングドリルTOEIC TEST Part 7
解きまくれ!リーディングドリルTOEIC TEST Part 7
著者:イ イクフン
販売元:スリーエーネットワーク
(2010-09)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 優れたリーディング対策本を求めている人
  • 1問1分ペースで解きまくりたい人
  • リーディング問題集で激しく修行したい人
Amazon.co.jpで『イ・イクフン』の他の本を見る

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June 13, 2011

解きまくれ!リーディングドリル TOEIC TEST Part5&6

解きまくれ!リーディングドリル TOEIC TEST Part5&6
解きまくれ!リーディングドリル TOEIC TEST Part5&6

キーワード:
 イ イクフン、TOEIC、文法問題集、修行、解きまくれ!
イ・イクフン氏によるTOEICのPart5&6文法問題集。目次は特にたいしたことが書いてあるわけではないので省略。

本書のタイトルはとても挑戦的だ。『解きまくれ! 』と示すごとく、Part5、6の問題がテスト8回分、それぞれ320問、96問収録されている。他の文法問題集に比べて収録問題数がかなり多めだ。しかし、これくらいがちょうどよい分量なのだと思う。

解きまくれ!は伊達じゃない!! この文法問題集は問答無用で愚直に3回転繰り返せ!!それだけで必ずリーディングの点数に反映されることは間違いない!! これだけやれば他の文法問題集は特にやらなくてもよいくらい。

本書は他のダメなもの、並の文法問題集と比べてどこが優れているかを示しておこう。

まずは圧倒的な問題数だ。他の問題集はせいぜい200問程度収録されていればよいほうで、本書はPart5だけで320問も収録されている。同じような問題もいくつか収録されているけど、形を変えて忘れたころに出てくるので、再確認しやすい。また繰り返してやるときに、1回転目の内容をほとんど忘れているので、新鮮な気持ちで取り組むことができる。

次は、ページ構成だ。これは文法問題集にとってはとても重要な要素となる。なぜなら、ページ構成が見やすいものになっているか、分かりやすいかどうかで日々取り組み続けられるかどうかが左右されるからだ。

本書の場合、Part5の場合は、左ページに3問、その下に問題に出てくるヒントとなる語句が示されており、右ページに各問題の回答が載っている。つまりページ見開きでそれぞれの問題が完結している。ダメな問題集はページがまたがって問題と解説が載っているものがあるが、あれは回答確認のときに地味に支障となる。本書はPart6も同様に左ページに問題、右ページに回答という優れたページ構成となっている。

そして解説がとてもわかりやすい。まず問題の難易度が5段階で示されており、次に訳、そして解説、さらには構文分析として各文章の主語、述語はどれでどこにかかっているかといった図まで示されている。

解説はわかりやすいだけではだめで、特にそこまで点数が高くない中級者レベルまでは、納得のいくものが重要となる。本書は正解の選択肢だけでなく、不正解の選択肢がなぜダメなのかといった部分まで言及されている。他のダメな文法問題集よりもとても良心的な内容となっている。

あとは挑戦的なタイトルと漆黒と熱く燃え上がれる赤いデザインがいい(笑)。この表紙を見て勉強を始める前にいつも解きまくるぞ!! って感じで取り組んでいた。というか、実際にツイッターでそのようにつぶやいていたww

最低3回転繰り返すのが絶対推奨!!繰り返すときは間違えた問題の横にチェックを入れていくのがよいと思う。また、本書には回答用のマークシートが4回転分巻末に収録されているので、それを切り取って使うのもありだが、自分は以下のようにノートに書いてやっていた。

part5_6

日付と開始時間、終了時間をメモしておき、進捗ペースを把握していた。大体1回転目は90分で15ページほどの進捗ペースかな。2回転目以降はスピードに乗って90分20ページペースだったと思う。

あと、文法問題集を解くときに限らず、自分はいつもカフェとかでiPodで音楽を聞きながらやっていた。特に物量をスピードをつけてやるには激しい曲でノリノリでこなしていくのがおススメ!! まぁ、人によっては集中できなくなるかもだけど、カフェでやるときは絶対これが自分にはあっていた。

そんでいつも聞いていたのはこのアルバム。高校生のとき勉強がんばっていたのを思い出して、熱い気持ちになれる。

ID(アイディー)ID(アイディー)
アーティスト:相川七瀬
販売元:カッティング・エッジ
(1999-05-19)
販売元:Amazon.co.jp

解きまくれ!シリーズは他にもPart1&2用、3&4用、7用があるので、全部やったほうがよい。また、解きまくれ!シリーズの前に、姉妹編である極めろ!シリーズを先にやっておいたほうがよい。3回転繰り返すのはしんどいしめんどくさいものではあるが、やった分、必ず点数に反映されるので、愚直に解きまくれ!!!



解きまくれ!リーディングドリル TOEIC TEST Part5&6
解きまくれ!リーディングドリル TOEIC TEST Part5&6
著者:イ イクフン
販売元:スリーエーネットワーク
(2010-05)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • TOEICの文法問題が苦手な人
  • 良質な文法問題集を探している人
  • 熱い気持ちで修行したい人(笑)
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June 10, 2011

990点満点講師はどのようにTOEICテストを解いているか

990点満点講師はどのようにTOEICテストを解いているか
990点満点講師はどのようにTOEICテストを解いているか

キーワード:
 神崎正哉 / 早川幸治 / TEX加藤、TOEIC、990点、思考プロセス
何度もTOEICで990点満点を取得している講師陣によって、TOEICを解くときの思考プロセスが示されている本。以下のような目次となっている。
  1. 序章 講師紹介
  2. 第1章 基本戦略リスニング編
  3. 第2章 基本戦略リーディング編
  4. 第3章 TOEICテスト攻略座談会
  5. 第4章 満点を狙える難単語100
(目次から抜粋)
いわゆるTOEIC対策本などは、問題とその解説が示されており、なぜそれが正解になるか?といったことが示されているものである。しかし、問題を解くときにどこから注目していて、どの判断材料で正解を導き出しているのか?といった問題へのアプローチ方法が示されている本はほとんど存在しない。そこで、何度も満点を取得しているTOEIC講師陣の問題を解く際の思考プロセスが示されているのが本書となる。

これはなかなか興味深い本だった。TOEICの問題を解くとき、一般的にはリスニングは問題を先読みしろとかPart5は空欄前後だけ読めとかPart7はスキャニングで該当箇所を探し出せとよく示される。けれどそれらが本当に効果的なのかどうか?または満点を余裕で取るようなレベルの人も同じような解答方法をやっているのか気になったので読んでみた。

序章は講師陣のバックグラウンドが示されている。もともと全員そんなに英語ができるわけではなかったけど、日々勉強することで本物の英語を身につけられている。三人ともちゃんと満点のTOEICスコアの写真が示されている。

2章、3章が本書の肝。面白いのは、思考プロセスを解き明かす、というコンセプトのため、問題開始何秒でどこに注目しているのか?が講師3人分示されていることだ。例えば、Part1の写真描写問題では、加藤氏と早川氏は開始直後0秒の段階で写真に注目しているのに対して、神崎氏は音声支持で"Look at the picture…"と言われてから写真を見るようだ。

また、神崎氏はDirectionの音声をちゃんと聞いてから解答するらしい。曰くTOEICのナレーターの音声に耳をチューニングさせるためらしい。これはなるほどと思った。

また、各講師陣の各Partへの基本戦略が簡単に示されている。例えば、Part2では各講師陣は以下のことを意識して解答しているようだ。
  • 早川氏:応答する人の立場に身をおく
  • 神崎氏:相手が何を知りたいのかを見極める
  • 加藤氏:自分が話しかけられている状況で聞く
3人共に共通しているのは客観的に聞かないということらしい。特に加藤氏の方針はピンときた。これはなるほど!!と思った。会社経験で、実際に似たようなシーンを思い浮かべて解答するらしい。だから質問文に対する答えが素直なものでなくても、会話として成り立っているものを選びやすくなると思う。自分もこれを意識してからPart2の正答率が上がったような気がする。

各Partの1問あたりの解答所要時間とPart完了までの時間も示されている。さすがに余裕で満点をとるような講師陣なので、かなり速い。リスニングセクションまではみな同じような時間配分だが、リーディングセクションからそれぞれの解答方針が違っており、時間配分も異なってきている。

Part5ではそれぞれ以下のような戦略となっている。
  • 早川氏:まず選択肢を見て問題のタイプを分析(1問あたり3秒〜18秒、計10分)
  • 神崎氏:問題文を読みながら選択肢を見る(1問あたり10秒〜15秒、計15分)
  • 加藤氏:問題文を読んでから選択肢を見る(1問あたり10〜15秒、計15分)
自分は神崎氏タイプかな。空欄前後だけでさくっと瞬殺できる問題もあるけど、一応全部読むかな。瞬殺できるのは簡単な品詞問題。それ以外はちゃんと文章構造を意識して問題文を読んでから選択肢を見るかな。それで大体1問20秒以内で、Part5完了まで約20分以内というところかな。

Part7にいたっては、大分講師陣でも解き方に違いが出てくる。解答完了までの時間が、それぞれ早川氏が25分、神崎氏が40分、加藤氏が30分となり、余らした時間でどれだけ丁寧に見直しができるかが重要らしい。まぁ、神崎氏の文書をすべて読んでの40分でも相当速いと思うけどね。

Part7の基本戦略で特になるほどと思ったのは『文書をどれだけ丁寧に速く読めるか』という部分。以下その部分を抜粋。
 3人に共通している戦略で重要なのは、丁寧に文書を読むということである。時間に追われている受験者にとって、膨大な英文を丁寧にすべて読むのはなかなか容易なことではない。しかし、時間がないからといって、ざっと文書に目を通しただけで設問を解こうとするのは危険だ。不十分な情報を元に設問を解こうとすると、間違った選択肢を選んでしまいかねない。逆に言えば、すべての情報を正確に把握してから設問を解くように心がければ、正しい判断ができるわけである。
 このことは、文書の本文だけではなく、設問についてもいえる。問題によっては、設問の主語を読み間違えただけで間違えてしまう、ということがある。
(pp.88)
これはまさにその通り!!と激しく同意する部分(笑)。いつも自分がリーディングは全文読んだほうがよいといつも示していることがここに凝縮されているといっても過言ではない。

TOEICを10回くらい受験して、800点前半で伸び悩んでしまったとき、リーディングがボトルネックになっていると気付いた。振り返ってみると、どうもリーディングで問題の該当箇所だけを読んで解答しているから間違っているのではないかと?

たぶん本書を読んだ後くらいから意識的に全文読む込む戦略に変えたと思う。そこからリーディングの点数が受験するたびに約40点ずつ上がっていき、最終的に955点獲得できたのだと思う。全文読み込んだほうが迷わずこれ!!と自信を持って解答できるんだよね。その分見直しする時間が5分余るかどうかだけど、正確さ重視で解いており、普通の問題はたぶん見直さなくても大丈夫なので、自信のない問題だけを確認すればよいことになる。

本書は幅広新書サイズで162ページとあまり物理的には内容が多くはない。それで1500円となるので、購入の際は躊躇するところではある。しかし、リスニングの音声が無料ダウンロードできるし、何よりも講師陣のこれまでのTOEIC受験経験からの精度の高い分析と思考プロセスが垣間見れるのはとても貴重である。実際自分はリーディングの伸び悩みのブレイクスルーのきっかけが本書だったと思う。なので、1500円は安かった!!と今から振り返って思う。

でもまぁ、講師陣の思考プロセスは余裕で満点が取れるだけのレベルがあってこそなので、800点未満の人が読んでもあまり参考にならないかもしれない。800点を越えたあたりで、どうも伸び悩んで860点、900点の壁が超えられないという人は一度解答戦略を本書で確認したほうがよいと思う。

TOEICの解き方にはいろいろと流派!?があるので、自分にあったものを選ぶことが重要となる。自分もなんか流派作ろうかしら(笑)。Master流TOEIC道とかwww



990点満点講師はどのようにTOEICテストを解いているか
990点満点講師はどのようにTOEICテストを解いているか
著者:神崎 正哉
販売元:コスモピア
(2010-07-24)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • TOEICで900点以上取りたい人
  • 自分の解答方針にいまいち自信が持てない人
  • リーディングが伸び悩んでいる人
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June 08, 2011

1日1分!ビジネス英語

1日1分!ビジネス英語―「ウォール・ストリート・ジャーナル」速読術 (Non select)
1日1分!ビジネス英語―「ウォール・ストリート・ジャーナル」速読術 (Non select)

キーワード:
 和田秀樹、WSJ、英字新聞、戦略、英文処理能力
Dow Jones Business Englishと三井物産の提携で執筆された本で、監修は精神科医で受験勉強の専門化でもある和田秀樹氏となる。

目次は分かりにくいので省略。和田秀樹氏の海外留学経験などから、今の時代は話せることよりも英文を読めること、書けることのほうが稼ぐことができるので、英語の勉強ではここを伸ばしたほうがよいと示されている。

そのときに、大学受験英語のような難しい英文解釈をするのではなく、比較的平易ではあるが長めの英語が読める「英文処理能力」を伸ばしたほうがよいとある。

そこで、そのような適切な教材がなかったことから、この本が作られたようだ。

本書の題材はThe Wall Street Journal で、以下のような3構成になっている。
  • What' News ― トップニュースを1〜2センテンスに要約したもの:10記事
  • Begging ― 入門レベル。100語前後の記事:30記事
  • Basic ― 初級レベル。130語前後の記事:10記事
What's Newsは内容確認問題が1題、キーボキャブラリー、訳が示されている。また、BeggingとBasicは以下のような構成となっている。
  1. 記事英文
  2. Thinking Ahead・・・記事内容を読む前に、考えておくべきこと
  3. Key Concepts・・・記事の中心部分にあたる事実関係や背景
  4. Key Vocabulary・・・記事中の重要な語彙
  5. Question・・・内容確認問題3問
  6. 全文訳
  7. Questionの解答
本書の構成は以前紹介した以下の本に近い。この本よりも解説は簡易。また、比較的平易な英文をそろえたとあるので、WSJの記事と言えど、そこまで難しいということはないかな。リーディングで300点あればなんとか読めると思う。見たことなさそうな単語にはちゃんと訳がついているし。

ただ、文章構造の解説のようなものはない。変わりに『Culture Notes』といった異文化を知るためのコラムが4つほど示されている。

本書では「英文の伝わる情報やメッセージそのものに直接アプローチし、素早く的確に情報を読み取る」こと、つまり「攻略的な速読法」が必要と示されている。そのため、文章全体をざっと見るスキミング、自分の知りたいところを探し当てるスキャニングの方法が示されている。ここは、TOEICでもいろんなリーディング対策本に示されるものと同じなので、TOEICのリーディング対策としても本書は有効となる。

まぁ、でも全文を頭から読んでさくっと読み込めることのほうが重要かなと思うけどね。自分は全文頭から読んで速読し、ちゃんと内容が把握できるかどうかに注力した。

本書は2004年発行なので、記事の内容は若干古い。7年ほど前の世の中のビジネスシーンを振り返るという観点から読めばよいかもしれない。ちょっと幅広の新書サイズなので、電車の中で読みやすい。また、1000円以内で買えるのでお買い得だと思う。

このような平易な英文記事と簡単な設問が収録されている本って、あまり英語本コーナーにないんだよね。この本もシリーズ化して巻数を多く出してくれれば継続してリーディング力が鍛えられると思うのだけどね。

英字新聞を読むときは、英語の勉強をするという意識をあまり持ちすぎずに、気軽にビジネスの世界情勢がどんなものになっているかのぞいてみようという感じがよいかもしれない。そもそも内容に興味が持てなければ読んでいても苦痛だしね。それでもずっと読み続けていれば、だんだん興味も出てくるし、読めて面白くもなってくるよ。



1日1分!ビジネス英語―「ウォール・ストリート・ジャーナル」速読術 (Non select)
1日1分!ビジネス英語―「ウォール・ストリート・ジャーナル」速読術 (Non select)
著者:Dow Jones Business English
販売元:祥伝社
(2004-07)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 英字新聞が読めるようになりたい人
  • TOEICのリーディングで点数を上げたい人
  • 英語は書けるよりも話せることが重要だと思っている人
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June 07, 2011

英字新聞1分間リーディング Vol.2

英字新聞1分間リーディング〈Vol.2〉
英字新聞1分間リーディング〈Vol.2〉

キーワード:
 ホーマン由佳、英字新聞、The Nikkei Weekly、スラッシュリーディング
The Nikkei Weeklyの記事が載っている英語リーディング本。以下のような目次となっている。
  1. Chapter1 FRONT (トップ記事)
  2. Chapter2 NEWS FOCUS (最新注目記事)
  3. Chapter3 BUSINESS BEAT  (特定企業)
  4. Chapter4 ASIA (アジア情報)
  5. Chapter5 TECHNOLOGY (先端技術)
  6. Chapter6 NEW PRODUCTS (注目の新製品)
  7. Chapter7 MARKETING (マーケティング)
  8. Chapter8 FEATURES (特集記事)
  9. Chapter9 PRICE REPORT (価格)
  10. Chapter10 TRENDS (トレンド)
  11. Chapter11 INSIGHT (社会の深層)
(目次から抜粋)
この本は、2009年11月から2010年4月の間のThe Nikkei Weeklyに掲載された記事が100本収録されている。掲載されている英文は、見出し、リード(第1段落)の部分のみとなっている。この本はでは、英文記事にスラッシュ( / )が入っており、文頭からスラッシュで区切りながら意味を理解するというスラッシュ・リーディングという方法で読むことを推奨されている。

本書の特徴が以下のように示されている。
  1. 英語と日本語を併用しながら、見出し(及び副題も)を一読。
  2. 英文をスラッシュごとに読む。わからない単語はVocabularyでチェック!
  3. 訳を参考にしながら、スラッシュごとに頭から理解。
  4. 「見出しチェック!」で見出し特有の文法を確認。
    (pp.6)
そして、それぞれの特徴に対する効果も示されている。
  1. どんな内容の記事なのかをインプットしておくと「リード」が理解しやすくなる。
  2. 文頭から理解することを意識して読むことができる。
  3. 「なんとなく意味がわかる」から「はっきり理解できる」まで理解度を上げる。
  4. 「見出しのルール」(p.12参照)を参考に、見出し独特のおもしろさを味わう。
    (pp.6)
記事のサンプルは以下のようなものとなる。
Just keep it under 140 characters

Internet's hottest communication tool has caught attention of businesses, politicans alike

In Japan, / both businesses and politicians are coming around to / the potential "Twitter" messaging offers / and are exploring ways / of harnessing this powerful form of immediate information dissemination.
(Decenmber 14, 2009)
(pp.56)
Twitterが流行っているという記事。訳もスラッシュが入ったものとなっており、文頭から理解するために語順が前後している。
140文字以内で伝えよう
今話題のネットを使ったコミュニケーションツールが、産業界や政界で注目を浴びる

国内では / 産業界も政界も共に、結局、受け入れている / 「ツイッター」サービスの持つ潜在力を / そして、さまざまな方法を模索している / 即座に情報を伝えるこの強力な形態を活かす(方法を)。
(pp.57)
2009年末から社長や政治家、アーティストなど有名人がツイッターに参画しだしたころだね。ちなみに自分のツイッターアカウントは以下。もしよかったらフォローどうぞ。最近は全然英語勉強のことつぶやいてないけど。facebookでは英語で書いている。

本書は新書サイズなのでとてもコンパクトにまとまっていてよい。タイトルにあるように、1分間で1記事読むペースとなっているので、通勤時間の電車移動中に読むのに適している。ページの右上に読了日を3回転記録できるようになっている。自分は毎日の通勤時間の20分ペースで、去年の9月18日から10月5日までの約3週間で読了していた。

難易度の低い短い文章から、ちょっと難しい文章量が多いものまで幅広い。収録されている記事のジャンルも政治経済から文化、技術まで多様だ。日経新聞の記事が元ネタなので、毎日ニュースを追っていればそういばこんな話題あったなぁというのが実感できるので、内容がまったく分からないということもないと思う。

英字新聞などのリーディングだけは、このような補助教材を使用しつつ毎日地道に読み込まなくてはなかなか読めるようにならない。けれど、少しずつでもよいので、英文読み込み量を積み上げていくと、ちゃんとふとすらすら読めるようになる。そこまで諦めずに修行だと思って読むしかない。

本書はVol.2で、1巻目については以下で取り上げた。シリーズ化されているようで、現在Vol.4まで出版されているようだ。地道に通勤時間中に英文読み込み量を増やしたい場合は全部読んだほうがよいと思う。自分は本書までしか読んでないけど。



英字新聞1分間リーディング〈Vol.2〉
英字新聞1分間リーディング〈Vol.2〉
著者:ホーマン 由佳
販売元:日本経済新聞出版社
(2010-06)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 英字新聞を読めるようになりたい人
  • なかなか英字新聞を読む時間がない人
  • あまり新聞を読んでない人
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June 05, 2011

経済ニュース英語リーディング教本

経済ニュース英語リーディング教本 ―The Wall Street Journalの記事で集中レッスン
経済ニュース英語リーディング教本 ―The Wall Street Journalの記事で集中レッスン

キーワード:
 小西和久、英字新聞、リーディング、WSJ、レッスン
The Wall Street Journalの新聞記事を題材とした経済ニュース英語読解本。目次はちょっと多いので省略し、はしがきから本書の特徴を抜粋しておく。
 本書は国際ビジネスで必要な英語力の習得を目指す社会人や学生の方々が、経済・ビジネスを扱った英文ニュースを教材にして、より効果的な学習ができるよう編纂した入門書です。本書で取り上げた英文ニュースはThe Wall Street Journal (WSJ)の記事をベースに、入門書としての位置付けから、難易度を調整したものを用いています。
(はしがきから抜粋)
最初のほうは、WSJの一面に掲載され、毎日の紙面から30前後の主要記事を選び、それぞれの内容を20-50語程度に要約したコラム、What's Newsが50本示されている。What's Newsの記事のあと、内容に関する3択の設問が示されており、右ページに解説が示されている。

そして、WSJの記事を読む、ということで、BEGINNING、BASIC、INTERMEDIATE、ADVANCEDと難易度が上がっていき、それぞれ10、20、2、1記事収録されている。これらはステップアップしてレベルアップできる内容となっており、難易度が上がるにつれて記事内の英文量が増えていく。

本書はページ構成がとても秀逸だと断言できる。まず、各記事の前に、イントロダクションとして、記事の見出し、その記事の注目すべきポイント、注意すべき単語とその意味が示されている。

そして次にWSJの記事が示されており、イントロダクション中に示されていた注意すべき単語には青文字で示されている。さらに、その英文記事の内容を把握できているかどうかに関して、記事中単語のパラフレーズとなる単語はどれかといった、4択問題が5問付随している。

さらにその他のボキャブラリー、注意すべき文法・表現、記事の全訳、Q&A問題の解答が収録されている。これらが各記事ごとに1セットとして収録されており、とても学習しやすい内容となっている。

英文記事を教材とした本はたくさんあるけど、そのベーシックな読み方、入門書となると、大型書店の英語本コーナーを探し回ってもなかなかない。あっても単に英文記事をまとめただけで、詳細な解説がなかったり、初心者には難しすぎたりして、最後まで読み進めたくなるものはほとんどない。

しかし、この本はぱっと見のカバーのデザインもよく、中身のページ構成、デザインもとてもしっかりしており、分かりやすく初心者に学習しやすい内容と言える。ちゃんと読者のことを考えて作られているのがよく分かる。この本は本屋で探し当てた掘り出し物だと思う。

本書はTOEICの対策本として執筆されているわけではないけど、TOEICのリーディング対策本としても使える内容となる。難易度も徐々にアップする構成だし、2007年ごろのニュース記事が使用されているので、ビジネス英語がメインであり、さらには、TOEICのリーディングに出題されそうな設問が収録されているからである。

とはえい、いくら入門書向けとあっても、WSJの記事なので、TOEICでリーディングが最低でも350点はないと読むのはしんどいと思われる。英字新聞は独特の文章構造で構成されているので、自己流で何となく量をこなせば読めるようになるか?というと、実はなかなか読めなかったりする。

全然分からなくてストレスになり挫折しがちで、挫折しなかったとしても満足に読めるまでにはかなり効率が悪かったりする。そのため、本書を読む前に以下の本を読むことをお薦めする。他には『英語リーディング教本―基本からわかる』が絶対あわせて読むべき本。この2冊で英語独特の文章構造の型を習得しておくのが近道。そして、本書のようなニュース記事読解本を読み、それとあわせてWSJやThe Japan Timesなどの英文記事を毎日読み込めば、ストレスなくレベルアップして英文が楽に読めるようになると思う。

英語リーディング教本』はそのうち本ブログで取り上げる予定。まだ3回転も読み込んでいないので、読まないとだけど。

著者は、MIT院卒、三井物産を経て大学教員というキャリアを経ているので、実際のビジネスにおける英語を体感していることから、『国際ビジネスで使える英語をどのように習得するか』として以下のように示している。
筆者は国際ビジネスで今日必要とされる英語を身に付けるためには、「貿易英語の読解・ライティング」と共に、その基礎となり、より汎用性も高い「英文経済・ビジネス記事の読解」を併せて学習することがより効果的ではないかと考えています。従って、将来、国際ビジネスで活躍することを目指す方々にはまずは英文経済・ビジネス記事の読解に挑戦され、徐々に貿易英語の読解・ライティングへと専門性を高めて行くことをお薦めしています。また、ビジネスは営利行為であり、ケアレスミスは許されませんので、そこで使用される英語も正確でなければなりません。従って、読解やライティングを学ぶ際にも文法には最大限の注意を払ってこれに臨む必要があります。
(pp.11)
よく世間一般では文法など大体でよく、伝わればよいといったことが言われたりするが、自分はそれは嘘だと思う。もちろんそれがどういう状況であるかによって意味合いが違ってくるのだけど、少なくともビジネスで使う以上、相手に損害を与えたりこちらが損害を被らないようにするためには、文章などの正確さが必要になる。そのためには文法は絶対に避けては通れないものだと思う。

また、文法から勉強したほうが学習効率という観点から見ても、絶対にあとでレバレッジが効いて速習できるんだよね。確かに文法は詰まらないかもしれないけど、あれはパズルだと思って習得していけばかなり面白いんだよね。TOEICの文法問題を解くときなどにもね。

まぁ、話はそれてしまったけど、本書は内容がよいだけに、本書だけで完結せずにシリーズ化して続編を出版してくれたらなぁと思う。もしくは応用編として、中難易度の英文記事をたくさん収録し、詳細な解説が示されているものがいいな。

本書は英語リーディングの基礎力を上げることができるかなりの良書なので、書店で見つけたりしたら、内容確認の上ぜひ購入して内容をものにしてもらいたいと思う。もちろん速攻アマぞるのもありで。カバーのデザインもよいし、WSJなので、電車の中で読んでいるとすごくできる人を演出できること間違いない(笑)。

もちろん、何度も示しているように、本書の内容を習得するには最低3回転は読み込もう。そしたら文章構造の型が身について、結構すらすらと英字新聞記事が読めるようになり、TOEICのリーディング読解スピードも格段に上がると思う。



経済ニュース英語リーディング教本 ―The Wall Street Journalの記事で集中レッスン
経済ニュース英語リーディング教本 ―The Wall Street Journalの記事で集中レッスン
著者:小西和久
朝日出版社(2007-11-30)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 英字新聞を読めるようになりたい人
  • TOEICのリーディングの点数を上げたい人
  • 文法など正確でなくてもよいと思っている人
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May 28, 2011

美の構成学

美の構成学―バウハウスからフラクタルまで (中公新書)
美の構成学―バウハウスからフラクタルまで (中公新書)

キーワード:
 三井秀樹、構成学、センス、フラクタル、基準
大学教授によって構成学について解説されている本。以下のような目次となっている。
  1. 序章 構成学の背景
  2. 第1章 構成学とデザイン
  3. 第2章 構成学と造形
  4. 第3章 造形の秩序
  5. 第4章 くらしの中の構成学
  6. 第5章 新しい構成学
(目次から抜粋)
Amazonの評価は高いので、良書のはずなのだけど、眠気を伴った通勤時間で毎日10分くらいしか読み続けられなかったので、本書全体の理解が飛び飛びになってしまった。よって、漠然とした理解となってしまったので、特に気になった部分を作為的に示しておくことにする。

まずは構成学って何?という部分を示しておく。
 構成学は氾濫する情報メディアから、自己のライフスタイルにあったよい形と色を選び出す的確な基準をつくりだし、モノを見る目を養い感性豊かな知的生活をエンジョイするための実用術なのである。
(pp.5)
基準であるというのが本書のポイントだったりする。例えば、ネクタイや洋服を選ぶときのファッションセンス、家具、カーテンをそろえて食器を選ぶときのインテリアコーディネイトなどの生活の中の美の基準を説く研究領域でもあることを広く知ってもらいたくて、著者は本書を書かれたようだ。

いろいろと構成学の時代的背景、材料、色彩といったデザインの構成などが分かりやすく解説されていると思う。ただ、10分間のぶつ切りの読書だとどうしても頭に入ってこなかったので、一気に読み込んでいくのがよいかなと思う。

自分が本書を読む前に期待していたのは、美の基準、センスはどうやって磨くことができるか?だった。その部分についてはそこまで突っ込んだ内容が示されているわけではなかった。とはいえ、一応日常生活で構成的センスを身につけるための方法が以下のように示されている。
  • よいものをみる
  • ブランドものを身につける
  • センスのよさを分析する
よいものをみる」や「センスのよさを分析する」は何となく分かるけど、「ブランドものを身につける」というのは結構以外だった。ちょっとその部分を引用しておく。
 とかく避難されがちな日本人のブランド好きであるが、私は大いに結構なことであると思っている。ブランドへの憧れはよいデザインへの欲求であり、欧米の有名ブランドはそれなりの歴史と品質の高さを誇っており、そしてまずデザイン性がきわめて優れている。形・色ともにパターンや素材のテクスチャ、機能性、耐久性すべてが優れているからブランド品として認知されるのである。
 ただブランドものさえ手に入れてしまえば安心といわんばかりに、全体のコーディネーションがまったくちぐはぐの人があまりに多いのもまた事実である。
 ブランドものをもつ自負とデザインへの気配りをもって生活する心意気をもてば、必ずやセンスは磨かれ、感性豊かな知的生活が送れると信じることである。
(pp.166)
なるほど、これで伊勢丹とかで高いブランド品を買うときに、自分へのご褒美、以外に口実ができるわけだ(笑)。確かにブランド品はただデザイン料が上乗せされていて高いだけではないのは実感する。本当に品質がよいものは見栄えとか耐久性が全然違うんだよね。

社会人1年目のときに大枚はたいてAquascutumのベーシックなトレンチコートを買ったけど、安いのと比べて着た時のシルエットが全然違うし、耐久性はもちろん抜群で最低でも10年は軽く使えるものだしね。そういうのを実感すると、なるほどねぇと思う。感性が磨かれているかは正直よくわからないけど・・・。

でもまぁ、男の場合はセンスがあるかどうかはスーツスタイルを見れば分かると思うね。首周りから靴まで配色バランスとサイジングの調和が取れているかどうかとかね。通勤時間中にすれ違う人を観察していると、その差が顕著に分かる。きっちり着こなしている人はセンス抜群で、そういう人とすれ違っときにはバトル漫画にありがちな『こいつできる!!』っていうのを実感するwww

まぁ、構成学的なセンス、美的センスを身につけるのはプログラマとかSE、はてはコンサルまで結構重要なことじゃないかと思っている。美的センス的なものがあるかどうかで、アウトプット品質が全然違ってくるのではないかと仮説を立てている。芸術的素養がなぜ必要かは、ダニエル・ピンクの以下の本に示されている。なので、構成的センスを磨くために意識して美術館で本物、一流のものを見るようにしている。そういう地道な積み重ねが、コーディングにおける構造的な美しさ、または設計書、パワポの提案資料の見栄えに反映されるのではないかと思っている。(もちろん、見栄えだけじゃなくて中身も重要なのは言うまでもなく。)

特に芸術系の仕事をしている人は本書を読んでみたらよいかもしれない。自分はまた後で一気に読み返して理解を深めておきたい。



美の構成学―バウハウスからフラクタルまで (中公新書)
美の構成学―バウハウスからフラクタルまで (中公新書)
著者:三井 秀樹
中央公論社(1996-04)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 芸術系のデザイナーの人
  • プログラマーなどのIT技術者の人
  • センスを磨きたい人
Amazon.co.jpで『三井秀樹』の他の本を見る

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May 26, 2011

TOEIC(R)テスト990点即解リーディング

TOEIC(R)テスト990点即解リーディング
TOEIC(R)テスト990点即解リーディング

キーワード:
 イフ外語学院、990点、リーディング、スキャン、セオリー
TOEICの上級者向けのリーディング問題集。以下のような目次となっている。
  1. Chapter 1 Part7で満点を狙うために
  2. Chapter 2 ジャンル別読解トレーニング Eメール・手紙
  3. Chapter 3 ジャンル別読解トレーニング ビジネス文書
  4. Chapter 4 ジャンル別読解トレーニング 広告
  5. Chapter 5 ジャンル別読解トレーニング レポート
(目次から抜粋)
本書は900点以上、できれば990点満点を獲得するためにどのようにアプローチして読解するかが示されている問題集となる。

主な方法としては、文の段落構造に着目したパラグラフ・ライティング・セオリーを理解し、回答に必要なところのみを速攻で探し出して回答していくというものとなっている。

収録されている英文数は50で、分量的にはちょうどよいとおもわれる。ただ、さすがに最低でも900点以上が目標としている人が対象な問題集だけに、問題レベルがかなり高めで、正直本試験にあまり出てこないようなレベルのものだと思う。単語も難しく、uproot(立ち退かせる)、pitfall(罠)、bank reconciliation(銀行勘定照合)、disinfect(消毒する)、absenteeism(常習欠勤)、termite(シロアリ)など本試験でもあまり見かけないものが出てくる。

そしてなによりも問題を解くときに設定されている目安の制限時間がかなり厳しい。問題数4問で1分とかダブルパッセージの5問で2分といった時間配分となっている。これは速攻で該当箇所をスキャンできなければまず無理な時間配分となる。

では解説はどうなっているかというと、即解テクニックとして各問題の見るべきところが示されているが、かなりそっけない内容となっている。最低でも900点以上を狙うのだからこれくらいの説明でもよいよね!?って感じ(笑)

初版が2006年11月とTOEICがリニューアルした年のものなので、もう現行のTOEICの出題傾向はほとんど反映していないと思われる。最近受験したことがある人がこの問題集を見ると、違和感を覚えると思う。

例えば、4. Mr. Sirius has worked as all of the following EXCEPT:といったように、設問にEXCEPTが出てくることはまずない。設問の問い方が現行の試験とかなり違っている。

955点ある自分でもこの本に示されている通りのスキャンによる読解をしても、たぶん制限時間に解けないし、正答率が下がると思う・・・。TOEIC本試験、本書の演習でもやってはいけないことは全文を理解しようとすること、と示されているが、自分はそうは思わない。

そもそもスキャンして必要な箇所だけを読む目的は、読解スピードを上げて、リーディングの時間を余らすこと、ではなくて余らせた時間を使って見直しをし、正答率を上げて点数を獲得すること、のはず。

人によってはスキャンによる読解が苦手な人もいたりする。ある程度読解力がないとどんなにスキャンテクニックを磨いてもどこが正しい部分かの判断がつかないから、結局時間をロスして焦ってひっかけ問題にひっかかって点数が削られると思う。

最終目標が、正答率を上げて点数を獲得することであれば、必ずしもスキャンによる読解をする必要はないので、自分は全文読み込みし、正答率を向上する作戦に切り替えた。そしたら伸び悩んでいたリーディングが一気に点数上昇した。最後の方はリーディングが40点ずつ上がっていき、最終的に465点まで上げられた。

とはいえ、全文読み込んで回答するには、鉄板の読解スピードが要求されるけどね。問題文と設問を全部読み込んでも最低でも5分は余らせられるスピード。5分だけだとリーディング全部の見直しは難しいけど、各問題を丁寧に解いておけば、全部の見直しは必要なく、自信のない問題のみを見直せばよいと思う。

まぁ、スキャンによる読解と全文読み込みの読解がどちらがよいかは一概に言えず、人によると思う。どちらがあっているかを問題集、本試験を通して試してみて感覚をつかんでいけばよいと思う。これはリスニングにおける問題文の先読みをする、しないのアプローチにも言えると思う。

本書に関して言えば、もっとよい問題集が出てきているし、本書の内容が現行の本試験の内容をあまり反映していないので、これをやる必要性はあまりない。900点以上狙う人で、スキャンによる読解で難しめの問題を解いて実力試しをしたい人にはよいかもしれない。800点前半のときにこれをやると挫折するかもだけど。



TOEIC(R)テスト990点即解リーディング
TOEIC(R)テスト990点即解リーディング
ジャパンタイムズ(2006-11-05)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 900点以上取りたい人
  • 難しめのリーディング問題集をやりたい人
  • フォトリーディングを習得している人
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May 24, 2011

短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング

短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング (アスカカルチャー)
短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング (アスカカルチャー)

キーワード:
 柴山かつの、リーディング、短期集中、10日間、戦略
TOEICのリーディング問題集で、コンスタントにやれば10日間で完了できるような構成となっている。レター、FAX、フォーム、レシピ、広告など定型文の解き方が分かりやすく説明されている。目次は省略して、本書で示されている特長を以下に示す。
  • 出題傾向を徹底分析し、ストラテジーを満載していること。
  • どのレベルの方でも使えるように読者のレベルを設定しない、本番レベルの問題集であること。
  • 難しい問題も、易しく優しい説明がしてあること。
  • どの設問にも、問題を解くのにかかる時間(5秒、10秒、30秒、1分など)を示してあること。
  • 講師の虎の巻にもなること。
  • ダブルパッセージの配分が類書より多いこと。
    (pp.3)
章立てとして、1日目:広告、2日目:フォームというようになっているので、1日ごとのペースが分かりやすく、学習計画を立てやすい内容となっている。10日目にミニ模試で総合チェックができる。

本書もリーディングの解き方として、設問と選択肢を先読みし、情報を検索するように読むようにするとよいと示されている。その考えをベースに、解説では文書中のどこに注目すればよいかが示されている。そして、検索することを前提にした各設問の回答までの目安時間が最短5秒から示されている。

また、各文書全体に共通するストラテジーとして以下の9つが示されている。
  1. 見出しと文字から正解が導き出せることが多い!
  2. 冒頭の文が大切である!
  3. 3文目までで正解が1つわかることが多い!
  4. 数字から正解が導き出せることが多い!
  5. 情報を知りたい場合は最後に問い合わせ場所が載っていることが多い!
  6. 連絡方法(Eメール・電話・ファックス・郵送etc.)は最後の方に載っていることが多い!
  7. 応募方法・応募締切日は最後の方にあることが多い!
  8. 情報入手可能な場所や受領場所は文の最後の方でわかることが多い!
  9. *・NOTE・PSに正解があることが多い!
  10. パッセージで出てきた単語が、正解の選択肢の中で言い換えられていることがある!
    (pp.10)
これはどれもその通りかなと思う。また、各文書の出題傾向が示されていたり、それぞれの文書の特徴に合わせたストラテジーが分かりやすく説明されている。これはかなり分析されているほうかなと思う。

しかし、初版発行が2008年9月で改訂版が出ているわけではないので、もうすでに3年前の内容となっている。TOEICは年間を通して微妙に変化していくので、必ずしも本書で示されている出題傾向は最新のものを反映しているとは思えない。ちらっと各文書を振り返ってみると、依然として変わらず出ているものもあるが、これはあんまり見かけないなぁというものも若干ある。

また、本書は1日1章ごとに取り組める構成はよいのだけど、問題と訳・解説が見開ページに混在しているので、問題を解くときは解説を紙などで隠しながらやらなければいけない。これは結構リーディング問題集としてはネックになる部分で、取り組みやすいかどうかの評価尺度になる。優れた問題集は、ページ構成にきっちり気を使われているもので、ページの見開きに問題文と訳・解説が混在せず、問題文のみのページ、解説のみのページという構成になっている。

解説は割りとわかりやすいほうだと思う。また、解説の最後に重要語句として割と簡単な単語から、出る順英単語の後ろのほうのページに出てくるような出現率の低い単語までちゃんとチェックボックスつきで示されている。ここは解きながら分からなかったものにチェックをつけていくとよいと思う。項目別練習問題は全部で34題あるので、1問1題だと34日間で完了させることができる。自分の学習記録を振り返ってみると、1日2時間で約40ページペースの進捗だった。これは1日2章分のペースで、休日にがっつりやって大体1週間で1回転完了させていた。

なので、これは1ヶ月以内に3回転やって各文書の解き方と出てくる単語、表現の型を速習したほうがよいと思う。試験日まで約1ヶ月前からコンスタントにやればなんとか少なくとも2回転はできると思う。

全体的にはよい内容だとは思うが、内容的に若干古いので、今これを最優先でやるべきかどうかは微妙なところではある。かといってやるのは時間の無駄というほどのこともないので、短期集中で各文書の型を身につけたい人にはよいと思う。



短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング (アスカカルチャー)
短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング (アスカカルチャー)
著者:柴山 かつの
明日香出版社(2008-09-16)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 試験まで1ヶ月しか時間が取れない人
  • 計画的に学習したい人
  • 戦略とかストラテジーという言葉が好きな人(笑)
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May 18, 2011

新TOEICテスト 1週間でやりとげるリーディング

新TOEICテスト 1週間でやりとげるリーディング
新TOEICテスト 1週間でやりとげるリーディング

キーワード:
 中村澄子、リーディング、1週間、問題集、要点
TOEICのPart7問題集。以下のような目次となっている。
  1. 1日目 メール
  2. 2日目 記事
  3. 3日目 手紙
  4. 4日目 広告
  5. 5日目 イベント紹介文
  6. 6日目 ダブルパッセージ
  7. 7日目 パート7模擬試験にチャレンジ
(目次から抜粋)
Part7の問題集で、要点が絞られた内容となっている。また、カバーの内側に本書の特徴が示されているので、それを以下に抜粋。
  1. 1日1テーマずつ、「長文読解」攻略のポイントを身につけて、1週間でマスターできるように構成されています。
  2. 問題文・設問ともに、最新の出題傾向に基づいたよく出るものを厳選しています。
  3. 「サンプル問題」でじっくり理解→「実戦問題」で効率的に実力を磨くことができます。
  4. 7日目には「パート7模擬試験」で、しっかり力試しができます。
  5. カリスマ講師、中村澄子先生による解説で、英文から「情報を取る方法」がよくわかります。
本書は表紙にあるように、750点が目標となっている。750点前後を取得するには、Part7で10問ほど未回答のまま時間切れになってしまってはダメなので、荒くてもよいから最後まで問題を解くべき、というのが本書の趣旨となる。

そのため、記事、手紙、メールなどのよく出る文書で見るべきところがポイントを絞って解説されている。大体はすべて読むのではなく、関係のありそうなところをスキャンしながら探り当てる方法が示されている。

最後まで問題を解くことが目的であればスキャンでもよいと思う。ただ、根本的な英文読解能力がないと、そもそもどこが設問に関係する部分かを探し当てて、それに確信を持って正解であると判断するのはかなり難しいと思う。なので、スキャンしながら該当箇所を探しているうちに大分時間をロスするということが十分ありえる。

本書に限らずリーディング対策本に示されているような該当箇所を捜し当てる方法を実際にやっていたけど、結果的に点数が伸び悩んだ。何となくここだろうと探り当てても、どうしても確信を持てずに迷って、時間配分が狂うということがよくあった。

そのため、根本的な読解スピード上げて、時間内に全文読み込めるようにした。全文読み込めば、文書の全体像が把握でき、確信を持って正解を選択することができた。全文読み込みするというアプローチは、一見非効率のように思えるが、精読できて正答率が上がるので、最終的なリーディングの点数上昇率が全然違ってくる。

なので、何点を目指すのであっても、スキャンによる該当箇所を捜し当てるのは一つのテクニックと割り切って、全文読み込めるような基礎的なスピードを上げることを意識したほうがよい。

本書は180ページとページ数が少なめで、最後の模試以外を1日60分ペースで取り組むと、大体1週間で完了できると思う。問題数はそこまで多くない反面、短い期間で要点を繰り返して学習できる。ちゃんと各問題に3回チェックする部分が示されているので、それを利用しておきたいところ。自分は2回転しかやらなかったけど。

初版が2009年12月末なので、最新傾向を反映しているということはないだろう。しかし、Part7はそこまで大きく傾向が変わるようなものではないので、本書でも十分対応可能かと思われる。

本書の問題の難易度は若干高めかな。割と本試験でも出てこないような単語が使われているし、すでに750点が超えているときにこの本を初めてやったけど、そんなに簡単だとは思わなかった。860点以下の人は、謙虚にこれをやって1問も間違えないようにしたほうがよいかも。

他に優れたリーディング問題集が出てきているので、必ずしも本書をやるべきとは思わないが、1週間でよく出る文書のパターンを学習できるのはかなりの利点だと思う。本試験まで時間がないけど、要点だけを学習したい人には向いていると思う。

同著者のTOEIC本は以下もある。純粋なPart7対策本としては、『TOEIC TESTリーディングの鉄則』よりも、本書のほうがより本試験に近い内容だと思う。

もちろん、この問題集を1回転やっただけでは750点は難しいので、最低3回転やり、その他に単語も覚えて、日ごろから英文読み込みをする必要があると思う。リーディングだけは、テクニックを身につけたとしても、1日にしてならず。



新TOEICテスト 1週間でやりとげるリーディング
新TOEICテスト 1週間でやりとげるリーディング
著者:中村 澄子
中経出版(2009-12-25)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • リーディング問題集を挫折せずにやりたい人
  • 本試験まで時間があまりない人
  • リーディングが400点以下の人
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May 15, 2011

天才! 成功する人々の法則

天才!  成功する人々の法則
天才! 成功する人々の法則

キーワード:
 マルコム・グラッドウェル、Outliers、1万時間、好機、成功
成功者の成功の秘訣が出自に関係していると示している本。目次はあまり内容を反映していないので、代わりに以下の概要部分を抜粋。
 本書ではアウトライアーと呼ばれる並外れた成功を収めた人々について考察し、さまざまなアウトライアーたちを紹介していく。天才、大物実業家、ロックスター、ソフトウェアのプログラマー。成功した弁護士の秘密に迫り、優秀なパイロットと飛行機を墜落させたパイロットの違いを探り、アジア人が数学に強い理由を解き明かす。そして、技術を持つ、才能に恵まれた、何かに打ち込んだ、などの非凡な人々の人生に注目し、これまで私たちが「成功」を理解してきた方法に大きな間違いがあることを示していく。
(pp.23)
確かに生まれながら才能を持つ人や、IQ200近い人が存在することは事実だ。しかし、彼らが才能だけで成功者になって富と名声を得ているわけではない。まず、第一に何かに1万時間打ち込んでいることが挙げられる。

持って生まれた才能よりも、訓練によることころのほうが、大きな差になってくると研究者の調査によって示されている。例えば、プロとアマチュアのピアニストでは、練習時間が圧倒的に違い、プロとして成功している人は大体1万時間を突破しているようだ。以下、その部分を抜粋。
 ここで注目すべきなのは、エリクソンが"生まれつきの天才"を見つけられなかったことだ。仲間が黙々と練習に励む、その何分の一かの時間で、楽々とトップの座を楽しむような音楽家はいなかった。その反対に、他の誰よりも練習するが、トップランクに入る力がないタイプである"ガリ勉屋"も見つからなかった。調査は、一流の音楽学校に入る実力を持つ学生がトップになれるかなれないかを分けるのは、「熱心に努力するか」どうかによることを示していた。彼らを分けるのは、ただそれだけ。さらに重要なことに、頂点に立つ人物は他の人より少しか、ときどき熱心に取り組んできたのではない。圧倒的にたくさんのの努力を重ねている。
(中略)
「調査から浮かびあがるのは、世界レベルの技術に達するにはどんな分野でも、一万時間の練習が必要だということだ」
(pp.46-47)
1日8時間、365日計算で行くと、1万時間は大体3年半で到達する。1日3時間ペースの365日計算だと9年ちょっとで到達することになる。本書では大体10年の訓練として扱われている。

本書ではUNIXの改良を大学生のときに行っていたビル・ジョイとマイクロソフトの創設者のビル・ゲイツが例として示されていた。そこで示されているのは、彼らは1万時間以上プログラミングを行っていたことだけで成功したわけではなく、たまたまかなり若い時期にコンピュータを自由に使える環境に身をおいていたことや、さらには1955年前後生まれという時代的な好機にも恵まれていたから成功できたと示されている。

他にも同じ世代の生まれとしてMS系の人物としてはスティーブ・バルマー、ポール・アレンが挙げられ、さらにはアップルのスティーブ・ジョブズ、GoogleのCEOのエリック・シュミットなどもいる。彼らの世代が若すぎず年をとりすぎていない、ちょうどよい年齢のときにコンピュータ革命が訪れ、その時流に乗れたから成功したのだと示されていた。

これこそが、本書で示されているアウトライアー、つまり外れ値となるような大きな成功者に見られる、努力と個人の資質がすべてを決めるのではなく、出自が関係しているという話になる。

つまり、成功者になるには、何かの分野で1万時間の訓練をこなし、その訓練で培った音楽なりプログラミング、ビジネスでの能力を如何なく発揮でき、それが大きな報酬につながるさまざまな好機に恵まれなければならないということになる。

成功者になるには個人の努力だけではダメだということになる。

本書は『モチベーション3.0』内の必読書15冊の一つとして挙げられていた。なので、モチベーション3.0でドライブし続けて何かに習熟するには、どれだけやればよいかを確認したくて読んだ。

1万時間か。TOEICトレーニングを1年半で1,300時間はできた。このペースでずっと英語を勉強し続ければ、限りなくネイティブに近づけるのだろうねぇ。大体あと8年ちょいやればね。

さて、何かのプロフェッショナルとして成功者になりたいと思っている身としては、何かに1万時間訓練する必要がある。そしてそのときの課題として、モチベーション3.0でドライブし続けられる能力の基礎を身につけた今、何に1万時間投資するべきか? となる。1万時間やれば必ずしも成功者になれる保証はないけど、1万時間やれば世界レベルの一流になれることは保証されているようだし。

そもそも27歳の今まで、1万時間に近いことを何か続けてきたことはあるのかを確認しておこう。

まずは仕事だね。新卒で22歳のときに今の組織に入社し、SE業をやってきた。大体1日8時間の年間230日働いたとすると、今まで丸5年ほど経っているので、8 × 230 × 5 = 9,200時間!!となる。意外に1万時間目前だね。まぁ、IT業というくくりで言うと、一応大学4年間コンピュータ系のことを学んでいたし、大学の講義以外にもシステム作りをしていたので、軽く1万時間は越えている計算になる!?

意外だ。でも全然プログラミングとか習熟している気がしない(笑)。そもそも仕事内でプログラミングをがっつりやっているわけでもないしねぇ。まぁ、プログラミングに限って言えば、まだまだ2,000時間もやってないと思う。

一応SE業みたいなものとしてはプロフェッショナルと言えるだけのことはやってきたのかな。外資系だから並みの組織でもないしね。割と濃い密度で働かなければいけないときもあったので。でもまだまだかな。

プログラマーとして成功者になるには、あと8,000時間は積まないといけないかな。仕事でそこまでガリガリとコーディングしているわけではないから、仕事外でもやらなければいけない。

では、他のことはどうだろうか。例えば読書。今まで読んできた本の総数を大体2,000冊と仮定して、1冊平均3時間読んだとすると、約6,000時間か。まだまだかな。

さらに、ブログ更新で見てみると、現在この記事を含めて587冊分の記事量となり、1冊あたり平均90分記事を書くのに時間がかかっているとすると、約880時間となる。5年かかってこのペースなので、1万時間まで大体50年くらいかかる計算になるwwさすがに無理だわww

今から0から初めて1万時間を目指すなら毎日3時間やって10年はやらなければいけない。それは現実的じゃない気がする。なので、今までやってきたことの中で、かつ将来好機に恵まれそうなもので修練を積むべきということになる。

そしたらIT技術の習得か読書の二つしかないなぁ。まぁ、ここはもうちょっといろいろ調査してみて、結局この二つしかないのだったら、どちらかに絞りつつ、さらに修練を積むことにしようと思う。

TOEIC900点突破プロセスで、1,300時間のペース配分が実体験としてあるので、1万時間と言われてもあまり尻込みしない。去年ずっとやっていたペースを10年やればいいだけなんだからね!!しかも、今までそれなりに蓄積のある分野でやれば1万時間など楽勝でしょ!?

1万時間積み上げるのに一番近道なのは、訓練に必要なことを仕事にすればいいんだよね。なので、もっとプログラミングとかできることころを探すといったことも一つの選択してありえる。今までの仕事の稼働時間だけなら1万時間目前だけど、どうもいろいろと分散しすぎているようだしねぇ。

次の課題は、何に1万時間投下するべきかをちゃんと選択肢を洗い出し、その上で絞るということかな。そういう感じで課題解決のためのリレー形式でしばらく本が選択されると思う。合間にTOEIC本レビューとかたまたま読了した本を含めながら。



天才!  成功する人々の法則
天才! 成功する人々の法則
著者:マルコム・グラッドウェル
講談社(2009-05-13)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 成功者になりたいと思っている人
  • モチベーション3.0でドライブし続けられる人
  • 成功に必要なのは努力だけだと思っている人
Amazon.co.jpで『マルコム・グラッドウェル』の他の本を見る

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May 12, 2011

勝負の終り

勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)
勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)

キーワード:
 デイヴィッド・エディングス、ベルガリアード物語、最終決戦、神、王者
ファンタジー小説、ベルガリアード物語の第5巻目にして、物語の完結巻となる。以下のようなあらすじとなる。
かつての皿洗いの少年ガリオンは今や正統なリヴァ王の後継者として“珠”に認められ、西の諸王国に君臨することになった。王女セ・ネドラとも婚約し、人々に祝福されていたかれだが、ある夜、人知れず邪神が統べる東の国々へと旅立つ。それは、“予言”に定められた対決に挑むためであった。かれの身を案じるセ・ネドラが西の諸王国の連合軍を指揮し、戦争が始まった。神々をも巻きこんで、ふたつの運命がついに激突する。
(カバーの裏から抜粋)
とうとう長大な物語を読み終えた。読了後はなんとも言えない達成感のようなものを覚えた。久しぶりに心躍る物語の世界に没頭できた。

リヴァ王として、そして予言に示される「光の子」として、暗黒の神、トラク討伐に向かうガリオン。14歳のときにファルドー農園を旅立ってから2年以上の時が経過しており、それまでにさまざまな人物の助けを借りて、いよいよ眠りから目覚めつつある、世界を混沌へと導く暗黒の神が待ち受ける、黒い雲で覆われて光の届かない荒廃した街へと潜入する。

目覚めた暗黒の神がふるう漆黒の剣、クトレク・ゴルと光の子が持つ、隕石で鍛え上げられた青く光るリヴァ王の剣がぶつかり合うとき、二つの予言によって導かれてきた世界の運命が決着を迎える!!勝負の行方はいかに!!!!

本当に長い長い物語だった。5分冊で総ページ数は2,724ページ!!ここまで長い物語は今まで読んだことがなかった。しかし、この長さが、このファンタジー物語を濃く深いものにするには必要だったのだと思う。

それぞれの登場人物にはちゃんと結末までの役割がふられている。例えば、表向きは軽業師にして詐欺師、実態は王子でありながら諜報員としてガリオンたちと行動を共にする、シルク。シルクは予言の通りに【案内人】の役割を果たす。特にウィットと毒を含んだ会話を得意とし、道中の物語にスパイスのような味付けをする。

【恐ろしい熊】としてガリオンの守護者である巨漢の戦士バラク。バラクは豪快な戦士であり、ガリオンの身に危険が迫るとき、本当に熊に変身して敵をなぎ倒していく。

ガリオンの妻となるツンデレ少女、【世界の女王】セ・ネドラ。今回はセ・ネドラが使命感に目覚めて、最終決戦に向けて諸外国の軍隊を先導する役割を果たす。

そして、物語の初めから鍵となるガリオンのおばである女魔術師ポルガラ、ポルガラの父、ガリオンの祖父にあたる【愛される永遠なる者】、魔術師ベルガラス。この2人の独特の個性が物語りを彩っている。

これらすべての登場人物は、予言に導かれてガリオンを導く。そう、ダイの大冒険っぽく示せば、『すべての戦いを勇者のためにせよ!! 』と言うことになる。

その他の人物は以下を参照するとよい。この作品を読み進めながら、登場人物について忘れてしまったら、ここを参考にすればよいと思う。

このようにベルガリアード物語の魅力は多彩な登場人物によるところが大きいが、面白さの要素はそれだけではない。最終決戦に向かうまでの、それぞれの人物の内面描写的な部分もしっかり描かれているのも鍵となる。

運命を受け入れられないまま旅を続けていたガリオンだが、次第にことの重大さを受け入れつつ、使命感に目覚め、不安と恐怖心を抱きながら暗黒の神の討伐に向かう。また、王女から女王への使命に目覚めたセ・ネドラが軍を率いる過程で、ガリオンと同じく情緒不安になりがならも決断を下していかなければいけない描写などなど。

最初に第1巻の『予言の守護者』を読んだのは3年ほど前だった。それから大分間が空いて、東日本大震災後に読みかけの第2巻から再度読み始めた。おかけでよい現実逃避となったし、そして濃く深い自分の好きな設定、世界観に思う存分浸ることができた。長大な物語だったけど、最後のほうになるに連れて一気にページが進んだ。早く結末まで一気にたどり着きたい、けれどこの物語が終わってしまうのがとても寂しくなる矛盾がページをめくるごとに忍び寄ってくる。しかし、ベルガリアード物語はついに完結を迎えた。

Belgariad

もうこの世界に没頭し続けることはできないのだろうか!?

否!!まだまだ続きがある!!!『マロリオン物語(全5巻)』、『魔術師ベルガラス(全3巻)』、『魔術師ポルガラ(全3巻)』が残っている!!まだしばらくは現実逃避!?いや、濃密で心躍るファンタジーの世界に没入できる!!さすがに今年読み始めるか分からないけど(笑)。

ベルガリアード物語だけに関して言えば、一気読みしなければ半年は世界観に浸れると思う。しかし、物語が展開するに連れてどうしても加速度がついていくのは避けられない。それほどの物語だからね。

一つだけアドバイスをするなら、登場人物や国、神々が多く出てくるから、なるべく途中で他の物語や本を読んだりしないで、短い期間で読むのがよい。あぁ、結局一気読みを薦めていることになるか(笑)。

運命に翻弄されつつも、使命感に目覚めて戦いに挑むという物語がとてもよかった。それを見習いつつ、自分自身の物語でそろそろ使命感に目覚めつつあるので、それをどこかで体現したいね。



勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)
勝負の終り - ベルガリアード物語 5 (ハヤカワ文庫FT)
著者:デイヴィッド・エディングス
早川書房(2005-06-23)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 濃密で心躍るファンタジー小説を読みたい人
  • RPGばかりやりこんでいた人
  • 自分自身の物語を彩りあるものにしたい人
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May 11, 2011

極めろ!リーディング解答力TOEIC TEST Part7

極めろ!リーディング解答力TOEIC TEST Part7
極めろ!リーディング解答力TOEIC TEST Part7

キーワード:
 イ イクフン、TOEIC、Part7、トレーニング、修行
TOEICのPart7の優れた対策本。今回は本書の構成が胆なので、目次は省略せずにすべて示しておく。
  1. Chapter 1 読解入門
    1. Unit 1 文章のパターンとフォームを理解する
    2. Unit 2 詳細情報を把握する
    3. Unit 3 語彙とParaphrasingの力をつける
    4. Unit 4 文脈上最も近い意味の単語
  2. Chapter 2  1つの文書(Single Passage)
    1. Unit 1 大意を把握する
    2. Unit 2 正確な情報を把握する
    3. Unit 3 推論問題
    4. Unit 4 Single Passageに慣れるための実践問題
  3. Chapter 3 2つの文書(Double Passage)
    1. Unit 1 詳細情報を把握する
    2. Unit 2 関連情報を把握する
    3. Unit 3 Double Passageに慣れるための実践問題
  4. Chapter 4 Part7に慣れるための実践問題
(目次から抜粋)
TOEICの対策本コーナーに行くと、リスニング対策本、Part5などの文法問題集はわりと豊富にあるのだけど、そもそもPart7だけに絞られた対策本が少ないというのもあって、Part7の決定版になるようなものがほとんどない。しかし、これはその決定版となりえる本だと思う。

目次を見ると分かるように、本書の特徴は、他の凡百なリーディング対策本にはない細かい部分トレーニングができることにある。つまり、いきなり模試のように本試験に近い形の問題を解きまくるというのではなく、読解の基礎的な部分、語彙の言い換え問題だけをトレーニングしたり、文章のパラフレーズ(言い換え)問題だけをトレーニングしたりできるようになっている。

そのどれもが、基礎的な部分から段階を追って難易度が上がっていき、量をこなしつつ最後に実践問題で確認するという構成になっている。これはとても優れている構成で、他の対作本にはない特徴となっている。

この構成は、スポーツで言うと、いきなり試合をして量稽古をするというよりも、個別の動きを徹底的に練習するのに近い。例えば最近自分が始めたゴルフで示すと、いきなりゴルフ場でプレイするというのではなく、まずはフォームの基礎を作り、スイングの型を覚え、そして打ちっぱなしで量をこなし、最後にゴルフ場で試合のやり方を覚えるという一連の流れに似ている。本当に読解能力の向上を目的とした内容であることがよく分かる。

また、各問題の解説にかならず割と簡単な単語でも意味が示されているのもよい。四角いチェックボックスがあるので、知らない単語などをチェックしていくことができる。リーディングにおける読解力を上げられると同時に、語彙もかなり増強できる。

Part7の問題を解くための基本的なコツが以下のように5つ示されている。
  1. 設問を先に読む。
  2. わからない単語は飛ばす。難しい文書よりも易しい文書を先に読もう。
  3. 正解はparaphraseされて示される。
  4. 正解を選ぶに当たっては、文章中に確実な根拠を押さえなければならない。
  5. 設問1つ当たり1分で解けるように時間配分をしよう。
    (pp.10)
3は必ずしもすべての問題で当てははまるわけではないので注意。

一番重要なのは4,5となる。あてずっぽとか、何となくこれ、って選ぶとそれは確実に間違えたと思っていい。なぜなら、TOEICはかなり引っ掛け問題が多いから、何となく選んだものはTOEICの巧妙な!?罠に引っ掛けられたと思っていい(笑)。特にNOT問題は一つずつ確認しないといけない。

さらにPart7は時間配分がとても重要。Part7は48問構成なので、1問1分ペースで行くと、48分で終わる計算になるが、最初のほうの問題は1分もかからないかわりに、176問から180問あたり、つまりシングルパッセージの最後は難易度の高い問題が出てくるので、1分ペースでは解きにくい。なので、なるべく平均1問1分ペースを意識する必要がある。

これには、日ごろ問題を解くときから、ストップウォッチを使用して時間感覚を体で覚えておくしかない。音の出ないキッチンタイマーとかお薦め。また、自分は本試験で1問1分ペースをきっちりこなせるように、わざわざデジタルの腕時計(Nixonのやつ)を買った。

本書は368ページとわりと分厚いほうだけど、豊富なトレーニング構成となっているので、飽きることなく問題を解いていくことができると思う。割と1回転するのは他の極めろ!シリーズよりも楽だと思う。自分は2回転しかできなかったけど、確実に物にするには、やはり3回転はやっておきたいところ。3回やれば、今度は『解きまくれ! 』シリーズで、試合をして量稽古すればよいと思う。

他の極めろ!シリーズとあわせて全部3回転きっちりやれば最低でも800点は余裕だと思う。まぁ、3回転きっちりやりこなすのは、とても時間がかかって大変なのだけどね。本当に全部修行のようなものだから(笑)。ただし、その厳しい修行を乗り越えれば確実に点数アップは間違いない!!



極めろ!リーディング解答力TOEIC TEST Part7
極めろ!リーディング解答力TOEIC TEST Part7
著者:イ イクフン
スリーエーネットワーク(2009-12)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • Part7が苦手な人
  • これといったPart7対策本がないと思っている人
  • 体育会系で何かスポーツをやっていた人
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May 10, 2011

極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6

極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6
極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6

キーワード:
 イ イクフン、TOEIC、Part5&6、修行、極めろ!
韓国人著者、イ・イクフン氏によるTOEICのPart5,6対策本。Part5文法問題、Part5語彙問題、Part6長文穴埋め問題の3部構成となっている。

TOEICのPart5,6を徹底的に強化するなら、迷わずこれだけを3回転繰り返せ!! もうこれ以上書くことがないくらい、この一言に凝縮されているといっても過言ではない(笑)。

本書は有無を言わさぬ圧倒的な存在感がある。TOEIC対策本コーナーに行って他の本と見比べてみれば分かるが、辞書並みに分厚い!!例題1078問、実践問題92問の合計1170問と圧倒的な問題収録数!!そして、ページ数が631、高さ約2.5cm、重さ約720gもある!!(ちゃんと測|量ったww)

ちょうど去年の今頃、正確には2010年5月4日から本書を始めたトレーニング記録が残っている。最初の1回転目は、毎日早朝に90分やって平均15ページ進捗し、大体1ヶ月で完了していた。3回転ちょい繰り返したけど、大体同じような進捗ペースとなる。

自分と同じペースで進めた場合、3回転繰り返すのに必要な総時間は、90分×30日×3ヶ月 = 約135時間!!がんばって地道にやりましょう〜。まぁ、月150時間ペースでトレーニングするなら、なんとか1ヶ月で3回転繰り返せるけど(笑)。

part5本書は1,000問以上の問題収録数なので、最低でも3回転はやらないと、やりこなしたことにはならない。左の写真のように、間違えた問題にチェックを入れていくのがよい。自分の場合は、1回転目は赤、2回転目は青、3回転目は緑、ダメ押しの4回転目は黒のボールペンでチェックした。写真の15番の問題は4回も間違えているww正解は(B)なのだけど、success系の品詞問題に苦手意識があり、いつも迷った挙句間違える・・・。

3回転目までは収録されている問題、解説をすべてしっかり読み込んでやった。4回転目は74ページで止まっていたけど、過去1回でも間違えた問題だけを解くようにした。本当は3回転目の時点で間違えた問題だけをやるのが効率的なのだけど、まぐれ当たりのやつもあると思って、愚直に3回転繰り返した。

ページ構成としては、左ページが問題一覧で、右ページが解説となっている。問題の選択肢は、最初は2つから始まり、4つに変わる。また、解説がとてもわかりやすい。訳、ポイントと正解、語句という構成となっている。語句はその問題で出てくる語彙の意味が示されており、同じ語句でも省略されずに何度も出現するので、この語句を覚えていくだけでも相当語彙を増強できる。

また、2部のPart5の語彙問題編では名詞、形容詞、副詞とよく出てくる語句と熟語が豊富に収録されている。語彙問題が苦手な人はここだけを重点的にやるのもよい。

逆にPart6の問題数はそこまで多くなく、ページ数にして40ページ分ほどしか収録されていない。まぁ、基本的にPart5の延長線として捉えれば、そこまで多く問題を収録する必要がないということだろう。それでもPart5の問題を解くように空欄の前後だけを見て解くようにするのではなく、文頭から全文読み込んで解いたほうがよいけど。

本書は最低3回転繰り返すことが重要であり、さらにそのペースも重要となる。理想は1ヶ月1回転で、3ヶ月以内に3回転すること。これが半年になると、内容が記憶に残りにくくなる。同じ工数を費やしても、長期的な効率性を考えるなら短期で繰り返すのが一番よい。最初の1回転終わらすのがそもそもかなりしんどいけど(笑)。

1回転終わったら、すぐに2回転目をやり始めるのも割りと精神的にしんどい。気分転換に他の問題集とか対策本をやりたくなるけど、そこはぐっとこらえてすぐに2,3回転目をやるべき。Part5,6でどれだけすらすらと読み込んで楽に回答していけるかでリーディングのできが決まるといっても過言ではないし。

Part5,6がすらすらと読めるなら、Part7もそんなに苦労せずに読みこなせると思う。Part6終了まで20分程度で終わらすのが理想。それだけのスピード感ならPart7を全部読み込んで解いても大体5分は余ると思われる。

極めろ! 』はやはり誇張表現じゃなく、伊達じゃない!!この漆黒の重量級の問題集をやりこなすのは、冗談じゃなく本当に修行のようなものとなる。やってもやっても終わらないので、サボっていると1回転終わらすのに2,3ヶ月くらいかかるかもしれない。しかし、これをきっちり3回転やりこなせば確実にリーディングの点数に反映される。リーディングで400点は最低でも超えられるはず。

TOEICが何点台だろうとやりこなすのはしんどいので、500点超えたらこれに着手すればよいと思われる。それまでは最低限の文法の基礎的な知識を以下のような他の参考書で学習するのがよいと思う。720gと物理的にもかなりの重量なので、カフェなどに持ち運んで取り組むのも一苦労であるが、肩も同時に鍛えられるThe修行本www一気に点数アップを狙うなら、問答無用で迷わずこの修行本を極めろ!!



極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6
極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6
著者:イ イクフン
スリーエーネットワーク(2009-09-14)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • Part5に苦手意識がある人
  • 他の文法問題集の収録問題数に不満がある人
  • 本気で修行して文法問題を極めたい人
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May 09, 2011

モチベーション3.0

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

キーワード:
 ダニエル・ピンク、やる気、内発的動機、マスタリー、ドライブ!
内発的動機に焦点が当てられている本。目次は長いので、Amazonのページを参照していただきたい。代わりに、第3部で著者自身によって本書の概要が示されているので、それを引用することにする。ツイッター向けのまとめとして以下のように示されている。
 アメとムチは前世紀の遺物。「モチベーション3.0」によると、二一世紀の職場では、「自律性」「マスタリー」「目的」へとアップグレードが必要。
(pp.277)
このように71文字で示されている。これだけではちょっと物足りないと思われるので、同じく著者によってカクテルパーティー向きのまとめが以下のように示されている。
 モチベーションの話となると、科学の知識とビジネスの現場にはギャップがある。ビジネスにおける現在の基本ソフト(OS)は、外部から与えられるアメとムチ式の動機づけを中心に構築されている。これはうまくいかないし、有害な場合も多い。アップグレードが必要なんだ。科学者たちの研究成果がその方法を示している。この新しいアプローチには三つの重要な要素がある。一つは「自立性」―自分の人生を自ら導きたいという欲求のこと。二番目は「マスタリー(熟達)」―自分にとって意味のあることを上達させたいという衝動のこと。三番目は「目的」―自分よりも大きいこと、自分の利益を超えたことのために活動したい、という切なる思いのことだ。
(pp.277-278)
モチベーション1.0が生存を目的とした原始的なもので、モチベーション2.0が従来ビジネスで有効と考えられてきた報酬によって引き起こされる動機付け(外発的動機づけ)、そしてモチベーション3.0が自分の内面から湧き出る(内発的動機づけ)によるやる気と示されている。

本書では心理学者などが研究調査してきた内容から、従来有効と考えられていたモチベーション2.0では、ビジネスなどにおいてかならずしもパフォーマンスを発揮できておらず、アメとムチではなく、内発的動機づけのほうがパフォーマンスを発揮しやすいと示されている。それらの研究内容を根拠として、今後モチベーション3.0にシフトさせながら個人、組織が大いに成果を出せるようにしていくべきだと示されている。

本書の内容についてはここまでにして、なぜこの本を読んだかといったことを示しておきたいと思う。

僕は2009年の夏から1年半、1,300時間かけてTOEIC500点台から955点まで上げることができた。常時モチベーションを保ってTOEICトレーニングを続けるのは本当にしんどかったけど、何とかやり遂げることができた。自分自身のモチベーションの源泉は何によるものだったのか、そして成功の秘訣は何だったのかを確認したくて本書を紐解いてみた。

もちろん、最初から本書に示すようなモチベーション3.0でドライブし続けられたわけではない。モチベーション2.0としてのアメとムチ、自分自身に関して言えば、昇進とキャリアの閉塞感といったことかがそもそものきっかけだった。分かりやすくいえば、英語ができればキャリアの幅が広がって転職に有利とかいったことや、社内である程度の点数がないと出世できないということでもあったりする。

まぁ、そこまでムチみたいなものはなかったけど、アメとしてモテと金といった外発的動機づけからスタートしたことは確かだったと思う。しかし、1年近くトレーニングを続け、800点前半で停滞してきてからはそういった外発的動機づけ以上のものを自分の中に見出していたと思う。それがモチベーション3.0(内発的動機づけ)になり、そして860点、900点、さらには950点の壁も一気に超えられて自分のパフォーマンスを発揮できたのだと思う。(試験統計データとして、毎回900点以上は受験者の上位約3%と算出されており、950点以上はたぶん上位1%のはず。)

では、TOEIC900点突破トレーニングにおける、自分にとってのモチベーション3.0の3要素、「自律性」「マスタリー」「目的」とはそれぞれ何であったのかを振り返っておきたいと思う。

まずは「自律性」。本書では仕事に当てはめると、自分で意思決定し、自由に好きなように仕事をできることとある。そして自律性を構成する4つの要素として、課題、時間、手法、チームが挙げられている。

自分自身に関して言えば、課題は、英語力不足がキャリアの閉塞感を引き起こすこととなり、時間は仕事以外のプライベート時間を費やし、手法はTOEIC勉強本を基本に自分なりに工夫することができた。チームに関しては基本一人でやっていたから特に何もないけど、誰かに強制させられて課題設定をしたわけではないし、時間を費やしたわけでもない。割と「自律性」を発揮できたと思う。

「マスタリー」(Mastery)、「熟達」を意味するキーワードで、何か価値あることを上達させたい欲求を示す。そして、これが何かに没頭できるようなフロー状態になるために必要な要素となる。そしてこのマスタリーにもマインドセットである、苦痛でもある、漸近線でもあるという3つの法則がある。

特にマスタリーは苦痛でもあるというのは、長期目標を達成するための忍耐力と情熱、言い換えれば根性が必要で、一流のプロアスリートが日々修練、トレーニングをこなすように努力する必要があると示されている。そして、それにはやはり長期的な努力が苦痛をもたらすという側面もあることを示している。

これはもうTOEICトレーニングでもかなり実感した。1年半の1,300時間トレーニングはかなりしんどい。本当にスポーツ選手、武道家などの修行のような境地になってくる。月平均120時間、1日平均4時間のトレーニングだった。食事、風呂、トイレ、睡眠、仕事、ほんのちょっとのネット時間以外はすべてTOEIC対策に費やした。これが、苦痛なわけがない。しかし、自分のハンドルネームは期せずしてMasterなのでね。マスタリーくらい体得できて当然でしょう!?

最後に「目的」。これは以下の引用が端的に示している。
 タイプIを支える三脚のうち、二本の脚である「自律性」と「マスタリー」はきわめて重要だ。ただし、バランスを保つためには、三番目の脚も必要になる。それにあたるのが「目的」で、最初の二つに背景を与える役割を果たす。マスタリーを目指す自律的な人々は、非常に高い成果を上げる。だが、高邁な「目的」のためにそれを実行する人々は、さらに多くを達成できる。きわめて強く動機づけられた人々―当然ながら、生産性が非常に高く満足度も高い人々―は、自らの欲求を、自分以外のより「大きな目的」に結びつけるものだ。
(pp.191)
これが一番重要な気がする。中長期的な工数を必要とする目標は、最初は外発的動機づけから始めて、そして次第に内発的動機に目的をシフトできるかどうかにかかっていると思う。自分自身の場合は、単純に「社内での昇進のため」から「自分の能力全体の底上げ」という目的を見出せるようになった。そこまで最低でも半年くらいは継続しなければ見いだせなかったと思う。

以上に示したように、TOEIC900点突破までのトレーニングで習得できたものは、聞く、読むといった程度の英語力だけではなく、本書に示されているモチベーション3.0なのだと確信した。そして、この能力を習得できるかどうかでハイパフォーマンスを発揮できる人材になれるかどうかの分かれ道になるのだと思う。この部分については、いずれこれは別の機会にまとめておきたいと思う。

あと、巻末に本書読了後に友人、知人とディスカッションするための20の質問が示されている。その中で一つだけピックアップ。
  1. 仕事、家庭生活、ボランティア活動などにおいて、あなたは目的へ向かって進んでいるだろうか?その目的とは? 
    (pp.286)
これが一番の課題かもしれない。TOEIC900点突破トレーニングでモチベーション3.0の基礎を体得した。しかし、まだまだ使いこなせているわけでもない。特に仕事面で同じように没頭しているようなフロー状態を経験しているかというと、そこまでではない。

仕事でも同じようにモチベーション3.0の状態を再現できるようにすること、これが直近の課題となる。そのためには、今の仕事で目的を見出さなければならないし、その目的が妥当かどうかも考慮する必要がある。これを30歳までにできるかどうかでその後のキャリアの到達可能領域が変わってくるのだと直感的に思っている。

本書全体を読んで思ったことは、普通になんとなく仕事をしたり生活をしていたのでは、このモチベーション3.0という境地はなかなか得られないかもしれない。また、本書を読んだだけで、すぐに自分をドライブし続けられるようなことが書いてあるわけでもない。もちろん、アドバイス的にツールキットというものが示されているが、即効性はないだろう。

20代後半にさしかかり、転職とかキャリアについて考え出すころなのだけど、単純な金銭的な報酬だけで仕事を選ぶのはよそうと思った。自分はどう考えても、アメとムチだけではパフォーマンスを発揮できないタイプだ。それは5年以上継続してきたこの読書ブログの運営にも当てはまる。1記事1000円とか報酬として受け取っていたら何も自由に書けずに半年ももたなかっただろう。だから献本とかも基本的に受け付けたくない。

最後に本書で気になったところを引用しておく。
 人間は単に、目の前のニンジンを追いかけて走るだけの馬とは違うとわたしたちは知っている。子どもたちと一緒に時間を過ごしたり、自分が最高に輝いている姿を思い起こせば、受身で命令に従うだけの従順な姿勢が人間の本来の姿ではないとわかる。人間は本来、活発に積極的に活動するようにできている。人生でもっとも豊かな体験は、他人からの承認を声高に求めているときではない。自分の内なる声に耳を傾けて、意義あることに取り組んでいるとき、それに没頭(フロー)しているとき、大きな目的のためその活動に従事しているときだ、とわたしたちは知っている。
(pp.207)
今、内なる声に耳を傾けるということが重要なのだと思う。

モチベーション3.0でドライブし続けたい人はぜひ本書を読んでみたほうがよい。



モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
著者:ダニエル・ピンク
講談社(2010-07-07)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 内面から湧き上がってくるやる気がほしい人
  • 仕事などに対して常時熱い気持ちで取り組みたい人
  • モチベーション3.0習得のための修行をしたい人
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May 04, 2011

魔術師の城塞

魔術師の城塞 - ベルガリアード物語〈4〉 (ハヤカワ文庫FT)
魔術師の城塞 - ベルガリアード物語〈4〉 (ハヤカワ文庫FT)

キーワード:
 デイヴィッド・エディングス、ベルガリアード物語、王、戦争、使命
ベルガリアード物語の4巻目。以下のようなあらすじとなっている。
高僧クトゥーチクとの戦いのすえ、ガリオンとベルガラス一行はついに“珠”を邪神のしもべの手から奪還することに成功した。“珠”を本来あるべき“リヴァ の広間”に安置すれば、旅は終わり、かつてのような農園での暮らしに戻れるのではと期待したガリオン。だが“珠”がかれを歓迎する喜びの歌は鳴りやまず、 「運命」の一語だけを話す不思議な少年を介して、“予言”はガリオンをさらに壮大な宿命へといざなうのだった…。
(カバーのから抜粋)
ベルガリアード物語の概要は毎度のことWikipediaを参照。4巻目では、主人公ガリオンが使命を背負う巻となる。以下若干ネタばれありなので注意。

ファルドー農園の皿洗いの主人公が、魔術師として覚醒し、さらには西方の大君主、つまりは王、ベルガリオンとなる。そして、徐々に予言の成就にむけて、自分自身の運命を受け入れつつある。リヴァ王ベルガリオンだけが操れるリヴァ王の剣とともに、邪神トラク討伐への宿命を背負った旅に出なければいけない。

普通の平凡な存在と思われた主人公が実は王族で、世界を救う運命を握っているというよくあるファンタジーRPGものの王道の元ネタとなるような設定だと思う。ドラクエシリーズは、よくこの主人公が王族であるのを好んで使われている。イメージとしては主人公が竜神族の子孫で王族のドラクエ8が近いかな。もしくはドラクエ6でライフゴッドの村人かと思われていたが、実はレイドック王子であった主人公とか。そんなイメージ。

この巻をダイジェスト的に示すと、以下のようになるかな。
  • 魔術師ベルガラスのMP0!?
  • 皿洗いの田舎少年がベルガリオン王へ
  • セ・ネドラ王女のツンデレっぷり
  • 邪神トラクを打ち破るための伝説の剣、リヴァ王の剣の再生
  • 生まれ育ったファルドー農園との別れ
  • 城塞での慣れない王の仕事っぷり
  • セ・ネドラ王女との婚約
  • 邪神トラク討伐への旅
  • 超絶美魔術師、ポルおばさんのヒステリックご乱心で雷鳴轟く
  • セ・ネドラ王女の鎧作り
  • セ・ネドラ女王の国政参加
  • 最終決戦に向けての合戦準備へ
4巻目は605ページもあるのだけど、約2週間で読み終えることができた。4巻からより物語の核心に迫っていく感じで、次の展開はどうなるのだろうとどんどん引き込まれていった。

また最後のほうはセ・ネドラ王女に焦点が当てられており、ただの王女から西方を統べる女王へと使命感が芽生え、最終決戦に向けて軍を集める上で、兵の士気を高める役目を果たしていく。そういう成長が描かれているのがとてもよかった。王道合戦もの漫画によく出てくるパターンで、よりセ・ネドラが魅力的に描かれている。

何よりも、ドラクエとかでデジャヴ感のある設定が盛りだくさんなので、とても楽しめた。なので、ドラクエのサントラをBGMにこの物語を読み進めると、より世界観に没入できるかもしれない。ガリオンが王となった城塞のシーンとか王族がたくさんでくるので、ドラクエ5とかの城の音楽がぴったり合う。

いよいよ次の第5巻目、『勝負の終わり』が最終巻となる。なんとか黄金週間中に読了したい。クライマックスまで一気に読み進められるだろう。



魔術師の城塞 - ベルガリアード物語〈4〉 (ハヤカワ文庫FT)
魔術師の城塞 - ベルガリアード物語〈4〉 (ハヤカワ文庫FT)
著者:デイヴィッド・エディングス
早川書房(2005-05-25)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • ドラクエ8が好きな人
  • 歴史合戦物漫画が好きな人
  • 王族の末裔じゃないかと秘かに思っている人(笑)
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May 03, 2011

極めろ!リスニング解答力TOEIC TEST

極めろ!リスニング解答力TOEIC TEST―韓国でシリーズ170万部突破!英語のカリスマ イ・イクフンのStep by Step講座
極めろ!リスニング解答力TOEIC TEST―韓国でシリーズ170万部突破!英語のカリスマ イ・イクフンのStep by Step講座

キーワード:
 イ イクフン、極めろ!、TOEIC、リスニング、修行本
韓国人著者によるTOEICのリスニング対策が徹底的にできる本。目次の量がちょっと多いので、目次は省略。それに、本書に関しては、目次はそんなに重要じゃない。

リスニングが450点近くになったとき、まだまだ各パートで間違えているし、ここを鍛えなければ大幅な点数アップは望めないと思って、書店で何かよい対策本がないか探していた。そしたらこの本が目に入った。

最初は怪しい本だなぁと思った。タイトルに『極めろ! 』と仰々しく入っているし、他の対策本を圧倒する漆黒のカバーに自分の知らない韓国人著者ときたら、多少は警戒してしまう。この対策本は信頼に足るかどうか。そして内容を見ると、444ページで、カバーの内側に、例題152問、実践100問の252問も収録されているとある。

一旦買うのを保留にして、家でAmazonの評価を見てみた。資格試験対策本は目的がはっきりしており、他の本よりも実利が明確に分かるので、Amazonの評価はいつも信頼しているから。そしたら、かなり評価が高い。これは期待できるのではないかと思った。

あえて断言しよう。リスニングを極めたければ、この本だけに絞って、問答無用で最低3回転はやれ!! もうここでこの記事をこれで終えてもいいくらい、本当にこの一言に尽きる(笑)。

極めろ! 』は伊達じゃない。思い切ったタイトルだと思ったが、これは全然誇張ではない。実際にやってみたけど、これは本当に修行みたいな感じで、並みのTOEIC対策本ではない。確実に実力を上げてくれる。最後までやりこなしさえすれば。

さて、内容に触れていこう。

本書は本試験を徹底的に分析して問題が作成されており、さらに各PartをStep by Step方式で、基礎から徐々に応用力を身につけられる内容となっている。

そして、Part1〜4まで例題から実践問題までかなりの収録数となっている。この問題数の多さ、分厚さが本書の特徴で、これは他のTOEIC対策本に類を見ないものとなっている。まずは本書をいきなりアマゾル前に、書店で内容を確認してもらいたい。

自分は実際には1回転しかやらなかった。というか、そんなに回転数を上げられなかった。分厚すぎてなかなか進まないから。一応Excelに日々のトレーニング記録をつけていたので、どういうペースで本書を進めていたか今でも振り返ることができる。記録によると、大体出社前の朝90分で平均10ページの進捗となっている。

夜もやってはいたけど、まばらで2時間で15ページくらいか。しかし、夜にリスニング対策するのはお薦めしない。疲労と眠気で全然頭に入ってこないし、聞いていると意識が飛んでいたということがよくあったので・・・。

なので、毎朝コンスタントにこの漆黒の分厚い対策本をこなしていくというのがよい。そのほうが武道家が修行しているイメージが高まって、モチベーションも上がるでしょうwww

毎朝90分ペースでコンスタントにやり、土日、祝日にさらにもうちょっとやっても大体1回転するのに1ヶ月はかかると思われる。ただし、これだけに絞ってやれば間違いなくリスニングの点数アップを期待できるので、信じてやってみてほしい。

音声スピードは本試験よりもかなり速く感じる。直近の本試験もだんだん速くなっているが、まだ本書のほうが2割ほど速い気がする。そのため、初めてこの本のPart3,4をやってみたら、速過ぎてさっぱりわからなかった。何度も繰り返すうちに、今では普通に聞こえるけど。

また、ちょっと韓国なまりのあるような発音だけど、まったく聞き取れないというほどでもないし、本試験でもなまっている人が出てくるから、そのトレーニングだと思えばよい。このスピード感となまりを完全に聞けるなら、本試験でも余裕で9割型解けるようになると思う。

あと、個人的には本書のPart2対策が一番重宝した。Whichから始まる疑問文ならそれだけで30例文、平叙文ならそれだけで30例文とPart2でよく出てくるパターン例文が全部で550文も載っている。ここだけを徹底的に繰り返すだけでもかなり効果がある。

本書を開きながら問題を解いていったのは1回転しかできなかったけど、iTunes, iPodに本書の音声を入れてずっと繰り返して聞いていた。今iTunesの再生回数を確認したら、大体各音声平均10回は繰り返していた。

本書を読みながら進めるのにはかなり時間がかかるので、1回転普通にやったら、後は音声CDだけを徹底的に繰り返すのが良いと思う。CDは3枚組みで、各CD約70トラックの1時間音声となっているので、割と日々のトレーニングスケジュールを組みやすいと思う。

今年の1月に早朝に近所の公園をウォーキングしながらこの音声CDを徹底的に聞いた。そのようにして、本書の内容を徹底的に丸暗記していけばよいと思う。本書は問題を解くための本ではなく、どちらかというとよく出てくる内容を丸暗記するための本だと思う。それこそが、タイトルにある『極めろ! 』に至る道なのだと思う。

500点台のときにこれをいきなりやると挫折する可能性が高いけど、まぁ、バトル漫画の主人公のように、気合と根性で乗り切ろう(笑)。

おすすめは最初にリスニングの概要を以下の本で把握して、本書を徹底的に繰り返せばよいと思う。また、『極めろ!』シリーズ以外に問題集として『解きまくれ! 』シリーズもあり、それには以下のリスニング対策本がある。

解きまくれ!リスニングドリル―TOEIC TEST Part1&2解きまくれ!リスニングドリル―TOEIC TEST Part1&2
著者:イ イクフン
スリーエーネットワーク(2010-02)
販売元:Amazon.co.jp

解きまくれ!リスニングドリル―TOEIC TEST Part3&4解きまくれ!リスニングドリル―TOEIC TEST Part3&4
著者:イ イクフン
スリーエーネットワーク(2010-02)
販売元:Amazon.co.jp

自分はもともとリスニングが得意だったし、何よりもあまりリスニング対策だけに時間を取れなくてできなかったけど、『解きまくれ! 』シリーズもきっとよい内容だと思う。これも修行のように丸暗記するまで繰り返すのがよいと思う。

今後、TOEIC対策本はイ・イクフン氏の本が一つの基準になっていくと思われる。他のTOEIC本はダメなのがたくさんある中、このシリーズは文句なく秀逸。ガッツり修行して短期で点数アップを目指すなら、迷わずイ・イクフン氏の対策本を極めろ!!



極めろ!リスニング解答力TOEIC TEST―韓国でシリーズ170万部突破!英語のカリスマ イ・イクフンのStep by Step講座
極めろ!リスニング解答力TOEIC TEST―韓国でシリーズ170万部突破!英語のカリスマ イ・イクフンのStep by Step講座
著者:イ イクフン
スリーエーネットワーク(2009-03)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • リスニングが苦手な人
  • 短期でリスニングの点数を上げたい人
  • TOEIC対策本で修行をしたい人(笑)
Amazon.co.jpで『イ・イクフン』の他の本を見る

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May 02, 2011

走ることについて語るときに僕の語ること

走ることについて語るときに僕の語ること
走ることについて語るときに僕の語ること

キーワード:
 村上春樹、市民ランナー、マラソン、小説論、メモワール
小説家でフルマラソンを走る村上春樹氏の走ることについての考えが示されている本。以下のような目次となっている。
  1. 前書き 選択事項としての苦しみ
  2. 第1章 誰にミック・ジャガーを笑うことができるだろう?
  3. 第2章 人はどのようにして走る小説家になるのか
  4. 第3章 真夏のアテネで最初の42キロを走る
  5. 第4章 僕は小説を書く方法の多くを、道路を毎朝走ることから学んできた
  6. 第5章 もしそのころの僕が、長いポニーテールを持っていたとしても
  7. 第6章 もう誰もテーブルを叩かず、誰もコップを投げなかった
  8. 第7章 ニューヨークの秋
  9. 第8章 死ぬまで18歳
  10. 第9章 少なくとも最後まで歩かなかった
  11. 後書き 世界中の路上で
(目次から抜粋)
タイトルとこの目次だけでもう読みたさをそそられるでしょう。村上春樹氏の作品を好んで読んできた読者にとってはね。

本書はフルマラソンやトライアスロンを20年以上挑戦し続けてきた、小説家とは別の市民ランナーとしての顔を持つ著者が、走ることについて自分語りをしている本となる。著者自身はこの本を回顧録的なもの、つまり「メモワール」として位置づけているようだ。

走ることについて、そして小説家としての仕事観について他の著者の本ではあまり示されていないことまで示されている。走ることと小説を書くことの共通点や小説家の才能について、フルマラソン中に一体何を考えているのか?といったことまで。

たくさん線を引いた。そのどれもがとても共感できるものだったし、小説家が小説を生み出すプロセスなどもとても勉強になった。自分の言葉でそれらをまとめるのは、自分の部屋を綺麗に整理整頓するのと同じくらいとても難しい。読んでいるときは、引用をなるべくしないように本書についての記事を書こうと思っていたのだけど、引用は自分の心情を代弁してくれるとても便利な方法なので、あますことなく使うことにする。プログラミングで優れたライブラリ関数群をヘッダーでinclude設定するように。

本書について、走ること、小説について端的に集約されている部分が以下となる。
 僕自身について語るなら、僕は小説を書くことについての多くを、道路を毎朝走ることから学んできた。自然に、フィジカルに、そして実務的に。どの程度、どこまで自分を厳しく追い込んでいけばいいのか?どれくらいの休養が正当であって、どこからが休みすぎになるのか?どこまでが妥当な一貫性であって、どこからが偏狭さになるのか?どれくらい外部の風景を意識しなくてはならず、どれくらい内部に深く集中すればいいのか?どれくらい自分の能力を確信し、どれくらい自分を疑えばいいのか?もし僕が小説家となったとき、思い立って長距離を走り始めなかったとしたら、僕の書いている作品は、今あるものとは少なからず違ったものになっていたのではないかという気がする。具体的にどんな風に違っていたか?そこまではわからない。でも何かが大きく異なっていたはずだ。
(pp.114)
それほど著者にとっては、走ることは大きなものだったようだ。著者曰く、誰かにランナーになってくれと言われて走り始めたわけではないようだ。そして小説家になることも、同様に薦められてなったわけではない。著者のファンであればきっと共通認識として持っていると思われる小説家になろうと思ったときのエピソード、1978年4月1日の神宮球場の外野席での状況も示されている。

走っているときの心情は、結構ネガティブなものなのだなと思った。雑誌の企画でアテネからマラトンまで42キロを初めて走ったことが示されている。そこでは37キロあたりで何もかもが嫌になってきたとか、どうして危険きわまりない産業道路をわざわざ走らなくてはならないのだとか終始怒りに覆われている。ゴールしても達成感はどこにもなく、「もうこれ以上走らなくてもいいんだ」という安堵感だけがあるようだ。そんなものかね。

著者の小説論についてもたくさん示しておきたいが、それはなんだか秘伝みたいなものなので、買って読んでほしいと思う。代わりにとても共感できた部分を引用しておきたい。小説家となったあと、経営していたジャズバーを譲渡し、5時前起床、夜の10時前就寝という規則正しい生活で執筆活動に専念しようとして、人付き合いが悪くなっていった状況についての部分。
 ただ僕は思うのだが、本当に若い時期を別にすれば、人生にはどうしても優先順位というものが必要になってくる。時間とエネルギーをどのように振り分けていくかという順番作りだ。ある年齢までに、そのようなシステムを自分の中にきっちりこしらえておかないと、人生は焦点を欠いた、めりはりのないものになってしまう。まわりの人々との具体的な交遊よりは、小説の執筆に専念できる落ち着いた生活の確立を優先したかった。
(pp.58)
これはとても共感できた。最近の自分のキーワードは選択と集中なので、著者の示していることも何となく予感している。つまり、ある程度絞って何かを深めなければ、結局何者にもなれないのではないかという危惧がある。自分自身のアイデンティティーの喪失を内包したまま、30歳を迎えるのが怖い。だから著者の示すある年齢までに、というのが30歳なのだと思う。なので、今いろいろと必死。

また、著者の走ることそのものの根本原理について示されている部分を以下に抜粋。
 同じ十年でも、ぼんやりと生きる十年よりは、しっかりと目的を持って、生き生きと生きる十年の方が当然のことながら遥かに好ましいし、走ることは確実にそれを助けてくれると僕は考えている。与えられた個々人の限界の中で、少しでも有効に自分を燃焼させていくこと、それがランニングというものの本質だし、それはまた生きることの(そして僕にとってはまた書くことの)メタファーであるのだ。このような意見には、おそらく多くのランナーが賛同してくれるはずだ。
(pp.115)
これはもう賛同以外にない。僕も目的志向型だし、100年ぼーっと何もなすことができずに何となく生きるよりは、やりたいことをやり、達成感のある50年を生きたいと思う。僕は目標がないと何かに没頭して取り組んだり、生き生きと感じられないし、しかもずっと走り続けなくてはならないタイプなのだ。マグロなど泳ぎ続けないとエラ呼吸ができず、死んでしまう魚類のように。

話はそれるが、僕は確実に持久力を必要とされる長距離ランナータイプだ。中学、高校時代は、瞬発力を必要とされる短距離走は得意ではなく、1500m走で持久力を発揮できていたように思う。実際、中学3年生のときはサッカー部とは別に駅伝の選手だった。だから著者の走っているときの心情、ふくらはぎなど脚の描写はとてもよくわかった(そうはいっても、今まで最高で6kmくらいまでしか連続で走ったことはないけど)。

今年の初めにランニングシューズを買って、徐々にジョギングをしようと思っていた。近所の1周700メートルある公園を走ろうと思って、週1くらいで走ったりもしていた。けれど、気付いたらサボリがちになって、最近は全然走っていない状況となる。しかし、本書を読んでいると、ランニングなどの疾走感、ランナーズハイみたいな状況を一度でも経験したことのある人にとっては、内容にとても共感できると思う。読了後すぐに走りに行きたくなるようになる。

久しぶりに上質な読書ができたと思う。ずっとTOEIC900点突破トレーニングのために疾走してきて、読書そのものを封印していたので、よい本を読みたいと思っていた。そして、このような本を読むことこそ、自分が求めていた読書なのだと再認識した。

また、過去にこのブログで取り上げた村上春樹氏の本は以下から参照可能。僕はこの前、読書ブログで第3部に突入したことを示した。病弱なのでフルマラソンを走るような勤勉な市民ランナーにはなれそうにはないけど、自分の人生のというマラソンは歩くことなくずっと走り続けたいと思う。



走ることについて語るときに僕の語ること
走ることについて語るときに僕の語ること
著者:村上 春樹
販売元:文藝春秋
(2007-10-12)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 市民ランナーで日常的に走っている人
  • 村上春樹作品が好きな人
  • メタファーとしてずっと走り続けたい人
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April 30, 2011

空気を読むな、本を読め。

空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)
空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)

キーワード:
 小飼弾、読書論、ツール、血肉化、遊び
プログラマでアルファブロガーである著者によって示されている読書論。以下のような目次となっている。
  1. 1章 本を読め。人生は変わる
  2. 2章 本を読め。答えは見つかる
  3. 3章 「手」で読め。そして「脳」で読め
  4. 4章 本を読んだら、「自分」を読め
  5. 5章 コストパフォーマンスを考えよう
  6. 6章 エロ本は創造力の宝庫だ!
  7. 7章 マンガは日本の国宝である
(目次から抜粋)
本書は出版直後に買っていたのだけど、ずっと読むタイミングを失っていた。しばらくTOEIC勉強に注力を注いでいたので、読書そのものの方法を忘れつつあったし、今後何をどう読むべきかを考えたくて黄金週間中の今、このタイミングで本書を読んだ。

まず、この本で一番重要だと思ったのは以下の部分。
 読書とは「遊び」。楽しみながら読むことが大前提なのです。
(pp.18)
やはりこの「遊び」の感覚が一番重要じゃないかと再認識した。

また、本書では読書後それを血肉化して自分のものとするには、アウトプットし、さらにそれによって自分を客観的に見る、つまり自分を読むという行為が重要と示されていた。なので、本書の客観的な評価や内容の網羅性はあまり重要ではなく、そもそも読書について自分が考えたかったことを本書を題材にして示しておく。

まず、自分の考えておきたかったこと、整理しておきたかったことを以下に示しておく。
  • TOEICトレーニングが終わり、読書する時間が増えた今、何を読んでいくべきか?
  • 今後読むべき本が分かったとして、選択と集中かつ目的志向で読んでいくのがよいのか?
主にこの2つに集約されると思う。

まず、『情報で溜まったクソを排泄せよ!』では、情報に飢えることはとても重要で、この体験から本当に求めているものがはっきり分かってくると示されている。これは自分も実感した。

2009年の夏ごろ、7月からTOEIC対策でずっと英語の勉強をしてきた。大体1,300時間は費やしてきて、今年の1月になんとか900点突破という目標を達成できた。しかし、そのために日々のインプットをTOEICの勉強だけに絞っていったので、読書はほとんどできなかった。

実際去年2010年の読了冊数は大体30冊までに減った。まがりなりにもこのような読書ブログを運営しているし、それ以前は年間平均200冊以上は読んでいたので、この冊数はとても心苦しいものでもあった。他の人が毎日いろんな本、流行の本、話題の本を読めているのに、自分はひたすら単語を覚えたり問題集を解きまくる日々だった。

本屋などに行ったり、弾氏のブログを見たり、他の読書ブログを見たりして、本当に読みたい本がたくさんあるのに、ぜんぜん読めなくてストレスも感じていたと思う。それが大体1年以上続いて、まさに著者が示すような情報に飢えるという苦行!?を経験したのだと思う。しかし、それが結果的によかったのかと今なら思う。

2008年ごろはいかに働きながらたくさん読んで、ブログを更新するか?ばかりに囚われていたと思う。そのため、どうしてもぜんぜん血肉にはなっていなかったと思う。一応アウトプットの形態はとっていたが、それでも自分なりに血肉になっているという実感は薄かった。

1,300時間のTOEICトレーニングを通して、英単語なり熟語表現を覚えてそれらをアウトプットすることの自分なりの方法論を習得できた気がする。そして、本書で示されている、本当に必要なものがわかってくるというのが、自分なりの言葉で言い換えると、選択と集中で徹底的に反復トレーニングをすること、だとなんとなく思った。

単純に読書で考えるなら、多くを読んだほうが理解も早まり、世界も広がっていくのは実体験からも間違いない。しかし、本当に血肉化して消化するには、読むべき本のジャンルを絞って、それがものになるまで徹底的に繰り返して読むことが重要だと思った。そして、そのジャンルをある程度の領域まで高められたら次に移るべきかなと。少なくとも自分は並列処理が向いていないタイプだし、それをやると何も血肉化できずに消化不良を起こすので。

読み方はとりあえず、選択と集中で分野を絞って血肉となるまで徹底的に繰り返す!!を実践してみようかと思う。

読み方は確定できた。ではそもそも今後何を読むべきか?が問題となる。

選択と集中で分野を絞ると示したので、どの分野かを考える必要がある。仕事に関係するもの、すなわちIT技術系の本をもっと読もうと思っている。今まで仕事に集中できずにいたので、27歳の今、今後のキャリアを考える上で、基礎スキルから根本的に鍛え上げる必要があるかなと思って。

しかし、著者によれば、読書はひきこもって自分中心ですべきとあり、続いて以下のように示されている。
 ここで注意しておきたいのが、なんらかの目的を持って読書をしないことです。読書を「〜しなければならないこと」、つまり仕事にしてはいけません。
 仕事の場合は目的を定めないとたいていうまくいきませんが、読書の場合はむしろ目的を持たないほうがいいでしょう。明快な目的を持ってしまうと、読書が「〜しなければならないこと」、つまり仕事になってしまうからです。
(pp.121)
意気揚々と技術本をたくさん読んで仕事で活かすぞ!!と思っていたところなので、若干出鼻をくじかれた感じがした(笑)。どうしよう?

まず、そもそも自分も読書は「遊び」が理想だと思うし、そういう観点からたくさん読んできたので、そうしたいと思う。けれど直近の仕事でValueを発揮するには、仕事に関係する本も読んで勉強していかなければならない。そしたら目的志向でいったほうがいい。そうなると、それは読書ではなく、やはり完全に仕事だ。

どうすればいいのか?そもそも技術本を読むことが仕事としか捉えられないことが問題ではないだろうか?だったらそれを「遊び」にすればよいのか!?ということになる。これで半分以上は答えが出たようなものだ!!

そう、今までどうしても遊び的な部分が足りなかった。一応大学4年間ソフトウェ工学を学んで、プログラミングもそれなりにやってきたけど、自分の生き方に迷い悩みつつ生きてきたので、どうしても仕事の糧としか捉えられずに楽しんだりする余地があまりなかったと思う。だから、今後、技術本を読んだり勉強することが、楽習になり、「遊び」的な要素を取り入れていけばいいのだと分かった。

もちろん最初は楽しめる余地があまりないかもしれない。しかし、何事もある程度自分を強いてやり続けなければ楽しみもわからないだろう。実際TOEICを通して英語勉強をするのは最初は苦行だったけど、だんだん楽しみにかわりつつあった。だから、IT技術系の楽習も問題なくできるだろう。

そういう本の読み方ができるなら、著者の示すように、人生の2割を仕事にあてて、残りの8割を遊びに費やすことができるようになるかもしれない。それこそが自分の理想でもあるし、これはぜひ時間をかけてでもそのように転換したいと思う。

ということで、本書を読んで、さらに自分を読んだまとめを簡単に示すと、以下のようになる。
  • IT技術系の本を選択と集中で徹底的に反復トレーニングして読み込み、自分の血肉になるようにする
  • IT技術系の本を読むことは仕事に関係することであるが、継続していくうちに徐々に「遊び」に転換させていく
これで自分の読書の方向性、さらにはこの読書ブログの方向性が決定したようなものだと思う。しばらくはこれで行ってみよう!!

今後の自分の読書方針を考えるきっかけとして、本書はとてもよい題材だったと思う。

本当はフィクションのくだりとか漫画についての部分なども、もっとたくさん引用していろいろと自分の考えを示しておきたかったのだけど、長くなりすぎるのでこの辺で。



空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)
空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)
著者:小飼 弾
販売元:イースト・プレス
(2009-10-22)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 読書について考えてみたい人
  • 自分自身について客観的に考えてみたい人
  • 読書を「遊び」として楽しみたい人
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April 29, 2011

TOEICテストPart7を1問1分で解けるようになる本

TOEICテストPart7を1問1分で解けるようになる本―制限時間内に長文リーディングを最後まで
TOEICテストPart7を1問1分で解けるようになる本―制限時間内に長文リーディングを最後まで

キーワード:
 高橋基治、TOEIC、リーディング、スキーマ、例文集
TOEICのPart7に特化している本。以下のような目次となっている。
  1. Part7を1問1分で解くためのリーディング法
  2. 速く読み・速く解くための実践トレーニング1
  3. 速く読み・速く解くための実践トレーニング2
  4. スキーマと関連語彙を増やすPart7問題演習
(目次から抜粋)
本書は、タイトルが示すとおり、Part7の読解問題を1問1分ペースで解けるようにすることが目的として書かれている。

1問1分というペースで速く読み込むには、文書中に出てくるキーワード的な語彙を拾いながら概要を理解するボトムアップ処理と背景知識(スキーマ)を駆使し、書き手の意図や内容を予測しながら全体から細部へと読み進めるトップダウン処理の2つの読み方を使い分ける必要があるようだ。

そして、トップダウン処理に使用するスキーマとして以下の2つがあるようだ。
  1. 内容スキーマ・・・書かれた内容に関する知識、文化背景、テーマ、トピック
  2. 形式スキーマ・・・文書の構成、論理展開法、修辞的構造に関する背景知識
Part7は、新聞記事、広告、手紙、メール、記入フォーム、通知など決まった文書が出てくるので、それらのスキーマを抑えておくことが読解の鍵となると示されている。

本書ではPart7によく出てくるメールや広告などの各文書の型が多く示されており、それらのどこに目をつけて読んでいけばよいかが分かりやすく示されている。例えば、求人応募文書の場合だと、職位や地位を表す部分に目をつけるべきとか、定型表現から応募のパターンを見抜く、職種に注意して細部を読み込もうといったことが示されている。

文書中にキーワードとなる単語や文に蛍光ペンで塗ったみたいに赤マークがしてあるので、どこに目をつけていけばよいかが分かりやすい。また、文脈による理解が重要とのことから、最初に日本語の全文が載っており、その次に同じ内容の英文が示されている。これによって理解が早まり、また記憶の定着アップを図っているようだ。

他にも各文書によく出てくる単語や表現も多く載っているので、これらは結構重宝する。赤シートもついているので、単語を隠しながら何度も繰り返せる内容となっている。

本書はPart7の文書の型を身につけるための本なので、問題集という位置づけではない。そのため、収録されている問題はかなり少ない。本書を1回だけ読んだだけではタイトルにあるように1問1分で解けるようにはならない。あくまでどのようにPart7の文書を読み込んでいくかが示されているだけなので、根本的な読解スピードを上げるトレーニングは他に必要になる。

本書の対象スコアは大体500点からよくて800点前後までだと思われる。その点数の範囲内の人で、リーディングがそこまで得意じゃない人は、この本で解答に必要な部分だけを読み込んでいくというトレーニングができると思う。リーディングで350点前後の読解力の場合は、まだまだ全文を読み込むにはしんどいと思う。それくらいの点数のとき、この本が結構重宝した。

この本のコラムにもTOEICの問題集は3回は繰り返せと示されているが、この本も同様に最低3回はやったほうがよい。文書の型はもう丸暗記していくのがよい。また、Part7問題だけは今後そんなに大幅に出題傾向が変わるということはなさそうなので、2008年初版の本書でも十分役に立つと思われる。

まぁ、何度も書いているように900点以上の読解力なら、スキーマとかボトムアップとかトップダウンとか、設問から先に読めとか、そのようなことを意識しなくても普通に問題文の最初から最後まで読んでも時間が余る。速読力を上げて、普通に読めるなら瑣末なテクニックなどあまり意味をなさなくなるので。自分の実体験から、テクニックたよりで到達できる点数はせいぜい800点前後だと思う。

本書に限らず、解答に必要なところだけを読み込んでいくべきと多くの対策本で示されているが、それらを信じてやってみると、この設問の解答に関係する部分はきっとここに違いない!!と思い込みで読んでいって、その箇所が全然関係ないところだったということがよくあった(笑)。結局他の部分を探し回らなくてはならず、結果的に時間を大幅にロスしてしまったことが多かった。

何度かそういうことを経験して、全文読んだほうが実は精読できて正答率上がるんじゃないか?と思って全文読み込むようにしたら、徐々にリーディングの点数が上がっていった。なので、一概に解答に必要な部分だけを読み込んでいくといったテクニックは有用とは言えないので、自分はあまりお薦めしない。

根本的な読解スピードを上げるなら、よく出てくる単語を抑えて、毎日ひたすらThe Japan Timesなどの英文記事を読み込んで地道にトレーニングするしかない。日本語で書かれた本の読書スピードを上げるのと基本的に同じ。

そうはい言っても、よく出てくる文書の型を最初に抑えておくのはとても重要なので、本書でぜひ型を丸暗記しよう。

何度も型とかトレーニングとか3回転繰り返せなどと示しているけど、TOEICは資格試験じゃなくて、ほんとうにスポーツとか武道みたいなものだよ。なので、点数を上げたければ日々ひたすら修練あるのみ!!



TOEICテストPart7を1問1分で解けるようになる本―制限時間内に長文リーディングを最後まで
TOEICテストPart7を1問1分で解けるようになる本―制限時間内に長文リーディングを最後まで
著者:高橋 基治
小学館(2008-06-11)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • リーディングが苦手な人
  • どこから文書を読んでいけばいいか分からない人
  • スキーマとか構造主義的なものが好きな人
Amazon.co.jpで『TOEIC Part7』の他の本を見る

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April 27, 2011

1駅1題 新TOEIC TEST読解特急

1駅1題  新TOEIC TEST読解特急
1駅1題 新TOEIC TEST読解特急

キーワード:
 神崎正哉、TOEIC、Part7、読解、特急
TOEIC特急理シーズのPart7対策本。2部構成となっており、第1部が『TOEICスピード獲得編』として、48問、そして第2部が『実践!Part7まるごと完走編』として48問の合計96問収録されている。ちょうど本試験のPart7の2回分の分量となる。

以下この本の特徴やPart7の勉強に必要なことが示されている内容を列挙しておく。
  • ビジネスの現場で一番必要とされるのは、メールやレポートなどの英文をどれだけ速く、正確に読めるかという能力
  • 短時間でもけじめを持って、毎日継続すること
  • 1問1分で解く解答リズムを身につければ、時間内に終わるようになり、パート7に対する苦手意識がなくなる
  • TOEICの問題は、どのパートも問題のパターンが決まっているので、それに慣れておくと解きやすくなる
  • この本の練習問題は、実際のTOEICに則しているので、問題の頻出パターンがわかる
  • 文章の長さも本物のTOEICを真似して再現してあるので、時間を測ってやれば、問題を解くスピードやリズムも養える
  • 問題中にTOEICの頻出語がたくさん出てくるので、読解の練習をしながら、TOEICに必要な語彙を身につけることができる
本書の構成としては、1文書の後に各問題の解説、文書の訳という内容となっている。

著者は神崎氏の他にTEX加藤氏、Daniel Warriner氏の3人体制となっている。特に神崎氏、加藤氏の対策本を他にもやってみたけど、この2人の対策本はかなり本試験を分析している内容なので、まず間違いない。この2人が(笑)といった記号交じりでポイントを絞った解説を示している。その解説自体は読みやすいし、とっつきやすい。

客観的にこの本を評価すると、問題内容はかなり本試験に近いものだと思われるので、信頼性が高いと思う。ただ分量がどうしても少ない。著者たちも示しているように、この本は最低でも3回は繰り返したほうがよい。まずはよく出てくる文書の型を身につけて、後はひたすら単語をチェックしつつ、英文を読み込むのが良いと思う。

特にこの本で有益なのは、神崎氏と加藤氏によって示されているコラムだ。試験までの体調管理や試験中に使用する腕時計、スコアアップのための集中力UP方法などのTipsが示されている。

特にコラムでこれはいいと思ったのが、加藤氏が示している『ニッチなTOEIC対策』という内容のもの。これは、問題冊子のシールの開け方に関するもので、普通に開けようとすると四苦八苦して問題を破いてしまったり、なかなか開けられなかったりする。そこで以下のように示されている。
 そこで、私がおすすめしたいのは、受験票のハガキを使ってシールを破る方法です。試験開始の合図と同時に、シールの内側(左斜め下)から受験票を差し込み、右上に向かって一気に切ると、たいていの場合はうまくシールが切れます。
(中略)
シールがきれいに切れると、「よし。今日はいけるぞ」と根拠のない自信が沸いてきますので、スコアには無関係ですが、意外と大切な儀式ではと思います。
(pp.207)
これはもう目からうろこだった。これを読む前までは、いつも試験開始直後に問題冊子をビリっと破いていたので(笑)。この儀式的な開封方法を知ってから、余裕をもってさくっとシールを切り、Part1のDirectionが流れている間にPart3の問題をさくっと目を通せるようになり、余裕が持てる。これは本当にお薦め。

本書は他の特急シリーズの文法、単語編に比べると、Part7対策の類書に比べて特に際立っている部分が少ない。しかし、問題の質がよいし、Part7対策本で本書のような新書サイズのものはまずないので、通勤時間に読むことができて重宝する。

Part7の1問1分というのはかなりハイペースだけど、出てくる単語、文書の型も抑えて徹底的に繰り返せば、Part7だけで大体50分ほどで解答できるようになる。Part6まで20分で解答できれば、大体5分は余る計算となる。それまではひたすら英文読み込みあるのみだけどね。

900点以上取りたい場合は、文書と設問の両方全文読み込んで解答しても5分は余るようにしよう。



1駅1題  新TOEIC TEST読解特急
1駅1題 新TOEIC TEST読解特急
著者:神崎 正哉
朝日新聞出版(2009-10-07)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • 通勤時間しか勉強時間が取れない人
  • Part7に苦手意識がある人
  • 問題冊子のシールをうまく開けられない人(笑)
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April 23, 2011

1駅1題 新TOEIC TEST単語特急

1駅1題  新TOEIC TEST単語特急
1駅1題 新TOEIC TEST単語特急

キーワード:
 森田鉄也、TOEIC、単語、増強、グルグル勉強法
TOEICのPart5によく出る単語問題本。以下のような目次となっている。
  1. はじめに―どうしてこの本を使ってほしいのか?
  2. 第0章 トレーニング・プログラム
  3. 第1章 「スコアアップにつながる単語力」をつける8題
  4. 第2章 頻出動詞問題18
  5. 第3章 頻出名詞問題12
  6. 第4章 頻出形容詞問題17
  7. 第5章 頻出副詞問題17
  8. 第6章 前置詞・接続詞問題8
  9. 第7章 実力チェック問題10
  10. 第8章 挑戦!超ハイスコアレベル問題10
(目次から抜粋)
特急シリーズの主にPart5での単語問題に特化している本で、何度もTOEIC満点を取っている著者によって、スコアアップにつながる単語力が身につけられるようになっている。

本書の収録問題数は、目次にあるとおり、全部で100問となっている。100問となると、若干少ない気もするが、今振り返ってこの本に収録されている問題を見ると、何度か本試験で出てきたなぁというのが多いと思う。なので、問題の信頼性はかなり高いと思う。

本書の構成は、文法特急と基本的に同じとなり、右ページに問題が1つ、その下にヒント、そしてページをめくったところに解説が1ページ費やされている。文法特急は文章構造に着目したりして問題を解いていけるようになっており、その分解説が詳しく示されているが、単語特急はそこまで詳しい解説ではない。それは、そもそも語彙問題は構文先行型アプローチでは解けず、単語の意味を知っているかどうかで決まるので、そこまで解説を詳しく書きようがないというのもある。

なので、解説の量が少ない分、問題に出てくる単語の使い方、同じ意味の他の表現、派生語が豊富に示されていて、読んでいるだけで関連単語まで増強できる。さらに著者は言語学を専攻されているという専門性もあり、単語の接頭語や語源などにも言及されており、単純にTOEICのためだけの英語勉強にならないようになっていてよい。

また、本書はグルグル勉強法ができるように各問題5回転、やった日付の記録ができるようになっている。グルグル勉強法とは、間違えた問題だけを何度も繰り返す勉強法で、以下の本の著者が示しているものである。この本に示されているやり方を単語特急でもできるように考慮されている。

自分もグルグル勉強法を他の問題集などで取り入れてみたけど、かなり効果があったと思う。間違えた問題にチェックをしていき、また繰り返すと同じところで間違えたりしているのが分かったりする。ただ、間違えていない問題も繰り返していたので、効率性はかなり下がってしまったけど、まぁ、結果的に点数アップができたのでよいかなと思う。

単語特急も3回転は繰り返した。本当はどの問題を間違えたかチェックをしていけばよかったのだけど、通勤時間の電車の中で読んでいたので、あまりペンを持って記録できなかったというのもある。だからとりあえず全問題を繰り返すことにした。

最初の2回転くらいで覚えたと思っていても、3回転目に確認の意味でやってみると、やはり同じ問題で間違えていたりする。Part5の文法、単語問題は最低でも3回転は繰り返さないとまったくものにならないということが身にしみて分かった。繰り返すなら短期間で回転数を上げたほうがよい。

本書は新書サイズで250ページの100問構成なので、1回転は早く終えられて、TOEIC勉強に慣れていない人にとっては、単語問題本を一つ終わらせられるという自信につながると思う。シリーズ2冊目もあるので、そっちもチェックして単語増強を図ったほうがよい。




1駅1題  新TOEIC TEST単語特急
1駅1題 新TOEIC TEST単語特急
著者:森田 鉄也
朝日新聞出版(2009-10-07)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • Part5の単語強化をしたい人
  • 単語の語源などに関心がある人
  • グルグル勉強法を試してみたい人
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April 22, 2011

1駅1題 新TOEIC TEST文法特急

1駅1題  新TOEIC TEST文法特急
1駅1題 新TOEIC TEST文法特急

キーワード:
 花田徹也、TOEIC、Part5、文法、型
TOEICの文法問題本。主にPart5の問題がメインで収録されている。目次は初級編、中級編、上級編と問題の難易度が徐々に上がっていく。この本は数あるTOEIC文法問題本の中でも、稀に見る秀逸な本だと断言できる。

まえがきに示されている本書のウリを以下に抜粋。
  • 手軽!・・・一問一答式なので多忙な現代人でも移動しながら着実にステップアップができる
  • 信頼性の高さ!・・・毎回TOEICを受験しているプロの990点講師が全問題を作成・解説
  • 効率的!・・・こんなに薄いのに最新のトレンドに合わせて必要な文法事項を網羅
  • 使いやすい!・・・優先順位の高い順に難易度別で掲載されているのでレベルに合った学習が可能
  • 体系的!・・・正解以外の選択肢や周辺情報にも言及しているので、体系的な知識が身に付く
  • 記憶に残る!・・・学習者の思考プロセスに合わせてヒントや解説が提示されているから忘れない
この本を3回転は繰り返したが、著者が示している本書の特徴は間違いなく正しかった。また、『受験者の目線に立った、日本一わかりやすい解説』を心がけて執筆したと示されており、これも誇張表現ではなかったと思う。解説がとにかく類似本に比べて秀逸。

本書の構成としては、右ページにPart5の問題が1問載っており、その下には問題のヒントが示されている。そしてページをめくったところにその問題の解説がまるまる1ページも費やされている。著者曰く、「どうすれば正解にたどりつけるのか」、「なぜ間違えるのか」、「残りの選択肢はどのように使うのが本来正しいのか」を考えることが学習の醍醐味であると示しており、そのとおりの解説の構成となっている。

なので、他の文法問題本のように、正解の解説でこういう構文だからAが正解といったそっけない解説ではなく、その構文での使い方、類似表現は他に何があるか、そして問題を解くときにどこに注目すればよいかが本当に分かりやすく示されている。

著者曰く、Part5の文法問題を解くときには「文脈先行型(精読)アプローチ」と「構文先行型(速読)アプローチ」の二つの方法があると示している。文脈先行型アプローチは、いわゆる英文を和訳して意味から考えるもので、多くの人がやると思われる方法。一方、構文先行型アプローチは、意味など考えずに、決まった英文の文章構造に着目して解くアプローチで、このアプローチだと、1問5秒で瞬殺できるものもある。

例えば、構文先行型アプローチだと以下の問題が該当する。
3.Both Mr. Sheffield from the accounting department ………. Ms. Underhill from personnel have scheduled meetings with the new CEO.

(A) with
(B) nor
(C) and
(D) plus
(pp.23)
これはもう見た瞬間解けなければいけないTOEICによく出る典型的な構文先行型アプローチで解く問題。解答目標タイムは5秒と示されていて、この問題をみたら、Bothと呼応するものをただ選ぶだけで、意味など考えずに速攻で進むべきとある。Both A and Bという構文なので(C)が正解。

文章構造を先に把握し、速攻で解いていける問題はスピードをつけて解いていき、語彙問題などどの選択肢も構造的にありえるものは意味を考えて解いていき、各問題の回答スピードの緩急をつけていくとよいとある。

この構文先行型アプローチを知らないとどうしてもPart5でスピードアップが図れない。自分はこの本でPart5の基本的な問題の解き方の型を身につけられたと思う。この本をやる前は常に意味を考えていたので、どうしても時間がかかりすぎていた。

収録問題数はPart5問題が103問、Part6問題が12問の合計118問となる。他の文法問題本に比べて若干収録数に物足りなさがあると思う。また、本書のページ数は270ページだが、割とすぐに1回転できると思う。しかし、これらの問題は厳選されているし、同じような問題が本試験でも出てきたので、まずはこれらをきっちり抑えるべきだと思う。

800点を越えたあたりで、物量をこなしたいと思って一旦この本から離れて他のものをやっていた。しかし、どうしてもPart5で実力がアップしていると実感できず、またこの本を繰り返してみてやったら、案外また同じ問題で間違えていた。結局その部分が点数に反映されて、リーディングで点数が削られていたのだと思う。

本書の問題は解説を含めて丸暗記する価値のある問題だと思う。本書を何度も繰り返しながら、問題を解く過程で、Part5の問題の解き方の型が身につくと思う。この型はTOEICが何点でも絶対に必要なもので、800点超えてからも本書は型の確認のために必要と思われる。

また、本書は基礎的な文法を把握し、500点台になったときからすぐに何度も繰り返してものにするべきだと思う。本書で示されている構文先行型アプローチが英文読解の基礎にもなる。英文読解の肝は単語の意味だけではなく、英文の構造を把握することに他ならないので。

本書は特急シリーズというもので、持ち運びやすいので通勤時間に読んでいた。制限時間を計測しなかったけど、大体1駅3問といったペースで解いていけるものだと思う。

特急シリーズは他にもあり、それらはどれも信頼の置ける著者が執筆しているので、全部やったほうがよい。

まずは本書で文法問題の解き方の型を身につけてから、量稽古をすればよいと思う。



1駅1題  新TOEIC TEST文法特急
1駅1題 新TOEIC TEST文法特急
著者:花田 徹也
朝日新聞出版(2009-10-07)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • Part5が苦手な人
  • 時間配分がよく分からない人
  • 面白くて分かりやすい解説の文法本を求めている人
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April 17, 2011

竜神の高僧

竜神の高僧 - ベルガリアード物語〈3〉 (ハヤカワ文庫FT)
竜神の高僧 - ベルガリアード物語〈3〉 (ハヤカワ文庫FT)

キーワード:
 デイヴィッド エディングス、ベルガリアード物語、魔術師、決闘
ベルガリアード物語の第3巻。以下のようなあらすじとなっている。
仇敵チャンダーと対峙したガリオンは「燃えろ!」の言葉とともにその恐るべき力を目覚めさせた。しかしそれは、制御できなければみずからをも滅ぼしかねない危険な力であった…。心の内に住まう声が明かす、重大な使命にとまどうガリオン。一方「珠」をめぐる一行の旅は、亡霊の国マラゴー、魔術師ベルガラスの育った「谷」、洞窟の民ウルゴの聖地プロルグを経て、ついに邪神トラクの高僧が待つクトル・マーゴスに至る!
(カバーの裏から抜粋)
ベルガリアード物語の概要はWikipediaを参照。震災後に2巻の途中から読み進めて、本書である3巻目は大体1ヶ月で読了することができた。

3巻に入ると、主人公ガリオンの魔術師としての能力がより使われるようになる。といっても、ガリオンはまだ能力の概要や習得方法を把握しておらず、まだまだ使いこなせないでいる。そこで、ポルおばさん(4000年以上生きている超絶美女(笑))の補助をするために能力を使っているという感じ。ポルおばさんの母親の魂を召喚したり、敵の監視の目から逃れるためにシールドをはったりなどなど。

冒険の舞台は吹雪く山中であったり、硫黄の吹き出る砂塵であったり、地下洞窟、敵の高僧がいる街だったりとさまざまになっている。出てくる敵も、馬のようだが牙が鋭いやつから、トロールのように巨大だが人語をしゃべる怪物、魔術師であったり。また、地底人で石壁をすり抜ける能力を持つレルグという仲間も加わる。

どうやらこの物語の世界では、魔術師と魔法使いは別物らしい。主人公の祖父にあたる魔術師ベルガラス曰く、魔法使いは魔術師の侮蔑した呼称らしく、主に悪徳なやつをそう呼ぶらしい。この巻のタイトルは『竜神の高僧』であるが、「竜神の魔法使い」という意味でもあり、最後に魔術師ベルガラスと魔法使いのバトルがある。そのシーンはなんだか、スター・ウォーズのダース・シディアスとヨーダのフォースバトルみたいな感じをイメージした(笑)

1,2巻は物語に入り込むのにすごく時間がかかったが、3巻はどんどん読み進められたと思う。そこまで難しい描写もなく、どんどん続きが気になった。とはいえ、まだガリオンが守られつつ冒険しているので、ガリオンの能力がいかんなく発揮される今後の展開が気になる!!

あと、ベルガリアード物語でググッたら以下の様なサイトがwwwやる夫シリーズは割りと好きだし、1巻の内容とか忘れてしまっているし、一旦復習しておきたいので、自分もあとでじっくり鑑賞しようwww

先日5周年記念の記事でWizard宣言をして、IT技術本をメインに読むと示したのだけど、まぁ、Wizardはどういうものかを確認するという意味もこめて、このファンタジー小説を読んだ、ということにしておこう(笑)。なので、まだしばらくはIT技術本一本にはならないと思う。移行期間ということで。



竜神の高僧 - ベルガリアード物語〈3〉 (ハヤカワ文庫FT)
竜神の高僧 - ベルガリアード物語〈3〉 (ハヤカワ文庫FT)
著者:デイヴィッド エディングス
販売元:早川書房
(2005-04-21)
販売元:Amazon.co.jp

読むべき人:
  • ベルガリアード物語に関心がある人
  • 魔術師を目指す人
  • やる夫ベルガリアード物語が面白いと思った人
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